• 妄想デッキのバランス調整指針
妄想デッキを制作するにあたって、
「プレイングひとつと手札の引き運次第で勝ったり負けたり出来る」ようなバランスを目的としています。
そのため、自分の中でバランス作りのために一定のガイドラインを設けています。

  • 既存の公式カードのみを参考対象に取る
原則として、レンジャーズストライク クロスギャザー 第7弾 ザ・ベストパートナーまでの全公式カードプールのみを参考に取り、
自分が制作した物も含み、他の一切の妄想カードはカードデザインの参考対象に取りません。
妄想カードまでもを参考に取ってしまうと、それよりも便利な/強いカードを、と言うインフレが発生する恐れがあるためです。

  • 大体の妄想デッキは必要パワー5、必要コマンド2が最大
デッキ全体の最終必要パワーが4以下であると、どうしてもSユニット速攻デッキにしかならず、
とにかくSユニットを並べてストライクという、見慣れたデッキコンセプトになってしまうため、
様々なギミックが投入できるパワー5を最終目標としたデザインを基本としています。
レンジャーズストライクのシステム上、手札から自軍ゾーンと常駐に切れるカードは合計7枚が標準的な最大値で、
それ以上の枚数をゾーンや常駐に切ってしまうと場にユニットを出せなくなってしまうという事態に陥ります。
MAであればドロー、OTであればパワー加速、ETであればコマンド加速もあるので、その分を加味した上で、
基本的にはパワー5、コマンド1~2、常駐0~1枚で拡張終了として、それ後はユニットの展開に専念という流れを基本としています。

  • 他のデッキへの対策を盛り込む
最終必要パワー5となるデッキは一般的には「重速」扱いとなり、様々なギミックを盛り込んだとしても、
予めきちんと対策を用意していなければ、自分のやりたい事をやる前に速攻・軽量デッキにやられてしまいます。
そのため、まずはそれら速攻デッキ相手にも対応を取れるようなカードデザインから制作しています。

既存の公式カードプールにおいて、序盤戦での警戒対象として考えているカードは以下の通りです。
ET ロボコン 必要パワー0 BP1000 レジスト 初手単体出撃可
ET バイクル 必要パワー1 BP2000 --- 要ビークル
MA マジブルー 必要パワー1 BP2000 --- 要1番手、被アタック時セイントカイザー(XG6)使用可
OT 仮面ライダードレイクMF 必要パワー1 BP1000 被アタック時、BP+4000 要ビークル
WB 仮面ライダーカリス 必要パワー2 BP2000 相手の手札1枚につき、BP+2000 ビークルは必須ではない
※仮面ライダーディケイドは、それに併せるとバランスを著しく損なってしまうためリスト外
※仮面ライダードレイク、カブト、サソード各種MF(XG3)は、警戒しても対応が非常に困難であるためリスト外

ロボコン以外は効果を使用するまでにゾーンに3枚程カードを置く必要があるため、これらに対応するためには、
「3ターン目にはラッシュ可能で、本来のBPが2000以下の敵軍Sユニットを除去する効果を持つ」
という旨の効果を誰かに持たせてやる事で、ひとまずは一方的にやられ放題になる可能性を排除することができます。
なお、ロボコンに即時対応出来るようにするかどうかで必要パワー、数値、効果の強さも変動します。

  • BPの配分
多くの妄想デッキにはフィニッシャーとなるSユニットが存在していますが、
「どれだけ強力でも、Sユニットが巨大ロボを平然と落としてしまうのはおかしい」という個人的な価値観に基づき、
XG7弾環境で見かける巨大ロボのBPを参考に取り、以下のような目安でBPを調整しています。

BP6000 BP7000 BP8000 BP9000 BP10000~11000 BP12000以上
追加条件無しSユニット
基礎BPの最大値
追加条件有りSユニット
基礎BPの最大値
キラーオー
タイタンボーイ
戦闘ワンセブン
ゴセイアルティメット
天空気殿
セイクウオー
ダイボウケン(XG6)
Sユニット
瞬間的BP上昇の最大値
獣拳巨神サイダイオー
ゲキリントージャ
グレートタイタン
キラーアバレンオー

以上の事から、妄想カードでのSユニットはBP6000~7000を最終ラインとして、
それ以上のBPは特定の効果を使用して一時的に強化という形を取り、
巨大ロボに対しては原則として敵わないが、成す術もなく蹂躙されるというわけでもない、というバランスにしています。
また、妄想Lユニットは10000~11000を基準に、一時的にBP12000以上になるという性質を持たせており、フィニッシャーであると同時に、
比較的容易にラッシュされる獣拳巨神サイダイオーとグレートタイタンへの対抗策としての位置付けも与えています。

なお、公式カードプール中に仮面ライダーW・CJX(XG6)という非常に極端な例もある通り、
巨大ロボを有さない仮面ライダー系では、フィニッシャーとなるSユニットのBPは戦隊側より僅かに高めとなる見通しです。

  • 不文律をなるべく守るテキストを考える
必要パワーとBPの配分が概ね決まれば、後はそれぞれのデッキの個性となるギミックを制作していくことになりますが、
この制作の際には各カテゴリの特性に応じた効果を考えていく事になります。
WBなら撃破・除外・ホールドに関する能力が多かったり、環境終盤では捨札に関わってくる効果も増えてきました。
MAならドローの他に、バウンスやカウンターを得意とし、
OTならパワーゾーンに関する効果に長けると公式で書いておきながら、実際には山札からの直接ラッシュや回復にも長け、
ETならコマンドゾーンの操作の他、山札を操作ないしサーチ&ドロー、捨札からのサルベージを長所として、
DAなら公式では妨害が得意と謳いつつも、どちらかといえば単独高スペックでのユニット戦を得意としていたりします。
悪例として、公式ではオーズ×電王が既にMAを持たない割にドロー効果を有していたり等、例外的なケースも散見されますが、
それでも原則として、例えばWBなのにゾーンを加速したりドローしたりといった芸当は出来ないものとして効果を考えます。

  • 汎用的な強カードを導入しなくても総合力を落とさない工夫をする
レンジャーズストライクでは汎用性の高い強カードをとりあえず入れておけばそれで良い、他は要らない、という傾向が非常に強いため、
マジブルーやロボコン、バイクルの代わりにドローやコマンド操作を行うユニットを用意したり、
シグナルキャノンや宏のオルゴール時計の代わりとなるオペレーションを用意したり、
宇宙忍デモストやモモタロスのタッチ使用をさせないように、デッキ全体のカテゴリ統一を促すようなテキストを用意したり、
といった具合に、作品単デッキを制作するにあたって、高汎用性カードの代替となるカードテキストを制作したり、
あるいは高汎用性カードを使わせないように全体のギミックを調整していく必要が出て来ます。
同時に、それら妄想カードが他のデッキで想定外の強さを持ってしまわないように留意すると、
結果として”カード名に「○○」を含む~”のような、汎用性の低い妄想テキストが頻出する事になります。
しかしそれはデッキそれぞれの個性として受け止めて貰いたい、と考えています。

  • 妄想デッキの公開用レシピは一律15種40枚、ピン挿し無し
使い慣れないデッキにいきなり多すぎる種類のカードやピン挿しのカードを混ぜ込んでも扱いきれないため、
最も解りやすく、安定した動作が期待できる15種40枚(3積みカード10種類+2積みカード5種類)という形でデッキを公開しています。
もしもデッキの動かし方を把握して、自力でアレンジを加えられるという手応えを感じた時は、
ぜひデッキ一例の形を崩して、新しいデッキに仕上げてみてください。

最終更新:2015年03月29日 22:57