『赤い靴』と『青い目の人形』


野口雨情と本居長世の二人の手によって生まれ落ちた、対になる二曲に関する都市伝説。


前者はこの歌が本当は実話を元にした、娘を誘拐された母の悲しみを歌った歌である……という都市伝説。
しかし実際はそんな事はなく、本当は外国人に養子に出した娘が外国に行く前に病死したという話であった。
……しかしやっぱり実際はそんな事も無く、ドキュメンタリー番組を作り上げるために結構デマが混じっている話らしい。

訳が分からなくて当然だと思うが、分からなくて当然だと思う。
伝聞の内に都市伝説になった少女の物語。
海を挟んだ国と国、他国への無知からくる恐怖が原点となった都市伝説だろう。


後者は1927年にアメリカから親日の証として日本の子供達に送られた西洋人形、それに謳った歌。
この人形が夜間に学校を徘徊するという、学校の怪談に分類される都市伝説。
その歌には、歌詞でこう歌われている。

「青い眼をしたお人形は アメリカ生まれのセルロイド」
「日本の港へついたとき いっぱいなみだをうかべてた」
「わたしは言葉がわからない 迷子になったらなんとしょう」
「やさしい日本の嬢(じょう)ちゃんよ なかよくあそんでやっとくれ」
「なかよくあそんでやっとくれ 」

この都市伝説は極めて弱々しい都市伝説である。
……しかし。それを補って有り余るほどに、エイスリン・ウィッシュアートとの親和性が高いのだ。

二重発現、ダブルであるエイスリン・ウィッシュアートはこの両者をバランスよく使いこなしている。
赤い靴により【高速機動】を獲得、青い目の人形により自身のステータスを上昇させる事を可能としているバランス型。
高鴨穏乃ほどの速さも粘り強さもないが、その分どんな相手にも対応できる隙の無さを持つ。

『外国』『少女』という概念を内包した、二対一体の都市伝説。



初出は第十七話。エイスリン・ウィッシュアートが保有する都市伝説。発動時には赤い靴と青い膜のようなオーラが展開される。
説明にあるとおりのバランス型の能力で、穏乃のB2Aとは言葉通り相互互換的な性能だと言えるだろう。

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最終更新:2013年05月06日 19:41