攻撃テクニック色々

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このページではWoTにおける攻撃、即ち敵にダメージを与えるためのテクニックの基礎や応用を解説します。
当然、攻撃せずに守っているだけでは相手は倒せずチームは勝てず、試合に勝つこともレートを上げることもできないので、能動的であれ受動的であれダメージを与えることはとても大切です。
ただ相手を狙って砲撃するだけでなく、少しでもダメージを与えられるようになりましょう。

攻撃の基本は弱点狙撃

WoTではほぼ全ての戦車の前面に「弱点」が存在します。
スペック上の装甲厚は「前面/側面/背面の最も硬い場所の実厚」であり、全ての面がその数値の装甲を持つというわけではありません。
そこで各車両の弱点を攻撃することで、薄い装甲を貫通し、あわよくばモジュールや乗員にダメージも与えよう、というわけです。
(各モジュールへのダメージは配置されている場所を砲弾が貫通した際、モジュール毎に設定された確率で発生します。詳しくは別項。)

というわけで、全車両の弱点を覚えましょう!……とはいきませんよね。
これだけの数の車両を一つ一つ覚えることは一朝一夕では不可能ですし、教えるのも大変です。
なのでここでは「各車に共通するメジャーな弱点」を紹介していきます。

ここでは主な損傷箇所・乗員を挙げていますが、「車両により配置は異なります」


キューポラ

戦車の砲塔には大なり小なり、車長が顔を出すためのハッチがあります。

このハッチは砲塔正面の装甲より遥かに薄く、綺麗に当たりさえすればほぼ貫通するでしょう。
更にこの弱点を突くことで、敵車の「車長」をノックダウンさせ、「視認装置」を破壊することができます。
車長をノックダウンさせた場合、敵車の視認距離を低下させ、更に全クルーの能力を約10%低下させます。
乗員負傷のペナルティの中では被害が少ない箇所ではありますが、ダメージを与えるおまけとしては十分でしょう。
視認装置が壊れた場合のペナルティもほぼ同様、クルーの能力低下は発生しませんが……

ここを狙う際に気をつけることは、自車と敵車の高低差、そしてキューポラの形状です。
キューポラは砲塔の上に位置している為、敵車に対して砲撃を打ち上げる形となります。
敵車のキューポラが[_____]このような形であればさほど影響はありませんが、/_____\このような皿をひっくり返したような形状の場合、砲撃の高低差が天然の傾斜装甲となり、命中させても上に流される形で弾かれることが多いです。

機銃口

一部の車両には、車体正面に「歩兵攻撃用の機銃」が搭載されています。

もちろんWoTに歩兵は存在しないので特別な機能は無く、ただのお飾りであるこの機銃口。
装甲に穴を開けて機銃を通している分、車体正面全体よりも装甲が薄くなっています。
更にこの弱点を突くことで、敵車の「通信手や操縦手」をノックダウンさせ、「無線機」を破壊することができます。
通信手をノックダウンさせた場合、敵車の通信範囲を低下させることができます。
乗員負傷のペナルティの中では最も被害が少なく、低Tierの無線機では多少の影響がありますが、高Tierで飽和した通信範囲ではあってもなくても変わらないレベルのダメージでしょう。
無線機のモジュールを破壊した場合もほぼ同様のことが言えます。
操縦手をノックダウンさせた場合、敵車の機動性が大きく低下します。
機動性の低下はLTやMTの役割破壊や味方SPGの命中率向上に繋がるため、非常に大きな効果があります!

ここを狙う際に気をつけることは、敵が車体を傾けている場合です。
機銃口は多くの場合車体の左右どちらかに寄っているので、車体を傾けることできつい傾斜をつけることができます。
加えて、岩陰や建物の角を使えば、そもそもの機銃口を敵に晒さないように動くことができるのです。

覗視孔

一部の車両には、車体正面に「乗員が外を見る為の窓」が存在します。

車両に寄って特性が異なり、多くの場合弱点となりますが、一部増圧され車体全体の装甲と同程度の装甲を持つ場合があります。
この弱点を突くことで、敵車の「操縦手」をノックダウンさせることができます。
操縦手負傷のペナルティについては前述の通りです。弱点の場合は積極的に撃ち込みましょう!

