Chapter7 ~母娘~


大俵・兵御座衛門:「度々すまない 執事のヴォルフラムさん 少し個別に話を聞きたいんだが… まずは来て貰えるかな?」
ヴォルフラム:「はい?ええ、分かりました」
大俵・兵御座衛門:「形式的なものだ 肩の力を抜いて答えてくれ」
ヴォルフラム:「お気遣いなく。なんでも聞いてください」
大俵・兵御座衛門:「まず、停電… この間何をしていた?」 ミニ四駆のシャーシをニッパーで切りながら
フィン・ムーシス:「はい! メモは取らせて貰うっす」 グリスを渡す
ヴォルフラム:「停電してしばらくの間はその場にとどまっていました。銃声が聞こえてからは、とにかく旦那様を守らなければと思い、旦那様のいる場所に向かってかけて行きました」
大俵・兵御座衛門:「なるほど… そして向かって行った後はどうなった?」 タイヤをはめながら
ヴォルフラム:「結局、旦那様がその場を離れておりましたので…明かりがつくまではその付近を右往左往しておりました・・・」
フィン・ムーシス:「つまり辿り着く事は出来なかったってことっすか?」 レスポンスポンジタイヤを渡す
ヴォルフラム:「ええ・・・」

大俵・兵御座衛門:「分かった、では次の質問だが この屋敷には何年勤めてる?」 肉抜きをしながら
ヴォルフラム:「ここに務めてですか?もうかれこれ50年になりますでしょうか・・・」

大俵・兵御座衛門:「そうか、なかなか長いな …ということはこれも後で他の者にも聞くことなので答えて欲しい」
ヴォルフラム:「はい、なんでしょうか?」
大俵・兵御座衛門:「この家族では色々とあったと聞いているが、詳しく教えて貰っていいかな?」 モーターの試運転をしながら
ヴォルフラム:「・・・そうですね。色々と申しましても、前の奥方様がマリー様をお産みになる際に亡くなられ、その後に現在の奥様と旦那様が再婚された・・・それくらいでしょうか」
大俵・兵御座衛門:「ちなみにもう1ついいかな? その前妻の名前はなんと言うんだ?」 アルカリ電池を付けながら
ヴォルフラム:「前の奥様のお名前ですか?エリー様です」
大俵・兵御座衛門:「そうか、ありがとう 他に何か質問がある奴はいるか?」 ボディにカラーリングをしながら

壱千里昴:「はい」手を上げます
ヴォルフラム:「はい、なんでしょうか?」
フィン・ムーシス:「どうぞっす!」
壱千里昴:「えっと・・・前の奥さんはどのような方だったのでしょうか?」
ヴォルフラム:「それはもう、マリー様に似てお美しい方でした。旦那様とも大変仲がよろしくて・・・」
ヴォルフラム:「ただ、マリー様をお産みになる際に大変な難産で・・・」
ヴォルフラム:「マリー様の右目もその時に失明してしまったのです」

大俵・兵御座衛門:「ありがとう 疑問は聞いておくのが一番だからな」 マシンを鯱の横に飾る
大俵・兵御座衛門:「すまない、助かった」
壱千里昴:「申し訳ありません。では私からも特にはもう質問はありませんので」

ガルシア・ミラーレス:「そうだ、私からも一つ宜しいか?」
ヴォルフラム:「はい、なんでしょう?」
ガルシア・ミラーレス:「今の奥方は・・・前の奥方が亡くなる前からご主人と面識が?」
ヴォルフラム:「ええ、たしかお2人は学生時代の先輩後輩の間柄だったとか・・・」

ガルシア・ミラーレス:「ふむ、そうですか・・・ありがとう。」
大俵・兵御座衛門:「………嘘は無さそうと見えるな」


大俵・兵御座衛門:「さて、本命にもお呼びをかけるか」
ガルシア・ミラーレス:「ああ、頼んだ。」
大俵・兵御座衛門:「…これで解決すれば楽なんだがな」
メアリー:「・・・・・。」
壱千里昴:「そうですね・・・これで何も分からなかったら振り出しですし・・・」

大俵・兵御座衛門:「次はマリーさん よろしく頼んでいいかな?」
マリー:「あ、はい・・・」
大俵・兵御座衛門:「さて、形式的なことだ 肩の力を抜いて答えてくれ」 ガンプラの箱を開ける
マリー:「え、ええ・・・なんでしょう?」
大俵・兵御座衛門:「停電時どのような行動を取った?」
マリー:「停電した時は、その場にいたのですが・・・銃声が聞こえたらパニックになってしまって、無我夢中で逃げ出してしまいました・・・」
大俵・兵御座衛門:「なるほど…」
ガルシア・ミラーレス:(的確に動いてはいるが・・・どこから出て来るんだ、あれは)
大俵・兵御座衛門:「どう逃げたか?などは覚えていない?ということか?」 足を組み立てる
マリー:「ごめんなさい、とにかく無我夢中で・・・」
ガルシア・ミラーレス:「視界がまったく利かなかったが・・・良く転ばなかったな、大丈夫だったか?」
マリー:「そういえばそうですね・・・運がよかったです」
壱千里昴:「(運・・・で片付けられることでしょうか? 明るいところで転んでいる人が・・・)」
ガルシア・ミラーレス:(これだけの物の数・・・見えないならどうやっても転びそうな物だが・・・見る必要が無ければ別だがな)

大俵・兵御座衛門:「………昔のことを思い出させてしまうが… 少し聞いていいか?」 腕を組み立てる
マリー:「は、はい・・・」
大俵・兵御座衛門:「君の母親… は言いにくいが君を生んだときに亡くなられた…というのは本当かい?」 胴体を組み立てる
マリー:「え、ええ・・・そう聞いてます」
大俵・兵御座衛門:「名前は何というんだ?」 頭を組み立てる
マリー:「エリー・・・です」

大俵・兵御座衛門:「なるほど、あと、その眼帯だが… 少し見せてくれるか?」
マリー:「え、それは・・・何故でしょう?」
大俵・兵御座衛門:「簡単だ 身体検査も私の仕事だ 勿論男性の私に見られるのが嫌ならフィンに任せる」
マリー:「・・・分かりました。それでは、少し離れてもいいですか?」
フィン・ムーシス:「離れるっすか?」
マリー:「あの、ここだと他の方にも見えてしまうので・・・フィンさんだけ、私とここから離れていただきたいんですが・・・」
フィン・ムーシス:「わかりましたっす!」
メアリー:「・・・・・。」
マリー:「それでは・・・すみません、後ろを向きますね」
フィン・ムーシス:「はいっす?」
マリー:「さすがに外す所を見られると・・・」
フィン・ムーシス:「わかりましたっす!」
マリー:「それでは・・・」


最終更新:2013年09月15日 05:28