二次キャラ聖杯戦争@ ウィキ
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二次キャラ聖杯戦争@ ウィキ
ja
2015-04-19T15:54:37+09:00
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wiki更新用テストページ
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wiki更新用のテストページです、ご自由にお使いください。
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2015-04-19T15:54:37+09:00
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Re;Zero
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou/pages/228.html
そこは広大な空間だった。
壁や天井のない、どこまでも果てしなく続く白亜の領域。
純白の空と大地の狭間にただ一つ、宙に浮かぶ異物がある。
水晶の立方体に囲まれた単眼のオブジェクトだ。水晶はフォトニック純結晶によって構成された檻。
その内部に魔術師たちが追い求めてきたもの――月の中枢、聖杯がある。
西暦2032年。人類は月面で奇跡を発見した。
――ムーンセル・オートマトン。
太陽系最古の遺物。あるいは神の自動書記装置。あるいは七天の聖杯(セブンスヘブン・アートグラフ)。
その機能は万能、宇宙の物理法則すらも書き換える。故に、万能の願望機――『聖杯』と呼ばれる。
聖杯戦争とは、このムーンセルの所有権を巡って行われる闘争である。
己の魂を霊子化し、ムーンセルにアクセスしたウィザード達は、ムーンセルより己の剣たるサーヴァントを与えられる。
サーヴァントとは、人類史に燦然と名を残す英雄英傑を再現した存在。ウィザードはこのサーヴァントの主――マスターとなって、戦場を駆ける。
命と願いを天秤に掛け、万能の願望機を手にするために。
「そうだ、あれこそがムーンセル・オートマトンの中枢……すなわち『聖杯』だ」
囁いたのは、黒よりも暗い闇を身に纏う仮面の魔王ゼロ。
永遠を生きる者。偏在する可能性の収束点。混沌を体現する存在。月の癌――全ての争いの始まり。
その魔王と対峙するのは、やはり王と騎士。
王の名はルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。かつては魔王と同じくゼロを名乗り、やがて古き世界を壊し、新たな世界を創った男。
騎士の名はガウェイン。アーサー王に率いられし円卓の騎士の一人にして、アーサー王の甥である。太陽の騎士と称される、誉れ高き忠節の騎士。
「魔王、ゼロだと……!?」
ルルーシュは愕然と立ち尽くす。
トワイス・H・ピースマンより、ムーンセルに巣食う元凶の存在は知らされていた。そいつと戦う事を覚悟して花村陽介と泉こなたを帰還させ、ルルーシュはこの場に立っている。
そこに現れたのが、かつての自分と同じ名、同じ仮面を纏う存在である。
驚愕が通り過ぎた後、ルルーシュを満たしたのは燃え盛る怒りだった。
「……不愉快だな。ゼロの名は、ゼロの仮面は、誰とも知れぬ輩が勝手に使っていいもの
2014-06-23T10:03:56+09:00
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第3回:遠坂家の赤い悪魔
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou/pages/227.html
*第3回:遠坂家の赤い悪魔
タイガ「さあじゃんじゃんいきましょう!
今回の死亡者は何とまさかの遠坂さんでーす!」
ロリブルマ「ちょっと待ってくださいシショー!
本人が死んでから、そして前回の更新から年単位で時間が経ってます!」
タイガ「シャラップ!同じことを何度も言わせるな!
更新することにこそ意義があるのだ弟子一号!」
ロリブルマ「それでも限度があるんじゃないでしょうか!?
