かましに行こう!


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774 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/02/17(月) 23:00:36.81 ID:YOKwAYPho

 世の中には創立記念日というものがある。

 読んで字の如く、会社や学校が創立された記念すべき日だ。

 阿知賀学院では今日がその日だった。

 喜ばしいことに、阿知賀の創立記念日は部活動も含め完全な休日となる。

 学校によっては誰得な行事として知らない人の面白くない話を聞かされたりするからな。

 重ねて喜ばしいのは今日が水曜日であるということだ。

 週の真ん中が休みになるのは物凄く嬉しい。

 まさに一休みって感じで、下手な三連休よりのびのびと過ごせる。

 ハッピーマンデー制度が制定されて久しいが、俺は断然こっちの方が好きだ。

 苦手なんだよな、ハッピーマンデー。

 押し付けがましいっていうか、祝祭日本来のありがたみが薄れるっていうか。

 このままでは天皇誕生日や建国記念日まで月曜に固定されてしまう!

 わけない。

777 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/02/18(火) 00:22:24.91 ID:zfhsTno3o


テクテクテク...

京太郎「ふー……」

 そんな理由で平日の昼間から近所をぶらついている俺だった。

 午前中から家事とトレーニングに没頭していたので、その息抜きである。

 梅雨入りを間近に控え、陽射しは雲で掠れがち。

 それでも散歩というのは清々しいものだ(須賀だけに)。

 普段の生活がインドア寄りなので、まさに気晴らしになる。

 誰か誘えたら良かったのだが、生憎と全員に先約アリアリで。

 GWのツケと言うべきか、麻雀部の面々は揃いも揃って家業の手伝いに駆り出されるらしいのだ。

京太郎「……ふむ」

 神社、和菓子屋、旅館、ボウリング場。

 旅館は難しいが、他は顔を見せるぐらい出来るかな。

 遊びに行っても怒られたりしないだろうか。

 なんて考えながら歩いていると。





「お、お゛に゛ー゛ざ゛ん゛だ゛゙ア゙ア゙ァ゙゙ァ゙ア゙~~~~~~~~~~!!?」





 また空襲か!?

814 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 15:50:14.31 ID:pPFqrIMlo

綾「ぁゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃ!!」ダダダーッ

 違った綾ちゃんだった。

 なんかアヤヤアヤヤ言いながら猛然と駆け寄ってきている。

綾「おっおぉおお久しぶりでしゅ!///」ペコーッ

 そして俺の目の前で急ブレーキ。その反動を利用して直角のお辞儀を披露した。噛みながら。

京太郎「あ、ああ。長野ぶり」

綾「こんなところでお会いするなんてうんめ……奇遇ですねっ///」

京太郎「だなー。私服ってことは、もう学校は終わったん?」

綾「はい。ど、どうですか……?」モジッ

京太郎「どうって?」

綾「私服、見せるのはじめてだから……」モジモジ

京太郎「あー」

 そう言えば遠征の時は制服だったっけ。

 礼儀正しい密航者もいたものだ。

816 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 15:55:46.20 ID:pPFqrIMlo

綾「や、やっぱり変ですか!?」

京太郎「え? いや別n」

綾「そうですよね! 変ですよね! 子供っぽいですよね!」アヤヤヤヤ

 聞いちゃいねえ。

 今日の綾ちゃんの格好は、上が襟・袖・裾がフリっとした服&下がショートパンツ。

 似合ってるし、歳相応といった感じだ。

綾「ああもう、おにーさんに会うって分かってたらもっとオシャレしたのに……!」

京太郎「落ち着けって。大丈夫、別にどこもおかしくないから」

綾「……ほんとですか?」

京太郎「ああ。ちゃんと可愛いよ」

綾「かわ!?///」ボッ

京太郎「皮?」

 焼き鳥かな?

