提督×加賀3-21

お尻ぺんぺんとかがあるので嫌いな人はNGよろしく。エチュエム!!エチュエム!!
------------------------------------------------------------------
鎮守府・提督執務室──

「この、」

制帽に眼差しを伏せた提督の手の中で、鉛筆が2本、まとめて音をたててへし折れる。

「……大バカもんどもがァァーーーーッッ!!!」

四十六糎三連装砲並みの怒声が、鎮守府のすみずみにまでも響き渡る。
執務室の窓が、台風の時のように大揺れに揺れる。次の瞬間、それらは内側からの音圧に耐え切れず緩やかに外側へ膨らみ、撓おうとした窓枠との力の対立に耐え切れず、ぱりん!ぱりーん!と弾けて飛んでいった。

「貴様らは? いったい? どういう? 了見で? ──平和であるべき食事の時間に? いさかいなんぞ? 起こしたのだ──」

奥歯を鳴らした提督が、常に護身用に傍らに置いてある短鞭──郷里で趣味にしていた乗馬用の流用だそうである
──で自らの手をぱちぱちと、語尾を上げるごとに叩いている。

「あ゛あ!?」

凄まれたその眼光こそ、深海棲艦も恐れをなして逃げ出すであろう。直接の叱責を受けていながら、“ああ提督、怒ったお顔も勇ましくてお素適です”などと頭の片隅で加賀は思う。

「……そ、その──……最初は、些細なことだったのです。……」

つかえつかえ、鞭のなる音の中、加賀は釈明する。

艦娘たちの食事は、“食事”という名前こそ取っているが、要するに燃料補給である。
人間の姿かたちである以上、提督の食事に相伴したりもするが、
本当の食事は鋼材であったりボーキサイトであったり弾薬燃料であったり──要するに、諸々の資材である。
その資材が、彼女たちが茶碗へ注いだり椀へ盛ったりする段階に、
何故か米飯や味噌汁や数々の菜の格好に変じているのかはともかくとして、だ。
始まりは赤城が、加賀の“食事”を、自分よりも多いとからかったことによる。
正規空母は、製造──生まれてくるにも勿論だが、維持していくにも数多の資材が要る。
とある中尉に“女も積めばノン・ストップ”と言わしめた原子力空母のようには、中々都合よくはいかない。
それはしばしば食事の風景において、たおやかな外見の娘らしからぬ大食漢ぶり、という見た目になる。
そして艦娘たちが、おおよそ女学生ぐらいの精神年齢であることを鑑みれば、
同性に大食いと言われることは、耐え難い侮辱なのである。
言った相手も言われた相手も、そのクラスは正規空母。飯の量のわずかな多寡で、
ましてや、その言う相手が姉妹ならば。
──食卓は、戦場と化した。
口の出し合いから始まり、なぜかお互いの艦載機がひらひら空中を舞い始め、
そして赤城が打ち振るった皿が運悪くその手からすっぽ抜け──加賀がとり舵一杯でそれを避け
──騒ぎを聞きつけた提督の額に、気持ちよく真正面からクリーンヒットしたのである。
提督の制帽の上には、美味そうにこんがりと焼けた秋刀魚(弾薬)が載る結果となった。
入渠中の赤城は、整備兵によって素早く“修復継続の要あり”と庇ってもらえたが、
五体無事な加賀はそうもいかない。

「ほーーーーー」
「以上──報告は終わりです、提督。申し訳ありませんでした」

提督は鞭を鳴らし、その先端を片手で受け止め、といった苛立ちの挙措そのままに、加賀を睨んでいる。

「ぶっちゃけ言うぞ。阿呆か貴様らは」
「返す言葉もありません……」
「大体、兵装の良し悪しで、自分が強いお前が弱いといった言い争いなら、
軍人誰もが自分最強と思いたいものだから分からんでもないが。
何が悲しゅうて、俺の艦娘がメシで争わなきゃならん?」
「申し訳ありません……」
「貴様らは出撃して無事帰還してメシ食って寝て出撃して、とっととこの戦争を終わらせることに終始しろ。
いいか、以後二度とメシで争うことは許さん。
……俺が、艦娘の食事も満足に調達できん甲斐性なしと言われている気分になる」
「て、提督」

素直に許されたことを喜ぶべきか、まだ眼を伏せておくべきか迷った加賀の頬が、少し熱くなった。
秘書を務める高雄が、“怒りっぽいけれどお可愛らしい方ですよ”と微笑む理由が分かった気がしたが、直立不動は崩さずにおく。
何しろ提督は、以上だとかここまでだとか、解散だとかいう言葉を口に出していない。

「説教はここまでだ。来い、加賀」

──そして、人差し指を振って、提督は加賀を呼んだ。
呼ばれた加賀は素直に、執務机を回り込み、彼の椅子の横に立つ。

「……きゃっ……!」
「……後は、姉妹仲をきちんとするよう、お仕置きをしておかんとなあ」

腕が引っ張られた、と思った瞬間には、加賀の身体は倒れこんでいた。椅子に腰掛けた提督の膝の上に、まるごと上体を伏している。
だが脚は投げ出されているから、丸っきり幼児に対する仕置きの姿勢と変わらない。
臀の肉を遠慮なく、五指の爪をめり込ませるようにして揉まれる。ぺろんと、短い行灯袴まで捲られてしまった。

