279 :ドクオ二次創作5話 1:2014/02/26(水) 00:06:13 ID:???
ξ゚⊿゚)ξ「さ、さすがに人多いわね・・・」
( ^ω^)「最近の公式大会は賑わってるからおね」
今日はみんなで久々に公式大会に来ていた。
ツンさんは公式大会初参加だ。なんでも「マーケット調査にメーカー公式の大会を見に行くのも悪くないわね」だそうだ。
( ^ω^)「ツン、ちょっと肩の力抜くお」
ξ゚⊿゚)ξ「う、うん」
だが初めてでこれだけ人が多いせいか、緊張しているようだった。
280 :ドクオ二次創作5話 2:2014/02/26(水) 00:08:11 ID:???
(´・ω・`)「大丈夫、ツンさんだって頑張ってマシンを仕上げたんだから」
('A`)「そうそう、そんなに固くならないで、楽しもうよ」
ツンさんのプロトセイバーは、みんなにアドバイスされて以前よりもパワーアップしていた。
シャーシはピンクのS2に変更され、ホイールはカーボンのLP、タイヤは赤のハード、
ローラーは19㎜オールアルミとプラリンになり、サイドにはマスダンパーも装備していた。
ボディも白く塗装されている。
281 :ドクオ二次創作5話 3:2014/02/26(水) 00:09:38 ID:???
从 ゚∀从「いやー本格的な大会なんてもう何年振りだか、テンションあがるぜw」
川 ゚ -゚)「ふむ、コンクールは昼ごろか」
ツンさん以外にも、ハインやクーさん、仕事の都合がついた社会人チームも来ていた。
クーさんはレース目的ではなくコンクールデレガンス目当と言うことで、
やたらと大きな荷物を持ってきている。
282 :ドクオ二次創作5話 4:2014/02/26(水) 00:10:42 ID:???
('A`)「いやぁ、しかしいつ見ても迫力あるなぁ」
ここ最近の公式大会で定番となりつつあるナイアガラスロープ。
目玉セクションの一つとあって、異様なまでの存在感がある。
(´・ω・`)「出来るだけのジャンプ対策はやってきたんだし、まぁ後は実際に走らせてみないとね」
( ^ω^)「そうだお、思いっきりぶつかってみるお」
283 :ドクオ二次創作5話 5:2014/02/26(水) 00:11:45 ID:???
('(゚∀゚∩「むしろあれを攻略するのが楽しみだよ!」
\(^o^)/「フヒwフヒヒwww」
(*´_ゝ`)「デュフフフフ・・・」
(´<_`;)「・・・兄者、ぼうっとして迷子になるなよ」
テンションがおかしなベクトルに向いてる人達がいる気がするが、見なかったことにしよう。
アナウンスで練習走行の開始が告げられた。
一度きりとはいえ、ぶっつけ本番よりはいいだろう。
ブースをカラにしないよう、順番に練習走行に赴く。
ブーンはツンさんに連れ添って列に並んでいた。
284 :ドクオ二次創作5話 6:2014/02/26(水) 00:13:17 ID:???
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
みんなが公式大会に行くと聞いて、自分の家で扱っている目玉商品のメーカーが主催している大会を
見ておくことも必要だと思い来てみたけど、想像以上の人数とすごい熱気。
こんな中でレースに出走するなんて、どうしても緊張してしまう。
出来るだけ本番に備えようと、ブーンに付き添ってもらって練習走行に出ておくことにした。
( ^ω^)「練習なんだから、気楽に行くお! スタートダッシュは気にしなくていいから、自分のマシンの挙動をよく見て本番に備えるといいお。
ここで問題が見つかっても本番までに直せばいいし、問題がなければ少し速度を上げるようにセッティング変更してもいいお」
ξ゚⊿゚)ξ「うん、わかったわ」
285 :ドクオ二次創作5話 7:2014/02/26(水) 00:14:28 ID:???
私の順番が回ってきた。
マシンのスイッチを入れ、構える。スターターの合図で一斉に飛び出した・・・
と思ったら、緊張で手がうまく動かず私だけスタートが出遅れてしまった。
でも、さっきブーンが教えてくれた通り自分のマシンを見失わないように目で追いかけ、
出来るだけその挙動を観察することに神経を尖らせる。
すると・・・
ガシャッ
ξ゚⊿゚)ξ「あっ」
私のマシンは、一周もしないうちにナイアガラスロープからの着地で転倒してしまった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
286 :ドクオ二次創作5話 8:2014/02/26(水) 00:15:32 ID:???
