提督×吹雪1-147避

「ふう…これでだいたい片付いた、な」

ある日の鎮守府。もう日もかなり傾き、空を紅く染めている。
一日の業務をあらかた終え、大きく伸びをしたところに、コンコンとノックの音が響く。

「あの…司令官」
「吹雪か。どうした?そろそろ私も上がるところだが」
「その、お話が…」
「何だ、そんなに改まって。まあいいや、座りなさい」
「は、はい」

明るく元気な彼女らしくない振る舞いを不思議に思いつつ、向かいのソファに腰を下ろす。

「で、どうした?最近少し調子が悪いと聞いているが、そのことかな」
「はい、あの…司令官、ここに来た時に渡された、マニュアルみたいなものってあります?」
「ん…ああ、あるぞ」

立ち上がって戸棚から黒い厚紙のハードカバーを取り出す。機密の詰まったものゆえ私以外は触れられないものだ。

「これがそうだが…?」
「それに、私達艦娘の取り扱いについて書かれている場所があると思うんです」

たしかに、そのような項目はある。
この本いわく、艦娘とは、突如現れた敵性存在「深海棲艦」に対抗できる、唯一の存在であること。
艦娘は古の戦争に使われた艦船に宿った魂を練り上げ、少女の形をとったものであること。
そして、艦娘のメンタリティはほぼ少女のそれであり、かつ…
―命令遂行を潤滑に行うため、提督に好意を抱く傾向を持つよう調整されて建造されていること。
いくら「兵器」であり「人外」であるとはいえ、艤装を外した姿はほぼ人間の少女と変わらない。
人類が取れる唯一の手段だったという事情があるにしても、艦娘たちは現代の人間の都合で使役され、
あまつさえ「心」と言えるものにまで歪な形に仕立てあげられているのである。
そういう仕事だとはいえ、慕ってくれる彼女らには後ろめたいものを感じざるを得なかった。
特に、最初に出会ったこの吹雪には情も移っている。

「その項目に…私達がしてほしいことをしてくれるって…ありませんか…?」
「…まあ、あるな。業務に支障が出ない範囲では、原則君たちの要求には応えるように、とある。
 あまり乱用されても困るからおおっぴらにはしていなかったのだが…つまり、何かしてほしいことがあるってことかい?」
「はい、あの、ですね…」

吹雪は、顔を真っ赤にしたまま俯いて、ぎりぎり聞き取れる声でこう言ったのである。

「私と…て、くれません、か…?」

*****

吹雪のたどたどしい説明によると、艦娘は、戦闘によるストレスの反動として性的欲求を貯めこむこと。
戦闘経験の浅い艦娘には自覚症状がないが、練度が上がってくると個人差はあるもののそれに悩まされること。
今まで殆どの者は自慰か、親しい者同士で慰めあって処理していたこと。
そして…提督は艦娘の要求に応えなければいけないことを、建造時にそれとなく教えられるとのことだった。

「それで、もしご迷惑でなければ、その、司令官に、してもらいたいな…と…」
「…」

説明を終えた吹雪が、再び俯いて無言に戻る。
私は心の中で苦虫を噛み潰していた。何の事はない、これも艦娘が提督に依存するよう仕向ける仕組みの一つなのだろう。
信頼関係だけでなく肉体関係まで結んでしまえば、より従順な兵器になるというわけだ。
普通の男女では情の交歓となるそれは、艦娘と提督という関係では性欲処理というメンテナンスに過ぎないのだ。
しかし…眼の前の問題に対処しなければならないのも、また事実である。このままでは吹雪は、遠からず体調を崩すだろう。

「…わかった。フタサンマルマルに、ここに来なさい」
「ほ、本当ですか!?ありがとうございます、司令官!では、失礼しますね!」

頬を染めたまま嬉しそうな顔で退出する吹雪を笑顔で見送りながら、私の心には言い知れぬ怒りが渦巻いていた。
もちろん、吹雪達艦娘に向けたものではない。
この艦娘システムを作り上げた誰かに、それと…「吹雪とヤレる」と喜んでいる自分に、である。