 皮も好きだがハツもいい。あと砂肝とか。

 九州なんかじゃ豚バラがメジャーだとテレビで言っていたが、それ鳥じゃないじゃん。

 もしかしたらテレビ特有のデマや誇張かもしれない……というか、そうに違いない。

 焼き鳥で豚なんてデタラメもいいところだしな。うん。

817 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 15:56:40.60 ID:pPFqrIMlo


~福岡~

哩「ん、うまかな」モグモグ

姫子「やっぱい焼き鳥は豚バラですよねー」モグモグ

煌「(……うま? とり? ぶた……?)」モグモグ

821 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 16:00:26.80 ID:pPFqrIMlo


~奈良~

 閑話休題。

 俯いてもじもじしていた綾ちゃんだったが、やがて絞り出すように、

綾「お……おにーさんもかっこいい、です!///」

 と言ってくれた。

京太郎「はは、サンキューな」

 今日のTシャツは憧に選んでもらったやつだ。

 やはり憧の目に狂いはなかったらしい。

 引いては憧に任せた俺の判断も正しかったと証明されて鼻が高い。

京太郎「ちなみに俺はサボリじゃないぞ? 今日は――」

綾「あ、知ってます。創立記念日なんですよね?」

京太郎「――れ? 知ってたのか」

綾「はい。だって今日は――」





「あ゛や゛ぢ゛ゃ゛ア゙ア゙ァ゙゙ァ゙ア゙ァ゛ァ゛ァ゛ア゛ァ゛ア゛ア゛ア゛!!!」





綾「――わきゃあっ!?」ビクッ

 怪獣か!?

836 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 22:33:44.68 ID:pPFqrIMlo

ギバ子「ふんぎっ、ふんぎっ!」ステテテー

ひな「あやちゃー」トテテテー

 違ったギバ子だった。ひなちゃんもいる。

 二人して綾ちゃんが来たのと同じ方向から駆け寄ってきていた。

ギバ子「探したよ綾ちゃン゛ヌ゛!」

ひな「いつもの場所にいないんだもんー」

綾「やばっ……二人ともごめん!」

京太郎「なんだ、待ち合わせしてたのか?」

綾「してました……」

 なのに見かけた俺に話し掛けてくれて、結果的に遅刻してしまった、と。

 ちょっと悪いことしたな。

ギバ子「あっ京ちゃんだ!」

ひな「王子様ー」

京太郎「よう」

 今気付いたんかい。

838 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 22:56:33.54 ID:pPFqrIMlo

京太郎「で、どっか遊びに行くのか?」

ひな「そうだよー」

ギバ子「憧ちゃんにかましに行くの!」フンギッ

京太郎「憧?……かまし?」

ギバ子「ガツーンと!!」フンギッフンギッ

京太郎「………………すまん綾ちゃん、通訳頼む」

綾「はい……ええと、つまり遊びに行くってことです」

京太郎「そう言えよ!?」

綾「め、名目上は勉強を見てもらうことになってるんですけど……」アハハ

京太郎「……ふんふむ」

ひな「王子様も来るー?」

綾「えっ!?」

京太郎「いいのか?」

ギバ子「も゛ぢ゛ろ゛ん゛!!」

綾「ええっ!?」

京太郎「……いいのか?」

841 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:36:12.56 ID:pPFqrIMlo

 綾ちゃんのリアクションが気になる。

 まるで俺が一緒だと都合が悪いような……

ひな「いいよね綾ちゃん?」

綾「え、ぁ、う……うぅん……」

ギバ子「ど゛う゛な゛の゛あ゛や゛ぢ゛ゃ゛ん゛!!」

綾「ちょ、ちょっと考えさせて!」

 と、頭を抱えてしゃがみ込んでしまった。

綾「ど、どうしよう……」

綾「おにーさんが一緒だと……」

綾「おにーさんが一緒なら……」

綾「おにーさんが一緒でも……」

綾「……う、うぅうう~」

京太郎「えーっと……綾ちゃん? 無理なら俺は構わないし、今日は三人だけで――」

綾「――っ!」

綾「だだ大丈夫でしゅ! 一緒に行きましょう、おにーさんっ!」

京太郎「ほ、本当にいいのか?」

綾「はい! 是非!!」クワッ

京太郎「そ、そうか……じゃあ、お言葉に甘えて」

 俺の言葉に、やったーと声を揃えて喜ぶ女子小学生と、

綾「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」ガクゥッ

 地面に四つん這いになって唸る女子中学生の姿があった。

846 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:55:45.47 ID:pPFqrIMlo

~神社~

 そんなこんなでやって詣りました神社。

 誤字じゃないぞ。ちゃんと参詣したぞ。

 で、ギバ子とひなちゃんに両手を引かれ(何故か背中に綾ちゃんの強い視線を感じつつ)、母屋へ。

ギバ子「あ゛ァ゛ァ゛ァ゛こ゛ォ゛ォ゛ォ゛ぢ゛ゃ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ん゛ン゛ン゛!!!」

