ゴリラガード

初心者向けゴリラシナリオ

『ゴリラガード ~ボスの資格~』

作:アラアキ ツイッター:(@nkcbq963)


シナリオ概要

◎推奨レギュレーション:GR1(所謂、初期作成)
◎GCLは1の原始(ジャングルゴリラ)とする(機械的や道具を使う事は出来ない)
◎推奨ゴリラ数:3~4匹


◎今回の世界観

弱肉強食の掟は、ジャングルの世界では当然のことである
野生動物は、常にいろんな捕食者の影に怯え日々を生きている……ゴリラとてそれは例外ではない。

しかし、思慮深く力を持つゴリラ達は、捕食者たち(主に豹などの猛獣)から群れを守る戦士を募ることした
そして、その戦士たちは「ゴリラガード」と呼ばれ、ゴリラスキルを持たないゴリラ達を守る存在となった。
そう君たちは、群れの危機に斥候などを務めるゴリラガードなのだ!

命を賭けて群れを守れ!征けゴリラガード!手始めにバナナを守るのだ!


■ハンゴリアウト(所謂、ハンドアウト)

PGたちは、ゴリラガードと呼ばれる「群れ(いわゆる村)」を守るゴリラだ。
ボスの命令で、群れを守る仕事の傍ら……普段は、自由にゴリライフを送っている(普段何をしているかは自由に設定して良い)
例:ゴリラアスリート、ゴリラコック、ゴリラ落語家、ゴリラ警察、ゴリラティーチャー等(文化的な面では多少道具を使っても良い)


◎今回予告

ゴリラ歴 555年 常夏の日
年老いたシルバーバックは、次のボスの座を決めかねていた。
……代々ボスはこの群れで最も優秀なガードなの……この群れには、甲乙つけ難い優秀なガードは3匹もいるのだ。
……ボスは悩んでいた、ボスの選定はいわば最後の仕事でもあり、群れの行く末を決める大事な事でもあったからだ。

しかし、その心配を余所に群れに黒い影が忍び寄ろうとしていた……

{ゴリラTRPGセッション
「ゴリラガード~ボスの資格~」}


オープニングフェイズ

シーン1「導入」

PLの各ゴリラ紹介が終わったら、普段群れではどう過ごしているかを聞いてみよう。
ここで、自由にゴリリングをしてみてもらい自分のゴリラ性を他のPLに見てもらおう!

そして、それぞれのシーンの最後に適切なNPG(所謂NPC)を出して「ボスがお呼びです」と伝える。 その際に、GMは好きなもしくはPLと共に都合の良いNPGを作ってもよい

例:番長ゴリラのPGに対する……
舎弟ゴリラ「うほっす!番長、ボスが
およびゴリッす」

アスリートゴリラのPGに対する……
コーチゴリラ「今日も絶好調ゴリね!そういえばトレーニングも良いがボスがおよびゴリ!そっちも重要ゴリからね」

ボスの所に行くところで、シーンは終了する。
全員シーンが終えたら次のシーンへ


シーン2「ボスとの対面」

ボスの所に集まるシーン

ボス(名前はGM任意で良い)
データは、全てのステータスが5であり、全てのGCL1スキルを使える。
しかし、年齢は38歳と老齢(野生のゴリラの寿命は30~40らしい)

ボス
「よく来てくれた!ガードたちよ、早速だがお前たちに頼みたいことがあるゴリ」
「それは、西の森のとある群れのゴリラが……全て失踪したのだウホ」
「まず、お前たちは、西の森に赴きその調査と原因を突き止めて欲しいゴリ」
「そして、ここいらで新たなボスを決めようと思う」
「この事件を解決して、もっとも功績を上げチームの団結を促したものをボスとする」
(この段階では、GMがそれらを見て判断する、と答えましょう。)
※ちなみにボスになると、この群れを好きに作り変える事ができます。

PG達が西の森に行くことを確認したらシーンを閉じます。

※:森に行く前に情報集をしたい場合、「力の判定」で10以上出せば、以下の情報を得ても良い。
「そういえば、西の森に光る物をみた、遠くでわからんかったが……ピカっという感じの物を見た」
「この群れのゴリラじゃないゴリラと知らない動物の匂いがしたような気がする、怖くて調べられなかった。」


ミドルフェイズ シーン1

「荒れたジャングル」

描写
現状、差し迫った状況であり、急いで事件を解決する必要があるだろう。
西の森に行くための近道を使う事となる(迂回すると丸1日かかる)、そこは、未開の地区のジャングルであった。

内容
未開の地区なので大木が倒れていたり、川に橋が架かっていなかったりと、ちょうどPGの数だけ試練を与えたり、効率よくどのようにジャングルを進むか、話し合いながらゴリリングも奨めよう!

