響(Верный)7-462

462 :6-632:2014/02/11(火) 21:47:50.16 ID:BgeVLwt0
「司令官、こんなところまで良く来てくれたね」
帽子も、制服も変わった響は今までと変わらない柔らかな笑顔を俺に向けてくれた
「寒かっただろう?私が作ったボルシチだ。飲んでほしい」
以前俺の艦隊に居た時にもふるまってくれたボルシチ。
響の作るそれは世界中で一番美味しいと思う。

俺は、ロシアで行われるスポーツの祭典に日本海軍代表として招待され
ロシアの地に足を踏み入れた

さかのぼる事数か月前、俺の秘書艦であった響を大本営がロシアに譲渡してから数か月
毎月手紙のやり取りはしていたが、実際に声を聴くことはなかった
愛おしい、誰よりも愛おしい響の声を
この訪露も話によれば響が色々水面下で根回しをして俺になるよう海軍に
話をつけていてくれていたようだ
「おいしいかい?」
響が尋ねてくる
「もちろん。世界一美味しいよ。響」
「スパスィーバ」
たわいない会話。あの日まで毎日毎日繰り返してた行為
今となっては懐かしく、変化のない毎日が大変貴重だったものだと実感させられる。
「司令官、今日は夜の会場警備があるから、これで・・・・」
そう言い響が部屋を出て行った。
響・・・。どんな血の滲む努力をしたんだ?
一介の来賓が泊まれるような部屋じゃない異様に豪華な客室。
そこに供された夕食はホテルのシェフご自慢の料理では無く全部、響の手作り
「・・・・。ごめんな。愛してたのに・・・。こんなダメな指揮官で」
ロシアの“ヴェールヌイ”となった今でも俺の事を“司令官”と呼んでくれるとは

今日のディナーの御礼に寒い中会場警備をする響にホットコーヒーでも持っていこう
そう思い俺はホテルマンへ連絡し携行しやすいカップに入れたコーヒーを持って
競技会場へ向かうことにした

薄明りのの中、俺は寒さに耐え響を探した
こんな寒い中で会場警備とは・・・。警察や陸軍がやればいいものの、
相当人が足りないらしい。
会場近くの茂みの中から声が聞こえる
この声は、響と・・・。ロシアの士官か?
この時ばかりは、ロシア語を勉強したことをひどく後悔した
そしてこの場に来てしまったこと。
響を守り通せなかった自分を責めた。

俺が見た光景は、寒空の下。ロシア士官が響の乳首を執拗になめまわし、
手は股間を弄りっている。あたりには響の性器から溢れた蜜が出す水音と
響の喘ぎが聞こえてくる
「寒くはないのか?」
ロシア士官は響に尋ねる
「ああ、同志がこうして私を温めてくれてる。私は幸せだ」
本当に喜んでいる表情で、自らも腰を動かしロシア士官の指を性器で堪能しているようだ
「あのヤポンスキーにしてもらうよりもか?」
響は一瞬何かを考えるような間を置いたのち答えた
「あぁ、同士にされていた方が幸せだ」
そう答えると、響はロシア士官のペニスを口に含み、愛撫していく
じゅるっ。じゅるっ
響は美味しそうにロシア士官のペニスをしゃぶる。
喉奥の限界までペニスを自ら突っ込み、まさに「喉でペニスを扱いている」状態である
言うなれば、ディープスロートだろうか。
ディープスロートからシックスナインに移行し
ロシア士官も響の性器を舐めまわす。
響の甘い声が聞こえてくる。
「早く欲しい・・・。同志のおちんちん。早く入れて」
遂におねだりを始める響
「そうか、そうか。よし、ヴェールヌイ。挿入してやる」
響はうっとりとした目でペニスを待ちわびる。ロシア士官が意地悪そうに言う
「何ならヴェールヌイが呼んだジャップをここに呼び出して、見せつけてやろうか」
「さすがに、それは恥ずかしい」
響は俺をこの場に呼び出すことは拒否さえしたものの、早くペニスが欲しくてたまらないといった表情だ
あっ・・。あ
遂にロシア士官のペニスが響に入っていく。
すごく恍惚とした表情でロシア士官が腰を振ると恥ずかしげもなく大きな声であえいでいる
「あぁ・・・幸せだ」
時折喘ぐ響の声に交じるセリフ
「ヴェールヌイ!ヴェールヌイ!」
響のセリフに合わせるように、“今の響の名前”をロシア士官も叫ぶ
「ヴェールヌイ!このままイクぞ!」
ロシア士官の腰がさらに早く動く
「え、そ・・・。それは」
響はちょっと困惑した声を出すものの、リズミカルな腰の動きに合わせ喘ぐ
どんどんその声は大きくなり、ロシア士官が響の一番深いところまでペニスを入れると
腰を止めた。
「あっ・・・出てる同志のが・・・・。中に・・・・」
響は息を切らしながらつぶやいた
「幸せかヴェールヌイ」
ロシア士官が尋ねると響は余韻に浸ってか力なくうなずいだ
それを見るとロシア士官は満足したようにペニスを響から引き抜いた。
繋がっていた部分。響の性器からはロシア士官の精液が大量にあふれている。

