くだん


『件/くだん』とは、元々その生命を代価に支払い未来を予言する存在だ。
その姿は体は牛、顔は人間という半人半牛の怪物であったという。

くだんは牛から生まれ、人語を解し、人々に予言を与える。
近い内に起こる大飢饉であったり、干ばつであったり、流行病であったり、戦であったり、大切な人の死であったり、その内容は様々である。
共通しているのは「人にとって重大な事件である」こと。くだんはまるで人のために生まれ、人のために予言する。

その後予言を終えたくだんは、数日の内にその命を終えるという。
そして本来は妖怪であったくだんだが、古くから現代まで長く語り継がれたことで、その形態は「人々の間で噂される都市伝説」へと昇華した。

都市伝説となる過程で多くのアレンジを加えられ、未来を予言しても死なないくだんも多い。
中には雄のくだんが凶事を予言し、雌のくだんがその回避方法を伝えるというものもある。
書物で、ネットで、雑誌で、メールで、テレビで、人々の噂の中で、
今もなお全国各地でくだんは生まれ、人々に予言を与えている。

未来を見通し、人を導く都市伝説。



初出は第一話。園城寺怜が保有する都市伝説。

怜が発現したくだんの能力は少し先の未来を見通すものであり、遠い未来のことなどは予知できない。戦闘ではその能力を活かし、数瞬先の未来を視ることで奇襲や罠を無効化したり、相手の手を先読みしたりという風に活躍する。
彼女のくだんは最初は『都市伝説過剰発現症』という病のせいで暴走状態にあり、常に数秒先の未来を見せる代わりに少しずつ命を奪いじわじわとその寿命を削っていた。現在その暴走状態は怜が一度京太郎の中に格納され『寺生まれのTさん』の力により無意識のうちに鬱クラッシュされたことで収まっている。その際、もし彼女に何かあった場合京太郎から彼女へ生命が注がれるラインができたらしい。

初ネクサスシフト時の強化では新たに自分の生命力を削ることでより先の未来を見通す能力を得ており、より本来のくだんに近くなったと言える。

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最終更新:2013年05月08日 00:12