OP~導入


聖堂の様な場所で『貴方』は目を覚ます。
見覚えが有る様な無い様な、
そんな印象をくらくらとする頭で感じ取る。
辺りには似たような人間が何人も倒れており、
『彼』、『彼女』らは『貴方』と同じ様に
頭を抱えながら起き上がり始めている。
不意にコツコツと靴音が響き渡り、
『貴方』を含む全ての人間がそちらに目を向ける。
其処には聖堂ならば居ても当然の者、
だが妙に似つかわしくない雰囲気を醸し出す
神父が厳かに立っていた。

「ようこそ、新たな召喚者達よ。
 お前達は聖杯によって選ばれた。
 己の願望を叶えたいと欲する者は
 己の右腕を見てみろ」

静かに告げる神父の言葉に『貴方』は
思わず自分の右手に視線を遣る。
覚えの無い刻印が手の甲に刻まれている。

「それは令呪。
 それを刻みし者は聖杯の力の一端である
 サーヴァントを使役する権利と
 絶対的な命令権を与えられる」

神父は周囲の様々な反応を余所に言葉を続ける。

「今からお前達はその力を持って
 己の願望の為に他者を屠り、
 その骸の頂に残りし者が
 全てを叶える事ができる…
 そう、聖杯戦争を始めて貰う」

周囲がよりざわめき立つ。

「だが、命が惜しくなった者に我々は寛容である。
 戦う意思を喪失した者は今すぐ申し出よ。
 その場合、願望は叶わぬが命は救われる。
 その様な意思無き弱者は前に出るといい」

『貴方』は…


「戦い抜く覚悟を決める」

「全てを諦めて命を拾う」


select your fortune .

神父が辺りを見回し、厳かに口を開く。

「残った者は25名か。
 よろしい、ではこれより各々の選定を開始する。
 覚悟が出来た者より、この扉を潜るといい」

神父の言葉と共に空間が歪み、一つの扉が現れる。
至って平凡な無機質な感じのそれは、
“突然現れた”という事を除けば
何処にでもありそうなその扉をある者は足早に、
ある者は慎重に開き、潜って行く。

その先に己が運命を決する者が待っていると
理解できた者は極僅かだろうが…





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