提督×不知火1-484

新しい提督が着任してきて数ヶ月が経った。
少なくとも現在の鎮守府は平和だ。
もちろん戦時中なので戦闘はある、が現在の提督は的確な編成と負担の軽減を優先させる戦術で
戦果自体は極々平凡ではあったが轟沈する艦娘が出たりはしていない。

秘書艦を務めている不知火は今日も黙々と司令室で仕事に励んでいた。
戦闘に赴くことはもちろんあるがそれ以上に遠征に向かう艦隊の編成や
ランニングコストの計算、上層部からの命令への対応や他の艦娘達から上がってくる要望の処理など
そういった仕事のサポートをする為、必然的に司令室にいることが多くなる。
そして不知火にとって今の提督はある意味理想的な上官と言えた。
今までも秘書官を務めたことは何度かあるが
何故か大体がこちらを無理やり弄ろうとしてきたりコミュニケーションを強要しようとしたり
または何かを期待するような目で息を荒げて馬鹿な行動をとってくる提督ばかりだったからだ。
とはいえその手のセクハラはどこの鎮守府でも多かれ少なかれ行われているとは聞くし
中には共に退役してゴールインしてしまった提督と艦娘もいるらしいが。

その点現在の提督は相手に合わせたコミュニケーションを取れる人物であり
不知火としては仕事に集中しやすい時間を用意してくれる。
少なくとも上官として好意を抱ける提督ではあった。
今日までは。

「司令、書類の作成は全て終了しました。ご確認をお願いします」
時間は既に深夜だった。
遠征隊がちょうど同時に帰還したり、上層部への報告書作成や資源状況の整理などを今日中に処理しなければならず
提督と不知火はこの時間まで仕事に追われていた。
「ん? ああ」
書類へのサインに忙殺されていた提督が不知火を見る。
「わかった、確認しておく。こんな時間までご苦労だったな」
そう言うと提督は無造作に不知火の頭に手を乗せて軽く撫でた。

「……不知火の頭を撫でないでください」
とっさのことで反応に困った不知火だが表情も変えずに抗議の声を上げる。
他の駆逐艦が頭を撫でられて喜んでいる光景は何度か見たことがある。
駆逐艦は他の艦より精神年齢が幼い娘が多い。
提督は割と懐かれているため頭を撫でられるとほとんどの駆逐艦達は喜んでいたのだが
自分も同じように扱われるのは少し納得がいかない。
「嫌か?」
こちらの心情を知ってか知らずか微笑みつつも頭を撫でるのをやめない提督を睨む不知火。

「命令でもダメか?」
言葉につまる。
不知火にとって命令は絶対だ。
多少なりとも理不尽でも艦娘として上官の命令には従う義務があると不知火は考えている。
もちろん今までは理不尽すぎる命令に関してはそれ相応の対価を支払わせてきてはいるが。

「……ご命令ならば……」
この状況に関しては非常に微妙な気分なのでそう言うしかない。
頭を撫でられていた艦娘の気持ちがなんとなくわかってしまいそうな気がして
あえてその感情を振り払うつもりで提督から顔を背けた。
隠しきれない感情がうっすらと、しかし確かに頬に赤く浮き出ていることには気づかずに…

*************

キス島に出撃した艦隊が帰還した。
その構成は全艦駆逐艦からなる艦隊である。
主力艦隊の撤退を支援した後、全速力でキス島海域を離脱するという非常に危険度の高い任務であったが
不知火を旗艦とする駆逐艦隊は損害を浴びつつも一隻も欠ける事なく無事生還したのだった。

「よくやってくれた…」
提督が安堵と疲労感の入り混じった声を第一艦隊の艦娘達にかける。
無事に戻ってくるまで珍しく仕事も態度もソワソワしていて手についていなかった、とは
後で現在の第一艦隊の艦娘達が他の艦娘たちより聞いた話である。

無事生還を祝った皆の前でひとしきり感謝の言葉を語りつつ提督は一人ずつ頭を撫でていく。
暁はいつものように顔を赤らめながら怒ったように
響は態度こそ変えないものの目を瞑って気持ちよさげに
雷は心の底から嬉しそうに
電は恥ずかしがりながらも笑顔で
島風は満面に得意げな表情を浮かべて提督の祝福を受けた。

