('A`)がミニ四駆をふたたび走らせるようです 第7話


3 ◆UcHUIyQWbY 2008/08/23(土) 17:37:32.88 ID:eviojbhtO
('A`)「大会って…荒巻模型で主催するの?」
荒巻模型でミニ四駆大会を開く、ブーンの突然の提案に俺は驚かされた。
( ^ω^)「おっお、そうだお。店長やツンとも話し合ったんだお」
ξ゚⊿゚)ξ「まあ、大会を開くことでミニ四駆を買う人が増えるならいいかなって」
/ ,' 3 「ふぉっふぉ。昔はよく大会を開いたもんじゃ。子供たちがたくさん集まってのう。あの頃までとは言わんまでも、賑わってくれると嬉しいのう」
どうやら店長とツンさんも乗り気のようだ。
(´・ω・`)「でも大会を開くにはスタッフが必要だよね?事前の準備とか、当日の車検とか」
ここでショボンが口を挟む。確かにその通りだ。
( ^ω^)「おっお、そこで2人に相談だお。大会の運営を手伝って欲しいんだお」
(´・ω・`)「やっぱりそうきたか。まあ、構わないよ。荒巻模型にはいつもお世話になってるしね。それくらいやっても罰は当たらないさ」
(*^ω^)「おっお、ありがとうだお。ドクオは手伝ってくれるかお?」
('A`)「俺は…」
少しの間考えてみる。夏休みは特にこれといって予定もないし、引き受けても構わないだろう。
('A`)「うん、やってもいいよ」
(*^ω^)「ドクオもありがとうだお!」

5 ◆UcHUIyQWbY 2008/08/23(土) 17:40:04.42 ID:eviojbhtO
(´・ω・`)「ところでコースはどうするんだい?今お店にあるジュニアサーキットだと流石に短いよね?」
/ ,' 3 「ふぉっふぉ。それは心配いらん。タミヤから借りることができるんじゃ」
(´・ω・`)「あ、そうなんですか。コースの設置はどうしますか?流石に店内だとスペース的に厳しいかと…」
( ^ω^)「おっお、近くの公民館を借りようと思ってるお。借りられるかどうか今度確認してくるお」
どうやら結構見通しは立っているようだ。
('A`)「それで…俺たちは何をすればいいのかな?」
( ^ω^)「当日のコース設置と車検を手伝って欲しいお」
('A`)「車検か…そういえばレギュレーションはどうするの?」
ふと浮かんだ疑問をぶつけてみる。
( ^ω^)「お…まだ考えてなかったお。これから一緒に考えるお」
(´・ω・`)「基本的にはタミヤのレギュレーションでいいんじゃないかな?」
( ^ω^)「そうだおね。それが無難だお」
(´・ω・`)「クラス分けはどうしようか?」
('A`)「クラス分け?」
(´・ω・`)「タミヤの公式レースでは参加者を年齢で分けたり、小径タイヤのマシン限定でレースをしたりするんだよ。速度制限を設けたルーキークラスなんてのもあるよ」

8 ◆UcHUIyQWbY 2008/08/23(土) 17:53:55.86 ID:eviojbhtO
('A`)「なるほど」
ξ゚⊿゚)ξ「制限速度を設けるのは少し難しいわね。結構な数のスピードチェッカーを用意しなくちゃいけないし、手間も増えるわ。それにそんなにいくつもクラス分けしてレースをする余裕があるかしら?」
( ^ω^)「たしかにそうだお」
(´・ω・`)「じゃあ、とりあえず中学生以下が参加できるジュニアクラスと、それ以上の人たちが参加できるエキスパートクラスに分けたらどうかな?」
( ^ω^)「おっお。でもそれだと腕に自信のある子供や、まだ復帰したばかりの大人には都合が悪いかもしれないお?」
('A`)「だったら誰でも参加できるオープンクラスも設けたらどうかな?」
(´・ω・`)「そうだね、それがいいかもしれない」
ξ゚⊿゚)ξ「全部で3クラス…まあ、妥当なところね」
( ^ω^)「じゃあジュニアクラス、エキスパートクラス、オープンクラスの3クラスでいくお」
ξ゚⊿゚)ξ「まあ、あとは参加者の数次第ね」
クラス分けの問題はどうやら片付いたようだ。
(´・ω・`)「ところで、井桁や超大径は許容するのかい?」
と、ショボンが新たな疑問を口にした。
(´・ω・`)「ミニ四レーサーの数を増やすのが目的なら、あんまりディープに改造したマシンを出すのは良くないかな?」