車体下部

目立った弱点が確認できない!そんな時は「基本的には」車体下部に撃ち込みましょう。

多くの場合において車体下部は車体上部よりも薄くなっているため、比較的容易に貫通できるはずです。
一部車両(T1 HeavyやM6等)は車体下部のギアボックスを守るため増圧されており、上部よりも硬い場合があります。
下部を貫通した場合、無線手や操縦手に加えて、車両によっては装填手や弾薬庫、エンジンにダメージが入ります。

装填手をノックダウンさせた場合、敵車の装填速度が大幅に低下し、攻撃性能がガタ落ちします!
乗員負傷ペナルティの中で最も影響の大きいものの一つです。

弾薬庫にダメージを与えた場合も、装填手と同様です。
しかし、こちらは弾薬庫を破壊したorされた場合、残HPに関係なく即死します!
モジュール破壊の中でも最も影響が大きいものです。
とはいえ弾薬庫は車体側面や、強固に守られた砲塔内部に配置されていることが多いため、正面から弾薬庫が爆発することは少ないです。

エンジンにダメージを与えた場合はエンジン馬力が低下し、機動性を悪化させます。
特に車重が重い戦車の登坂能力に大きな影響を及ぼします。
エンジンを破壊したorされた場合、修理完了まで車両の移動が一切できなくなります。
当然自走砲の砲撃による死は確定し、前線で破壊された場合は取り残されて死ぬことになります……
これらに加えエンジンには発火率が設定されており、ダメージを受けた際にその確率で炎上します。
炎上によるダメージは最大HPに対する割合で減っていき、モジュールやクルー全体に及びます。
相手を炎上させたら儲けもの!消火しない限りほぼ死亡確定かつ、炎上ダメージも貴方だけのスコアとなりますよ!

車体下部を狙う際は、敵車の下部に対する入射角に注意しましょう。

車体下部は確かに薄くなっていますが、一部の車両はかなりきつい傾斜がついています。
斜面を乗り出すように前に出てきた場合は狙えますが、相手より高い位置から下部に撃ちこむ場合は弾かれる可能性があります。

側面背面

当然、正面に比べて全体的に装甲が薄いので敵車が無防備に晒している場合は積極的に撃ち込んでいきましょう!
砲塔、車体共に側面からは弾薬庫やエンジンや燃料槽、正面から狙いにくい砲手を攻撃することができます。
弾薬庫やエンジンに関しては先に説明しましたので割愛します。
燃料槽は損傷によるペナルティは存在しないものの、破壊された際に確実に炎上します。
砲手を負傷させた場合、主砲の精度が著しく悪化し、長距離の砲撃戦が不可能になります。
モジュール損傷のペナルティの中ではかなり影響が大きい部類なので、機会があれば狙ってみましょう!

敵車に対する傾斜を殺す

キューポラや車体下部を狙う際、敵車との高低差による入射角に注意する、ということに触れました。
ここではそれを少し詳しく解説しましょう。
「T29のキューポラを撃ったけど全然抜けない!」「車体下部を撃ったのに何故か弾かれた!」
はい、それらは砲撃の入射角が悪さをしています。
「敵車の装甲に対してそもそもの貫徹力が足りない場合」「傾斜がついて見せかけの装甲厚が増して、貫通できない場合」
そして「70度以上の衝突書くで着弾した場合」砲撃は弾かれる(跳弾)してしまいます。
ここでは敵の弱点(であるはず)の場所を砲撃した際の譬え話をしているので「貫徹力不足」の線は消えるはず。
つまり「傾斜がついて見せかけの装甲厚を貫通できない」「70度以上の衝突角で着弾した」の二つに絞られるのです。
この二つは分けましたが本質は一緒で「70度以上の衝突角度の場合、貫徹力・装甲に関係なく弾かれる」というルールがあるだけです。

では「傾斜をつける・傾斜を殺す」ということを理解していきましょう。
「傾斜装甲」や「昼飯の角度」に関しては防御テクニック色々で解説する予定です。

※画像は英語のほうのWorld of Tanks Wikiからの転載です。
「垂直に置かれた装甲より、傾けた装甲のほうが実装甲は変わらないが見せかけの厚さが厚い」ということだけ理解しましょう。

では「高低差による入射角に注意する」ということに戻りましょう。
ここに二枚の画像を用意しました。(ガレージ内で限界まで引いた状態で撮影しています)

Pzkw.IVの赤丸が砲撃の始点、T29の赤ひし形が目標となるキューポラです。
若干のズレと画像の大きさには目を瞑ってください、慣れない管理人の手作りです!イメージだけ掴んでください!

