二次キャラ聖杯戦争@ ウィキ

La Danse Macabre(前編)

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匿名ユーザー

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「――世界(ザ・ワールド)!!」

アーチャー、つまりはDIOがその能力(スタンド)の真名を解放した時、
世界はカチリと時を刻むのを止めた。
ありとあらゆる生物が、いや水や空気のような無機物ですら
まるで空間に固定された様に静止した世界。
その世界の中で唯一人、DIOのみが君臨する事を許される。
それは最早、大規模固有結界とでも呼ぶべき神秘。
その世界の中でDIOは自分の前で静止するバーサーカーを見据える。
無論、サーヴァントといえどもこの静止した空間では
そのルールには従わざるを得ない。
自分の眼前に迫る兇刃を軽く退かし、DIOは鼻で笑う。

「フン、よくやってくれたものだ。
 ほんのちょっぴりだが、私を焦らせたのだからな」

狂気に歪む少女のサーヴァントの顎を腕でつぃと上げて、
その顔を一度覗き込んだ後にすぐに手を離して軽く距離を取り直す。

「無駄ァッ!!」

容赦無く叩き込まれる『世界』の鉄拳。
それは華奢な少女の身体の腹部を貫通し、
嫌な音を立てながら背骨や内臓を潰して背部まで貫いている。
唯の人間なら即死。
例えサーヴァントといえども致命傷は避けえない。
本来ならこの一撃でバーサーカーの肉体は衝撃で吹っ飛んで行く筈なのだが、
静止した世界ではそれも許されない。
にちゃりと肉を強引に掻き分けて、突き立てられた『世界』の腕を引き抜く。

「バーサーカー、貴様には謎がある。
 よって、貴様に対しての相応しい処刑方法は挽肉(ミンチ)の刑だ!」

『世界』が全身体を現し、その無慈悲な両手を構える。

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」

壮絶なラッシュがバーサーカーの腕に叩き込まれ、肉と骨を満遍なく攪拌する。

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」

同様の作業が少女の足を原型無く叩き潰していく、それは既に機能としての形を成していない。

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」

既に風穴を開けられた胴体は除外し、残された未だ幼さの残る顔面を紅い血肉の塊へと変貌させる。

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!!」

拳の暴風が止んだ時には既に原形を留めず、関節が有るのか如何かすら怪しい、
いや、そもそも人の形を成していたのか如何かを疑いたくなる様な
極一部に人の名残を残した中心部に風穴の開いた肉塊だけが残されていた。

「……そして時は動き出す」

DIOが終わりを告げる。
それと同時に世界に音が戻り、活動を取り戻す。
その中でバーサーカー、美樹さやかと呼ばれた“モノ”が、
蓄積された熱量を爆発させる様に血飛沫の花を咲かせ、
肉片を撒き散らしながら吹っ飛んでいく。

「加減はしていない。
 見極めさせて貰うぞ、バーサーカー」

DIOが腕を組み、その吹き飛んでいく“モノ”を見据える。
ナイフを全身に浴びせかけてすら死ななかった事から推測するに
バーサーカーの宝具は多分、自動修復若しくは自動蘇生。
斃しきるにはそのどちらであるかの見極めをしなければならない。
だが、どちらにせよ、必ず何らかの『条件』がある筈なのである。
自身が『不老』の吸血鬼ゆえ、心得ている事がある。
『不老』ではあるが、『不死』ではない。
限定化でしか『不死』という概念は存在しえない。
故にどのような怪物であれ、必ず“殺しきる事が出来る”。

「さて、如何出るバーサーカー?
 これでくたばる様ならこちらとしても好都合だがな」

バーサーカーが吹き飛ばされた先、丁度蝉名マンションの
反対側に面したビルの一画を睨む。
ビルの窓を突き破り、窓の淵からは引き千切れた肉片がぶら下がり、
その奥の照明の切れた暗闇の中で肉塊がビクンビクンと波打っている。
それは肉体の最後の足掻きなのか、
それとも何か別な意図のある動きなのかまではここからでは判別出来ない。