「てっ、提督っ、何、なにをなさっ……きゃあッ、いやあッ!」
「……駆逐艦たちはまだ子供子供しているからな。これでも俺はまだ自重の強いほうだぞ。
暴れるな加賀。少し踏ん張れ──そらっ!」
「痛ぁっ……!」

派手な音と共に、加賀の臀部に、赤い大きな紅葉が咲いた。
痛み自体はそれほどでもないが、繰り返すに女学生ほどの精神年齢の艦娘にとって、
尻を引っぱたかれる行為は、羞恥以外の何ものでもない。
提督も、鎮守府の長として赴任してくる前には、各種“精神注入棒”にさんざん痛めつけられたのだろう。
今加賀に振るわれているのが、真物の“バッタ”でないだけマシとは言えようが、痛いものは痛い。

「姉妹(きょうだい)は仲良く! 飯が少なければ分け合い!
提督を! 嫉妬させるくらいの! 仲むつまじさで! おるようにせよ!!」
「は、はいっ──てっ、提督っ、もっ、痛っ、ごめんなさっ──申し訳、ありませんーッ!」

ついに加賀が本格的な涙目になるころ、提督の仕置きは終わりを告げた。
痛む臀は、袴が戻ってくるだけでもひりひりする。それでもはしたない姿は見せるまいと、
加賀はなんとか机に両手をついて、どうにかこうにか提督の膝から体を起こす。

「加賀」

折れ曲がった袴の襞が、再び捲り上げられて、加賀の腿にひんやりと空気が染みた。
それだけではない。硬い、皮革で作られた舌が、彼女の秘所に、下着越しにめり込んでいた。

「貴様、こいつは何だ? 仕置きだと言っただろう、よりにもよって尻を撲たれていたのに濡らすなんぞ──」
「……っ、あァッ!?」

加賀の秘所を蹂躙しているのは、提督が携えた乗馬鞭だ。
熱を持ったそこが、温かくも丹念でもない革鞭の先端に、滲んだ愛液とともにぐりぐりとこね回される。
意に反して蕩けたその中に下着が食い込んでいき、発情した粘膜を提督の眼前に露にした。
今や加賀は、執務机に上半身を伏せ、真赤に腫れた臀と、ねっとりと綻びた女の秘密を、提督に向けて突き出す格好だった。

「……普段はつんけんと取り澄ましているくせにな。加賀、貴様の夜戦に関する練度はどんなもんだ? あ?」
「んんぅっ……! や、提督っ、そこ、やめてっ──はう、っア……!」

持ち替えられた鞭が、今度は重点的に、一番敏感なクリトリスをとんとんと叩き始める。
愛液でぬるぬるの革は、やや強い刺激ではあれど、痛むものではない。
それどころか、ひと叩きごとに蜜の量は増えるばかりで、秘所はすっかり下着から透けていた。
加賀が恐れるのは、提督の気まぐれだ。もし思い切り、こんな状態の秘所を打たれてしまったら。
痛みに気絶できるならば、まだいい。その刺激で、快感のはじけた先へ連れて行かれてしまったら。
気づけば彼女の腰は切なげに揺れるようになり、提督が鞭を自ら動かさなくとも、
悦いところを探して淫らなうねりを見せていた。
秘所の谷間のふくらみの中に、加賀が鞭を挟みこんで、喘ぎ声と愛液を垂れ流すようになるまで、
提督はにやにやと笑みを浮かべたまま、その遊びに熱中していた。

「んっ、んくぅっ……て、提督っ、…………わ、わたしっ、だめです──おかしくなってしまうっ!」

既に加賀の腿には、愛駅がべったりと、油のように滴っている。
戸惑いがちな腰の動きは、彼女の悦楽に火をつけて煽るばかりで、達する直前ではあっても、
解放するまでには至っていないらしかった。
提督の笑みがいっそう深くなり、今度は鞭の先端を下着へ引っ掛けて、小器用にぺろりとそれを剥ぎ取る。
加賀の欲情をたっぷり含んだ薄い布地は、頼りなく彼女の太股へ引っかかり、艶めかしくそこを彩った。

「……そんなに男のものが欲しいのか。いいぞ、加賀──くれてやる。たっぷり味わえよ」
「──……っ、ん、あぁっ、あ、いやぁあぁっ……!!」

とうとう膣口に訪れた剛直の熱さが、一瞬で加賀を狂わせた。
ぎりぎりで堪えていた欲情が、秘所から爪先、頭のてっぺんまで駆け上り、浸していく。
初々しい襞がきゅうきゅうと牡を締め付け、子宮へまでも導こうとして、絞り上げる。
二人の肌のぶつかり合う音が、先ほどの打擲よりも激しく、嫌らしく、執務室に長いこと響いた。

「沈んじゃうっ……提督、加賀が、しずんじゃいますッ…………提督ので、あんっ、轟沈、させられちゃ、う──、!」

やがて、喉奥から随喜の叫びを放って、背筋を反らしながら──提督の剛直を食い締めながら、加賀が達する。
結合部に淫らな匂いの熱い潮が浴びせられて、それを感じ取った提督もまた、大量の精液を膣内にぶちまけた。
絶頂してもなお、雄を締め付けて離そうとしない膣に苦労しながら、彼はぽつりと呟いた。

「やれやれ。……一航戦は良く似た能力だが、姉妹揃って──これとはな」

タグ:

加賀
最終更新:2013年10月23日 23:11