ひな「あーそーぼー」

京太郎「小学生か」

綾「おにーさん、小学生です」

 そうだった。

 しかし呼び掛けに反応はない。

 ならば、とギバ子がまた息を吸い込む――そこに、

望「あら? 京太郎くん?」

 背後からの声。

 憧の姉である独身美人巫女こと望さんだった。

847 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/03(月) 00:15:19.69 ID:7WYkr3kzo

望「珍しい組み合わせねー。そんなに女の子はべらせちゃって♪」ニヤニヤ

京太郎「いやいや、女の子って……」ナイナイ

綾「……むぅ」

望「こら。綾ちゃん達だって立派な女の子よ? 今のは失礼」メッ

京太郎「あー……それもそうでした。ごめんな綾ちゃん」ナデナデ

綾「い、いえ! 気にしないでくださいっ///」アヤヤヤ

望「ほほぅ」ニヤリ

京太郎「?」

 不敵に笑う望さん。

 しかし次の瞬間には普通の表情に戻っていた。

望「それで、憧に用事?」

京太郎「らしいっす。なんでも勉強を見てもらうとかで」

望「なるほど。京太郎くんは?」

京太郎「暇してたらバッタリ会ったんで」

望「あはは、なるほど!」

854 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/03(月) 00:54:12.93 ID:7WYkr3kzo

ギバ子「でも呼んでも返事がないんだよ!」

ひな「死んでるんじゃない?」

 生きてるよ。

望「なら私が呼んでみよっか。ちょっと待っててね」

 そう言って玄関の引き戸を開ける望さん。

 上がり框に膝を突き――巫女服の尻!――、

望「あーこー!」

 呼ぶ声に、間もなく物音がした。

憧「なーにー?」

望「お客さーん。綾ちゃんと桜子ちゃんとひなちゃんと京ちゃーん」

京太郎「京ちゃんて」

 サラリと混ぜましたね。

憧「はーい、上がってもらってー」

望「りょうかーい!……と、いうわけだから」

「「「「おじゃましまーす」」」」

859 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/03(月) 01:26:14.84 ID:7WYkr3kzo

~憧の部屋~

ガチャッ

ギバ子「あっこちゃー!」

ひな「参上~」

憧「はーい、いらっしゃい。ごめんねーこんな格コッッッ」ギシッ

京太郎「あ゛」

綾「あっ!?」

 ドアの向こうは、下着な憧でした。

 濃いブルー。上下とも中心にリボン。

 何で隠すでもない、まったくの無防備な姿だった。

綾「……」

ひな「……」

ギバ子「……」

憧「………………なにやってんの?」プルプル

京太郎「あ、あこちゃんだあああああ(棒)」

憧「誤魔化せるかぁ!!!///」ゴシャァッ

 誤魔化せませんでした。

886 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/03(月) 22:49:17.07 ID:7WYkr3kzo


憧「信じらんない信じらんない信じらんない! デリカシーって言葉を知らないの!?」プンスコ

 部屋を文字通り叩き出されて約3分。

 心配半分・軽蔑半分の器用な目つきの綾ちゃんに招き入れられた直後の言葉である。

京太郎「……言わせてもらうけどな憧。信じられないのは俺の方だっつの」ジロッ

憧「な、何がよ」

京太郎「なーんで平日の真昼間に下着姿なんだよ。趣味?」

憧「趣味じゃないっ! お風呂入ってたの!!」

京太郎「平日の真昼間に?」

憧「だからこそよ。明るい内に入るお風呂の贅沢さを知らないの?」

 知らんがな。

京太郎「つーか、それならそれでちゃんと服着てから呼べよ」

憧「し、仕方ないでしょ!? 京太郎が来るなんて思ってなかったんだから!」

京太郎「ああ、それは、まあ」

憧「桜子達が来るのは分かってたけどアンタは完全に想定外だし、お姉ちゃんも当たり前みたいに言うからスルーしちゃうし!」ゴゴゴ...

