新宮熊野神社

 今日ご紹介するのは、福島県喜多方市にある新宮熊野神社ですっ!拝殿は熊野神社長床と呼ばれ、国の重要文化財に指定されています。間口27m,奥行き12mの大きな長方形の拝殿は平安末期から鎌倉初期に建立された和式建築の要素を色濃く残したものとなっています。

 

熊野神社とは、熊野三山と呼ばれる熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の信仰が広まって全国に出来た神社です。熊野の名前は日本書紀の中でイザナミノミコトが葬られた場所として書かれています。平安後期、浄土教が盛んになる仲、後白河上皇などの上皇が多く参拝するようになりその名が知られるようになりました。

 

新宮熊野神社は、源頼朝が戦勝祈願のために建立を命じ、頼朝の子である義家が新宮熊野神社を完成させたそうです。奥州合戦の後に会津の地を手にした佐原義連がこの神社を守護神として崇めましたが、蘆名氏に滅ぼされたことにより数多く出来た熊野神社は衰退していってしまいました。

 

1611年の会津地震で建物は倒壊してしまいましたが、蒲生忠郷により建て直され、1963年には国の重要文化財に指定された後、建立当時の状態を復元し、当時の長床が現代に戻ってきたのです。

 

また、新宮熊野神社には大きなイチョウの木が生えています。樹齢600年、高さ30m,幹周り8m以上のイチョウはこの時期黄色い葉を落とし、境内を黄金色に染めています。この神社は蜩ノ記(ひぐらしのき)という映画の撮影にも使われたことから多くの参拝客が訪れています。

 

午後5時半から7時半まではライトアップもされ、今まさに見頃を迎えている新宮熊野神社、見頃は今月下旬までだそうです。お時間ある方はぜひ見てみてくださいねっ!

最終更新:2014年11月30日 20:33