9 ◆UcHUIyQWbY 2008/08/23(土) 17:56:18.30 ID:eviojbhtO
( ^ω^)「う~ん…一応クラス分けしてあるし大丈夫じゃないかお?」
(´・ω・`)「まあ、僕も空気を読んで自重するけどね。」
ξ゚⊿゚)ξ「まあ、そのあたりは最初の大会で様子を見て、徐々に決めていけばいいと思うわ」
少しずつ構想が固まりつつある。
( ^ω^)「おっお、今日はこのくらいにするお。今度モナーさんたちが来たときにまた相談するお」
俺たちは夏休みだが、今日は平日なので社会人の常連さんたちは来ていないのだ。とりあえず話し合いは一段落したので、俺はエンペラーのセッティングに取りかかることにした。
( ><)「こんにちはなんです!」
と、店内へ小学校低学年くらいの男の子が入ってきた。
( ^ω^)「おっお、ビロード君こんにちはだお」
( ><)「ブーンお兄ちゃんこんにちはなんです!」
('A`)「あの子は…」
俺の問いかけにショボンが答える。
(´・ω・`)「ああ、あの子はビロード君っていってね、モナーさんの息子さんだよ」
('A`)「モナーさんの…」
モナーさんといえばこの荒巻模型の常連であり最速レーサーだ。
( ><)「ショボンお兄ちゃんもこんにちはなんです!えっと…」
('A`)「…ああ、俺はドクオっていうんだ」

11 ◆UcHUIyQWbY 2008/08/23(土) 17:58:49.07 ID:eviojbhtO
( ><)「ドクオお兄ちゃんですね。僕はビロード、小学三年生です!はじめましてなんです!」
('A`)「は、はじめまして」
ビロード君はどうやら素直で良い子のようだ。
( ><)「今日は友達を連れてきたんです!」
と、ビロード君の後ろで1人の男の子がモジモジしているのに気づいた。
(-_-)「……」
( ><)「ヒッキーくんなんです!ヒッキーくんもミニ四駆を持ってるんです!」
('A`)(なんだか暗い子だなあ…俺と同じ臭いがする)
( ><)「ツンお姉ちゃん、コース使ってもいいですか?」
ξ゚⊿゚)ξ「いいわよ」
( ><)「ありがとうなんです!ヒッキーくん、早速走らせるんです!」
(-_-)「…うん」
ビロード君はヒッキー君をひっぱってコースまで連れて行く。
('A`)(どんなマシンを使うんだろう)
俺はビロード君の使うマシンに興味があった。まだ小学三年生とはいえ、あのモナーさんの息子なのだ。速いマシンを持っていても不思議ではない。
( ><)「僕のマシンはこれです!」
('A`)(あれ?)
ビロード君の取り出したマシンは、ナローワンウェイホイールにスポンジタイヤ、アルミ可変スラストローラー、スライドダンパーなど、現在ではあまり意味がないとされているパーツで固められたブリッツァーソニックだった。ステッカーも微妙に曲がって貼られている。

13 ◆UcHUIyQWbY 2008/08/23(土) 18:01:08.92 ID:eviojbhtO
(´・ω・`)「意外かい?」
('A`)「あ、うん。モナーさんの息子さんだっていうから、もっとすごいマシンかと思った」
( ^ω^)「モナーさんはビロード君のマシンにあんまり口出ししないんだお。自分で考えて組み立てる楽しみを味わって欲しいんだって言ってたお」
('A`)「へえ…」
(*><)「いくんです!ブリッツァーソニック!」
ビロード君はとても楽しそうにマシンを走らせている。
('A`)「…ミニ四駆は楽しんだもの勝ちってことか」
(´・ω・`)「ふふ、そうだね」
( ^ω^)「おっお、まったくだお」
( ><)「ヒッキー君も走らせるです!」
(-_-)「…うん」
と、ヒッキー君が取り出したマシンは…
(;'A`)「これは…」
(;^ω^)「おっお」
(;´・ω・`)「う~ん…」
ヒッキー君のマシンは井桁改造を施され、超大径のタイヤをはいたレイホークγだった。ボディは綺麗な迷彩柄に塗装されている。
(*><)「ヒッキー君すごいんです!お父さんのマシンみたいなんです!早速走らせるんです!」
(-_-)「…ちょっと待って…スイッチが上手く入らない…」