*****

夜も更けて、その時刻がやってきた。
コンコン、という控えめなノック音が響く。

「…吹雪です」
「ん…入りなさい。こっちだ」

緊張した面持ちの吹雪を迎え入れ、簡易ベッドのある奥の仮眠室に案内する。

「その…きょ、今日はよろしくお願いします…」
「ああ、こちらこそ…」
「…」
「…」

ふたりともベッドに腰掛けたまま、会話が止まる。どうやら吹雪だけではなく、私もかなり緊張しているようだ。

「あの…今更ですが、司令官は嫌だったりしませんか…?」
「これも私の仕事だし、それに…むしろ逆だね。私だって男だ、そういう欲求はあるさ」
「でも、あの…私達、艦娘ですよ?人間ではないですよ?」
「それは大した問題じゃない。艦娘だからダメというものではないし、
 ついでに言えば人間の女性なら誰でもいいというものでもない」
「そ、そうなんですか…?」
「ああ。吹雪は私の目から見ても、十分に魅力的だよ」
「そんなっ…わ、私なんて、全然…その…」
「それに、たとえ艦娘でも、自分を選んで頼ってくれるなら嬉しいものさ」

…それが、そう造られた感情を元にしたものでも。

「…まあとにかく、吹雪の相手をするのは、仕事ということを抜いても全然嫌ではないから、遠慮はしなくていい」
「きょ、恐縮です…」
「…」

また、お互い無言になってしまった。仕方ない、本題に移ることにする。

「それで?」
「ひゃいっ!?」
「ごほん、あー…吹雪は、その…どうしたい、とかあるのかい?」
「えー、えっと、あの…く、くっついても、いいでしょうか…」
「ああ、いいぞ」

ずいぶんと控えめな要求だが、最初はこんなもんだろう。苦笑しながら了承する。
宣言通りベッドに腰掛けた私の横にピッタリとくっつく吹雪。

「…」
「…」

私の腕をとって、頭を持たれ掛けさせてくる。風呂に入ったのだろうか、ふわりとシャンプーの香りがして
こちらの胸も自然と高鳴る。

「あの…抱きついても…? …ひゃっ!?」

上目遣いに尋ねる吹雪が可愛らしくて、思わずこちらから抱きしめてしまった。
そのまま私の足の上にまたがって、抱きつく格好になる。

「あ…は…しれいかんの、ニオイがしますぅ…」

私の胸の中でトロンとした声を上げる吹雪。どうやらスイッチが入ったようだ。
無言でこちらを見つめる吹雪の要求を正確に読み取り、唇を重ねてやる。

「ん…んふっ……ちゅぱっ、はあ、んっ…ん、ん……しれいかぁん」
「何だ?」
「私の体…触ってください…」
「ん…」

リクエストに応えて、吹雪のサラサラとした黒髪の感触を楽しみながら、もう片方の手で背中を撫でる。
抱きつく吹雪の腕にも力が入り、熱い吐息を吐きながら私の体にひしとしがみつく。
しばらくの間、ぎこちない抱擁は続いた。

「…あの、少し離れますね」

離れた吹雪が膝立ちのまま震える手でネクタイを引きぬき、セーラー服の前を開いた。
オーソドックスな白い下着が顔を出す。
更にスカートの中に手を入れ、何かを引き下げる…

「司令官…私の身体、触ってください…」

先程と同じ、しかしより露骨な要求。荒い息を吐きながら、切なげな目でこちらを見遣る。
その仕草が見慣れた吹雪とは全く違う艶を醸し、どきりとさせられる。
勢いと自らの欲求のまま服の中に腕を突っ込み、吹雪を直接抱きしめる。
しっとりとした肌の感触が否応なく興奮を煽り、背中に回した腕を滑り落としていく。
そのままスカートの中に手を這わせて、柔らかい尻肉を揉みしだいた。

「ふ、あっ…おしり、さわられて、ひあんっ…そ、そこはっ…」

そのまま指を進めて、吹雪の秘部を擦るように撫で続ける。
ぷっくりと膨らんだそこは既に発熱し、じっとりと湿っているのがわかった。

「ここは嫌だった?」
「いえっ、つ、続けて…ひああんっ!?」

指を滑らせ、直接秘唇に這わせる。擦る度にヌルヌルした液体が滲み出し、愛撫をスムーズにしていく。
「女性」に変化する途上の少女の性器は愛撫に敏感に反応し、控えめながらもコリコリとした肉芽が存在しているのが包皮越しにわかる。