さて、実践での対面では微妙な高低差や距離がありますが、この高さの差が彼我の絶対的な差です。
この状態で砲撃すると、お椀型のキューポラに対し、斜め下からなぞるように着弾します。

※画像は拾い物に若干の加工をしたものです。
この画像の右側の赤線の弾道で当たっている、ということです。
見ての通り、装甲厚は実際の1.5倍以上に膨れ上がり70度以上の強制跳弾の角度になることもあります。
これが弱点に当たったにも関わらず弾かれる理由です。
車体下部の場合はこの画像の逆、つまり上から下になぞるように着弾し、弾かれます。

「じゃあ結局弱点は弱点じゃないじゃん!」はい、三割正解です。
要は自車と敵車の高低差・着弾時の入射角を予測して、装甲が薄くなる場所を撃ちます。
つまり上の例で言えば相手のより若干高い場所からキューポラを砲撃することで、角度を殺しながら弱点を撃つことができます。
上の避弾経始の画像の右側、緑線の弾道で撃ち込め!ということですね。
きつい傾斜で高い防御力を誇る車体上部も、上から狙えば傾斜を殺して、実装甲厚vs貫徹力の単純な勝負に持ち込めます。

車体下部も同様に敵車より若干低い場所から撃つことで、弾かれる可能性を大幅に軽減できます。

装甲厚だけを意識するより、傾斜を殺して最も垂直に撃ち込める「真の弱点」を狙うほうが効果的!

稀に極端に装甲が薄く、ほぼ無装甲のレベルの場所がありますが、それはそれとして……

履帯ハメハメマン!

さて、弱点狙撃の有用性については解説しました。
ですが敵さんだってカカシではありません、いつまでも止まって弱点を撃たせてはくれませんよ!
そこで重要になるのが「履帯切り」です。
よくよく耳にするのが「自分が格下なら履帯切れ」というフレーズ、それについての解説です。

さて、戦車の移動を支えるのが「履帯(英語ではTrack)」です。キャタピラとも言われますが、そりゃ商標ですよ!

この履帯モジュールが損傷すると旋回性能や加速性能が若干低下し、破壊されると修理完了まで移動不能となります!
顔を出してきた相手を捕まえてボコボコにしたり、じっくり弱点を狙撃するのも自由自在ということです。
特に無砲塔の駆逐戦車は、履帯が切られた状態で射界外から攻められると何もできずに死亡します。
「よぉし、この駆逐戦車はお前らにくれてやる。好きにしろッ!」って感じですね。話のわかる戦車兵になりましょう。

さて、履帯は他のモジュールと違い外部に露出している為、非常に狙いやすく、壊しやすいです。
重要なのは、他のモジュールは被弾した際に設定された確率でダメージが入りますが、履帯は100%ダメージが入る、ということです
つまり履帯に関しては弾がまっすぐ飛べば、狙って破壊できる……ということになりますが、三つほど注意点があります。

・履帯にダメージが入るのは、基本的には起動輪と誘導輪の部分

「起動輪?誘導?」はい、簡単に説明すると履帯の中にある輪っかの「先頭と最後尾の大きな輪っか」です。
それ以外の輪っかを撃ってもまともにダメージが入らないということです。

・モジュールにも実はHPがある

具体的な数値はちょっと調べにくいのですが、モジュールにもHPが設定されています。
損傷していない状態のモジュールに、雀の涙の威力の砲で一撃加えたところで、モジュールダメージは入るけども破壊できないのです!

・正面から履帯を攻撃しても敵のHPにダメージは入らない

(一部英車を除く)戦車を正面から捉えた場合、履帯は車体の脇に付いているため、撃ち込んでも車体に当たらずHPダメージは発生しません。
また真横から先頭(最後尾)の輪っかを狙いつつ、車体に当てるのは結構シビアです。
上手いこと斜めから起動輪や誘導輪を貫通させつつ車体側面に当てることで、履帯を切りつつHPダメージを与えることができます。

さて、これで履帯破壊は完璧!
一度履帯を破壊したら、修理中のそれを攻撃し続けることで相手をハメることができます。なぁ!履帯置いてけ!なぁ!
また履帯ハメの旨みとして、自分が履帯を切った相手を味方が攻撃すると、ダメージの半分がアシストとしてカウントされます。
味方のアシストをしつつボーナスも貰えて無抵抗の相手をボコれる!世界はこんなにも貴方を愛してくれています!

狙いの付け方(オートエイムと偏差射撃)

さて、止まっている相手の弱点を狙ったり、履帯切りで動きを封じることを覚えましたね。
では次は移動中のターゲットを狙ってみましょう!
このゲームでは全ての砲撃は即着ではなく、砲や弾種によって弾速が異なるので、偏差射撃が必要になります。
基本的にはAPCR(対戦車砲)>AP(対戦車砲)>>>HE(榴弾砲)の順に弾速が早いことを覚えておきましょう。
砲弾の重量の都合、機関砲がもっとも高弾速となりますが、Tierが進むにつれ消えていくのでここでは触れません。

偏差射撃それそのものは至極単純で、敵車の速度と自車の弾速から移動先を予測して狙うだけです。
特にこのゲームはスポーツ系FPS等に比べ、移動がゆっくりなので自車の弾速だけを覚えれば簡単に当たります。