京太郎「ひぇぇ……」

 荒ぶっていらっしゃる。

 お怒りはごもっともだが、今回は俺も被害者だ。

 下着姿を見れた僥倖は神棚に飾り、毅然とした態度で臨みたい。

889 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/03(月) 23:32:16.28 ID:7WYkr3kzo

憧「大体なにが京ちゃんよ! 綾・桜子・ひなと来たら凛が妥当でしょ!? ていうか凛はどうしたの!?」

京太郎「そう言われれば」

 初めから待ち合わせてもいなかったようだし。

 仲良し四人組……学校で分けても、綾ちゃんとコンビというイメージがあったのに。

綾「……凛は」

 俺と憧が視線を向けた先で、綾ちゃんが表情を曇らせた。

憧「え、どうしたの?」

京太郎「桐田さんに何かあったのか?」

 もしかして怪我か、あるいは病気か。

 そういう、来たくても来れない事情があるのではないか、と。

 一抹の不安がよぎった。

綾「凛は……凛は……!」グッ





綾「彼氏とデートに行っちゃいましたぁー!!!」ウワーン





「「な、なんだってェーーーーーーーーーー!!?」」

914 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/04(火) 22:03:29.63 ID:gCQasUobo

憧「か、彼氏って何!? デートってどういうこと!?」ズイッ

京太郎「それマジなのか綾ちゃん!?」ズズイッ

綾「ひゃっ!? ち、近っ……///」

憧「そういうのいいから詳細! ていうか相手は誰なの!?」

ギバ子「えっとねー、私とクラスが一緒だよ!」

憧「まさかの年下!?」

ひな「家も近所だからたまに遊んでもらう間柄ー」

京太郎「外堀バッチリ!」

綾「凛ってば、「憧先輩を見てると男は早々に手懐けておいた方が得策」とか言って……」

憧「どういう意味よ!?」

京太郎「……本当に彼氏いるんだな、桐田さん……」

綾「はい……なんだかんだ幸せそうです」

 その言葉に、

「「中学生に負けた……っ!!」」

 膝から崩れ落ちる俺と憧だった。

919 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/04(火) 22:49:41.47 ID:gCQasUobo

憧「なんでこんな……こんな、こんなはずじゃ……」ドヨーン

ギバ子「あこちゃーん!!」ダキッ

ひな「元気出してあこちゃー」ダキッ

憧「もぅマヂ無理……ハルエにメールしょ……」メルメル

ギバ子「なんで?」

京太郎「彼女欲しさに奈良まで来たのに……現地の男子小学生に先を越されるなんて……」ドヨーン

綾「えっ!? おにーさん、彼女が欲しくて奈良に来たんですか……!?」

京太郎「Exactly(そのとおりでございます)」

綾「………………じゃ、じゃあ!」

京太郎「?」

綾「わ、わた、わ、わ……私が彼女になっても、いいですかっ!?///」

京太郎「はは、無理しなくていいよ」

綾「へ? いえあの、無理とかじゃなくて……」

京太郎「慰めてくれてサンキューな」ナデナデ

綾「はう……あぅ」ショボーン

922 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/04(火) 23:30:00.74 ID:gCQasUobo

憧「どーしよ、すっごいショック……」ゲンナリ

京太郎「ああ……なんかストレス解消っつーか、気分転換がしたいな」

ギバ子「じゃあ麻雀しようよ!」フンギッ

憧「え?」

京太郎「麻雀?」

ひな「憧ちゃんがいるならやっぱり麻雀したい所存ー」

ギバ子「ねー」

綾「二人とも勉強見てもらいにきたって分かってる……?」

憧「麻雀かぁ。うん、それもいいかもね」

綾「いいの!?」

憧「綾も桜子達が素直に勉強教わるなんて思ってないでしょ?」

綾「ないけど……」

京太郎「ないのか」

憧「ひなの言う通り、あたしらが揃ったら麻雀だよね。だから今日はそっちの勉強ってことで、ね?」

綾「……うん。分かった」

927 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/05(水) 00:06:46.97 ID:u33agDClo

