2013-01-27

今日ご紹介するのは、イングランドのノースヨークシャー州、スタッドリー王立公園にあるファウンテンズ修道院跡ですっ!アイドルライブツアーでUK旅行ということで神社紹介も国外に出てお送りしますっ!名前にも跡とあるようにこの修道院は廃墟なんです。

どうして廃墟なのか、と言いますと、イギリスでは1538年に修道院解散令というお触れが出され、すべての修道院が閉鎖させられてしまったからなんです。そのお触れを出したのは当時の君主であったヘンリー8世でした。ヘンリー8世はイングランド王室史上最高のインテリとまで称される人でした。

兄であるヘンリー7世の死後、ヘンリー8世は突如王位を継承することとなりました。その時にヘンリー8世は兄の妻と政略結婚をしたのです。ですが2人の間には王家を告げる男の子が生まれませんでした。焦ったヘンリー8世は、思わず別の若い女性に気が向いてしまったのでした(続く)。

ヘンリー8世は教皇クレメンス7世に離婚の許可を申請しました。キリスト教圏では婚姻はキリスト教会が管理していたからです。ですがクレメンス7世はこの神聖を拒否しました。本来キリスト教では離婚はよくないこととされているからです。国家の君主たる者が教えに背くのはダメじゃない?と(続く)。

ヘンリー8世はいろいろ反論してみたりしましたが、教皇は折れてくれません。そこでヘンリー8世はなんと「教皇より国王が優先する」というルールを作ってしまい、無理やり離婚して若い浮気相手と再婚してしまったのです。当然キリスト教会は激怒。ヘンリー8世は破門されてしまいました(続く)。

それ以来、イギリスという国は「キリスト教」ではなく「イングランド国教会」という宗教の国となり、ほとんどキリスト教を踏襲しながらも宗教の首長はイギリスの統治者というようにさだめられているのです。浮気問題が宗教の分離にまで発展してしまった大変な例ですね……。(続く)

つまり、ヘンリー8世はキリスト教と仲が悪かったのです。そしてヘンリー8世はキリスト教徒が集団生活をしイエスの教を学ぶ「修道院」という場所が意外に土地面積的にも経済的にも裕福であることを聞きつけ、その財産を奪いとるために出されたのが「大修道院解散令」だったのです。

このお触れにより修道院で生活する人々は追い出されてしまいました。ヘンリー8世は修道院から没収した土地や財産を貴族たちに売り、その利益で軍備の強化をしたそうです。今日ご紹介したファウンテンズ修道院も貴族に買われ、建築材として石やレンガを持っていかれて廃墟となりました。

この土地が孫の代まで相続され、修道院の廃墟を生かした美しい庭園とされ、その公園は現在文化遺産とされ、イングリッシュ・ヘリテッジが保護、管理しています。ちなみに、この公園にはシカがいるんだとか。ちょっと親近感がわきますね。

そんなわけで、今日の紹介は以上ですっ。あっ、この前、過去の紹介も見たい、って話をもらったんですけど、私の方ではログを取ってないので、ちょっと前くらいなら探れるんですけど全部は出てこないかもしれません。でもこれからは記録しておくので、そのうちまとめてみるかもしれませんっ!

浮気はよくないですよね、佐久間まゆさんがそう言ってましたっ。

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最終更新:2013年05月06日 18:07