小ネタ:龍驤5-649

軽く唇が触れ合う。笑みがこぼれそうになる。というか、くすぐったい。
だけど、それは小さな胸がぽかぽかあったかくなるようなこそばゆさ。
なんで、ウチを選んでくれたんか聞きたい。やけど聞けへん。
もし、言葉を発してもうたらふわふわと感じとる浮遊感に似た幸せが霧散してしまいそうに思えるんや。
やから、くすぐったいの我慢して、何度も何度も接吻を繰り返す。
提督の手がウチの胸に触れて、気づいてもうた。改二? ちゃう。
夜伽が出来る容姿まで急成長? できるかい、そんなん。
急に胸が重くなる。せや、ウチに付いとるもんやないからなこれ。なんで今まで気づかんのや。
提督と一緒で、愛宕みたいな姿んなれて。このままやったら幸せかもな。提督がのんびり出来るゆうんは戦いも終わっとるんやろな。
うわ、よう考えたら、生きるん辛くなってきそうや。
せやけど目の前のそれはただの夢や。覚めてまうんや。
けどな、逆に考えてみ? もう、何も怖くないやろ。だって、夢やもん。一人ぼっちやあらへん。何やって出来る。
だから、望みのまま、提督の耳元で呟いた。ウチの願いを。
「なぁ……スケベしようや……」
 

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最終更新:2013年12月19日 20:40