まあ気を取り直して改めて死亡キャラの紹介ですシショー!」
タイガ「うむ!えー、改めまして今回の死亡者は遠坂凛さん。
ちなみに彼女が死亡した時点ではサーヴァントの妲己さんは元気に活動しております」
ロリブルマ「死因はステルスマーダーの陸、イスラに騙されての謀殺ね。
本当に今回はリンの長所と短所が見事に裏目に出ちゃったわね。
それ以前にあのサーヴァントじゃ最初から詰んでたと思うけど」
タイガ「そうでもないわ。
例えばすぐに柳洞寺を調査しに行って太公望さんと出会えれば妲己さんの本性を知れたはずよ。
遠坂さんはうっかりもするけど情報さえあれば間違いなく天才なんだから」
ロリブルマ「本家のタイガー道場っぽくアドバイスしてもロワ企画だから無意味ですよシショー!」
タイガ「ええい黙れ!これがなければ尺を稼ぐこともままならないのだ!」
ロリブルマ「それと今回もサーヴァントの真名を知らないまま退場しましたねシショー。
これも一種の様式美なんでしょうか?」
タイガ「そんな気が…しなくもないわね……」
*教訓:そもそも真名教える気がなかった
2014-06-04T13:34:22+09:00
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終わりに向かう物語
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou/pages/226.html
日は落ちた。三度目の夜。
紛れもなくこれが最後の夜であると、誰もが確信している。
時は、午前零時。
暗闇の中にあってなお、太陽の如き輝きを放つ一人の男――名をギルガメッシュ。
金の髪、赤い瞳、黄金の鎧。只人が見れば無意識に頭を垂れる、圧倒的な存在感を放っている。
彼こそは人の歴史に燦然と名を刻む、万夫不当の英雄王だ。
そしてその側には、英雄王とは対照的に漆黒の礼服に身を包む長身痩躯の男が一人。
言峰綺礼。神父のNPCにして、ギルガメッシュのマスターとしてこの聖杯戦争に参戦したイレギュラー要素である。
彼らは、敵を待っている。
もうすぐここに――西と東の街を結ぶ冬木市の要所、冬木大橋へと、敵がやってくる。
「英雄王よ、一つ質問がある」
綺礼の問いに、ギルガメッシュは目線で先を促す。
この決戦の地に着いて、ギルガメッシュはただの一言も発していない。
緊張している……という訳ではない。その視線は遥か彼方、これより雌雄を決する人間たちの来訪を待ち受けている。。
「何故、この場所を選んだのか、ということだ。お前に戦場の有利不利などないのだろうが、ゼロに依頼してまでここに拘った理由があるのか?」
「ふ……ん。大した理由ではない」
ギルガメッシュの目線は言峰から天へと巡る。
否、彼が見ているものは空ではない。過去の情景を思い出すように、ギルガメッシュは浅く瞼を下ろす。
「いつか、どこか、までは覚えておらんが。このような場所で、我は賊を裁いた記憶がある。
奴は、正しく英雄であった。この俺が手ずから誅する価値のある、な」
「ほう……英雄王にそこまで言わせるとはな。よほど名のあるサーヴァントだったか」
「我とは違う王道を掲げた益荒男だ。奴の覇道は、あれはあれで見応えのあるものだった」
昔を懐かしむように、ギルガメッシュは述懐する。
豪放磊落を地で行く真の英雄との、譲れぬ王道と掲げた誇りをぶつけあった一戦。
長き眠りと倦怠の中にあって、あの鮮烈な記憶は未だ忘却の海に沈んではいない。
「ではここを選んだのは、これからやって来る彼らが、その英雄某に比肩し得ると見定めたから、か」
「さてな。此度は王と王の戦いではない……そこまでの期待はしてはおらん」
ただ、と英雄王は付け加える。
「この橋を戦
2014-05-18T19:20:39+09:00
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二次キャラ聖杯戦争生還者名鑑
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou/pages/225.html
**花村陽介
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2014-06-23T10:21:50+09:00
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Shadow of Memories
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou/pages/224.html
更なる強さを得るべく塔に侵入したルルーシュ・陽介・こなたの一行を出迎えたのは、一人の男だった。
