野球 トリビアの泉

必殺!三振の取れる投球1 トリビア

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baseball725

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「江夏の21球」はご存じだろうか?

舞台は1979年11月4日、大阪球場で行われたプロ野球日本シリーズ第7戦、近鉄バファローズ対広島東洋カープの9回裏の場面である。
ノーアウト満塁で前年度の首位打者、左殺しの佐々木恭介が代打で送られる。
この最悪の相手を三振に打ち取った江夏豊の投球である。



【使用条件】
1.まず、ストレートを見せる。
  江夏は、佐々木へ対する5球目(通算16球目)のストレートをボールながら「最高のストレート」と後に語っている。
  コースとしては内角をえぐるボール球で「これがウイニングショットだ」というくらいの気持ちで投げる。
  このボールが次のボールへの布石となる。

2.同じコース、球道で落ちる変化球を投げる。
  江夏は、佐々木へ対する6球目(通算17球目)は5球目の同じ球道で落ちるカーブを投げた。
  打者には前のストレートの残像が残り、ボールが消えたように見える。実際、バットコントロールの良い佐々木がフォームを崩して三振している。
  ストレートの残像を生かすため、すぐにこのウイニングショットを投げる。
  どんな打者も素晴らしいストレートの後に、同じ球道で落ちる変化球を投げれば、まず打てないだろう。

人間の性質上、危険な目に遭ったことなどはよく記憶する。
内角へのストレートは残像をより強いものとして、ウイングショットをより強力なものとするだろう。



江夏はこの後、石渡へ対する2球目(通算19球目)に石渡がスクイズの構えを見せたのでカーブの握りだったが、とっさにウエイトした。
投球はカーブして、バットの下を潜り抜けてスクイズ失敗、3塁ランナーは憤死。
そして21球目を石渡が空振りして三振に仕留めて、絶体絶命のピンチを凌ぎ切って広島東洋カープが日本一に輝いた。

ぜひ、投球術を試してみて下さい。


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