屋外スピーカーのデメリットとして以下のものがあります。

 

■スピーカーからの距離・環境により情報格差が生まれる

音波は発生源から遠くなれば遠くなるほど聞こえにくいものであり、屋外スピーカーも例外ではありません。
スピーカーからの距離によって聞こえる音量が異なり、居住地によって得られる情報に不均衡(格差)が生じます。
「スピーカーから遠い地域にも放送を届けよう」として音量を上げると、
スピーカー近辺に住む市民は必要以上に大音量の放送を耳にすることになります。
  • スピーカーから遠いので音量を上げてほしい
  • スピーカーに近いので音量を下げてほしい
このように居住地によって相反する要望が生まれることになり、妥協点を見つけて音量を設定するしかありません。
市民に等しく情報を与えられないという点で、屋外スピーカーは不適切な行政サービスです。
 
(2014/1/10 追記)
草津市議会の2013年(平成25年)11月定例会一般質問にて、
ある市議会議員が危機管理監に屋外スピーカーの有効性を質問していました。
台風18号の際、訓練放送では聞こえている屋外スピーカーが聞こえなかった住民が多数発生したそうです。
 
危機管理監の方は風雨時は屋外スピーカーの放送が聞こえる範囲が狭まることを認め、
屋外スピーカーの代替手段としてラジオ放送や携帯メールサービスも活用したと述べていました。
 
行政側は屋外スピーカーの欠陥を知っておきながら、何故住民に騒音被害をもたらしてまで運用を続けるのでしょうか?
 

■人権の侵害

訓練放送という名目で、スピーカーからの放送や音楽を聴きたくないと考えている人に強制的に聞かせるのは人権侵害です。
 

■健康被害

定期的に大音量の放送・音楽を聴くことで、脳をはじめ人体の機能に不調が生じることは医学的に明白です。
災害が起きる前に健康被害を招くのが屋外スピーカーです。
 

■訓練放送による生活スタイルの破壊・仕事の妨害

滋賀県草津市では毎週日曜日夕方に訓練放送が流されています。
これにより以下の方々は多大な迷惑を被ります。
  • 月~金まで働いているので、日曜日は静かに休みたい → 訓練放送のために静かに休めません
  • 深夜勤務なので、日中は睡眠をとりたい → 訓練放送によって睡眠を妨害されます
  • 赤ん坊が寝ている → 生まれたばかりで何の罪もない赤ん坊でさえ睡眠を妨害されます
  • 日曜日に仕事をしている → 訓練放送によって毎週仕事中に1分間を奪われます
 

■不確実な情報による災害時の被害拡大

市職員の人的ミスによって誤った情報が流れる場合があります。
大地震が来る直前に「緊急地震速報は誤報です」といった放送があれば、誰もが地震は来ないと考えるでしょう。
しかし実際はその後に大地震がやってくるので、身を緩めたところで大きな揺れに晒されることになります。
スピーカーによって被害は抑えられず、逆に被害は拡大されます。
 

■ポールやスピーカーの破損で負傷者が発生し、家屋が破壊される

滋賀県草津市では児童公園を中心に屋外スピーカーが設置されています。
場所によってはスピーカーの真下に砂場があり、子どもが遊んでいることもあります。
一方で、スピーカーは地上から立てた一本のポールの先端に取り付けられたものであり、
常に風雨や外気、夏であれば高温にさらされるものです。
 
屋外スピーカーはいつ破損して地上に落下してもおかしくなく、公園で遊んでいる子どもに危害を与えます
また、大地震でポールが倒壊すれば近隣の家屋を破壊します

 

最終更新:2014年01月10日 19:21