最上階で待っていると言ったマーガレットではない。白衣に眼鏡、まるで医者か科学者かといった風貌の男だ。
当然、陽介たちに面識はない。
「誰だ?」
「ようこそ…強き魂を持つ者たち。待っていたよ」
干将莫邪を構えた陽介が前に立ち、誰何する。
サーヴァントであるガウェイン、火野映司はこの場にはいない。
ルルーシュとこなたが呼びかけてみたが、どうにもこの空間は隔絶されているらしく念話も届かなかった。
だからこの場で最も力があるのは陽介ということになる。
「私の名はトワイス・H・ピースマン。ピースマンで構わないよ」
「ピースマン…ルルーシュ、知ってるか?」
「いや、初めて聞く名だ。だがこの場にいるということは…おそらく俺たちと同じマスターということではあるまい。
ここが本当に心の世界だというのならばな」
「その通りだ。私は今回、君たちと争う立場にはない。私はただの道案内だ」
敵意はないとピースマンは両手を上げる。
彼はサーヴァントを従えておらず、陽介がやろうと思えば一瞬で首を落とせるだろう。
「この塔…まあ迷うほどの広さではないが、それでもナビゲーションが必要だと思ってね。
ダンジョンとはそういうものだ。君ならわかるだろう? 花村陽介」
「ナビ…クマやりせちーのあれか」
思い当たることのあった陽介は、とりあえず武器を収める。
「先程も言ったが、私は今回君たちの戦いには介入しない。
君たちがここでの探索を円滑に行えるよう、手助けするだけだ」
「信じられんな。そもそもお前は何者だ? 今までどこにいて、どうやってここに現れた?」
「私の知っていることなら可能な限り教えよう…まず、私は何者か、だったな。私はNPCだ。
ただし普通のNPCではなく、既に死んだピースマンという人物の記憶を保有している」
「記憶のあるNPC?」
「そうだ。まれにそういうこともあるらしい」
「では、貴様はマスターではないのか?」
「そうでもあり、そうでもない。少なくとも今この場では、私に従うサーヴァントはいない。ここは私の戦場ではないからな。
私はあくまで君たちの補助をするためにここにいる。
ここに来れたのは…私がそう
2014-04-29T23:48:59+09:00
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裏側の真実
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou/pages/223.html
1 龍騎
『おい雑種、龍を用意しろ』
何の前触れもなく月の裏側へ通信を繋げ、さらに常人には即座に理解できない事を命令口調で言い放ったギルガメッシュ。
しかし言われた当の本人である魔王ゼロはその意味するところをすぐに了解していた。
「仮面ライダーである火野映司への当て擦り、というわけか。
構わないが…聖杯戦争で破壊された生命の蘇生は表側で行えば流石にムーンセルに異常を気取られるのでやるなら一度裏側に来てもらう必要がある。
君の欲するものはそこで用意しておく」
『任せたぞ』
上機嫌にそれだけを告げるとギルガメッシュは一方的に通信を切った。
傍若無人、その単語がこれほど当て嵌る男はそういないだろうが人類最古の王ともなれば納得できるものがある。
ゼロもかつて人であった頃は王族の一人であったため、英雄王が誰かに心から靡くことなど有り得ないと初対面の時から見抜いていた。
少々労力を払うだけで自我の権化のようなサーヴァントの暴走を抑制できるのなら安いものである。
「ここにいたか」
ゼロへの注文も自分を協力させるなら当然の貢ぎ物としか考えない男、ギルガメッシュはゼロが用意していた特殊な回廊を利用し月の裏側へと赴いた。
月の裏側にある旧校舎、そのグラウンドの隅で蘇生を受けた、元はディケイドの力の一部である無双龍ドラグレッダーへと何の警戒もなく歩み寄る。
ギルガメッシュの姿は戦闘時の黄金の鎧を着込んだものではなく、かといって何故か彼の蔵の中に入っていた当世風の服でもない。
くすんだ灰色を基調とした騎士風の全身鎧、されどその全身からはとめどなく黄金の気(オーラ)が滲み出ている。
これはギルガメッシュの蔵、“王の財宝(ゲートオブバビロン)”に新たに収まった財宝の一つ、仮面ライダー龍騎のライダーデッキ、より厳密には契約モンスターの力を得る前の原型、ブランク体である。
通常ブランク体のライダーではミラーモンスターには太刀打ちできるものではないのだが、ギルガメッシュは目の前の強豪モンスターの一角であるドラグレッダーを完全に見下した態度でいた。
「あの破壊者の手駒だっただけあってそれなりの面構えよな」