「くたばったか?
 私の思い過ごしだったか?」

若干の興味はあったが、これ以上の消耗は避けたかった以上、
これでバーサーカーが消滅する様ならそれに越した事は無い。
DIOがビルから視線を外して、その場を立ち去ろうとして、

それは風に乗って、微かに聞こえた。

ゴポリゴポリと噎せ込む様な、吐き出す様な常人ならば
聴いただけで身の毛もよだつ様な音。
それは一定のリズムを保って発せられている。

「■■■■■■■■……■■■■■■■■…」

徐々に徐々にそれは大きく確かな『声』となっていく。
暗闇の中で肉塊がミシミシと音を立てて、その形を取り戻していく。
最早判別不能だった塊の中からしっかりとした腕が生えて
何かを探すように辺りの床を引っ搔いている。
その次の瞬間には更に片腕が、続いて両足が『生え揃い』、
首はあらぬ方向を向いたままに立ち上がる。
首を両手で掴むとゴキリと強引に捻じ曲げた。

「■■■■■■■■!!」

まるで何事も無かったかのように少女の形をした『何か』は雄叫びを上げる。

「……フン。 これでも死なないか。
 良かろう、ならば死ぬまで“殺し尽くす”のみよ!」

このサーヴァントの厄介さを理解したDIOがナイフを構える。

だが、

「面白そうな事になっているじゃないか。
 私も混ぜてもらおうか?」

月夜の中に響く、凛とした女性の声。
DIOの気がその声に削がれ、思わす声の聞こえた方向に眼を向ける。
白く淡い月光の中にぽつんと滲む一点の影。
それはばさばさとマントを靡かせてこちらへと降下してくる。
何処か距離感を曖昧にし、虚ろな印象を与える影は
DIOが気づいた事に合わせるかのように加速し、
瞬間、DIOと影が交差した。

「GIYAAAAAAAA!?」

ぼとりとナイフを構えていたDIOの右腕が落ちた。

「……馬鹿な、気配は感じなかったぞッ!!」

息を荒くし、DIOが右腕を押さえる。
その視線の先に銀の髪とその痩躯に不釣合いな大剣を構えた女性が居た。

「悪いな、それが私の得意分野なんだ」

微笑を崩さずに女性、セイバーのサーヴァント、
『微笑みのテレサ』が大剣の矛先を向ける。

「それにこっちを気にしてていいのか?
 先客はもう我慢できないようだが」

「■■■■■■■■!!」

テレサが表情を崩さずにDIOの背後へと注意を促す。
その言葉よりも早く、バーサーカーは呻りを上げて
自分が叩き込まれたビルから飛び出してくる。

「……チィッ!」

テレサの言葉に従う訳ではないが、
DIOも突撃してくるバーサーカーを迎撃しない訳にはいかない。
得体の知れないテレサの心理はさておいても、
理性の無い獣から気を逸らせば喉笛を食い千切られる羽目になる。

「『世界(ザ・ワールド)』ッ!!」

バーサーカーが数え切れぬほどの剣を練成し、それを機関銃の如く投擲してくる。
それを本体であるDIOと同じ様に右腕を切断された状態の『世界』が叩き落していき。
その場に釘付けにされたDIOへ身体ごとぶち当たる様にバーサーカーが激突する。

「■■■■■■■■!!」

「…ウヌゥッ!!」

万全の状態ならこの様な稚拙な攻撃はその身体が触れる前に地面へと叩きつけているところだが、
テレサの不意打ちによって右腕を喪失している状態のDIOでは
ぶつかる寸前に『世界』によって襲撃を和らげる事で手一杯である。
よろめくDIOだが、背後から不吉な気配を感じ、瞬時に身体を屈み込ませる。