憧「じゃあ準備しよっか。京太郎、クローゼットに雀卓があるから出してくれない?」

京太郎「あるのかよ!?」

憧「自動卓じゃない古いやつだけどねー。中学の頃、一人で検討する時とかに使ってたの」

京太郎「ほへー……」

 まさに麻雀ガチ勢。

 高校進学まで無関心だった俺とは当然ながら温度差が激しい。

京太郎「で、クローゼットの中か」

憧「うん。場所は――」

京太郎「えーっと……確か右から二番目、上から三番目のボックスに……」ゴソゴソ

憧「ちょおおおっ!? 違うっ、そこは下着!! てかなんで覚えてんのよバカぁ!///」

京太郎「生憎と一度覚えたことは忘れない体質なんですよ」キリッ

憧「嘘つけ!」

綾「……憧ちゃん、どうしておにーさんが憧ちゃんの下着の収納場所を知ってるの?」

憧「ぎくっ!?」

綾「憧ちゃん……?」ジトー

憧「べ、別に深い理由はないのよ!? 前にしずが弾みでバラしちゃっただけだから、うん!」

綾「……そうなんだ……」

930 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/05(水) 00:31:10.64 ID:u33agDClo

 憧と綾ちゃんが話している。

 クローゼットに頭を突っ込んでいるから、その内容までは聞こえないが。

京太郎「お」

 発見。引っ張り出す。

京太郎「よいしょ、っと」ゴトッ

憧「ご苦労様。じゃあ打とっか」

ギバ子「い゛や゛っ゛ぶ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛い゛!!」シュタッ

ひな「ちわきにくおどるー」シュタッ

憧「テンション高いなー……ほら、綾も」

綾「あ、うん」ストン

憧「京太郎も」

京太郎「あいよ」ストン

京太郎「………………」

京太郎「オレェ!?」

憧「反応遅っ!?」

932 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/05(水) 01:20:02.90 ID:u33agDClo

京太郎「いやぁ、普通に憧が打つもんだと思ってたから……」

憧「あたしは先生役。もちろん後で打つけど、とりあえず全員の実力を見ておきたいから」

京太郎「なるほど」

綾「お、おにーさんと麻雀……」ドキドキ

ひな「楽しみー」

ギバ子「ぎ゛ょ゛う゛ぢ゛ゃ゛ん゛づ゛よ゛い゛の゛ぉ゛!?」

京太郎「さて、それは打ってみてのお楽しみってな」

憧「おっ、自信満々じゃない」

京太郎「まーな。なんせインハイ出場選手から直々に教わってるしさ」

 県予選前より頻度は減ったが、今でも憧から指導は受けている。

 時々はレジェンドも手ほどきしてくれるし、人数合わせで穏乃達と打つこともある。

 言っちゃ悪いが、小中学生を相手に遅れを取るつもりはない。

 むしろ勝たねば憧に、阿知賀の皆に申し訳が立たない。

ギバ子「サイコロ振るよ!」

ひな「はーい」

綾「おにーさん、優しくしてくださいね……///」

京太郎「さぁ――ショータイムだ!」

934 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/05(水) 01:24:01.90 ID:u33agDClo

……
…………
………………















































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 ⌒ヽ i/     i__ノ;;:;/ ̄`ート .  i': : : :_:_>!__/ ノ:;;;:;,., '';;::;;;,,     <'"´

955 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/05(水) 22:10:26.78 ID:u33agDClo

憧「はい京太郎のトビで終了~」

京太郎「ば、馬鹿なッ……!」

 惨敗だった。

 ギバ子とひなちゃんに交互に削られ、トドメは綾ちゃんの三倍満。

 ミンチだった。

京太郎「この俺が、須賀京太郎が負けただと……!?」ワナワナ

憧「いや……言っとくけど、アンタ自分が思ってるほど強くないからね?」

京太郎「マジで!? もう一ヶ月以上憧や監督から鍛えてもらってるのに!?」

憧「それを言うなら綾達はもっと小さい頃から打ってるし、何より阿知賀のレジェンド直系の弟子だからね」

京太郎「そうでした!……ん? じゃあ綾ちゃんって俺の姉弟子ってことになるのか?」

憧「え? あー、そういう見方も出来るかもね」

綾「ええっ!? おにーさんはおとーとくんだったんですか!?」

憧「なに言ってんの」

京太郎「お姉ちゃーん」ゴロリン

綾「ふやぁあっ!?///」

憧「なにやってんの!?」

963 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/05(水) 22:36:26.57 ID:u33agDClo