ブーンとツンさんが練習走行から戻ってきた。
ξ゚⊿゚)ξ「はぁ・・・」
('A`)「(ツンさん、どうしたの?)ヒソヒソ」
( ^ω^)「(一週目でいきなりコースアウトしちゃったんだお。
それにスタートダッシュが出遅れたことも気にしてるようだお)ヒソヒソ」
(^ω^;)「だーいじょうぶだお、ナイアガラ以外は問題なかったんだし、ブレーキとマスダンを調整すれば何とかなるお!」
ξ゚⊿゚)ξ「でも、こんなので予選突破なんて出来るのかしら・・・」
先ほどからの緊張からの反動で、すっかり気落ちしてしまっているようだ。
287 :ドクオ二次創作5話 9:2014/02/26(水) 00:16:20 ID:???
从 ゚∀从「どーもツンは本番になると弱いな。よっしゃここはひとつ・・・お~いツン、ゴニョゴニョ・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「・・・・・・・・・・・・巨乳死すべぇーし! こうなったら絶対優勝してやる!!!」
(;^ω^)「うお、いきなり気合入ったおね」
('(゚∀゚∩「と、突然どうしたんだい?」
288 :ドクオ二次創作5話 10:2014/02/26(水) 00:17:02 ID:???
('A`;)「おいハイン、ツンさんになに耳打ちしたんだよ」
从 ゚∀从「いや何時ぞやのチーム戦の時(本編二部1話参照)みたいにちょっとなw」
('A`;)「おま・・・面白半分でやってるだろう」
\(^o^)/「無暗に緊張してるよりいいと思いますよ」
まぁオワタさんの言うことも一理ある。
289 :ドクオ二次創作5話 11:2014/02/26(水) 00:21:03 ID:???
ツンさん以外も、コースアウトしたメンバーはセッティングを見直していた。
俺はというと、幸い5周して戻ってくるまで比較的安定して走り切り、スピードもそこそこだったのでネジの緩みや破損個所がないかの確認など保守点検のみで済んだ。
再びアナウンスが流れ、予選が始まった。
(´・ω・`)「じゃあお先に。さあ行こうか」
('A`)「うん」
从 ゚∀从「よっしゃ!」
まずは俺達三人だ。
290 :ドクオ二次創作5話 12:2014/02/26(水) 00:21:52 ID:???
車検場の前にできた列に間隔をあけてそれぞれ並ぶ。まずはショボンの出番だった。
(´・ω・`)「・・・行け!」
スタートと同時にショボンともう2台が同時に飛び出した。
そして徐々に差が出始める。ショボンも速いが、スタートから少し経つと二番手に付けた。
しかし・・・
「あっ」
一番手の人はナイアガラでバランスを崩し、そのまま着地でコースアウトしてしまった。
ショボンはさすが、そのままの速度でナイアガラをクリアし順位を保ってゴールした。
291 :ドクオ二次創作5話 13:2014/02/26(水) 00:24:16 ID:???
('A`)(さて俺も続かなきゃな)
自分の番が来る。
スタート位置につくと、高揚感が押し寄せ、緊張が一気に高まる。
('A`)「それ!」
シグナルが変わってみんな飛び出す。
スタートダッシュは上手く行った。そして徐々に差がつきだし、三位につけるが、いける。
一位や二位との差はわずかだ。
292 :ドクオ二次創作5話 14:2014/02/26(水) 00:26:00 ID:???
ナイアガラに入る。前を行く2台はコースアウトこそしないものの、着地で若干もたつき俺のマシンが前に出た。
練習走行の時のセッティングそのままで来たのは正解のようだ。
むしろ、ネジ類の増し締めをした所為か着地後のコーナーの安定感が増している気がする。
その後、三位につけてた人がコースアウトし、オレは一位でゴールして予選を突破できた。
从 ゚∀从「やるじゃねぇか!」
('A`)「ハイン、大丈夫か? 練習走行じゃ見事にひっくり返ってただろう」
从 ゚∀从「ハッw まぁ見てろ!! ARで生まれ変わったオレのサイクロンマグナムがブッちぎりだぜ!」
293 :ドクオ二次創作5話 15:2014/02/26(水) 00:27:18 ID:???