そして最後に旗艦を務めた不知火に「本当によくやってくれた、お前のおかげだ不知火」と声をかける。
対する不知火は表情一つ変えず「任務ですから」とそっけない返答を返し、皆を苦笑させるのだった。

その数時間後、修理を終えた不知火は司令室のドアを叩いた。
「不知火です、修理は完了致しましたので任務に復帰します」
「ああ、入れ」
いつもどおりといえばいつもどおりの光景ではあるのだが、微妙に部屋の空気が違っている、ような気がする。

「出撃のすぐあとで疲れているだろう、今日は無理しなくていい」
「それはご命令ですか?」
普段も無愛想な不知火だが、それでもいつもに比べて態度が少し刺々しい。
それを感じ取った提督が苦笑しつつ不知火に近づく。
「とにかく今回はご苦労だった、何か一つ私的に言うことを聞いてやりたいんだが何かないか?」
「今回のこともいつもと同様"任務"です。不知火が特別に褒められるようなことはしていません」
労う言葉にもそっけない不知火の態度に笑いをこらえる提督。
「本当に仕方のないやつだな、では命令だ不知火。今回の働きに対してして欲しいことを言え」
「そんなことを言う暇があるのでしたら…」
「"自分の仕事を進めろ"というのは除外でな」
「……」
先手を打たれて不機嫌な表情になる不知火。
してほしいこと…と言われて何故か脳裏に頭を撫でられて嬉しそうだった駆逐艦娘達の表情が浮かぶ。
以前頭を撫でられた感触は不思議と消えずに不知火の記憶に残っていた。
「では…その…不知火も頭を…」
思わず言いかけてハッとして言葉を切る。
しまったという顔をした不知火が腕を引かれて提督に抱きしめられたのは次の瞬間だった。
不知火を抱きしめたままそのままもう片方の手で頭を撫でる提督。
「…不知火は抱きしめて欲しいなどとは一言も言っていませんが」
ドスの効いた声で不知火が抗議する。
「仕方がないだろう」
「何が仕方がないのか不知火にはわかりません」
「不知火が可愛すぎるんだから仕方がない」
「…ッ!?」
思ってもみなかった言葉に不知火は硬直してしまった。
「…それは理由になっていないと思います」
「そうか?」
糠に釘な調子で提督は不知火を離さない。
「それとも皆のいる前で頭を撫でられたほうがよかったか?」
ビクッっと不知火の体が跳ねそうになる。
普段からこんな態度の自分があんな場所でそんなことをされたら格好のからかいの材料になるだろう。
なんということはない、提督は提督なりにあの場で不知火に気を使っていたのだ。
それでもこんな不意打ちをされて不本意であることには変わりはない。
「ですが不知火は…」
「命令だ不知火。このまましばらくいさせろ」
およそ命令とは思えない優しげな声が不知火にかけられる。
「…ご命令…ならば」
命令という名の名分ができたからかどうかはわからない。
だがその言葉をかけられた数秒後、強ばってた不知火からは力が抜け提督にその身を預けてきた。

黙って不知火の頭を優しく撫で続ける提督。
胸に顔を埋めた不知火の表情は提督からは見えなかったが
部屋の中は数分後とはまるで違う優しい空気に包まれていたのだった。

*****************

「司令、お茶が入りました」
「ああ、ありがとう」
お茶を受け取りながら不知火の頭を撫でる提督。
最近は不知火も慣れたのか、撫でられて感情を出すことはなくなったようだ。
執務室にいるときもだいぶ表情が柔らかくなっている…ような気がする。
しかし今日は少し不機嫌そうであった。
提督は先ほどの出来事を思い出していた。

「…あぁ?」
「…司令への侮辱的な発言は不知火が許しませんよ?」
「へぇ、面白い。許さないってんならどうするってんだ?」
「……」
そもそもは大したことのない会話が原因だった。