京太郎「なにって膝枕だよ」

憧「こ、こいつ抜け抜けとッ!」

 それにしても心地良い。

 肩車に続いて二度目のふともも体験である。

 細すぎるくらいに細いのに、どうしてこうも柔らかいのだろう。

 まったく中学生は最高だな。

憧「いくらなんでも悪ふざけが過ぎるでしょーが……! 綾も嫌なら嫌ってハッキリ言いなさい!」

綾「よ、よしよし……///」ナデナデ

憧「あっまんざらでもない!!」

京太郎「ふぃー極楽極楽……なんか眠くなってきた」

綾「えへへ、おねーちゃんの膝枕で眠ってもいいんですよー///」

京太郎「わぁい」

憧「…………………………でもぉー、どっちかと言えば京太郎ってあたしの弟子だからぁー、正確には綾は姉弟子じゃなくてぇー」

京太郎「……叔母弟子? 綾ちゃんはおばさん?」

綾「えいっ!」ドンッ

京太郎「あだっ!?」ドテッ

969 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/05(水) 23:13:14.59 ID:u33agDClo

 突き飛ばされて床を転がる。

 そのまま勢い余って雀卓の角に頭をぶつけた。痛い。

京太郎「ひ、酷いぞ綾ちゃん……」

綾「知りません!」プンスカ

憧「あーあ、怒らせた」

京太郎「誰のせいだと」

憧「あたしのせいだと?」ギロッ

京太郎「全面的に俺が悪いです」

憧「よろしい。さ、同じ面子でもう一局打とっか」

ギバ子「わーい!」ジャラジャラ

ひな「今度は一位を狙う所存~」ジャラジャラ

 無慈悲な洗牌が始まる。

 下家だった綾ちゃんはギバ子と席を替わって対面に。

 ああ、むくれた顔が可愛……じゃなくて、居た堪れない。

 何か違う話題で流れを変えなくては。

975 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/05(水) 23:52:48.14 ID:u33agDClo

京太郎「……でもさー、酷いよな憧も」

憧「は? なによ、まだ言うの?」

京太郎「違う違う。今の話じゃなくて」

憧「……?」

京太郎「昨日、穏乃達みたいに家の手伝いするって話だったじゃんか」

憧「う゛っ!?」

京太郎「こうして家で遊ぶなら誘ってくれてもよかっただろー」ブーブー

憧「そ、それはっ!」

京太郎「それは?」

憧「……それは……だって、……日に二……とか……たいで……し」ゴニョゴニョゴニョゴニョ

京太郎「聞こえないんですけど!?」

憧「ッ……だから! 休みの日に二人きりで遊ぶとかデートみたいで恥ずかしいって言ったの!///」

綾「!」ガタッ

京太郎「なんだそりゃ。もう一回デートしてるのに今更じゃね?」

憧「ちょっ!?」

綾「!?」ガシャァッ

ひな「あー牌がー」

ギバ子「ぐ゛ず゛れ゛ぢ゛ゃ゛っ゛だ゛の゛ォ゛!?」

56 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/06(木) 22:11:40.38 ID:tILvnm3no

綾「どっ! どどどどういうことですかおにーさん!?」

京太郎「え? どうもこうも、言葉の通りだけど」

綾「どういうことなの憧ちゃん!?」

憧「し、知らない知らない! デートとかしてないから!///」

京太郎「しただろ」

憧「うっさい!! あれはノーカン、デートじゃないの!」

綾「………………あの、憧ちゃん。前から訊きたかったんだけど……」

憧「な、なにっ?」

綾「憧ちゃんは……お、おにーさんと付き合ってる、の?」

憧「ふきゅ!」

綾「どうなの……?」

憧「つ……っつきあってるわけないでしょ!?///」

ギバ子「つっつき?」ツンツン

ひな「あってる?」ツンツン

京太郎「やめろつつくな」

67 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/06(木) 22:41:35.99 ID:tILvnm3no