ハインの組が来た。
シグナルが変わると同時に5台がほぼ横並びで飛び出した。
だがハインのマシンがすぐに抜き出てきた。
(´・ω・`)「さすがにスプリントダッシュは速いね。
それにみんな、ナイアガラへの警戒や決勝のことを考えてハイパーダッシュ以下のモーターにしてる人が多いから、
スピードでは勝ってるんだ」
('A`)「でも、あんな速度でナイアガラを抜けられるの・・・ってうわ!」
294 :ドクオ二次創作5話 16:2014/02/26(水) 00:28:16 ID:???
なんと、ハインのマシンは登りからジャンプしたかと思うと、そのままクリヤーブリッジを飛び越え下りスロープに着地してクリアしてしまった。
(;・ω・`)「す、すごい。稀にあんな攻略をする人がいるのは聞いてたけど、実際にやってしまうなんて」
('A`;)「練習走行の時は盛大に飛び出してたのに、わずかなブレーキ調整とマスダンのセッティングだけで偶然こんなにハマって来るとは・・・」
結局、ハインのマシンは全周そんな調子で1次予選を突破してしまった。
295 :ドクオ二次創作5話 17:2014/02/26(水) 00:28:53 ID:???
从 ゚∀从「ハッハッハw どうだ!」
('A`)「いやすごかったよ。よくあんなセッティング合わせられたなぁ」
从 ゚∀从「いやまぁマグレなんだけどな」
やっぱりか。
296 :ドクオ二次創作5話 18:2014/02/26(水) 00:29:31 ID:???
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ショボンやドクオ達は予選を通過したようだった。
さあ、ブーンと私も負けてられないわ。
それに、さっきハインから言われたことも頭から離れない。
ξ゚⊿゚)ξ「さぁ!行くわよブーン! 乳デカい上にデカい顔までされてたまるもんですか!!!」
(;^ω^)「ハインはホントになに吹き込んだんだお・・・」
297 :ドクオ二次創作5話 19:2014/02/26(水) 00:30:16 ID:???
先に私が並び、同じ組にならないよう何人か遅れてブーンも並ぶ。
車検を無事に通過し、そして私の番が来た。
スターターの合図でみなスイッチを入れ、スタートの構えをとる。赤が点灯したシグナルを凝視する。
シグナルが変わって、スタート!
ξ゚⊿゚)ξ「やったわ!」
シグナルを穴が開くほど凝視した所為だろう、私は真っ先にスタートダッシュを決めることができた。
思わず口元が緩むが・・・みんな速い。
298 :ドクオ二次創作5話 20:2014/02/26(水) 00:31:06 ID:???
スタートからほどなくして、私のマシンは4位に落ちた。
そして問題のナイアガラに入る。
「あっ」
「うわっ」
ξ゚⊿゚)ξ「よしっ!」
前を行く3台うち2台は、スタート位置に帰る前にナイアガラでコースアウトしてしまった。
私のマシンはセッティング変更が効いたのだろう、上手くバランスを取ってナイアガラをクリアしていった。
そして、私のマシンは途中から加速したのか直前を走っていたマシンを途中で逆転した。
そのままゴール!
299 :ドクオ二次創作5話 21:2014/02/26(水) 00:31:46 ID:???
( ^ω^)「セッティングが上手く決まったおね」
ξ゚⊿゚)ξ「あんたも頑張んなさい」
ブーンは練習走行で走り切っていたから大丈夫だろう。と、思ってたら・・・
(°ω°)「ふぉ!?」
ナイアガラでバランスを崩した挙句、逆走をキメて係員に拾われていた。
ξ゚⊿゚)ξ「なっさけ無いわねぇ、何やってるのよ」
(;´ω`)「練習走行でだいぶ安定してたから、速度を上げてみたんだけど、失敗したお・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
300 :ドクオ二次創作5話 22:2014/02/26(水) 00:32:46 ID:???
ブーンたちが戻ってきた。
ブーンはどうやらコースアウトで予選敗退のようだ。
( ´ω`)「残念だけど、しょうがないお。あとはツンのサポートに回るお」
その後、残りの出場メンバーが走らせに行き、兄者さんはいつも通りというかなんというか、
ちょっとしたミスでスピード負けして敗退、弟者さんは無事一次を通過した。
オワタさんはスピード負けしたが、
\(^o^)/「今日はどちらかというとコンデレ目当てなので」
とのこと。
301 :ドクオ二次創作5話 23:2014/02/26(水) 00:34:04 ID:???