「しっかしうちの提督ってのは変わってんなー」
「あん? 例えばどういうところが?」
摩耶と天龍龍田が廊下で立ち話をしていた。
「あ~なんとなくわかる気がするわ~」
「いやだから何が?」
話についていけない天龍が何なんだよという表情で二人に聞く。
「だってよー、部下で戦力って扱うのはわかるけど、あたしら全員女だぜ?
他のところじゃ浮いた話の一つや二つじゃすまないだろ?」
「あーそ-いうことか」
「そうね~中にはゴールインしちゃった娘もいるらしいわね~」
「そういやセクハラが過ぎて憲兵にしょっぴかれて軍法会議にかけられた提督もいたっけか?」
とまぁこんな話である。
だが、たまたま不知火が通りかかった時の摩耶の言葉
「あれじゃねーの?実はホモとか(笑)秘書艦もずっとあの色気のねー殺伐駆逐艦だし」
そう言ってカラカラ笑う摩耶。
別に他意があるわけではなく、裏表がなく口の悪い摩耶のいつもの調子で出た言葉であった。
だが足音も立てずに3人に近づいた不知火が殺気満々で摩耶へ言葉をかけたのであった。
「不知火に対する言葉は別に構いませんが司令への無礼な発言は見過ごせません」
そして上記の状況につながる。

「ま、まぁまぁお前ら。喧嘩はあんまりよくねー…」
「あ゙?」「摩耶さんとお話中ですので天龍さんは下がっていてください」
「ひぃっ!」
摩耶と不知火のガチな殺気に当てられて咄嗟に龍田の後ろに隠れる天龍。
龍田はあらあら困ったっわねーという笑みを浮かべながら本当に困っている様子。
まさに一触即発のその時であった。
「お前達何してるんだ?」
当の提督本人が廊下の影なら現れた。
「こいつが」「摩耶さんが」
「実はね~カクカクシカジカなのよ~」
二人の発言をあっさり遮って事のあらましを簡単に説明する龍田、ちなみに天龍はまだ少し涙目である。
それを聞いた提督は心底呆れたように一言
「…アホか」

「他人のことを言うんなら先に自分が作ってからにしておけ」
と艦娘には難しいであろうことをあえてあっさり言い放って摩耶を黙らせる提督、そして不知火にも
「そんな言葉にいちいち反応するな、キリがないぞ」

「チッ、わかったよ」
「…了解しました」
渋々矛を収める二人、この状況での一番のMVPは龍田で間違いないだろう。
何はともあれこの騒動はこれで収まったのであった。


執務室での作業中、珍しく何度かちらっと提督に目線を送る不知火。
それに気づいた提督は不知火に声をかけた。
「どうした、何かあるのか?」
「いえ、私的な質問なのですが」
「うん」
お茶を飲みながら先を促す提督。
「司令は普段からの性欲をどう処理しているのですか?」
「ブッ!!!」
思いもよらない言葉にお茶を吹き出す。
「……いきなり何なんだその質問は……」
「他所の鎮守府では部下へのセクシャルハラスメントや休暇を利用しての風俗街廻りで処理していると聞いたことがありますが
指令はお休みも取られませんし気になった次第です。それともまさか本当に…」
「そんなわけ無いだろう、人並みかどうかは知らんが性欲ならある。聖人君子じゃあるまいし」
「では?」
この先を自分の口から言わせるのか…と、提督が恨めしそうな目で不知火を見るが
不知火の表情はいたって真面目である。

「…適当に自慰で処理をしている。これでいいか」
もうどうにでもなれという表情でぶちまける提督。
性欲がないわけではない、だが自分の大事な部下をそういう対象にはしたくなかったし
何より仕事が忙しすぎてまともに休みが取れなかったのだ。

まるで逆セクハラだと言わんばかりに渋面の提督
だが不知火は全く表情を変えないまま「では不知火がお相手いたしましょうか」
「は?」
鳩が豆鉄砲を食らったような顔になる提督。
え、ちょっと待て、何言ってるのこの娘。というかこれ不知火だよな?
不知火がこういうこと言うか?
大混乱の提督。

「欲求不満で仕事に支障が出られたりすると不知火も困ります」
「いや、別に今までも支障とか出してはいないだろう?
第一そういうことをさせるのは…」
「不知火では…お嫌…でしょうか?」

