No.15


――――俺はただ、戻りたかったんだ。
何も知らず、平和に暮らしていたあの≪竜宮島≫での日々に。
衛が、いなくなった。咲良は、薬漬けにして生かされている。
他の皆も、明日にはいなくなっているかもしれない。
去ったもの、残るもの、それだけの区分しかない、歪な俺たち。
それでも何故空は蒼く在り続けるのだろう。
何故その下の俺たちが同じようにいられないんだろう。

これは単なる夢で、何もかもデタラメかもしれない。
それにあの神父みたいな奴は絶対何か企んでいる。
でも、確かな願いを前にしてはそういう細かい理屈は無視で、俺は、扉を進む方を選んだ。



――――私には、戻りたい場所などない。
誰も、いなくなった。この世界にはこの島だけ。
唯一他の人間だったおじいちゃんももう死んでしまった。
空は赤く濁り、海は呑まれた者の怨嗟を投げ続ける。
それでも何故私は生きているのだろう。
何故この世界で私だけが生きていなければならないのだろう。

私は崖から身を投げた――――




「問おう、汝が我が主か?」
「あ、あの胡散クセー神父が行ってたの本当なのかよ!」
「……説明は聞いていたか?」
「一応は」
「ならば簡単だ。私はこの聖杯戦争における貴様のしもべ、セイバー。真名はセリス。その右手の令呪を使えば強制命令を発動させられるが、私は貴様の目的次第では極力力を合わせるつもりだ」
「それでそんなのが25組いて殺し合い、か……」
「怖気付いたか?」
「怖くないってほうが無理じゃねーかよ。でも俺は負けられない……!」


こんな状況でも竜宮島でも願うことは変わらない。

楽しく皆で竜宮島で過ごせる世界だ。


「それが貴様の望みなら私はそのために戦おう」
「一応聞いとくけど、あんたにも望みがあるんじゃないのか?」
「似たようなもの、だった気がする」
「気がする?」
「忘れてしまったよ。この異世界で見つかればいいな」


【参加者No.15 近藤剣司@蒼穹のファフナー】
【サーヴァント:セイバー(セリス)@FF6】




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