[基本データ]
- ホイールべース:80mm
- 使用ドライブシャフト:60mm
- 対応ギヤ比:3.5:1(からし色)、4.1、4.2:1、5:1(※)
- 使用カウンターギヤシャフト:ストレート
- 使用プロペラシャフト:1.4mmZERO用
- ターミナル:ZERO型(ZEROシャーシからの流用)
- 重量(シャーシ骨格のみ他未装着):?g
[概要]
フルカウル・スーパー世代には馴染みの深いシャーシ。
シャーシ底の肉抜きが徹底された為の軽さと、短いホイールベースからくる高い旋回性能、そしてカウンターギヤマウントと
モーターマウントが一体型ユニット構造まで、これ以前に誕生した
ZEROシャーシの伝統をそのまま受け継がれている(というより、設計流用なのだが。そもそも、初期のモノはZEROの金型を改修していたらしい。3番金型にはくっきりと形跡が残っていたようだ)。
そのため、ギヤケースなどのAランナーはほぼそのまま流用されたらしく、フロントギヤケースの刻印がZEROからSUPER1になった以外は全くの同形状。そのため、完全互換となっていて、両方を丸々入れ替えることも可能。
当然、超速ギヤのギヤケースも共通となっている。
明確な違いというと、唯一フロントバンパーの形状が新しくなっている。
これで若干硬さは上がったが、リブがかなり浅い上、余計なディティール(スリット状の穴)が入っている所為で強度・耐久性は低くなっている。
そのため、1度コースアウトしただけでバンパーが折れてしまうこともザラ。
さらに、一定以上走らせると材料の疲労の関係からか、クラッシュしていなくても折れることさえある(その様子がTVチャンピオンのカメラに収められている)。
正直、ノーマルのままでは怖くてダッシュ系が詰めんわw
かつてこのバンパーの弱さに悩まされた人も多い。トラウマレベルになっている者さえいる。
何せ屋外で走らせれば障害物にぶつかって折れ、廊下で走らせれば壁にぶつかって折れ、挙句コースの中でも折れ・・・という具合である(2次ブーム時は子供が主なユーザーで、コースを持っていないちびっ子も多く、廊下や屋外で走らせることが多かった)。
また、ある程度速度が上がっていくと側面の剛性の弱さも浮き彫りになってくる。
シャーシがしなりすぎると、それだけ駆動ロスができてしまう為、根本的な強化が必要(井桁など。また、ZERO用FRP補強パーツが一部流用できる)。
車高も若干高くなっているので、
電池落としによる改造も視野に入れた方が良い。
金具はゼロシャーシ譲りで、改良も一切されていない。と、いうかそのまま流用しているw
フロント側スイッチ金具の強度が弱く、接触不良が多いのも変わらず。
コースアウトなどの衝撃でフロントギヤカバーが浮き、ターミナルとスイッチが脱落、最悪の場合は紛失することもあるのも注意。
しかし、金型の改良が繰り返されたためか駆動系の出来はかなり良い方である。
欠点を補えれば
VSシャーシや
SXシャーシにも引けを取らないものになる。
主力シャーシが
TZに移った後もレイスティンガー、シャイニングスコーピオン、ベルクカイザーと採用が続き、さらに2012年現在でも限定色の再販や新発売があり、このシャーシの優秀さと人気を物語っている。
1994年に発売されてから長い年月が経つが、現在でも欠点さえ補えれば通用するシャーシだ。
このシャーシの特徴の一つとして、着脱式のサイドガードが挙げられる。
ZEROシャーシで後々サイドガードが発売された教訓からか、S1では標準装備になっている。
キットに同梱されているものの、他の主なシャーシと違いネジ1本で取り外し可能な半オプション仕様だった。
標準型は強度・剛性・精度共に低いという、3拍子がそろってとてもじゃないが使えたものではない(そのため、'95年ごろのジャパンカップ入賞者の中には2枚重ねにして対応している選手も居た)
その点を反省したのか、主人公マシンであるVマシンにて強度・剛性を改善した新型のサイドガードが採用され、その後レイスティンガー以降のS1マシンでは標準化している。
とは言うものの所詮は着脱式。どうしても固定型サイドガードには適わず、そのためこのシャーシの改良型である
S2を除き、以降のシャーシでサイドガードを着脱式にすることはなかった(ただし、S2はキットに付属していない場合が多い。AOでサイドガード単体が販売されている)。
しかし最近ではローラーの位置が中途半端で、スタビをつけるにしても効果が薄いためサイドガードは廃れ、新世代のMSでは完全になくなっていて、最新型シャフトドライブシャーシであるARにおいてもローラーの取り付けは考慮されていない、マスダンパーや補強用のFRP装着ポイントとしての機能に特化している小さなものがあるだけとなっている。
そういう意味で、ZEROとS1は時代を先取りした(しすぎた)シャーシとも取れる、まるでF-101・・・(とは言うもののサイドガードがシャーシ強度に寄与している場合もあり、一概にどうとはいえない所がなんとも)
ちなみ専用サイドガードの(シャーシ側)アタッチメントを切り取ればZERO用サイドガードが取り付け可能だったりする。
標準型に比べて強度・剛性共に高く、ネジ2本で固定するので精度も高い。
とはいってもあえて使うかどうかは微妙だが・・・
S1の改良型のS2でも着脱式のサイドガードが発売され、これもS1に流用可能である。
と、いうより、S1のものより強化されているので余裕があればこちらを使うのがお勧め。AOで単品販売されているのでお手ごろ。
実は標準型とVマシン型ではローラー取り付け穴の幅が異なる。
