日本三大怨霊の一角、反逆皇平将門の首塚に関する『祟り』の都市伝説。
平将門公とは、平安時代中期に朝廷に反旗を翻した豪族の一人。
規模や影響・知名度を含めれば、後にも先にも彼以上の朝廷への反逆者は居ないと言われるほどの大人物である。
世に受け入れられない者達の代弁者にして、何故受け入れられなかったかの理由の証明者。
彼もまた神の血を受け継ぐ高貴な血の一人であったが、その末路は惨憺たるものだった。
彼は反乱を起こし、天を掴むまで後少しという所で全てを失い、その果てにただの一矢にて彼は散る。
彼の首は後に平安京にて晒し者にされ、笑いものとされる。
あと一歩という無念。その屈辱。その憎悪。それは、如何程のものであったのか。
彼の首が晒されてから三日後。
不気味な事に彼の首はひとりでに故郷に向かって飛んで行き、やがてどこかに落ちたという。
人々は彼を恐れ奉り、その荒御魂を鎮めんとした。
有名なものを挙げるなら、神田明神社と築土神社の二つの神社。
そしてもう一つが、前者と同じ東京都千代田区に存在する平将門公の首塚である。
神社は人々の祈りと尊敬。
首塚は人々の畏怖と崇拝を集めて、気が遠くなるほどの年月を重ねてきた。
その為か、この首塚には恐るべき祟りがあると多くの人達に信じられている。
関東大震災の後、無知な所員が首塚の上に仮庁舎を建てようとした。
結果、それに関わった者達14人が変死を遂げる。
仮庁舎は撤去された。
大戦争後、GHQがオカルティックだと一笑に付し撤去しようとした。
何も無い所でブルドーザーが転倒し、多くのアメリカ軍兵士が巻き込まれる大事故となった。
将門公の恐怖が海を越えて轟き、撤去は半永久的に中止となった。
アトラス制作陣は女神転生シリーズを開発する前に首塚へ参拝するのが恒例となっている。
しかし真・女神転生4開発の時だけは、恒例の参拝を欠かしてしまった。
インデックスは倒産した。とばっちりである。
しかし一方、お笑い芸人が首塚に蹴りを入れても仕事をしばらく来させないだけで許したりもする。
偉い人間の敵。極普通の人々にも嫌われる。しかしそうでない人間には結構慕われる。
この呪いは、まさしく生前の将門公そのものだ。
世界を揺るがし、人を脅かし、他者を祟る日本三大怨霊の一柱。
日本でもトップクラスの知名度を持つ、怨嗟の都市伝説。
初出は第二十三話。
最終更新:2013年09月07日 04:21