※画像はBattle Mechanicsからの転載です。

さて、偏差射撃の説明をした後に言うのもなんですが、このゲームにはオートエイム機能があります。
やり方は簡単で「敵車両をレティクルの中心に捉えてから右クリック」です。
「あれ?オートエイムあるならさっきの偏差射撃とかいらないんじゃない?」はい、大間違いです。
オートエイムは現在の敵車の中心部をトレースするだけで、弱点や移動中の偏差は一切考慮されておりません。
敵の中心部は多くの場合において車体上部にあたり、即ち敵車両のもっとも硬い部分です。なんだこのクソエイム……
ここまで言うとゴミのような機能に聞こえるかもしれませんが、実際ゴミです。

とはいえこのオートエイム、実は使える場面が一つあります。
それは、敵車に対する近距離の機動戦を仕掛ける場合です。
このゲームには完璧に舗装された道路は少なく、走行中は常にカメラが揺れ続けます。
実際に移動中にShiftキーでスナイパーモードに入ってみるとその酷さがわかるはずです……
こんな状態ではよっぽどでない限り、狙った的に飛ばすのは難しいです。(そもそも絞り込めないのでまっすぐ飛ばないですし)
そこでオートエイムを使うと、自分で狙いをつけながら撃つよりは、幾分か当てやすいはずです。
とはいえ相手の硬い部分を狙ってしまうのは相変わらず、側面~背面に回りこみながら一発入れる際や軽装甲車両を相手に使いましょう。

ラムアタックのススメ

戦車の攻撃は主砲だけではありませんよ……圧倒的質量と速度を使った体当たりは横綱級の破壊力!
このゲームでは「双方の衝突時の速度」と「双方の重量差」を元にラムアタックでダメージを与えることができます。
とはいえ、こちらの車両も無事では済みませんが……衝突時のダメージで自壊しないように注意!
このダメージは「自車が重く、敵車が軽いほど大ダメージ」を与え、「衝突時の双方の速度が高いほど上乗せ」されます。
つまり、重戦車で軽戦車に最大加速で突っ込んだり、走り抜けようとする相手をブロックすると最大のダメージを与えることができます。

またラムは高ダメージかつ相手に対して接する面積が広い為、斜め前方や側面から追突すればほぼ確実に履帯を切ることができます!
履帯切りの重要性は先の項目で理解できているはずですよ。

さて、ラムを仕掛けたor仕掛けられた後は必然密着した状態での超接近戦に移ります。
この時重要になるのが「砲塔の硬さ」と「砲の俯角(どれだけ下を向けるか)」です!
密着した状態では相手と砲塔をくっつけて睨み合うことになり、敵車の車体を狙うことが難しくなります。
つまり、砲塔の硬さが防御力に直結し、俯角に優れた戦車はその状態を回避することができます。
石頭の米車やソ連のお椀砲塔はダメージには期待せずに、この状況に持ち込む為だけにラムを狙うのも勿論アリです。

発見されないように攻撃する

茂みの中で身を隠していても発砲したら敵に発見されてボコボコにされてしまいます。
視界を取るだけではなく、敵車に効率よく、一方的にダメージを与えることが勝つ為の秘訣です!
ゲームの始め方の項にて茂み効果を軽く説明しているので、そちらも先にご覧ください。

このゲームでは茂みの15m以内にいると、茂みを貫通して視界を通すことができます。
そして発砲した際の「効果を受けられなくなる茂みは自車から15m以内のもの」だけです。
つまり、自車と敵車の間に、15m離して茂みを置くようにすれば発砲してもその茂みに効果を受け続けられるということ!
(目安は茂みが透過しない距離、と覚えておきましょう。)
ver8.6以降、茂みの効果が低下し、一つ挟んだ程度では発見されてしまうこともありますが当然無いよりはマシです。
特に自前の視認距離が短い重戦車や重駆逐戦車に対しては、非常に有効に働きます。
味方の視界を頼りに、茂みの少し手前に隠れて撃つ、というのが中~遠距離戦で発見されないためのコツです。

このシステムを応用することで少し難しいですが、発見と隠蔽攻撃を自己完結させることもできます。
詳しくは別項にて説明しますが、一度スポットするorされると、隠れてもその状態が5~10秒程度(この数字はランダム)維持されます。
まずはじめに、茂みの中で隠れて敵を発見しましょう。
発見した敵に対して、発砲する前に15mバックして、発見情報が途切れる前に敵車両のマーカーとオーラを頼りに攻撃します。
そしてまた茂みの中に隠れる……という行動を繰り返します。
移動時や発砲時の隠蔽低下自体は掛かるので、必ず安全とは言い難いですが概ね300m程度の撃ち合いならば発見されることはありません。
最終更新:2013年10月19日 12:09