標準型では内側77㎜(バンパー外側と同じ)・外側81㎜(リヤブレーキローラーなどの古いリヤステ-や、X用リヤFRPの外側から2番目の穴と同じ)。
Vマシン型では内側81㎜・外側84㎜(FRP強化マウントプレートやFRPマルチ補強プレートの外側と同じ)。
またVマシン型はパーツ取り付け位置が低く、26㎜径タイヤでもシャーシの最低地上高が1㎜ちょっととなってしまう為、24㎜タイヤ(小径バレルタイヤやナックルブレイカー型のナロータイヤ、一部スポンジタイヤなど)との併用は出来ないので注意が必要。
弱点はあったものの、革新的な設計で高性能だったZEROを(多少ながら)使い勝手がいいように改良したためか採用数が伸び、20世紀では1番多く採用されたシャーシだった。
現在でも2番目に採用数が多い。
カラーバリエーションにおいても、ぶっちぎりに多いVSを除けばトップクラスの数を誇った・・・が、最近のシャーシはキットごとに色を変えているのでもうそれも過去の話www
ちなみにS1に水色の超速ギヤを使用する際にはからし色超速ギヤのカバーを使うか、標準ギヤカバー内側の干渉する部分をリューター等で削る必要がある。
ただし現在ではレギュレーションでからし色のみと明言されたため、公式大会では当然NG。
模型店の街角レースでも弾かれる場合があるため、事前に主催者へ質問するか、車検で確認しよう。
以下キットのS1シャーシは、グラスファイバー混入ABS樹脂製を採用している。
- マグナムセイバー スペシャルキット
- ビクトリーマグナム スペシャルキット
- ネオトライダガーZMC スペシャルキット(ギアカバー部分にも混入)
- プロトセイバーJB スペシャルキット(ギアカバー部分にも混入)
- ビークスパイダーゼブラ スペシャルキット (ギアカバー部分にも混入)
- レイスティンガー スペシャルキット (ギアカバー部分にも混入)
通常素材のシャーシより捩じれやたわみが少なくなっていて、使いやすそうに見えがちだが、それが災いかしてかバンパー等が割れやすいというデメリットがある。
ってかただでさえ折れやすいS1のバンパーをさらに割れやすくしてどーすんねんwww
ちなみに、なぜかシャーシ本体とギヤケースの色が極端に違うものが多い。
[カラーバリエーション]
●シャーシ本体
一番標準的な色。昔のラインナップの大半はこの色になっている。
リバティーエンペラーBSとブーメランガンマBS、アストロブーメランなどで採用された色。
ギヤケースがスモークの場合が多い。
限定GUP。シャーシのカラバリでは定番の色。
同梱されているギヤケース、サイドガードも同じ色。
また、ビクトリーマグナムミテッドスペシャル(以下LTD)・バンガードソニックLTDにもこのシャーシが採用されている(こちらはギヤケースがホワイトではなくスモーク)。
トライダガーXの限定版に封入されていたものらしい(詳細求む)。
ギヤケース類も同じ成型色。
また、公式大会のお楽しみ抽選会で配布されたとの情報も。
かなり希少な品だったがプライズ限定のシャイニングスコーピオンとビクトリーマグナムに相次いで再録され、入手がしやすくなった。
ペラシャの滑りがかなり良いとか何とか。
限定GUP。
同梱されているギヤケース、サイドガードも同じ色。
限定GUP。
同梱されているギヤケース、サイドガードも同じ色。
限定GUP。
同梱されているギヤケース、サイドガードも同じ色。
リバティエンペラーNOVEにて初登場。
ギヤケース、サイドガードはホワイト。
バーニングサン ヘリオスにて登場。
●ギヤケース
最初に採用された色。スーパーミニ四駆は大抵この色である。
主にフルカウルミニ四駆で採用されたもの。フルカウルは大抵これ。
リバティーエンペラーBSとブーメランガンマBS、アストロブーメラン、ビクトリーマグナムLTD・バンガードソニックLTDなどで採用された色。
昔のものは透明素材のご多分に漏れず割れやすい。組み立てて置いておくだけで勝手に割れることも・・・
リバティーエンペラーBSとガンマとアストロのシャーシ本体はブラック、Vマシンリミテッドはホワイト。
余談だがメッキホイール付きで限定再版されたアストロのギヤケースは、以前と比べて粘りがあり割れにくい素材に変更されたようだ。
ホワイトシャーシ(GUP)に同梱のもの。
一部の限定キットなどで同梱。
ブルーシャーシに同梱のもの。
スカイブルーシャーシに同梱のもの。
オレンジシャーシに同梱のもの。
からし色超速ギヤに付属しているもの。
超速用カウンターギヤのスパーを駆動させるための2段目ギヤ部分に、カバー内側が干渉しないように改良されている。
●サイドガード
標準型
最初に採用された色でスーパーシリーズは全部この色。
フルカウルのS1に採用されていた色。
GUPのホワイトS1シャーシに同梱されていたもの。
GUPのブルーS1シャーシに同梱されていたもの。
Vマシン型
Vマシンで初採用された改良型。
Vマシンで初採用、レイスティンガー以降では標準装備になっている。
ビクトリーマグナムLTD・バンガードソニックLTDや、一部のプライズ限定キットに同梱された色。
GUPのスカイブルーS1シャーシに同梱されていたもの。
GUPのオレンジS1シャーシに同梱されていたもの。
一部のプライズ限定キットで採用。
一部のプライズ限定キットで採用。
その他、海外限定でダークブルー、強化素材(黒色。カーボンと明記されていないことからポリカ強化か?)も発売されたらしい。
最終更新:2020年07月26日 15:01