「ひゃあ、あ、あ、しれいかっ…そこ、しげき、つよっ…はうっ、あ、ああっ…あ…」

嬌声のトーンが急激に上がる。

「ここはやめようか?」
「いえ、あ、あの…もう少しゆっくりで、いいので…っ、 ゃめないでくださ…く、ふぅんっ…あは、はぁっ…!」

吹雪の要求に応え、陰核に指を這わせるペースを落とし、その代わり肉襞の奥に指を侵入させる。

「ふあっ…し、しれいかんの、ゆびぃ…はい、って、あはぁっ…す、すごいぃ…」

おそらくこれまでは自慰で処理していたのだろう吹雪の膣は驚くほどスムーズに指を飲み込み、
それどころか物足りないと言わんばかりに私の指にちゅうちゅうと吸いつき、より奥への挿入を促してくる。

「ふ、吹雪…痛くないか…?」
「はぁ、はいっ…大丈夫、ですっ…も、もっと、わたしの…んこ、いじってくださいっ…!」

完全に発情した吹雪の淫らなお願いに応え、潤んだ膣内をゆっくりとかき回す。
その度に吹雪は、満足そうな深い喘ぎ声を上げた。

「はぁぁ、ふぁあんっ、し、れいかっ、はぁ、む、むねも…
 はあっ…! あ、あんっ…や、あ、ああっ!」

求められるままにプラジャーをずり上げ、既に硬く勃った乳首を弄ってやると、鋭い囀りが吹雪の口から漏れる。
それに合わせて私の指を飲み込んだ膣肉がきゅうきゅうと締まり、絶頂が近いことを教えてくれる。
その最後のひと押しに、硬く膨らんだ淫豆を親指の腹で包皮ごと強く押し込んだ。

「はうっ! …あ、あ、ああっ…あぁぁぁ…っ」

吹雪の体がピンと張り詰め、数瞬の後に弛緩する。危うく崩れ落ちそうになるのを慌てて抱き止める。
指を引き抜くと、溢れ出た大量の愛液が私の手を汚し、手首まで伝ってくるのがわかった。

「はぁ、はぁ、す、凄いです、司令官…自分でするのと、全然違います…」
「そ、そうか…うまく出来たようでよかったよ」
「はい、でも…」
「わわっ…!?」

上気した吹雪に押し倒された。潤んだ表情でこちらを見下ろしてくる。
自分より二回りは小柄な体からは想像できないほどの力で肩が押さえつけられて、身動きがとれない。

「司令官ので埋めてもらわないと、ダメみたい、です…いい、ですか…?」

尋ねながらも私のズボンをカチャカチャと脱がしにかかる吹雪。多分、返事を訊くつもりはないのだろう。
人間の私に拒否することも、もはや不可能に違いない。
既に、私は艦娘「吹雪」の性衝動の捌け口になっているのだ。

「ぁは…司令官のも大きくなってますね…入れ、ますよ…」

露出し天を向く私の陰茎に、愛液で潤んだ吹雪の膣口があてがわれ…亀頭が、雁首が、竿が飲み込まれていく。
そう、まさに「飲み込まれる」という表現にぴったりであった。

「ふは…ああ…すご、い、あ、しれいかんの、が、ナカにぃ…♪」

恍惚の表情を浮かべながら私に腰を下ろしていく吹雪。やがて…完全に根元まで咥えこんでしまった。
初めてのはずだが、苦痛を感じている様子は全く見られない。これも艦娘の特性なのだろうか。
熱い膣肉がみっちりと詰まった、時折ひくひくと痙攣する吹雪の膣内は強烈な快感を私に分け与えてくる。