ドラグレッダーは動かない、否、動くことができない。例えブランク体であろうと決して逆らってはならない黄金の王の威
2014-04-12T23:22:45+09:00
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over soul
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou/pages/222.html
悲しい夢を見た。
全てを無に帰す欲望。
紫の恐竜のコアメダル。
世界の終末を望む男。
少しずつ、しかし確実に進行していくグリード化。
赤い腕の男との敵対。
激化していく戦い。暴走する意識。
助けを求める人たちの叫び声。
暴走する力を制御するべく、「彼」は自分の欲望を思い出す。
「どこまでも届く自分の腕」、自分が人を助けるためにそれに見合う「力」
自身の「欲」を思い出した「彼」は、終末を阻止するため「紫のコアメダル」や「無限のセルメダル」を貪欲に欲した。
自身がグリードになるという恐怖に震えながらそれでも彼は、戦いを止めなかった。
自分ひとりで全てを背負い込み己の命さえ顧みないその姿勢に、あるものは危険視し、ある者は心配し心を痛めた。
その強すぎる自己犠牲の精神を見ていた「彼女」は、いまの私と同じように…悲しい顔をしていた―――
「あ、もう起きて大丈夫こなたちゃん?」
目を覚ますと同時に様子を見に来た映司から水を貰い意識を覚醒させる。
「気分はどうこなたちゃん?」
「あ…うん、もう大丈夫だよ。他の皆は?」
「ルルーシュ君とガウェインさんは居間にいるよ。陽介くんは庭で特訓してる。起きれるなら食事にしようこなたちゃん」
「うん、そうだね。お腹ぺこぺこだよ」
思えば昨日の宴会から何も食べていない。
空腹を感じると同時に、もうここにいない仲間たちの事を思い出す。
「…行こうかこなたちゃん」
そんなこなたの心情を感じ取ったのか、どこか無理に空気を変えるように振舞う映司に感謝しながら、先ほど見た夢を思い出した。
「映司さん、あの……」
「ん、どうかしたこなたちゃん?」
「あのさ、映司さんはその…大丈夫?」
「…っ、もちろん大丈夫だよ。陽介くんのお陰で傷はすっかり治ったから。さ、行こう」
そういって誤魔化すように笑い先に部屋を出た。
「映司さん、やっぱり…それにさっきの夢は…」
先ほど浮かべた安心させるように笑う笑顔は、夢に見た、痛みを堪えて振舞う笑顔だった。
再び居間に集まった一同は先ほど話し合った内容をこなたに伝え、出前が届くまで思い思いにすごしていた。
なおこなた
2014-04-07T22:58:34+09:00
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抗え、最期まで
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「やはりこの程度だったか」
どことも知れぬ空間に呆れとも寂寥ともとれる声が響く。
その声の主を一言で言い表すとすれば黄金。
身に付けた鎧と、何よりその男の存在、魂そのものの色を表現するには他に言葉がない。
その男の名は英雄王ギルガメッシュ。
その総身にも黄金の甲冑にも一切の傷はなく、空間に存在する者全てを睥睨している。
コツコツと黄金の英雄王が近づいてくる音を火野映司は地に這い蹲りながら朧気な意識で聞いていた。
「………っ、…ぁ…」
声を出そうとしたが喉は十分な声量を発してくれない。
立ち上がろうとしても身体に力が入らず、どころか刻一刻と全身から力が消えていくようだった。
視界は鮮烈な朱に染まっている。自分の身体から流れた血液だった。
仮面ライダーオーズへの変身もとうの昔に解除されている。
「…み、……んな……」
全霊の力を振り絞って首を動かし周りを見渡した。
だが現実は無情にも映司を打ちのめした。
前方にはガウェインとルルーシュが、左には陽介が、やや後方ではこなたが無数の武具に全身を刺し貫かれていた。
理解したくなくても理解できてしまう、完全な敗北だった。
「…ぁ、ああああ……」
「雑種とはいえここまで辿り着いた真の英傑ならばもう少しは骨があるかとも思ったがな。
これでは興醒めも甚だしい。貴様らに期待していた我の目も随分と曇ったものよ」
気怠げな呟きと共にギルガメッシュが宝剣を手にし、映司にとどめを刺そうと振りかざす。
一秒後には訪れる終わりの時が何故か永遠のように感じられた。
(…どうして…こんなことに……)
犠牲を払いながらも前進できているはずだった。
今まで以上の絆と想いを乗せてこの金色の英雄王を打倒せんと誰もが気炎を上げていた。
なのに、だというのにどうして。
―――俺達は一体何を間違えてこうなってしまったのだろう?
