チャンピオンは衰退しました2

934 名前:某月某日(EX)[saga] 投稿日:2014/03/17(月) 21:27:31.42 ID:outZB5sbo

~白糸台高校~

京太郎「本当に来ちゃったよ……」

照「京ちゃん、こっち」カモンカモン

京太郎「あ、はい」

照「迷子にならないよう気を付けて」

京太郎「照さんが言いますか」

照「私は方向音痴ではありません」

京太郎「よっ、待ってました十八番!」ヒューヒュー

照「持ちネタでもない」

京太郎「ところで照さん」

照「どうしたの京ちゃん」

京太郎「廊下の壁と窓を埋め尽くす勢いで貼りつけられてる無数の大きな矢印はなんですか?」

照「麻雀部への道しるべ」

京太郎「照さん用ですよね?」

照「……」

京太郎「……」

照「手つなご」ギュッ

京太郎「唐突!」ドキッ

936 名前:某月某日(EX)[saga] 投稿日:2014/03/17(月) 21:43:43.49 ID:outZB5sbo

テクテクテク...ピタッ

照「着いた」

京太郎「着きましたね」

照「着いたでしょ」ムフー

京太郎「学校の敷地中を練り歩いた末にですけどね……」

照「着けばよかろうなのだ」

京太郎「よかねーよ! ウォークラリーか何かかと思ったわ!!」

照「私はお散歩みたいで楽しかった」

京太郎「え?」

照「京ちゃんと初めて会った時を思い出して、すごく楽しかった」

京太郎「………………まあ、俺も楽しかったですよ」

照「よかった」ニコ

939 名前:某月某日(EX)[saga] 投稿日:2014/03/17(月) 22:15:55.16 ID:outZB5sbo

照「じゃあ私が先に入るから、合図があるまで決して中を覗かないでください」

京太郎「鶴の恩返しかよ」

照「いい子で待っててね」ガチャッ

京太郎「あ、ちょっ――」

バタン



照「ただいま」テルーン

淡「あー! テルー!」

誠子「え!? わ、ホントだ!」

尭深「お帰りなさい……」

照「久しぶり淡。誠子と尭深も」

淡「ほんとだよー! 急にいなくなるから心配したんだからね!」

尭深「今回は長かったですね……」

誠子「そろそろ三日ルールで捜索願を出すところだったんですよ?」

キャッキャッ



京太郎@聞き耳「三秒ルールみたいな制度が出来る頻度で失踪してんのか……」

941 名前:某月某日(EX)[saga] 投稿日:2014/03/17(月) 22:29:05.69 ID:outZB5sbo

菫「……おい」

照「あ、ただいま菫」

菫「ずいぶん暢気な第一声だな……」ワナワナ

照「……? そうだ、これおみやげ」スッ

菫「おい」

淡「えっおみやげ!? やったー!」

ゴソゴソ

淡「ほとんど空じゃん! やだーーーーーーーーーー!!」

照「ごめん、帰り道で食べちゃった」テルーン

菫「オイ!!」

照「菫、声が大きい」

菫「誰のせいだと……! 人がどれだけ心配したと思ってるんだ!!」

照「だから謝ったのに」

菫「それは土産の件だろうが! 大体、今までどこをほっつき歩いてたんだ!」

照「長野」

菫「は?」





照「長野から彼氏連れてきた」





菫「」

946 名前:某月某日(EX)[saga] 投稿日:2014/03/17(月) 23:06:42.35 ID:outZB5sbo

淡「」ポカーン

誠子「」ポカーン

尭深「」ポカーン

照「長野から彼氏連れてきた」

淡「いや聞こえなかったわけじゃないよ!」

照「?」テルーン

誠子「宮永先輩……そんな売店でお菓子買ってきたみたいなノリで言われましても」

尭深「リアクションに困ります……」

淡「まったくもって!」

照「私は事実を言ったまで」

菫「ふ――ざけるな!!」ドカーン

淡「あわっ!?」ビクッ

照「菫、だから声が大きい」

菫「お前が馬鹿げたことを言うからだろうが!」

照「馬鹿げてなんかない。今証拠を見せる」

菫「証拠だと……?」

照「」スッ



ペソッ



菫「……」

照「……」

ペソッ ペソッ

菫「……何をやっているんだ?」

照「指パッチン出来ないの忘れてた……」

950 名前:某月某日(EX)[saga] 投稿日:2014/03/17(月) 23:39:12.99 ID:outZB5sbo

淡「私出来るよー!」パチンッ

誠子「私も、まあ」パチンッ

尭深「私も……」パチンッ

照「た、尭深まで」ガーン

菫「ちなみに私は両手で出来るぞ。なんの自慢にもならんがな」パチンッ パチンッ

照「ちくしょう……ちくしょう……」ウググ

淡「あわ、テルーかわいそー」

菫「放っておけ。自業自得だ」

