かつて都市伝説であったもの。
都市伝説から現実になった、夢叶う物語。
かつて『青いバラ』といえば物語の中で語られるものの、現実には存在しない架空のバラだった。
だがそれは多くの人々の憧れであり、実現したい夢の象徴でもあったのだ。
まさしく、都市伝説のバラといっても過言ではなかった。
色素を抜いてみたり、品種を改良してみたり。
様々な方法が試され、数え切れないほどの失敗があった。
多くの人々が挑み、そして夢破れた歴史のみが積み重ねられていった。
しかし、日本とオーストラリアの夢見る企業が力を合わせ、1990年から研究を開始。
最新技術である遺伝子組み換え技術を用いて、天才達が試行錯誤を繰り返し。
実に24年の月日をかけて、完全な青いバラを作り出すことに成功した。
都市伝説でしか無かった青いバラは、現実のものとなったのである。
青いバラが現実になるまでの、青いバラの花言葉は『不可能』『ありえない』『夢物語』。
そして現実になってからの花言葉は、『奇跡』『神の祝福』『夢かなう』。
人の想いが奇跡を起こし、誰かの祈りを現実とした。
そんな素敵な、都市伝説ではない物語。
ただの一度きりの『奇跡』を実現する、都市伝説であって都市伝説でないもの。
初出は第十六話。宮永咲が窮地で発現した都市伝説。
都市伝説であったものが現実になったと言う特殊な性質を持っており、一度だけ奇跡を起こし祈りを現実とする能力を持った都市伝説。この都市伝説をきっかけとして街中の人々の祈りを叶え、京太郎を死の淵から戻してくれた。
ちなみに咲がこの都市伝説を発現するきっかけとなったバラの種は、彼女の誕生花であるアイビーの種を元に黒フードが作ったものである。彼が未だ正気であった頃にその種が松実宥に渡され、彼女経由で咲に渡った。
最終更新:2013年05月10日 03:45