15 ◆UcHUIyQWbY 2008/08/23(土) 18:03:07.01 ID:eviojbhtO
('A`)(あんなすごい改造をできる子がスイッチも上手く入れられない?)
(´・ω・`)「う~ん…これは…親父マシンかもしれないね」
('A`)「親父マシン?」
(´・ω・`)「うん。親が作ったマシンを子供に持たせることをいうんだ。二次ブームの末期の大会なんかでよく見られたんだ。ミニ四駆が廃れた原因の1つじゃないかと言われている」
('A`)「…たしかに。親が作った速いマシン持ってこられたらやる気なくすよね」
(*><)「すごいんです!ヒッキー君のマシン速いんです!」
ビロード君はそんなことを疑いもしないのだろう。無邪気に感嘆し、喜んでいる。
(-_-)「……」
( ^ω^)「…でも一番気になるのは…」
ブーンがヒッキー君を見ながら言う。
( ^ω^)「ヒッキー君、ちっとも楽しそうじゃないんだお」
(*><)「ヒッキー君すごいんです!」
(-_-)「…うん」
(*><)「もっと走らせるです!」
(-_-)「…僕はもう帰るよ」
( ><)「え?もう帰っちゃうんですか?…じゃあ僕も今日は帰るんです」
( ^ω^)「おっお、2人とももう帰っちゃうのかお?ところで今度ミニ四駆の大会を開くんだお。良かったら2人も参加するといいお」
(*><)「本当ですか?他の友達も呼んでいいですか?」

16 ◆UcHUIyQWbY 2008/08/23(土) 18:05:20.44 ID:eviojbhtO
( ^ω^)「もちろんだお!」
(*><)「やったです!ワカッテマス君やぃょぅ君も誘うです!ヒッキー君も来ますよね?」
(-_-)「…行けたら」
(*><)「絶対行くんです!楽しみなんです!」
( ^ω^)「おっお、詳しいことが決まったらまた教えるお」
(*><)「ありがとうなんです!それじゃあ、今日はさよならなんです!」
( ^ω^)「おっお、さよならだお」
こうしてビロード君とヒッキー君は帰っていった。
( ^ω^)「…大会でヒッキー君がミニ四駆の楽しさに目覚めてくれるといいお」
('A`)「…そうだね」

「チィース!ツンちゃんいる~?」
と、店内に大声が響き渡った。
ミ,,゚Д゚彡
店の入り口を見ると、金髪を逆立たせた、いかにもチャラそうな男が立っていた。
(;'A`)(な、なんだこいつ)
ξ#゚⊿゚)ξ「ちょっとあんた!なにしに来たのよ?」
ミ,,゚Д゚彡「え~、なにってツンちゃんに会いに来たんじゃん」
(;^ω^)「ツ、ツン、こいつは誰だお?」
ミ,,゚Д゚彡「あ?俺はツンちゃんの彼氏だよ。お前こそ誰だよ?」
( ゜ω゜)「ツンの…彼…氏?」
瞬間ブーンがフリーズする。
ξ#゚⊿゚)ξ「あたしがいつあんたの彼女のになったのよ!ブーン、こいつは同じ学校のフサギコ」


17 ◆UcHUIyQWbY 2008/08/23(土) 18:08:46.56 ID:eviojbhtO
ξ#゚⊿゚)ξ「最近あたしにつきまとってくるけど、彼氏でもなんでもないわ」
(;^ω^)「お、そうなのかお。一安心だお」
ξ//⊿//)ξ「…って、なんであんたが心配してんのよ」
ミ,,゚Д゚彡「で、お前ツンちゃんのなんなんだよ」
(#^ω^)「ブーンはツンの幼なじみだお。ツンが迷惑がってるからつきまとうのをやめるお!」
ミ,,゚Д゚彡「彼氏でもないくせに何を偉そうに。いい歳して子供のおもちゃで遊んでるような奴に言われたくないね。ツンちゃん、こんな奴ほっといて遊びに行こうぜ」
ξ#゚⊿゚)ξ「あたしの家はその子供のおもちゃを売って生計を立ててるんだけど」
(#^ω^)「おっお、ミニ四駆はおもちゃじゃないお!レーシングマシンだお!そんなにいうなら、そのお前がバカにするミニ四駆で勝負だお!お前が僕に勝ったらツンとの交際を認めるお!その代わり僕が勝ったら二度とツンにつきまとわないと誓うお!」
(;´・ω・`)「ブーン!」
ξ;゚⊿゚)ξ「ちょ、ちょっと!なに勝手なこと言ってんのよ!」
ミ,,゚Д゚彡「…わかった。勝負してやるよ。こう見えても子供のころは町内の大会で優勝したこともあるんだぜ」
(#^ω^)「それじゃあ、今度荒巻模型が主催する大会で勝負だお!」