尭深「でも、どうして急に彼氏なんて……」

誠子「この前のこと気にしてたのかな?」

菫「なんだっていい、とにかく今度は逃げないよう厳重に監視を――」

ガチャッ

菫「――ん?」





                ,. --- 、        ____
                  /,  ´ ̄ ̄` '⌒´     \
           、_/_/⌒ヽ , /            ヽ
            ,---、  / //    :       ヽ :.
           ,  / ̄-/ /' {   | |       | :
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       /       ,:´ | { | l\{从 ∨ィ斧ミ、 |    |
    /\'´        /{  | 从{__,. \∨Vソ }イ ト、 ∧{  「あのー、照さん? そろそろ入ってきてもいいですか……?」
    ////\ r---  ´八 !∧  ̄   ,:  :.:.:  }/ノ/ リ
.   ///////\      \}∧         u 八/
  //////////〉        込、  __    ,.: /
  ///////// /          }>、   ` イ |从
 ,'//////// /   _      /--、l ` ̄ :,   |--、
.///////// /  イ/////\   {////}   /  「///|
'//////// /´// {////////ー '|////|   ,   |///l|
///////////// |l///////////ヽ// \    |////> 、
////////{/////{!/////////////////}--- /////////> 、





菫「!!?!?!!!??!?!?!!???!」ズキューン

956 名前:某月某日(EX)[saga] 投稿日:2014/03/18(火) 00:16:21.32 ID:puRMNJLZo

照「京ちゃん……」パァァ

誠子「きょ、京ちゃん!?」

尭深「宮永先輩がそんな風に呼ぶ人、はじめて見た……」

京太郎「すみません照さん、合図を待てなくて。つーか元々合図とか決めてませんよね」

照「大丈夫。一番いいタイミングで来てくれた」

京太郎「そうなんですか?」

照「やっぱり京ちゃんは頼りになるね」ニコ

誠子「わ、笑った!?」

尭深「宮永先輩があんな風に笑うの、はじめて見た……」

菫「――」

照「菫」

菫「ハッ!? て、照……」

照「みんなも、紹介するね」





           -‐──‐-
       . ´          `ヽ、
      /
     /                 ,
   / /   /|    ト、        ′
 ∠._/   / i|    i \      〕
    〔  |/ 八〔\ .'   \   /
.     |∧ :| ┯:┯  V ┯:┯∧ /   j  「須賀京太郎くん。私の彼氏」
    ' ∧|  乂ノ     乂ノ   ∨、   |
.     /:Ⅴ         ""  ノ   |
    /::::入_           _  < / /| /
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960 名前:某月某日(EX)[saga] 投稿日:2014/03/18(火) 00:33:05.17 ID:puRMNJLZo

誠子「」ポカーン

尭深「」ポカーン

菫「」ズガーン



京太郎「ちょ……ちょっと照さん!」ヒソッ

照「なに?」

京太郎「こっちの台詞ですよ! 恋人ってなんすか!?」ヒソヒソ

照「いいから私に話を合わせて」

京太郎「いや、いいからって……」

照「いいから。今だけでも、フリだけでも恋人になって」

京太郎「照さん……?」



誠子「……おったまげたな!」

尭深「うん……今年最大のヒットかも……」

誠子「だよね。大星も驚きのあまりさっきから静かだよ」

尭深「そういえば……淡ちゃん大丈夫?」

淡「――」

照「淡?」

淡「き」

京太郎「き?」





淡「金髪だーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!?」





京太郎「お前もな!!?」

【TO BE CONTINUED...?】
最終更新:2014年03月18日 21:22