山姫


山女と同一視される、女性の怪異の一種。
多くの伝承によれば、その姿は黒く長い髪を持つ色白の美女であるという。

山女も山姫も同じくカテゴリーとしては妖怪であり、特に男性がその生命を奪われる話が多い。
殺される話と同じくらい男性が性的に襲われるエピソードがあり、病や毒・吸血など化け物としての特性も持つ。
笑いかけてから笑い返して来た相手を殺すなど、妖怪としての彼女らは容赦の無い存在として描かれている。

ただ近年になってから、「都市伝説としての山姫」という存在が確認され始めた。
時期から言えば赤マントと同時期なので、ある意味同級生と言えなくもない。

奇遇な事にそれは屋久島、つまり鹿児島で多く確認されているという。
もしかすると、鹿児島出身のキャラクターなら「都市伝説としての山姫」を見た事があるかもしれない。
あるかもしれない、レベルではあるが。

近年になってから確認された「都市伝説としての山姫」は人を襲わず、基本的に無害である。
それどころか女の子の子守りをしたりと、既存の形とは違う都市伝説としての属性を獲得していたりする。
ただし黒髪に白い肌の美女であること、姿を変える能力を持つ事。
この点に関しては変わらずそのままである。


余談だが、妖怪が信仰の対象になることはそこまで珍しい事ではない。
アステカの神話に見られるように、信仰にはそこまで信仰対象の正当性が必要とされないからだ。

聖書に悪魔と描かれ、無茶苦茶な話で退治される『元地方神』が居るように。
信仰対象に正当性が必要なのは宗教であり、信仰ではない。
信仰に必要なのはその結果、信奉者にどんな恵みが与えられるか? という点である。

なのでこの話に登場する『山姫信仰』はフィクションです。もしかしたら本当にあったかもしれんけど

ちなみにもののけ姫のメインヒロイン、サンのモデルは山姫なのだとか。



初出は第十七話。姉帯豊音が村人にそうであると勘違いされた都市伝説。
性質の似た八尺様の都市伝説を保有していた豊音はこの山姫と勘違いされ、村に囚われ京太郎が助け出すまでは村人の信仰対象にされていた。

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最終更新:2013年06月03日 20:02