提督×叢雲6-238

この関係をなんと例えようか。
只の傷の舐め合いか、気持ちの伴わない行きずりの性交か、はたまた気が狂った者同士の気の狂った行動か。
いずれにしろ、コンクリート打ちっぱなしの壁にベッドのみが置かれた殺風景な部屋で叢雲と提督は事に及んでいた。
そそり立ったイチモツに舌を這わせて、時折反応を見るように上目使いで提督の顔を窺い、愛撫する場所を変えていく。
裏筋へ啄むように口付け、舌を這わせれば、提督の口からくぐもった声が漏れ出す。その様に満足げに口を歪ませて、トロトロと体液が溢れ出るそこを舌で舐める。
軽く歯を立てると流石に痛いのか、提督の口から非難の声が上がる。謝罪の言葉を述べながらくすくすと笑えば、呆れたような言葉と吐息が返ってくる。
気をつけるわ、と返しながら、亀頭をくわえ込み、右手で竿をしごきあげる。わざとらしく水音を立てながら、時折奥までくわえて、全体を舐めあげていく。
何度も及んだ仲だ、相手のどこをどうすればたまらないかは既に知り尽くしている。

いよいよ射精に至る、というところで不意に叢雲がフェラチオを止める。
どうしたのかと提督が訝しげな視線を送っていると、上に跨がりこっちの方が好きでしょ?と自身の割れ目に自身の割れ目に亀頭をあてがう。
まだ毛の生えていないそこは既にしとどに濡れており、幼さが残る身体と酷くアンバランスだった。
くちゅりと亀頭を叢雲の中へと入れてやれば、彼女の口から短い喘ぎと息が吐き出される。
その口に食らいつくように口づけながら、腰を一気に進める。
腕の中で跳ね上がり、上へと逃げようとする叢雲の身体を逃がさないように抱え込んで、対面座位の体勢を取りながら、少し乱暴に揺さぶる。
舌を絡めて、軋むベッドと接合部から聞こえる淫らな音を聞きながら、貪る様に動きを速めていく。
絶頂の寸前、背中に爪を立て名を呼ぶ叢雲に抱き締める力を強めながら、提督は彼女の中へ精を吐き出した。

いつまで続くのかしらね。
性交のけだるさに包まれながら、叢雲がぽつりと呟く。
お互いが飽きるか、あるいは死んだ時だろうな。
サラサラと叢雲の髪を梳いていた提督が興味なさげに応える。
ふぅん、とどことなく不満げにする叢雲に提督は事も無げに続ける。
どんなに愛し合って体重ねようと、別れる時は一瞬なんだ。特に俺達みたいのはな。
戦場に出て、傷付いて、それでも帰ってこれてはいるが、それがいつまでも続くと保証はない。
お前が死んだら、すぐに忘れてやるさ。と嘯く男にでしょうねと返しながら、身体を寄せて瞼を閉じる。提督もそれに倣って、目を閉じる。

この関係を何と例えようか。微睡みながら思う。
恋人と呼ぶには疎遠で、行きずりにしては情が深くなりすぎて前にも後にも進めやしない。
(ああでも、もうどうでもいいか)
考えた所で何かが変わるわけでもなく、身近に自分以外の体温を感じながら、どちらからともなく眠りに落ちていった。

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最終更新:2014年01月10日 17:37