行為を終え早速体が冷えたのか、響は小刻みに震えている。

そんな響と目が合ってしまった

俺は無言でホテルへ帰った。
結局コーヒーを渡すどころか、あんなのを見てしまって・・・。
「くそっ!くそっ!!!!」
俺は何度もホテルのベッドにパンチと蹴りを入れた

数日後、スポーツの祭典は日本選手団の活躍もあり大盛況のうちに幕を下ろした
日本の選手の中には世界で最も栄誉のあるメダルを獲得した者もいて
同じ日本人として誇らしく思った。
帰国の日、響が空港まで見送りに来てくれた
「司令官、お疲れ様。暁や雷・電とか皆に私は大丈夫だと伝えて欲しい」
そういうと、今にも泣きだしそうな顔になる
俺は頭をそっと撫でた
「あぁ、約束するよ必ずお前が元気だと伝えるさ“ヴェールヌイ”」
響の表情が一瞬こわばる
「え?あ・・・。あぁ。司令官、すまない。こんな事まで甘えてしまって」
響は俺の乗った航空機が離陸するまで、見送ってくれた。
だが俺はモヤモヤした気持ちでいっぱいだった。
別れを惜しむような表情を見せた響。
でも、ロシア士官との性行為に幸せを感じる響。
俺の気持ちは・・・。


それから数十年後たったある日、響の代わりに秘書艦に就任した電が血相を変えて執務室に飛び込んできた
「ロシアからお手紙なのです。」
“あの日”以来月に1回の響からの手紙も無くなり、数十年ぶりの手紙に俺も驚いた
はやる気持ちを抑え開封すると、中からはロシア語で書かれた手紙が出てきた
スポーツの祭典の為に「話すことはできるようになったが」いまいち文字は読めないので
吹雪を呼び代読してもらった
要約するとこうだ
響が沈んだ。最期は“ディカブリスト”と名乗りロシアで新人の艦娘の教官をしていたが
艦載機の訓練中。標的が無く自らの身を挺して後身の指導を行った
そしてその艦載機のミサイルが命中。響は沈んだとの事
また“返却したいもの、ディカブリストから俺宛に渡したいもの”があるから
ロシアに来てくれとの事だった。

俺はロシアへ渡った

「良く来てくれた」
ロシアに着いた俺はロシア軍の高級士官と謁見し、返却したいものを受け取った
響の服だった。それも俺の指揮下に居た頃の、第六駆逐隊の
ロシアの高級士官の案内で響が沈んだ所へ立ち寄った
そこで“響から俺に渡したいもの”を渡された。
その際、ロシア高級士官は
「申し訳ないが規律で検閲はさせて頂いた」
と述べた後脱帽したうえで敬礼し
「大変申し訳ない。私たちの監督が甘かったせいで貴君とヒビキを
傷つけてしまう結果になってしまい申し訳ない。」
そう俺に言ってきた

俺はその響からの手紙を読み始めた


大好きな司令官へ
この手紙を読んでいるってことは多分私は沈んだんだね。
あの日以来、司令官に手紙を出そうと思ったけど、どうしても書けなかった。
私は、司令官の事を忘れたくてあんなことしてしまったんだ。
司令官がそばに居なくて辛くて、心細くて、寂しくて、心が張り裂けそうだった。
でも、あの行為をすればするほど、司令官への気持ちが抑えられなくなっていったんだ
それでそれを振り払おうと、何度も何度も没頭してしまったんだ
言い訳かもしれないね。実際司令官は私の事“キタナイ”って思ったかもね
私だって司令官以外に汚されて、どんな顔で司令官に合えばいいかわからないんだ。
でも、でもね。絶対に、絶対に信じて欲しいことがあるんだ
それはね
身体を許しても、幸せな気持ちになりたくて、何度幸せと叫んでも
心の中には司令官がいたんだよ。
心だけは絶対に許さなかった。
今更だけど、もう一度言わせて。あの時みたいに。
司令官。愛してる                  響


「響・・・・。響っ」
俺は声にならない嗚咽を出してしまった
高級士官がそっと肩に手をのせてこういった
「ヒビキの最期の言葉は“すまない。司令官”だったそうだ。」

俺はひどく後悔した
響をロシアへ送ったこと
あの後以来響にちょっと冷たくなってしまったこと
そして、もっと素直に響と向き合っていればと

+ 後書き
480 :6-632:2014/02/11(火) 23:30:25.66 ID:BgeVLwt0

ちなみに、先の響の話で最期に「ヴェールヌイ」としなかったのは
現在のダイビングスポットでのヴェールヌイが眠る地点でダイバーが
「ヒビキ」と言っているのを元としました。
(ロシア語のサイトをBing変換すると「響」と明記されているので)

最終更新:2014年03月26日 08:12