なおさんは辛勝ながら一次予選は通過したものの、走行中にバンパーが破損、
二次予選までに修理しないといけないひっ迫した状況に追い込まれ、
('(゚∀゚;∩「FRPプレートとネジ買ってくるよ!」
と言って足早に物販へと向かっていった。
('A`)「さて、どうしたもんかな・・・」
(´・ω・`)「二次予選はみんな一次予選でナイアガラをクリアしてきた選手だからね。コースアウトでの脱落はかなり減る。
だから基本的にスピードと立体での挙動が勝負のカギだね」
302 :ドクオ二次創作5話 24:2014/02/26(水) 00:35:17 ID:???
('A`)「う~ん、ショボンはどうするの? 俺は一次予選の時そこそこ調子よかったからこのままでいこうと思うんだけど」
(´・ω・`)「うん、僕とドクオはそれでいいと思うよ」
(´<_` )「俺はもうちょっとスピードを上げてみるよ、安定していたとはいえ二次予選やその先勝ち進むには少し不安なんでね」
( ´_ゝ`)「いいなー弟者、オレも勝ちたかったなー」
(´<_`;)「そんなこと言うくらいならリヤステーのねじ止めくらいしっかり確認しておけ!
スロープ入り口でリヤステーパージとか何処のチョロQだ!(※)」
※昔のチョロQで、ゼンマイのパワーをロスしないためにリヤステーをマグネットで止め、ループ入口でリヤステーが自動的に外れるパーツがあった
303 :ドクオ二次創作5話 25:2014/02/26(水) 00:36:22 ID:???
午後からの二次予選以降のレース前に、コンクールデレガンスだ。
クーさんが嬉々として大きな荷物を抱えて特設ステージの方に歩いて行った。
オワタさんや兄者さんも、何やら痛車を出品するようだ。
\(^o^)/「僕は、今回は蒼き鋼のアルペジオのイオナちゃんですw」
(*´_ゝ`)「僕はガールズ&パンツァーのみっぽり~ん」
\(^o^)/「おや、渕上 舞さん繋がりですね」
声優ネタで盛り上がっていた。
304 :ドクオ二次創作5話 26:2014/02/26(水) 00:37:49 ID:???
メンテナンスを行うツンさんとその補助に回るブーン、修理を急ぐなおさん、セッティング変更を行う弟者さんをブースに残して、
俺を含む他のメンバーはコンクールデレガンスを見に行く。
('A`;)「相変わらず押し合いへし合いになるなぁ」
(´・ω・`)「ミニ四駆は小さいからね、どうしてもみんな細かいところまで見ようと前に出たがるから・・・」
クーさんはとみてみると、アニメの一場面を再現したであろう見事なジオラマをテーブルに置いていた。
魚に乗り上げてクラッシュしているバックブレーダーをよそに、ハリケーンソニックがドリフトで追い抜いていた。
オワタさんと兄者さんは並んで出展したようだ。
305 :ドクオ二次創作5話 27:2014/02/26(水) 00:38:48 ID:???
コンクールが始まり、MCの二人が机の端から並べられたマシンたちをそれぞれ紹介していく。
クーさんのジオラマは流石、その大きさと作りこみで注目されていた。
しかし、最終的な採点はガッツたちが指名した子供たちが大きな比重を占めるため、
最優秀賞や優秀賞は逃したが、タミヤ賞を受賞していた。
川 ゚ -゚)「ふむ、わかる人にはそれなりに評価してもらえたようだな」
オワタさんたちはと言うと、きれいに作ってあったためMCたちにはそこそこ評価されていたものの、賞は取れなかった。
(#´_ゝ`)「フンッ、がきんちょには僕のハイセンスな萌えは理解できないようだな!」
\(^q^)/「僕は桜井なるさんに注目してもらえたので大満足ですw」
306 :ドクオ二次創作5話 28:2014/02/26(水) 00:39:54 ID:???