不知火の目は真っ直ぐに提督を見つめている。
頼みますか? コマンド
>Yes
>Yes

「ああもう!」
提督は諦めたように頭を掻くと
「じゃあ、してもらうが…嫌だと思ったらやめて構わないからな」
「はい」
返事をして提督の傍に近づく不知火。
しかしそこから何をするわけでもなく立ったままだ。
「……不知火?」
「司令、不知火はこの方面の知識には著しく疎いです。なのでご指導、ご鞭撻お願いします」
天を仰ぐ提督、つまりやり方がわからないので教えて欲しいということか。
「わ、わかった…じゃあ、手でやってくれ、やり方は…」
提督の指示に従い、不知火はぎこちなく提督のズボンのジッパーを下げ一物を取り出した。
さすがに興奮よりも困惑の方が優っていて勃ってはいない。

「これが提督の陰茎ですね。それで、どうすればよろしいでしょうか?」
状況に振り回されている提督とは逆に、不知火はじっと提督の一物を見つめて指示を待っている。
「はぁ…そうだな、それを手でしごいてくれ。乱暴にはしないでくれよ」
もうどうにでもなれという提督は不知火にやり方を教えていく。
「クッ…」
わずかに体温を伝える手袋の感触が提督を包む。
『あの』不知火が自分のモノをしごいている。
そう考えると急激に股間に血が集まっていくのがわかった。
「あ…」
不知火の手の中で急激に勃起してゆくペニス。
「…司令…これでよろしいのでしょうか?」
竿をしごきながら上目遣いに提督を見る不知火。
その様子が妙に可愛らしく、さらに肉棒は硬さを増してゆく。
「ああ…もう少しだけ強くても大丈夫だ」
股間の快楽に耐えながら不知火に指示を出してゆく。
「そう…もう少し動きを早く…ッ…」
忠実に指示を実行する不知火の手の中で肉棒は更に膨らんでいく。
先走り汁が手袋を汚し、潤滑油としてヌルヌルと肉棒に刺激を与えてゆく。
(マズイ、そろそろ出そうだ…って、あ…)
今の状態、つまり提督の目の前で不知火が奉仕してる状況
このまま出すと行き先は不知火の顔に…

「ま、待て不知火! このままだと出る!」
「…はい、射精されるのですね。それなら不知火にもわかります。どうぞお出しください」
ごく基本的な性教育かなんかでの知識でしかないだろう答えは、提督の問の答えにはなっていない。
そのままさらに手の動きを早める不知火。
「ク……だからちょっと……!!」
待てと言おうとした提督だが、これまでより少しだけ力を入れた不知火の手がカリを刺激した瞬間
欲望の先端から白濁液が放たれ、不知火の顔を存分に汚した。

さすがにびっくりした様子の不知火、だが
「これが精液ですか、こんなに勢いよく出るとは思いませんでした」
なおも緩やかにペニスをしごきながら冷静につぶやく。
顔を精液に汚されながら動じない不知火を見ていてなんだか妙に腹が立ってくる提督。
「…不知火」
「はい」
「…次は口できれいにしてくれ」
「口で…ですか?」
ここまでくるとある意味やけくそになってくる、断られたら断られただ。
だが…
「これで…チュッ…よろしいのでしょうか?」
不知火は迷うことなく肉棒の先端に舌を当ててきた。
一度精を放った直後だというのにその一舐めで元気を取り戻し始める肉棒。
「…司令」
「なんだ?」
「苦いです」
「まぁ…そうらしいな」
さすがそんなもの舐めたことないのでわからないが一般的には苦いらしい。
「やめておくか?」
一応聞いてみるが不知火は
「いえ、まだ十分ではないようですので」
と躊躇なく口をつけてきた。
「ああ、そうだ。次は裏のところを舐めるように…」
提督の指示に従って見ようによっては夢中で提督のペニスを舐め回している不知火。
その様子は見る人が見れば女版バター犬といったところだろうか。