『何を、だって?おかしなことを言うね。
そんなこと、君自身が一番よくわかっていたんじゃないか?』
「えっ…」
ふと目の前に見覚えのある人物が突然現れた。
とうに消えたはずのセイバーの一人であるイスラ・レヴィノスだった。
映司を嘲笑うかのような態度は仲間として接し
2014-03-24T07:12:14+09:00
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Trinity soul
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou/pages/220.html
視界が朱に染まっている。
息を吸えば喉が灼かれ、肺は酸素を求めて喘いでいる。
夜の暗闇は太陽ではなく炎によって駆逐された。
「……! ……!」
炎の向こうで、仲間が――ルルーシュが、何か叫んでいる。
しかし、何を言っているのかわからない。
ふと足元に何か大きなモノが落ちていると気付いて、視線を下ろす。
それは炎よりも鮮やかな血で全身を染めた泉こなただった。
死んでいる……いや、まだ息はある。
しかしペルソナ使いでも礼装を所持している訳でもないこなたには危険なレベルの重症だ。
何故こうなった、と考えるもまったく理解できない。突然――そう、突然だった。
微睡んでいた意識は、気が付けば熱と痛みによって強引に叩き起こされたのだから。
「花村!」
駆け寄ってきたルルーシュに肩を掴まれる。
ルルーシュは一度こなたを見て唇を噛み締め、次いで呆然とする自分の頬を張った。
「しっかりしろ、花村! お前しか泉を治療できる者はいないんだ!」
痛みではなくその言葉が、花村陽介の意識を覚醒させた。
手の震えが止まる。揺れていた瞳の焦点が定まる。状況を理解できずとも、今やるべき事だけはっきりとしている。
「ルルーシュ、俺は泉を助ける!」
「頼む。俺達は敵を迎撃する!」
ルルーシュがそう言い、彼の横にセイバー――ガウェインが並ぶ。
彼らはランスロットを撃退した時にも使った決着術式“聖剣集う絢爛の城”をまたも発動し、即席の結界として周囲を覆っている。
いかにアサシンが気配を消そうとも、この灼熱の結界に忍び入る事は出来ない。アサシンによる襲撃と判断したルルーシュが咄嗟に展開したのだ。
ペルソナを召喚しこなたの治療に取り掛かった陽介の前に、ライダー――火野映司が現れる。
映司は仮面ライダーという姿に変身してこそ力を発揮するサーヴァントだ。
陽介、こなたの護衛に当たっていた時は変身していなかったため、彼もまた甚大な負傷を負っていた。
「ライダー、その傷は……」
「ごめん、陽介君。君達を守りきれなかった」
ぼんやりと思い出す。そうだ、確か――映司が庇ってくれたのだ。
だからこそ、おそらくサーヴァントの攻撃を受けたはずなのに、陽介もこなたも即死する事なく生き
2014-03-12T22:05:33+09:00
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