大和×慰安夫 東「鎮守府慰安労働 IF編」17-582

582 :鎮守府慰安労働 IF編:2015/08/13(木) 03:12:15 ID:MhtJTB6Q

大和の入渠を覗いてしまってばれた後のこと。

「と、とにかく! あなたの身の振り方を説明しますので、ついてきてください」
「は、はい。どうもすいませんでした……」

故意ではなかったにしろ、大和の入渠を覗いてしまった東。
身の振り方はと言えば、艦娘の秘密を暴きかねない重罪を起こした身。
はいそうですかと大人しく釈放してもらえるわけもないことは、東自身も分かっていた。
これから自分がどうなるのかと不安を覚えながらついていった先は――。

「独房……?」
「お静かに。これからあなたの身の振り方を説明します」
「はい」

大和に連れてこられた部屋は薄暗いものの、床には座り心地のいい布団が敷かれている。
しかしそれ以外は本当に何もなかった。
畳一枚よりは広いものの、敷かれている布団だけで床が埋まっている。
寝るだけしかできないような部屋は独房としか言えず、息苦しさが漂っていた。
それでも布団は非常に心地良く、不都合は感じさせない。

東が布団の上にあぐらをかいて腰を下ろすと、向かい合って大和も腰を下ろす。
慌てていた分を含めても、スッと腰を下ろした東と対照的だった。
一度布団を手でならして静かに座るその姿は、大和撫子と形容するに相応しい。
自分のこの先すら分からない状況でも、東は見惚れずにはいられなかった。

「東さん。あなたはこの鎮守府で慰安夫として働いていただきます」
「慰安夫……大和さん、顔が赤いですけど大丈夫ですか?」
「お静かに!」
「はい! すいません!」

張り上げられた大和の声に、思わず東も二つ返事で口をつぐんでしまう。
慰安婦と言えば、従軍する者のために様々な働きをする。
主な役割としてはどうしても性的なものを考えてしまう東は、口を開けなくなっていた。
大和は顔を赤くしながらも続ける。

「これからこの部屋が東さんの仕事場になります。主に、その、えっと……」
「主に?」
「い、異性経験の少ない艦娘を、その、満足させるのがあなたのお仕事です」
「あらま。恥ずかしがった結果、結構直球ですね」
「…それでは失礼します」

次の瞬間、東は何が起きたのか分からないほど凍りついてしまった。
目の前に腰を下ろした大和がすり寄ってきたかと思うと、あやしく左手が東の股間をなぞる。
同時に身体を預けるように身を寄せ、豊満な胸が押し当てられるような体勢になっていた。
股間を他人にさすられる感覚に、形が変わるほど押し当てられた柔らかな胸の感触。
考えるよりも先に飛びのいた東は、あっという間に壁に背中を合わせながら慌てふためいていた。

「な、何するんですか、いきなり!?」
「言いましたよ、慰安夫だと」
「だからってこんないきなり、ちょっと、寄ってこないでください!」
「あなたの仕事なんです。あきらめてください」

にじり寄ってくる大和の姿に、許されるなら東は今すぐ抱き付いてしまいたくなった。
狭い空間であることも手伝い、鼻腔を埋め尽くすような濃い大和の香り。
女性としての匂いはもちろんのこと、ほんのり石鹸の柔らかい香りの誘惑。
どうしたらいいのか分からなくなりながら、必死に後ずさっていく。

しかし畳一枚よりも少し広い程度の空間では逃げることもままならない。
すぐに追い詰められた東は、壁ではなく隅に追い込まれていく。
逃げ道を失った東に対し、大和は今度こそと言わんばかりに立膝で間合いを詰めた。

「では、失礼します、よいしょっと」
「あー! あー! ダメダメ、膝に乗らないで! おっぱいが、匂いが……!」
「最初のお仕事です。優しくして、差し上げますから」
「言う人が逆! 逆ですって!」

膝に乗られ、隅に追いやられ、東に逃げるすべはなくなった。
これからの慰安生活に、恐ろしい不安が募っていく速度が心臓の高鳴りと共に加速し始めていた。
最終更新:2016年07月20日 13:20