04-22 続石

久し振りの神社紹介ですっ!今日ご紹介するのは、岩手県遠野市綾織町上綾織にある続石ですっ!厳密には神社ではないのですが、この続石にたどり着くまでの間に鳥居もあるということで、ご紹介しちゃいますっ!(続く)

 

大きな石が別の小さな石の上に乗っていますね。二つの石に乗っているとおもいきや、片方から少し浮いていますね。この大きな石は絶妙なバランスで一つの石の上に乗っているんです。そしてこの石はかの有名な武蔵坊弁慶が乗せた石と言われているんです。

昔、武蔵坊弁慶が石の鳥居を作ろうと大きな石を運んで鳥居を作ったのですが、柱になる部分の石が泣く声が聞こえて来ました。「俺は位の高い石だったのに、これから先ずっと他の石の下になるのは嫌だ」と。それを聞いた弁慶は気の毒に思い、石の組み方を変えたのだそうです。(続く)

石の並びを組み替えるときに弁慶が岩を踏んだので、その石(今は一番上にある石、笠石と呼ばれる)には弁慶の足跡のような凹みがあるんだとか。また泣いていた石は、この続石の脇に置かれ今でも続石をジーっと見ているんだそうです。この逸話は柳田國男の遠野物語拾遺』にあります。(続く)

弁慶が軽々と石を持ち上げて鳥居を作り、石が泣いた、という二つの神秘的なエピソードが残っているこの続石は、武蔵坊弁慶がデイダラボッチと同一視され、また石にも魂が宿るという日本の神話感に溢れる場所となっています!またここは神々の遊び場とも考えられて、祟りで亡くなった方もいるのだとか。

この続石のある綾織村山口の字名は、石上山への登山口でることを示しているそうで、この続石の周辺が人間界と異界との境界域であると考えられたことが由来なんだとか。だからこの山の入口には神様の領域であることを示す鳥居が作られているのだそうです。昔から日本には山岳信仰があったんですね。

 

最終更新:2013年05月06日 18:14