判定の目安(参考にする程度でよい)
◎物を破壊したり、切り開いたいたりする場合「筋力」で8
◎木のツルに捕まりながらの移動や危険な所に飛び込む場合は「パワー」で9
◎物を作成したり、頭を使った利した場合は「力」で10
◎この辺りに住む他の動物の力を借りたければ「野生」で9

※:このシーンに入る前にこのジャングルの情報収集したい場合、「力の判定」で10以上出せば、このシーンの判定に+2される(提案が無ければ伝えなくても良い)

全員が何かしらの判定(難易度は8~10前後)を終えたら、シーンを終了する。


シーン2

「ウホ!良い温泉」

描写
ふと、湯気が立ち込める……ここで「パワー(第六感)」の判定8以上で近くに温泉があることがわかる。
温泉を調べようとすると、そこには先客1匹の雌ゴリラが入浴していた(嬉しくない)

内容
温泉に近づくと雌ゴリラが入浴している、話かけたり交渉したりで色々と情報が手に入る。
雌ゴリラ
「きゃ……あ、あの皆さんは、どちらのゴリラさんですか?」
「私は、西の森のゴリラなんですが……」
言いかけて目を伏せて泣き出してしまう。

判定の目安(参考にする程度でよい)
◎器用にドラミングや元気付させてから話しかける「力」で12
◎安心させて、紳士淑女な感じで話しかける「野生」で9

以下の判定に成功したら、手に入る情報
「うほぅ……実は、この温泉につかっていて私は無事だったんです」
「群れに帰ってみたら、誰もいなくて……途方にくれていたんです」
ここで、森に行く前と同じ情報が手に入る
「そういえば、西の森に光る物をみた、遠くでわからんかったが……ピカっという感じの物を見た」
「私の群れのゴリラじゃないゴリラ知らない動物の匂いがしたような気がする、光った所と同じ場所で……」

ここで、場所の情報を手にいれ、次のシーンへ行くことができる、この雌ゴリラの処遇(共に連れて行くか、先に自分たちの群れに連れて行くかは、自由に決めてよい)

※:ここで彼女の群れに実際行ってみる事も可能だが……何も残っていないので無意味であることを伝えても良い。


シーン3

「ウホ!堅い箱を見つけたゴリ」

描写
情報を得て、光る物の場所へ向かうゴリラ達だが、そこにあったのは……一台のジープだった。
しかし、ゴリラ達はジープ、いや車と言う概念がわからない。 困惑しつつもジープを調べてみる。

内容
ジープを調べたり、壊したりできるシーンである。
ここは、主にゴリリングチャンスである、ゴリラらしくジープとウホウホ言いながら戯れよう!

タイヤを取り外してで遊ぶ。
クラクションを鳴らしてびっくりしてしまう。
ボンネットにのって、暴れてみる
ウンコを投げたり、マーキングしてみる
とにかく、ジープを壊してしまう行動等
GMは、思い切りゴリリングしてもらうことが目的と伝えても良い

ちなみに、ジープを調べると「どす黒いゴリラの毛」を発見する!
これは、「力」の判定10以上で、知ることができる。
情報
「どす黒いゴリラの毛」}
闇に堕ちたゴリラの体毛は、このようなおぞましい色になるらしい。

※:また、ゴリラの深淵もしくは、「力」でゴリティカルすれば……ジープが乗り物であり、生き物ではないことを理解しても良い。 

良いゴリリングには、最大で3~4D6ほど、バナナを上げることをお勧めする。
十分にジープを調べたり、破壊できたら、シーンを終了しても良い


シーン4

「襲撃!謎の獣(?)」

描写
ジープを壊し終える(もしくは調べ終える)と何やら殺気をゴリラ達は感じる……
そこに現れたのは、不自然に膨れ上がった筋肉を持つ巨大なオオカミ、ジャングルでは見たことも臭いも感じた事の無いやつだ。
そして、そいつはいきなりゴリラ達に襲い掛かる!ガード達よ戦いの時だ!

内容
ジープを壊し終える(もしくは調べ終える)と「改造ウルフ×1」の襲撃を受け戦闘が開始される。
ここで、「パワー」で10以上の判定値を1匹でも出すと「不意打ち(戦闘順番で、強制的に改造ウルフが最初に行動する)」

{エネミーデータ
改造ウルフ
HP:20
筋力:5
パワー:5
力:5
野生:(設定されていない為、交渉不可)
回避値:4
2回攻撃(行動フェイズに素手攻撃を2回行う)}

戦闘終了後、ゴリラ達は嫌な予感を感じる。 ふと、自分たちの森の方を見ると……※煙がのぼっているのに気づく!

※実際は火事の火であるが、GCL1のゴリラ達は、それが何なのかさっぱり見当もつかない。
しかし「力」でゴリティカルするか、ゴリラの深淵で火の概念を知っても良い)

なんだかわからないが、ここまでの状況も踏まえ……群れに危機が訪れいくことを理解する。
ガード一行は急いで、群れへと帰還する!
そして、クライマックスへシーンは移動する。

※:次はいよいよクライマックス!シーンを切る前にPG達は、バナナの分けあいスキルと相談して調整などをする事をGMは奨めよう!