すっかり硬さを取り戻した肉棒を前に、一旦不知火が舌を離す。
ツーッとペニスと不知火の舌のあいだにヨダレが糸を作る。
「この後は…どうすれば…」
自身の行為に多少は何かしらのことを感じているのだろうか、微妙に不知火の息が荒い。
「そうだな、ゆっくりでいい。口で咥えてくれ…歯は立てないでくれよ?」
すっかりその気になってしまった提督が言うと不知火は
「…ふぁい…こうれひょうか…」
と提督の肉棒を口に深く咥え込んだ。
そのまま提督の命ずるまま口全体で肉棒を刺激し、舌で先端を舐め上げ、ゆっくりではあるが頭を振る。
その度に不知火の口からヨダレと先走り汁の混じった液体がこぼれ、ジュボジュボと淫猥な音を立てる。
懸命に刺激を与えようとしてくる不知火の頭を優しく撫でてやると、僅かではあるがうっとりとした表情を浮かべた。
「不知火…出すぞ…!」
コクッと頷くと今まで教えたことを可能な限り同時に行って提督を射精に導こうとする。
その行為によって一気に絶頂に達する提督。

「クッ…不知火!」
不知火の口の中に欲望の塊が放たれてゆく。
「ン!…ンンンンンッ!!」
しっかりと肉棒を加えたまま一滴もこぼすまいと口をすぼめる不知火。
ドクンドクンと提督の全身を脈打たせながらようやく射精が止まる。
射精が止まるのを待ち、そのまま精液をゴクリと飲み込んでしまう不知火だったが
「ゴホッ!ゴホッ!!」とむせてしまう。

「だ、大丈夫か?」
と背中をさする提督だが
「……不知火?」
「………」
不知火の体が熱い。
「もしかして…感じていたのか?」
「不知火には…よく…わかりません」
もしかすると初めて体験しているであろう感情を無理やり押さえつけようとしているようにも見える。
「……不知火」
もう一度名前を呼ぶ。
「……はい」
珍しく目線をそらし、微妙に頬が赤らんでいる不知火。
「まだ続けても…良いか?」
「……ご命令……ならば」
「……命令でなければ、ダメか?」
「………」

しばしの沈黙
「……不知火は……」
「……」
「不知火は司令に……続きを教えていただきたい……です……」
最後は消え入りそうな声で懇願する不知火を抱きしめるとそのまま唇を奪う。
一瞬ビクリとする不知火だが、すぐに力を抜きその体を預けてきた。

司令室に置いたままの布団を広げ、不知火を寝かせる。
背中を優しく撫でてやるたびにピクッと反応する不知火の身体。
「司令……」
いつもならば決して見せない不安げな表情の不知火を安心させるように頭を撫でてやる。
「ん……」
撫でるたびにいつもは鋭い眼光を宿す不知火の目に陶酔感が混じってゆく。
そして不知火の控えめな胸を服に手を入れてブラ越しに
引き締まったヒップをスパッツ越しに優しく撫でてやる。
「はぁっ…くぅん!」
未知の刺激に対して必死に声を抑えようと抗う不知火。
もしかすると自分で弄った事もないのだろうか
そんなことを思いながら提督は不知火の秘所に手をのばす。
「あ…司令…!」
既にスパッツに包まれた秘所はこれ以上ないほどに蒸れていた。
あえて脱がさずにスパッツの上からスジをなぞり、ぷっくりと浮き出ている突起を刺激する。
「ひゃぅ…! し、司令! そ、そこはだめです、そこを触られると不知火は変になります!」
「…どう変になる?」
「よ、よく…あっ…わかりませっ…んん…!」

既にスパッツの向こう側からはっきりとした水音が聞こえてくる。
たまらずスパッツの中に手を滑らせ、直接そこを弄るはじめる提督。
スパッツの中のムァっとした熱気とともに不知火の愛液が手に絡みついてくる。
「ッ…!ッッ!!…ンッッ!!」
必死に声を抑えるために提督にしがみつき歯を食いしばる不知火だが
もはやそれも提督をよりいっそう興奮させてしまう行為でしかない。