綾「ほ、本当に? 本当に付き合ってないの?」

憧「本当だってば! 大体、なんであたしが京太郎なんかと……///」

綾「……でも」ボソッ

憧「え?」

綾「でも、この前、二人でスーパーで買い物してたよね?」ジッ

憧「」ブホォ

綾「すごく仲良さそうだった。新婚さんみたいだった」ジィー

ひな「新妻なのー?」

ギバ子「お゛よ゛め゛ザ゛ン゛バ゛ァ゛!?」

憧「みみみ見てたの!? てかいつの話してんのよ!? なんで今更!?」

綾「合宿の時は変なこと言って練習の邪魔しちゃいけないって思ってたし……」

憧「じ、時間と場所をわきまえてる!」

京太郎「あー……なあ憧、もう言っちゃっていいんじゃないか?」

憧「へっ!?」

京太郎「お前は隠したいのかもしれないけど、限界だよ」

憧「きょ、京太郎? なに言って……」

京太郎「綾ちゃん、よく聞いてくれ。実は――」

綾「っ……」





          /   /     |   | |   | |  :       l :l   |  |   :|   | |
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.       //  /|  ::l、   :    ー‐   \{  | /  ー‐    j/ /}/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.
     / _,/:.:..|  ::| \ !           j/        ′/:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.   「――俺は“憧係”なんだ!!!」クワッ
        / :.:.:.:.:{  ::|\ハ_,          ノ            ,___/{:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.∧
.    /:.:.:.:.:.:.:.::′ ::|:.:.|\圦                       / j/l/.:.:′:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.∧
.   /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:′_,ノ⌒ヽ::|  、    、      _  -‐'     /:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:/:.:.::/:.:
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綾「………………、はい?」

71 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/06(木) 23:29:34.51 ID:tILvnm3no


 かくかくしかじか。

 俺が奈良に来て、阿知賀に進学して、麻雀部に入って。

 そして“憧係”に任命されるまでの流れを掻い摘んで綾ちゃんに説明した。

 旧知の仲とは言え、憧も年下に自分の情けない一面を知られるのは不本意だろう。

 けれど俺と付き合ってるなんて誤解されるのは更に不本意だろうと思い、勝手ながら暴露させてもらった。

綾「――え、と……つまり、おにーさんは憧ちゃんが男の人を苦手なのを治すお手伝いをしてるんですか?」

京太郎「Exactly(そのとおりでございます)」

綾「デートもその一環で……」

京太郎「Exactly(そのとおりでございます)」

綾「付き合ってるわけじゃないんですね!?」パァッ

京太郎「……Exactly(そのとおりでございます)……」

 虚しい。

綾「そっか……そっかぁ、そうなんですね! えへへっ!」

 嬉しそうだなぁ。

憧「も、もうっ。綾ったら早とちりなんだから」

綾「ごめんね憧ちゃん。おにーさんもごめんなさい」ペッコリン

京太郎「まあ……分かってくれたならいいんだ」



京太郎「握手したり抱きつかれたり体中触りまくったり後ろから覆い被さったりあーんしたりされたりポッキーゲームしたり褒め合ったりおままごとしたりしてるけど、俺達は付き合ってなんかいないんだ」



憧「」

綾「」

82 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/07(金) 00:32:02.40 ID:E6M3SRLlo

京太郎「あとはマッサージとか……あ、これは指令関係なかったな」

憧「うーわーっ! それ以上言うなぁーっ!///」ガバッ

京太郎「むがむぐ」

綾「………………」ズモモモモ...

憧「あ、あのね綾これはね綾ちがうのよ綾!」

綾「ずるい!!!」

憧「なんで!!?」

綾「付き合ってないのにおにーさんとそんなこと……ずるいよ憧ちゃん! 私も、私も――!」

京太郎「綾ちゃんもするか? マッサージ」

綾「ぁやっ!?」

憧「なんでマッサージ!?」

京太郎「え、他にしてあるか? 今の流れだとマッサージだと思ったんだけど」

憧「あ、う、うん……そうね、そうかも、そうだけど……」ゴニョゴニョ

綾「お、おにーさんのマッサージ……触られたり撫でられたり摘まれたり揉まれたり……///」ァャャャャャャ

京太郎「どうする綾ちゃん? 俺はどっちでも――」



綾「ぶ、ブラとか外した方がいいでしょうかぁ!?」ドカーン



京太郎「い、いや……いいよ、恥ずかしいだろ?」

綾「………………はぃ、今、すっごく……///」プシュゥゥゥ

101 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/07(金) 22:14:56.35 ID:E6M3SRLlo