19 ◆UcHUIyQWbY 2008/08/23(土) 18:10:28.82 ID:eviojbhtO
ミ,,゚Д゚彡「わかった。へへ、これでツンちゃんは俺のものだな。約束破るんじゃねえぞ?」
(#`ω´)「そっちこそ!負けたら二度とツンには近寄らせないお!」
ミ,,゚Д゚彡「まあ、勝つのは俺だぜ。じゃあ今日は帰るぜ。またね、ツンちゃん」
フサギコという男は帰っていった。
ξ#゚⊿゚)ξ「ちょっと!あんたなに勝手な約束してんのよ!」
(;´・ω・`)「そうだよ、ブーン。もし負けたらどうするつもりだい?」
(;'A`)「それに昔優勝したこともあるって…」
( ^ω^)「おっお、大丈夫だお。いくら昔速かったとはいえ、子供のころの速さなんてたかが知れてるお。最近のミニ四駆事情を知らない奴なんかに負けたりしないお」
たしかにブーンの言うことも一理ある。(´・ω・`)「まあ、言われてみればそうだね」
ξ#゚⊿゚)ξ「問題はそこじゃなくて…」
ξ//⊿//)ξ「な、なんであんたがそんな約束するのよ!」
( ^ω^)「おっお、大丈夫だお。ツンの為に絶対勝つお」
ξ//⊿//)ξ「ま、負けたら承知しないんだからね!」
('A`)(ブーン、お前もか…死ね!死んでしまえ!)
荒巻模型主催の大会はどうやら大変なことになりそうだ。俺はブーンへの呪いの言葉を呟きながら、大会の行く末を憂いていた。

20 ◆UcHUIyQWbY 2008/08/23(土) 18:13:45.80 ID:eviojbhtO
―日曜日―

(´・ω・`)「…と、いうことがあったんですよ」
('(゚∀゚∩「ブーン君もなかなかやるね!」
\(^o^)/「青春 ですね」
(*^ω^)「おっお、ツンは大切な幼なじみですお」
今日は日曜日なのでみんな集まっているのだ。そしてショボンがみんなにこの前あったことを説明した。
( ´∀`)「…う~ん」
('A`)「モナーさんどうしましたか?」
( ´∀`)「いや、僕はヒッキー君のことが気になるモナ。ビロードから話を聞いてもしかしたらと思っていたけど…」
(´・ω・`)「あれはとても小学三年生にできる改造じゃありませんでしたよ」
( ´∀`)「ヒッキー君は最近引っ越してきた子モナ。お父さんにもあったことあるけど、ヒッキー君とは対称的に気の強い人だったモナ」
('A`)「だからミニ四駆でも自分の子供を勝たせたいんでしょうか?」
( ^ω^)「だけどそれは間違ってるお。場合によってはヒッキー君が他の子供たちから除け者にされちゃうお」
( ´∀`)「まあ、子供たちのことは子供たちに任せるしかないモナ。子供たちを信じるモナ」
( ´∀`)「ところで…」
モナーさんが話題を変えてきた。
( ´∀`)「大会のコースセッティングはどうするモナ?」

21 ◆UcHUIyQWbY 2008/08/23(土) 18:15:30.25 ID:eviojbhtO
( ^ω^)「おっお、それを今日話し合おうと思ってたんですお」
('(゚∀゚∩「テクニカルコースにするといいよ!」
(´・ω・`)「僕もなおさんの意見に賛成だよ」
('A`)「ショボンのマシンはスピードの出るフラットなコースの方がいいんじゃないの?」
(´・ω・`)「うん、たしかにそうなんだけど、それじゃあビギナーの人たちが面白くないだろう?今回の大会はミニ四駆人口を増やすのも目的だからね。スピードが出にくく運の要素が多いコースの方が勝負は盛り上がるよ」
('A`)「なるほど」
(´・ω・`)「それに試してみたいマシンもあるしね」
そういうとショボンは一台のマシンを取り出した。いつものウイニングバードではない。
('A`)「これは…ブロッケンG?」
ショボンが取り出したのはモーターがフロントにあるマシン、ブロッケンGだった。しかしなにか違う。
('A`)「…シャーシが違う?」
モーターがフロントにあるシャーシは、旧型のFMシャーシと、スーパーFMシャーシ(これが本来のブロッケンGのシャーシ)の2種類の筈だが、ショボンのマシンのシャーシはそのどちらでもなかった。
(´・ω・`)「ふふ、気づいたかい。これはスーパーXシャーシを逆転させたもので、俗にFMXって呼ばれるものだよ」