クライマックスフェイズ

「業火の果てに」

※ここからは、ゴリリングでバナナは増えないので注意

描写
自分たちの群れに戻ってみると、そこは火で包まれていた。
(前のシーン同様は「火」は、GCL1のゴリラ達は、それが何なのかさっぱり見当もつかない。しかし「力」でゴリティカルするか、ゴリラの深淵で火の概念を知っても良い)
他のゴリラ達の姿は、見当たらないが、群れの中心に一匹だけゴリラが倒れている事に気づく。
そう、それは「群れのボス」である、ボスは致命傷を負っておりガード達に言葉をかける。
その後、奥から4人の人間と
遂にクライマックス戦闘がはじまる!

内容
倒れているボスとの会話
ボス
「おぉ、ガード達ゴリか?お前たちは無事のようだな」
「……すまぬ、群れのゴリラ達を逃がすことはできたが、ワシはこの様ゴリ。」
(ここで、ボスは致命傷を受けている事を伝えても良い)
「ぐぬぬ、やつらが戻ってきた!そして、裏切者も!あとは頼むぞ……ゴリラガード達!」

ここで、ハンターリーダー1人、ハンター4人(PG3匹ならば、1体減らす)とどす黒い体毛のゴリラが現れる
どうやら、裏切者とはこのゴリラの様だ!

ハンター
「ヒャッハァ!ゴリラ狩りだぜ!!」
「おお!まだ、居やがったようですぜ!ボス!」
ハンターリーダー
「そのようだな、しかしこのゴリラ達……少しそこいらのゴリラとは違うようだな」
「……おい!ダークゴリラ(どす黒い体毛のゴリラ)、お前の出番だ!」
ダークゴリラ(どす黒い体毛のごりら)
「よう、くそったれのガード達!俺は、ダークゴリラ!」
「他の群れを売ったのは、この俺ウホ!人間に媚をうれば簡単にバナナなんざ手に入るんだよ!」

{ここで、唐突に「ダークゴリラ」の説明をいれる
「ダークゴリラ」とは、ガードになれず堕落したゴリラであり、その性格は人間寄りで自分の為ならば卑怯卑劣な行いを平気で行う愚ゴリラのことである。}

PGがそれぞれ戦う覚悟ができたら、クライマックス戦闘開始となります。
勝利条件は敵の全滅(手加減をして気絶させても可能)

{エネミーデータ
ダークゴリラ
HP:30
GP3(回避では使用しない)
筋力:6
パワー:5
力:5
(回避値):4
野生:5(闇堕ちゴリラの為、・交渉不可)
ゴリ技
怒りのメガトンパンチ

ハンターリ―ダー
HP:20
筋力:3
パワー:3
力:3
野生:3
(回避値):2
特殊行動
高性能ライフル(全てのPGを対象に攻撃できる)
武器命中:0 ダメージ:2D6

ハンター×3(PG3匹ならば1体減らす)
HP10 
筋力:1
パワー:1
力:1
野生:1
(回避値):0
《ライフル攻撃》
武器命中:-2 ダメージ:1D6}

※この戦闘終了後にEDシーンとなります。


EDフェイズ

「新たなボスの誕生!」

描写
戦闘は終了し、ゴリラ達の平和は守られた、しかしその犠牲は……払ってしまった。
そうボスは致命傷を負っており、死が迫っていたのだ。
ゴリラ達は、ボスの遺言を聞くこととなる。

内容
戦闘終了後、PGたちはボスに駆け寄り、ボスの遺言を聞くこととなります。
なお、ボスは致命傷を負っており、死は確定しています(無論GM裁量で、復活しても良い)
ボス
「どうやら、ワシはもうダメなようゴリ、ボスとして……群れを守れ切れんかった」
「しかし、最後の仕事をせねばならん、ボスを決めるぞ」
「ボスを決める方法は、全員での投票とする……これは先祖代々より決められた方法、ゴリラが他のゴリラを認める事で決めあうのだ」

投票方法は、自由に決めてよい
票数が同じ場合は、決まるまで投票を続ける(サイコロフィクションの琴線のように、PGにサイコロの目を当てはめて決めるとスマートかも)
なお、自分自身への投票は、不可とし、当確したPGはボスの座を降りる事はできない。
ボス
「決まった、ようだな……(ボスに決まったPG)よ、『お前がNo1ゴリ』」
そういって、新たなボスが誕生し、古きボスは息をひきとるのであった。
その後以下、EDは2つに分岐します


ED1

全てのエネミーを殺して戦闘終了した場合
西の森のゴリラたちは、結局行方不明だが……なんとか、ボスが逃がしてくれたゴリラ達と合流する。
その後、PGは各々好きな演出でEDを演出しても良い
また、ボスとなったゴリラは、その後の自分の群れをどのようにしたいか自由に決めることができる。


ED2

ハンターリーダーとハンターを一人でも気絶させ戦闘終了した場合
ハンター達は、空気を読んでジェスチャー等を駆使して、さらった「西の森のゴリラ達」の居場所を教えてくれます。(その後処遇は、自由にしても良い)
※ダークゴリラは改心させても良い

その後、PGは各々好きな演出でEDを演出しても良い
また、ボスとなったゴリラは、その後の自分の群れをどのようにしたいか自由に決めることができる。
最終更新:2019年04月16日 21:40