―――――――― 午後 ――――――――
手の空いたメンバーで会場近くにあったファーストフード店で買い出しを行い、
みんな昼食を済ませ、いよいよ二次予選だ。
一次予選の時と同じ順番でレースに赴く。
('A`)「なおさん、大丈夫ですか?」
('(゚∀゚;∩「何とか間に合いそうだよ、気にせず行っておいで!」
(´・ω・`)「それじゃあすいません、行ってきます」
从 ゚∀从「よっしゃ―、次も勝つぜ!」
307 :ドクオ二次創作5話 29:2014/02/26(水) 00:40:26 ID:???
まずはショボンだ。
ショボンともう一人が、見事なスタートを決めた。
3週目まではほぼ互角。しかし・・・
(´・ω・;)「差が開いてきたな・・・」
結局、ショボンのマシンはぎりぎりまで追いすがったが、マシン1台分の差で負けてしまった。
(´・ω・`)「まさか速度負けするなんてね。ドクオ、ハイン、頑張ってね」
('A`)「うん、ありがとう」
从 ゚∀从「お前の分も走ってやるぜ」
308 :ドクオ二次創作5話 30:2014/02/26(水) 00:41:17 ID:???
俺の番だ。
セッティングは一次予選の時と変わってないが、点検はしっかりしてある。
イレギュラーでも起こらない限り、大丈夫だろう。
('A`)「よしいけ!」
スタートは上手く決まった。だが、すぐに後ろの1台が前に出て、2位だ。
しかしまだ始まったばかりだ。
3週目で、加速がついたのかあるいはモーターが温まったのか、俺のエンペラーは1位に追いついた。
('A`)「いいぞ、いける」
309 :ドクオ二次創作5話 31:2014/02/26(水) 00:42:22 ID:???
だが・・・
ガッ
('A`;)「えっ!?」
なんと、練習走行でも一次予選でも何の問題もなかったウォッシュボードで盛大に跳ね上がり、クラッシュしてしまった。
今回も1週目と2週目で何のトラブルもなかったのに、いったい突然どうしたというんだろう・・・
そもそも、ウォッシュボードのような低いジャンプ台で、あんなに跳ね上がるのは普通なら考えられない。
(´・ω・`)「残念だったね」
('A`)「突然すぎて何が何だか・・・いったい何がいけなかったんだろう?」
( ^ω^)「お~い。大変だったおね。コブラ(※3)したのかと思ったお」
※3 高度な性能を持つ戦闘機が出来る機動の一つ。プガチョフ・コブラ。
310 :ドクオ二次創作5話 32:2014/02/26(水) 00:43:32 ID:???
と、そこにブーンがやってきた。
( ^ω^)「うん、ブーンはウォッシュボードの近くで見てたんだけど、
ドクオのマシンが跳ねたとき一緒に青いパーツが舞ってたお」
('A`)「青いパーツ??」
そんなものつけた覚えはない。
レース中に落下するような部位にあるパーツは、ボディカラーに合わせて黒やガンメタルといった、
モノトーン調の部品を選んで着けていたのだ。
( ^ω^)「ブーンが見た限り、青いスタビだったと思うお」
当然ながらスタビだって青いものは使ってない。
311 :ドクオ二次創作5話 33:2014/02/26(水) 00:45:25 ID:???
(´・ω・`)「恐らくだけど、別のマシンから脱落した部品がコース上に残ってたんじゃないかな?
たぶん、それにつまずいてマシンが通常以上にはねたんだ」
('A`)「何と・・・・・・ツいてないなぁ」
(´・ω・`)「大会の後、コース上の落下物を入れてあるスターターの横にある台のケースを覗いてみると、結構な数の部品が入ってるだろう?
これだけの数のレーサーが集まってるから、どうしてもレース中の部品脱落が多くなっちゃうんだ」
まぁ、証拠の品である跳ねあげたスタビらしきパーツの行方も分からない今となっては、もうどうしようもない。
文字通り、石にでもつまづいたと思ってあきらめよう。
そうやって話しているうちに、ハインの番がやってきた。
312 :ドクオ二次創作5話 34:2014/02/26(水) 00:46:14 ID:???
('A`;)「相変わらずすごいなぁ」
(;^ω^)「さっき話には聞いたけど、実際に見るとホント無茶苦茶だお・・・」
ハインのマシンは、まるで一次予選の再現のようにある意味見事な走りを見せていた。
そして、そのまま二次予選も通過していった。
从 ゚∀从「ハッハー、どうだw」
('A`)「おめっとさん。あれだけ跳ねまわったんだから点検はキチンとしとけよ」
从 ゚∀从「解ってるってw」
そして俺たちと入れ替わりに、ツンさんがやってきた。
313 :ドクオ二次創作5話 34:2014/02/26(水) 00:46:56 ID:???
