Щелкунчик


チャイコフスキーが作曲したバレエ音楽。
もしくはそれを元にしたバレエ作品。
ではなく、それらのモデルとなったロシアの童謡。

……でもなく、そこから派生したロシアの都市伝説。

都市伝説自体は『夜間に動きまわる人形』というオーソドックスなものだが、この都市伝説の能力は童話の方の逸話に由来する。
童話の方の物語は、大雑把に纏めるとこうなる。


ある日、少女の人形が兄に壊されてしまった。
その人形を何故か気に入っていた少女は、懸命にその人形を直そうとする。

そして修理が終わったその夜、彼女は何故か真夜中に目を覚ましてしまう。
寝起きにも関わらず、深夜にも関わらず、睡眠不足にも関わらず冴えてしまう彼女の目。

そんな彼女の前に現れる、七つの首を持つ鼠の魔王。

鼠の魔王は配下の鼠の軍勢を率いて、彼女を襲わんとする。

絶体絶命と思われた、その時!

彼女の大事にしていた人形達を戦士として率いて、颯爽と彼女を守らんと魔王の前に立ちふさがった人形。

その人形こそが、彼女がずっと直していた人形その人だったのだ!

魔王を撃退したものの、その人形は怪我をして倒れてしまう。

翌日話したものの、その人形達の戦いは大人は知る事は出来ない。むしろ少女はバカにされてしまう。

けれど一人だけ、信じてくれた大人が居た。

少女の叔父、人形の秘密を知る物だった。

叔父は、かの人形がかつて魔女から姫を助けるための戦いで人形にされてしまった人間なのだと語る。

そして元の人間に戻るには、魔王への勝利と誰かからの愛が必要なのだと。

そうやって始まる、少女と人形の物語。


鹿倉胡桃の場合、戦闘可能な人形の大量展開として発現する能力である。
この人形は個別に制御可能であり、探索や拠点防御などに非常に優秀だ。
更に『人形より弱い大人』に認識されないという特性も持つ。
単体では非常に弱いが、群体であるが故の強みも持っている都市伝説。

……さて、この辺りでネタばらしをしよう。

Щелкунчикの邦題。
曲の題、バレエの題名、童話の名前、少女を助けた人形の名前。

それは、『胡桃割り人形』という。

人形の勇者と少女の物語、その都市伝説。



初出は第十七話。鹿倉胡桃が保有する都市伝説。京太郎が彼女を格納することで、展開・使役できる兵隊の数は飛躍的に向上するようだ。
ハーヴェストやバッドカンパニーの強さを考えれば、この都市伝説の強さは容易に想像できよう。

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最終更新:2013年05月06日 19:54