なおも不知火の秘所を弄りながららもう片方の手でスパッツを膝まで脱がす提督だが
あまりに頑なに声を抑える不知火を見て悪戯心を抱いてしまう。
「…不知火」
「は…はい……司…令」
パッと見焦点の合っていない目で答える不知火に提督は悪戯っぽく声をかける。
「『命令』だ。声を抑えるな」
「……え……?」
そう言うやいなやスパッツを脱がされた不知火の秘所に舌を這わせる提督。
ピチャピチャといやらしい音を立てながら提督の舌が不知火のぷっくり充血した割れ目を、皮を剥かれたクリトリスを蹂躙していく。
「あっ!…クッ…はぁッ…!!」
「不知火…命令だぞ?」
「で……ん!…ですが…!」
今は夜だが消灯時間ではない。
こんなところで声を上げたら絶対に誰かに聞こえてしまう。
そう必死に考える不知火に対してなお「命令だ不知火」と提督は声をかける。
不意に強くクリトリスを吸われた瞬間、不知火の中で何かが弾けた。
「…あっ…あっ…し…れい…!司令!!」
提督の顔を逃がさないとでいうかのように太ももではさみ、与えられる刺激に嬌声を上げる。
普段の彼女からは絶対に想像できない姿に興奮と愛しさを覚えつつ
頬に当たるハリのある太ももの感触を楽しみながら不知火を責め続ける。
「司…令…!なにか…きます! だめです!ダ…ダメで…!!」
そう言った直後、大きくビクンと跳ねた不知火の秘所から大量の愛液が吹き出て提督の顔にかかる。

はぁはぁと荒い息を付きつつ、提督は不知火を見る。
不知火もまた荒く息を付きながら放心した表情を見せている。
身体はまだ時折小さくビクッと跳ねている、どうやらイってしまったらしい。
「…不知火」
声をかけるとハッと我に返った顔で提督を見る。
そしていきなり謝ってきた。
「申し訳ありません、不知火の落ち度です…司令にしてさしあげなければいけなかったのに…」
「ああ、それなら大丈夫だ」
苦笑しながら体をずらして肉棒を見せる提督。
それはこれまで見た状態に比べて更に大きくなり、ビクビクと震えていた。

「不知火が可愛すぎたからな」
そう言いつつ言葉に詰まっている不知火を抱きしめ耳元で囁く。
「じゃあ…いいか?不知火」
その言葉の意味するところはさすがに不知火にもわかった。
その上で微かに、だが確かに微笑みながら呟いた。
「はい…司令のお望みのままに…」

ゆっくりと不知火の割れ目をこじ開けながら提督の肉棒が中に入っていく。
さすがに痛みがあるのだろう、戦場ですら見せない涙を滲ませる不知火だが
「大丈夫か?」という提督の声に「大丈夫…です」と気丈に言葉を返す。
提督もできるだけゆっくりと不知火の中に入ってゆく。
膜は既に戦場での激しい動きにより破れてしまっていたらしく
血は流すことなく、ようやく提督は不知火の一番奥深くまで辿りついた。
頑張った不知火にご褒美と言わんばかりにキスをして
舌を口内に入れると躊躇いがちながら懸命に舌を絡めてきた。
「ゆっくり動くからな…」
そう言って言葉通り徐々に腰を動かす提督。
何度か抽送を繰り返し、体をあちこち愛撫しているうちにだんだん不知火の体もほぐれてきたようだ。
苦痛しかなかった声に噛み殺したような喘ぎ声が混じっている。

更に抽出を続ける提督はだいぶ力の抜けてきた不知火に声をかける。
「言ったはずだぞ不知火。声は抑えるな」
(それだけは…)と訴える不知火をあえて無視して、少し強めに突き入れた。
「アゥッ…!」
指をかんで声を押し殺そうとする不知火の腕を提督は優しくどけると
「もう一度言う。『命令』だ。声を抑えるな」と囁き、一転腰を早く動かしだした。
「あっ!…司令!…だめです…!それ以上されたら不知火は……!!」
抵抗の手段を取り払われ、快楽に流されそうになる不知火を一気に押し流すべく
提督はここぞとばかりに腰の動きを早める。
提督自身不知火のきつい締め付けにもう限界だった。
不知火の腕と足が無意識のうちに提督の体に絡みつき二人は深くつながったまま
「あっ!あっ!司令!!司令────ッ!!」
「クッ…不知火!!」
最後に不知火の一番深いところにたたきつけるとそのまま欲望を解き放つ。
今までとは比べ物にはならない量の精液が不知火の膣内に注ぎ込まれてゆく。
その暖かさを感じながら不知火はぼんやりとそのまま気を失ってしまった。