・・・・・・・・・・・・
ハインが二次予選を通過したようだ。
クーもコンクールで賞を取ってたし、私だって後れを取るわけにはいかない。
( ^ω^)「メンテはしっかり出来てたし、大丈夫だお」
ξ゚⊿゚)ξ「解ってるわ。行ってくる!」
私の番が来る。合図で一斉に5台がスタート。
流石に一次を突破してきただけあって、みんな速い。私は4番手だ。
314 :ドクオ二次創作5話 36(すみません↑のは35です・・・):2014/02/26(水) 00:48:06 ID:???
ξ゚⊿゚)ξ「くっ!」
3週目に入ったが順位は変わらず。もう駄目か?
そう思いかけたとき、
「あちゃ」
「あれっ?!」
「しょぼん・・・」
1位と3位はスロープでクラッシュ、2位はマシントラブルなのか、着地後から急減速し、私が逆転した。
そしてそのままゴール。
( ^ω^)「おめでとう、いい走りだったお」
ξ゚⊿゚)ξ「これで準決勝に進めるわ」
・・・・・・・・・・・・・・・
315 :ドクオ二次創作5話 37:2014/02/26(水) 00:49:18 ID:???
ツンさんとブーンが戻ってきた。ツンさんは二次予選も勝ち進んだようだ。
また入れ替わりでなおさんと弟者も二次予選に出場し、なおさんは残念ながらスピード負け、
弟者さんはスピードアップが功を奏して準決勝にコマを進めた。
('A`)「あ、エンペラーのメッキキット格好いいなぁ。せっかく来たんだし、買っておくか」
( ^ω^)「おっお、この会場限定FRPプレートカッコいいお! 買うお!」
暇になった俺たちはというと、物販コーナーを物色していた。
(´・ω・`)「あ、そろそろ準決勝が始まる時間だね。見に行こうか」
ちょうど俺が会計を済ませると同時に、準決勝の受付がアナウンスされた。
316 :ドクオ二次創作5話 38:2014/02/26(水) 00:51:04 ID:???
ブースはオワタさんと兄者さん、そして二人とコンデレの痛車で仲良くなった人が話し込んでいたので、
その場は任せてみんなで見に行くことにした。
( ^ω^)「お、あそこにツンとハインさんが並んでるお」
言われてみてみると、車検場から伸びる列の中に二人が談笑しながら並んでいた。
二人の前にはもう10人も並んでないので、もうすぐ出番だろう。
('A`;)「あれ、ちょっと待て。
二人連続で並んでるってことは、このままだと同じレースになる可能性が高いんじゃ・・・」
(´・ω・`)「どうも話し込んでいて気づいていないようだね」
('A`)「言ってあげた方がいいんじゃぁ・・・」
(;^ω^)「もう車検の直前だお、多分言っても並びなおすのは難しいお」
317 :ドクオ二次創作5話 39:2014/02/26(水) 00:51:50 ID:???
・・・・・・・・・・・・・・・
しまった、話に夢中でハインと離れて並ぶことを忘れていた。
でも、もう車検場は目の前。このままいくしかないわね。
ハインも気づいてはっとしたようで、
从 ゚∀从「あっ・・・・ちゃー。ま、しょうがないな」
とつぶやいた。
車検が終わり5人一組になると、案の定私とハインが同じ組になってしまった。
こうなったら、覚悟を決めるしかない。
318 :ドクオ二次創作5話 40:2014/02/26(水) 00:53:45 ID:???
ξ゚⊿゚)ξ「まさかあなたとココで当たる事になるなんてね」
从 ゚∀从「全くな」
ξ゚⊿゚)ξ「でも負けるわけにはいかない!」
从 ゚∀从「おう、望むところだぜ!」
クーもコンクールで結果を残した以上、私だって成果を残さなければ!
私たちの組が来た。女の子二人なんて珍しいのか、MCがスタート前に少し触れていた。
319 :ドクオ二次創作5話 41:2014/02/26(水) 00:54:24 ID:???
