提督×祥鳳13-516

+ 前書き
504 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2014/08/09(土) 17:05:34 ID:bdZ3j9hk [1/3]
大破進撃は
ダメ絶対

505 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2014/08/09(土) 18:37:05 ID:WnlGF56c
 >>504
誰を沈めてしまったか言って御覧

506 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2014/08/09(土) 18:55:17 ID:bdZ3j9hk [2/3]
 >>505祥鳳さん
二軍とはいえ一番付き合いが長い軽空母だったのに
欲張っちゃダメほんとに

508 :名無しの紳士提督:2014/08/09(土) 20:04:32 ID:N3cEo.H2
 >>506
それは哀しいな御愁傷様
MI作戦マップは彼女もドロップするし、お早い再会を祈ってる

あとベッドの下には気をつけろ

509 :名無しの紳士提督:2014/08/09(土) 20:14:04 ID:bdZ3j9hk
 >>508
ありがとう
とりあえず今日の朝瑞鳳が来てくれたから姉の代わりに育ててみるよ……
というか今祥鳳がまた来たとしても育てられる気がしない



出撃の前夜
僕と君は、秘密の縁側で並んで夏の月を見上げていた

密かに習慣になっていた、ドック施設最頂部張り出しでの夜の潮風を感じながらの月見酒
人の気配のないそこでぼんやりと一人の時間を過ごすのが、いつか僕の似合わぬ習慣となっていた
増えた正規空母達に押されてかやや控えめになっていた君は、その日はそこへ何故自分などを誘ってくれたのかと訊いた

君は僕にとって初めての空母だったから
いまではすっかり賑やかになった空母寮だけれど
艦載機の扱い方、ボーキサイトの使い方
全部、教えてくれたのは君だったから

明日から空母の皆に頑張ってもらう作戦の前に、ただ君と一緒に居たかった、と
君は僕にとって特別で、僕は君の全てが好きだから、と本心を伝えた
君は目を潤ませるほどに喜んでくれて、僕と君とは自然に唇を合わせていた

抱き締め合った肌の温かさと、豊かな黒髪の香り
晒しに指を差し込み、薄茶色の胸の蕾に触れた時に跳ねるように上げられた甘い声
首筋から肩に掛けての、眩いばかりの白さ
そして負けじと僕の背中を、髪を愛しげに撫でてくれる細い指先

互いの裸の欲望をただ夢中でぶつけ合って、それが互いの幸福であることが何よりも幸福で
夏の夜の月灯りに、濡れた小柄な裸体を無防備に照らされながら
酔い痴れたように揺れる君の身体に、僕は熱情を何度も何度も解き放った

やがてお互い震える腰が立たなくなってしまって、並んで寝転んで夜空を見上げてた
離れてる時間が惜しいと言わんばかりに、繋いだままの指先に互いを感じながら

その時遠くの岸から上がった花火が、夜空に大輪を咲かせた。

たまたま何処かの夏祭りが行われていたのだろう、偶然の絶景に
僕たちは手を繋いだまま眼を輝かせて、ずっとそれに見入っていた

次の作戦は軽空母の見せ場
私なんかを改までも育ててくれた提督のために
格好良いところ見せたいと思ってます、なんて言ってくれた君に

ただ帰ってきてくれればそれで良いんだよ、と
決意に水を差すようで、僕はその言葉を飲み込んでしまった
翌日の夜には、それを激しく後悔するとも知らずに


僕の艦隊で初の轟沈は、彼女となった。




軽空母、祥鳳です。是非提督の機動部隊に加えてくださいね。
君と全く同じ姿形のその艦娘の挨拶は、僕の心に残った僅かな希望も打ち砕いた

それからおよそ一ト月。僕と彼女とは初対面である、自分にそう言い聞かせることにもようやく慣れてきた頃
その日も僕はドック施設の張り出しで一人、板場の上に胡座でただ月と海を見ながら盃を重ねていた

もはや涙は出尽くしていた
ただ鈍く、ぼんやりとした心のままこれから自分のしなければならないことを考えていた

――今晩は。

背後から聞こえたそれは、紛れもない彼女の声だった
彼女ではない彼女。我が艦隊の『新参』軽空母、祥鳳の声

こんな所に何の用、僕は一人で居たいので邪魔しないでくれ、僕はそう冷たく言い放った
しかし振り向きもしなかった僕の隣にその祥鳳はそっと座ると、夜空を見上げてこう言った

――今日は花火は、観られないのでしょうか。


現か、幻か。僕は心を鷲掴みにされたまま、文字通り自分の耳を疑った

それは一瞬の奇跡、掴みかかれば霞のように消えてしまうのではないか、期待と虞れが身を引き裂くかのような巨大な葛藤
震える手を意識しながら、僕が月に照らされた彼女の端正な顔を見つめた、その時

ただいま戻りました、提督、と
極上の笑顔で応えてくれたその言葉も終わらないうちに、僕は君を抱き締めて泣いていた

出尽くしたはずの涙が止め処なく溢れた
謝罪する僕を抱きしめたまま、君はただ僕の髪を優しく撫でてくれていた
あの日とまったく同じように


優しい月だけが、僕と君とを見下ろしていた。



+ 後書き
518 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2014/08/09(土) 23:50:20 ID:RkOkzq9. [3/3]
なんつって

気休めにでもなれば幸い、傷口に塩塗り込んだような気もしないでもないですがw

これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/

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提督 祥鳳 非エロ
最終更新:2015年09月23日 17:47