事後:提督

さて、最後までしてしまった…しかも那珂に。
自分で決めていたルールを破ってしまったことに対してはもう言い訳のしようがない。
だが…

不知火が気を失った後にこっそり体の汚れを取ってやったのだが、
その後また床に入って不知火を抱きしめている自分がいる。
最終的にいうと不知火にも言ったとおり「不知火が可愛すぎた」のだから仕方がない
とどうしようもない理由付けをしている。
恐らくこの鎮守府内では誰も見たことがないであろう不知火の無防備な寝顔を特等席で見ない
などということは今の提督には不可能であった。
明日が怖い気がしなくもないが「まぁなんとかなるさ」と提督も不知火を抱きしめたまま眠りに落ちていくのだった。


事後:不知火

今は真夜中過ぎだろうか。
司令に抱きしめられているおかげで時計が見えない。
どうしてこうなったのだろう、と不知火は自問してみる。
不知火としては昼間に「まるで女として魅力がないかのように摩耶に言われたから」
という理由だけは絶対に否定したいところであった。
とすると不知火は司令に好意を抱いていた、という理由が挙がってきてしまう。
確かに司令は不知火からすれば好ましい人物だったのは確かだが
そこは艦娘としての矜持が強い不知火である。
実は司令に恋心を抱いていた、などという理由も正直否定したいところではあった。
しかしこうして抱きしめられて安心感を感じているのもまた否定できない事実だ。
散々激しく動いたおかげか再び眠気が襲ってくる。
また明日考えよう。
『また明日』普段であれば決して考えないようなことを考えていたとは気づかずに
不知火もまた眠りについた。

翌朝

「司令、起きてください」
「ん…」
不知火の声で目が覚めた。
「…」
「おはようございます」
「…ああ、おはよう」
「そろそろ離していただけると助かるのですが」
目の前にあるのはいつもの不知火の顔だ。
いつもに比べて近すぎる距離とお互い裸であることを除けば。
否応なく昨日の出来事が頭をよぎるが不知火のほうはまったく表情を変えない。
「起床時間まで後どれくらいだ?」
「司令の体で見えません」
そういえばそうか、と首を回して時計を見る。
まだ起床時間まで30分以上はあるだろう。
「後30分以上あるな」
「そうですか」
「……」
「……」
「不知火」
「はい」
「後5分このままでいさせてくれ」
「それはご命令ですか?」
「ああ、命令だ」
「…ご命令ならば」
ふぅっと呆れたようなため息をつき、不知火は提督の胸に顔を埋めてしまった。
表情は見えなくなったが提督にとっては心地よい満足感の漂う5分に浸ることができたのであった。


後日談

「ヤッホゥ不知火! 昨日さぁ」
「…なんですか?(ギロッ」
「い、いや、なんでもない…」
陽炎を追い払った不知火は盛大なため息をつく。
よりによってあの時一番近くにいた艦娘はどうやら青葉だったらしい。
止める間もなく噂は拡散され、朝からすれ違う艦娘の様々な視線にうんざりしていたのだった。
ほとんどの艦娘は
「よっ不知火! 聞いたぜ~昨日h」
「天竜さん、不知火に何か御用ですか?(ゴゴゴゴゴ」
「ヒィッ、た、龍田~!」
「あらあら~」
とこのように退けられるのだが同じ駆逐艦たちの「大人になるって羨ましい」オーラと
大型艦勢の生暖かい視線と提督ラブ勢の嫉妬の視線はもう遮り様がないのであえて無視している。

せめてもの償いに司令にはいつもの4割増しくらいの仕事を押し付けて憂さを晴らそうか。
そんなことを考えていると突然肩を叩かれた。
「よっ!」
「なんですか麻耶さ…」
「おめでとさん♪」
「ッ…!」
一言耳元で囁くとそのまま摩耶は走って逃げていってしまった。
そしてそこには真っ赤な顔のままの不知火が取り残されていたのであった。

 

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不知火
最終更新:2014年06月11日 22:22