シグナルが青になり、一斉にスタート。スタートダッシュは上手く行った、けどハインのマシンは本当に速かった。
それでいて、ナイアガラもすごい攻略の仕方をしている。
ξ゚⊿゚)ξ「くっ!」
私のマシンだって、着実な走りをしている。でも、これだけ差が開くと・・・。
从 ゚∀从「ハハッ、今回もブッちぎりだぜ!」
もう4週目、さすがに勝負は見えたかと思ったその時。
320 :ドクオ二次創作5話 42:2014/02/26(水) 00:55:46 ID:???
从 ゚∀从「ふぁっ!?」
ハインのマシンは着地で盛大にクラッシュした。
その時、一緒に丸い部品が飛んで行ったところを見ると、どうやらタイヤが外れてその所為でバランスを崩したようだ。
私は無事、ゴール。
ξ゚⊿゚)ξ「よし、やったわ」
从 ゚∀从「あー負けたぜ。でも、お前も2位だぞ?」
ξ゚⊿゚)ξ「へ?」
どうやら自分とハインのマシンばかり見ていたので気づかなかったが、
2番手ながらハインのマシンに追いすがっていたマシンが一台いたらしかった。
321 :ドクオ二次創作5話 43:2014/02/26(水) 00:57:29 ID:???
( ^ω^)「2人ともお疲れ!だお」
('A`)「2台ともいい走りだった。
けどハインさんよ、あれだけしっかり点検しとけって言ったのに、タイヤ外れてクラッシュしてちゃダメじゃん。
あんな無茶なナイアガラ攻略やってたんだから、足回りは特に気をつけなきゃ」
从 ゚∀从「あーはいはい。解ってるよ、今度から気をつけなきゃな」
322 :ドクオ二次創作5話 44:2014/02/26(水) 00:59:48 ID:???
(´・ω・`)「トップでゴールした人もすごかったね。
ハインが抜きんでた走りをしてたからみんなあまり注目してなかったけど、
あれだけの速度でナイアガラを安定してクリアしてた。
ボディ提灯だったけど、それだけじゃない。ボディが開いた時に見えたあの中身・・・MAのサス車っぽかったね。
サスと提灯を絶妙に組み合わせることで、ハインのマシンを追走できるほどのスピードで
しっかりナイアガラの着地に合わせてきたんだろう」
ξ゚⊿゚)ξ「ふぅ、残念だけどここまでか」
( ^ω^)「でも初出場で準決勝まで来れたんだから凄いことだお!」
323 :ドクオ二次創作5話 45:2014/02/26(水) 01:01:09 ID:???
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その後、弟者さんが走ったが、残念ながら3位でゴールし決勝には進めなかった。
最後にみんなでお楽しみ抽選会に出たんだけど、私はなんとJCジュニアサーキットが当たっちゃった。
今は店にスペースがないけど、そのうち棚とかを整理してこのコースも使おう。
もし広げるスペースがなくても、持っておけば大会を開く時に使えるし。
324 :ドクオ二次創作5話 46:2014/02/26(水) 01:02:09 ID:???
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
会場を後にする。外はもう、すっかり茜色に染まっていた。
( ^ω^)「ツン、大会はどうだったお?」
ξ゚⊿゚)ξ「そうね・・・。準決勝で負けちゃったのは悔しかったけど、楽しかったわ。それにいろいろ参考にもなったし、来てよかった」
( ^ω^)「それは何よりだお」
325 :ドクオ二次創作5話 47:2014/02/26(水) 01:03:56 ID:???
あの日、お母さんが私のマシンを取りに行ってそのまま遠い所へ行ってしまった時からもう10年が経つ。
自分も大人になった今ならわかる。
きっと、お母さんは自分の所為で私がミニ四駆をやめ、荒巻模型店でミニ四駆の取り扱いをしなくなることは
望まなかったでしょうね。
でも、私とおじいちゃんには時間が必要だった。
今でも、お母さんがいなくなった傷が癒えたわけじゃない。でも・・・
ξ゚ー゚)ξ「お母さん・・・私、またミニ四駆楽しめるようになったよ」
おじいちゃんもいる。お店のお客さんたちもいる。私を支えてくれる友人たちもいる。そして、ブーンも。
だから、私はまたこの小さなレーシングマシンと走って行こうと思えたんだ。
―――― 二次創作第5話 ツンは公式大会に初参加するようです 完 ――――
最終更新:2014年03月02日 01:33