22 ◆UcHUIyQWbY 2008/08/23(土) 18:19:46.55 ID:eviojbhtO
(;'A`)「そんなことできるの?」
(´・ω・`)「そんなに難しくないよ。ボディキャッチとフロントバンパーを移植して、あとは電池を逆に入れるだけだからね」
ショボンは簡単に言ってのけるが、俺にはまだできそうにない。
( ´∀`)「ショボン君はFMXモナ?じゃあ僕もちょっとした色物を使うモナ」
そういってモナーさんが取り出したのはナイトレージJr.だった。
('A`)「あ、もしかしてこれが噂の…」
(´・ω・`)「そう、モナーさんのサスマシンさ」
( ´∀`)「ドクオ君、マシンを少し下に押して見るモナ」
('A`)「こうですか…おお!」
モナーさんのマシンを軽く下に押してみる。すると車体が沈みこむではないか。
( ´∀`)「中も見てみるモナ?」
ボディを外して見せてもらうと、ホイール周りを中心にスプリングやFRPなどを使った複雑な改造が施されていた。
( ´∀`)「MSシャーシのギヤ構造だからこそできる改造モナ」
(;'A`)「す、すごいですね」
俺にはいったいどんな工夫がなされているのかわからないが、とにかくすごいということだけは理解できた。

23 ◆UcHUIyQWbY 2008/08/23(土) 18:21:45.25 ID:eviojbhtO
( ´∀`)「話がそれちゃったモナね。コースはテクニカルコースで良いモナね?」
異議なし、全員の声が揃う。そこから先は具体的なコースセッティングを話し合った。
(´・ω・`)「テーブルトップを2枚ほど…」
( ^ω^)「バンクも欲しいお」
( ´∀`)「スロープセクションなんかもあるとおもしろいモナ」
\(^o^)/「芝生セクションも 欲しいです」
('(゚∀゚∩「オワタ君、それはさすがにいらないと思うよ!」
(;'A`)(どんなコースになるやら)
そんなこんなでコースセッティングも決定した。
(´・ω・`)「そういえばブーン、日程はどうするんだい?」
( ^ω^)「おっお、来週の日曜日を考えてるお」
(´・ω・`)「広告を作らなきゃね。」
('(゚∀゚∩「日曜日なら僕も参加できるよ!」
\(^o^)/「ネットでミニ四駆仲間に宣伝しておきます」
( ´∀`)「ビロードにも伝えておくモナ」
( ^ω^)「お、そうだ…ツン!」
ブーンが店の奥にいるツンさんに声をかけた。
( ^ω^)「大会は来週の日曜日だってフサギコにも伝えておいて欲しいお」
ξ゚⊿゚)ξ「ちょっと…あんた本気?」
( ^ω^)「本気だお。ブーンは絶対に勝つから、ツンは大船に乗った気でいるといいお」

30 ◆UcHUIyQWbY 2008/08/23(土) 18:37:49.40 ID:eviojbhtO
ξ゚⊿゚)ξ「泥船の間違いじゃない?」
(;^ω^)「ツンひどいお」
ξ゚⊿゚)ξ「まあ、それで本当にあいつにつきまとわれなくなるなら助かるわ」
( ^ω^)「おっお、そうだお、そうだお」
\(^o^)/「ところで ツンちゃん ブーン君が勝ったら なにか ご褒美 あげないんですか」
ξ゚⊿゚)ξ「ご褒美?」
\(^o^)/「チュー とか」
ξ//⊿//)ξ「な、お、オワタさんなに言ってるの?」
(*^ω^)「おっお、そうですお、オワタさん、なに言ってるんですお」
('A`)(クソ、ブーン死ね)
(*^ω^)「と、とにかくブーンは負けないお」
これ以上ブーンのにやけ面を眺めていたら殺意を抑えられそうにないので、俺はマシンのセッティングを見直すことにした。脱脂によるスピードアップでコースアウトするようになってしまったのだ。
('A`)(角度調整プレート使ってみるか…)
ジュニアサーキットを走らせる。マシンは俺の気持ちを反映するように、まだ落ち着かない挙動を見せる。
('A`)(大会か…)
('∀`)(へへ、頑張るぞ)
俺にとって初の大会はいったいどんなものになるのか?期待は膨らむ一方だった。





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最終更新:2013年09月16日 21:42