「うご…きますね… ふ あ、ああっ… しれ、かんので、ナカ、いっぱいぃ… 
 あうっ、は、こす、れて、いいっ…ああっ、はぁっ、あ、しれぇかぁんっ…」

ゆっくりと、ねっとりとした動きで性快楽を、牡の肉槍を貪る吹雪。
いわゆる騎乗位の体勢なので接合部は丸見えで、意外に生え揃った陰毛もベトベトに濡れ、ピストンの度に銀色の糸を引いている。
ずちゅぶちゅと下品な水音を立てながら艶めかしく腰を動かすその光景は淫靡としか言いようがなく、
ペニスに与えられる快感と合わせて私をひどく興奮させた。

「はあっ、すごいっ、しれいかんとの、ほんとのセックス、こんな、んんっ、きもちいっ…
 しれいかん、ごめんなさいぃ、はあぁっ、わたし、とめられなっ… ああっ!?そんな、だめですぅっ!」

夢中で腰を動かす吹雪の、胸と陰核に手を伸ばすとひときわ高い嬌声を上げる。
その度に膣内がきゅうっと締め上げられ、射精衝動が急激にこみ上げる。

「あ、だめぇっ、も、っと、してたいのに、わた、しぃ、だ、め、も、イくぅぅぅっ… …っっ」

ぶるぶると躰を震わせながら息を止める吹雪。
同時に吹雪の淫肉が強烈に締め付け、私の限界も遂に決壊した。

どくっ!どぷっ、びゅくっ、びくっ、びゅるっ…
肉槍が大きく脈打ち、滾る白濁液が吹雪の胎内に注ぎ込まれていく。

「あ…すご、しれーかんの、あついの、でて…わたしの、なか…」

心底幸せそうな声を上げた吹雪はそれを受け止め、膣肉をうねらせ貪欲に呑みこむ。
やがて…子種を全て絞り出し、飲み干した吹雪は力尽きたようにべチャリと私に倒れこんだ。
それを抱き止め、熱気で蒸れた吹雪の黒髪を撫でながら、お互いの息が整うのを待つ。

「はあ、はあ、司令官…すみません、私、好き勝手にしてしまって…痛かったり、しませんでしたか…?」
「ああ、大丈夫だ…吹雪、意外に激しいんだね」
「~~~ッ い、言わないでくださいぃ…だって、司令官がしてくれるの、嬉しくって… あの」
「何だい?」
「しばらく、こうしてていいですか…?」
「ああ」
「えへ…ありがとうございます、司令官っ…」

改めて抱きついてくる吹雪に、今までとは少し異なる愛しさと一抹の罪悪感を感じながら、私は急速に眠気に引っ張られていった…

*****

「司令官、そろそろ朝礼の時間ですよ」

翌朝、身支度を済ませた吹雪に起こされた。

「ん…ああ、おはよう、吹雪」
「はい!おはようございます、司令官!」
「元気だね…」
「はい、久々にすごく調子がいいです。司令官のおかげです!」
「あ、ああ、どういたしまして…なあ、吹雪」
「何でしょう?」
「あー…今この話をするのも何だが、君の話だと、皆似たような悩みを抱えているらしいが…」

爽やかないつもの笑顔に、複雑な表情が交じる。

「あ…そ、そうですね…苦しんでる娘もいるでしょうし、してほしい娘がいるなら…わた… けの…じゃ、 いですし…」

ごにょごにょという語尾はよく聞き取れなかったが、了承と見ていいだろう。
艦娘システムの設計者の思い通りになるのは若干癪だが、不調をきたして戦闘に悪影響が出られても困る。
何か問題が出る前に対応した方が良いだろう。決して他の艦娘ともヤりたいというわけではない…と誰かに言い訳をする。
幸いにも発散する相手は私でなくても良いようだし、全員を相手にする必要はなさそうだ。

「私も、その…時々、してもらっても、いいですか…?」
「…ああ、もちろんだ」
「えへへ…よろしくおねがいしますね。さあ、そろそろ時間ですよ。急ぎましょう!」

*****

しばらくして、鎮守府の掲示板に、短い告知文が掲載された。

『希望する者に、提督が慰問を行う。希望者は各自申し出るように』


→続き 提督×磯波13-173



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吹雪 処女 提督
最終更新:2017年10月10日 17:09