……
…………
………………

 なんやかんやで陽は暮れて。

 夕焼けの中を綾ちゃんと並んで歩いていた。

 ギバ子、ひなちゃんを家まで送り届けて最後の一人である。

京太郎「すっかり遅くなっちゃったなー。門限とか大丈夫か?」

綾「もうっ、子供扱いしすぎですおにーさん。もう中学生なんですから、まだまだ平気です」プクー

京太郎「そっか。そりゃ悪かった」

綾「あ……いえ、こちらこそごめんなさい。送ってもらっちゃって」

京太郎「それこそ高校生には余計な気遣いだぞ。綾ちゃんみたいに可愛い子に何かあったら大変だろ」

綾「っ……あ、アリガトゴザイマス……///」プシューッ

京太郎「いいってことよ」

 目も眩むような太陽の赤が風景を塗り潰している。

 隣を歩く綾ちゃんを見ても真っ赤なのだから、俺も同じぐらい赤くなっているだろう。

 そんなこんなで帰路を辿って。

綾「……あの、おにーさん」

京太郎「ん?」

綾「本当に憧ちゃんとは付き合ってないんですか?」

102 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/07(金) 22:53:10.55 ID:E6M3SRLlo

 そんな、今日だけで何度目になろうかという質問を。

 綾ちゃんは立ち止まってまで投げ掛けてきた。

京太郎「だから付き合ってないって」

 応じて俺も立ち止まる。

 こう答えるのも質問と同じ数だけ繰り返した。

綾「でも」

京太郎「ん?」

綾「……でも、憧ちゃんは……」

綾「………………」

綾「……おにーさんは、憧ちゃんのことどう思ってるんですか?」

京太郎「え? 憧?」

 こくり、と頷く綾ちゃん。

 俺は毛色の違う問い掛けに少しだけ驚きながらも、



京太郎「そうだな……恩人、かな」



 と、答えた。

106 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/07(金) 23:41:05.38 ID:E6M3SRLlo

綾「お、恩人……ですか?」

京太郎「ああ」

 そう呼ぶのが一番しっくり来る。

 つい忘れそうになることもあるけど、根っこは変わっていない筈だ。

京太郎「憧と出会ったのがきっかけで、俺は麻雀部に入った」

京太郎「麻雀部に入ったから、皆が夢を叶える手伝いが出来る」

京太郎「毎日がすっげー充実してるんだ、憧のお陰でさ」ニカッ

 笑う俺を、綾ちゃんはぽかんとした表情で見ていた。

 かなり要約したからかな。逆に分かりづらかっただろうか。

綾「っ……」グッ

 とか思っていたら、

綾「おにーさん!」

京太郎「うん?」



綾「私、憧ちゃんには負けませんからっ!」



京太郎「………………うん? がんばれ?」

 麻雀かな?

115 名前:6月19日(水)[saga] 投稿日:2014/03/08(土) 00:23:51.21 ID:6VKLhXtIo

綾「私は年下で学校も違いますけど……きっと、まだチャンスはありますよね、ねっ?」

京太郎「うんっ! そうだなっ!」

綾「ですよね!」

京太郎「ああ。むしろ若さを武器にガンガン攻めるべきなんじゃないか?」

綾「そ、そうですか? おにーさん、押しの強い子が好みなんですか?」

京太郎「え? そうだなぁ……確かに強気な方が好きかな」

 防御や速攻よりは火力を重視した打ち筋の方が派手だし。

 そんなことを言っていたら師匠である憧に怒られそうだけど。

綾「……おにーさん、行きましょう!」

京太郎「ん? 行くってどこに?」

綾「私の家です!」

京太郎「あー。そうだな、本当に暗くなる前に帰らないとな」

綾「はい! うちでご飯食べてってください!」ガシッ

京太郎「なんで!?」

綾「お父さんとお母さんにも紹介したいですし!」グイッ

京太郎「だからなんっ……ちょ、力強いな!?」

綾「さあ急ぎましょうおにーさん、志崎家がおにーさんを待ってます!」グイグイ

京太郎「こ、この細腕のどこからこんな力が……! なんか怖っ……やめ――やめろオオオオオーーーーーッ!!!」

【TO BE CONTINUED...】