「!?」

一瞬の間も無く、背後よりDIOへと振るわれた大剣が
屈み込んだDIOの頭上を横切り、
反応の遅れたバーサーカーの上顎より先を斬り落した。

「何だ、良い反応をするじゃないか」

さも楽しそうにテレサは笑い、大剣に付着した血を払う。
視線の先ではバーサーカーが頭部から血を噴出させながら
よたよたと脊髄反射で後ずさっている。
その頭部の『半分』は地面をゴロゴロと転がった後、
程なくして光の粒子となり消え去った。
だが残された身体の方は突然、ピタリと歩みを止める。
硬直した姿勢のまま、その傷口から一際大きく血を噴出させたかと思うと
それが凝縮し、失くした頭部が形成される。

「……おい、死ぬのかアレ?」

「……知らんな」

呆れた様にDIOへと尋ねるテレサに素っ気無く返して
DIOはその両者から距離を取る。
セイバー、アーチャー、バーサーカーの三クラスが
お互いに睨みあい、互いを牽制する。


そんな中で突如としてバーサーカーは崩れ落ちるように跪き、

「■■■■■■■■!!」

一度だけ虚しく吼えるとその身体を霊体化させて、
その場から消えてしまった。
明らかに異変を訴える様なその変化に
DIOが自ずと答えを導き出す。

「……奴のマスターに何かあったか」

ただでさえ燃費の悪いバーサーカーである、
マスター側での不測の事態というのも確率的に跳ね上がる。
それでも、真名解放すら行った末でバーサーカーを
取り逃すと言うのはDIOにとっても大きな痛手である。
せめてバーサーカーの不死の秘密を解き明かしておきたかった。
理性無き獣にこちらの情報を探る術は無いだろうが
結果としてみれば貯蔵魔力を無駄に消費したのが実情である。

そして、残されたもう一つの問題。

その微笑を崩さぬ剣士へとDIOは向き直る。

「……向こうは“上手くいった”って事か」

消えたバーサーカーの方を眺めながらテレサがぼそりと呟く。

「……何の事を言っている」

「さぁね、答える必要は無いさ」

その言葉を聞き逃さずにDIOが問い質すが、それは甲斐無くはぐらかされる。
その態度に疑問を覚えるのと同時にある一つの可能性がDIOの脳裏をよぎる。

「貴様、いや貴様“ら”はまさかッ!?」

それはDIOにとって最悪の展開。

「おや? 流石に気づくか」

テレサが眼を細め、それがDIOの推論を確信へと変える。

「最初から“足止め”が目的かッ!!」

DIOの顔色が明らかに変わり、それを愉快そうにテレサが嗤う。

「ご明察、端からそれが目的さ」

「クソッ!!」

DIOがテレサに背を向け踵を返そうとするが、
それを一瞬でDIOの目の前に回り込んでテレサが阻む。

「もう少し付き合って貰おうか、用が済めば帰るんでね」

話し終わるや否やのタイミングで振るわれる大剣を
ギリギリの所で払いながらDIOは思案する。

(疾いッ!? クソッ、単純なスピードは奴の方が上か。
 如何する、もう一度『世界』を発動するか?
 だが、これ以上は私の魔力だけでは補いきれん)

一種の固有結界と呼べる『世界(ザ・ワールド)』の発動効率は実の所、あまり良くはない。
むしろ、生前の頃の方が自由に発動できていたとさえ言ってしまってもいい。
英霊として召喚された事でその能力は強化されたが、
逆にそれが仇となってしまっているのである。
DIOの単独の魔力では良くてあと1,2回が限度である。
しかし、迷っている暇は無い。
時間が掛かれば掛かるほど取り返しのつかない事態になりかねない。

「……已むを得ん。
 『世界(ザ・ワールド)』時よ止まれッ!」

再び解放される真名。
同時に静止する空間。
その中でDIOのみが歯噛みをする屈辱を味わっていた。

「まさかこのDIOがここまで追い詰められるとは……
 侮っていたというのか、この私がッ!」

煮えきらぬ思いを抱えたまま微笑む剣士へと向き直る。

「だが貴様だけは見逃さん!!」

『世界』が拳を構える。
だが、それを振りぬくよりも先にDIOは奇妙なものを目撃する。
テレサの背後にある物、それはバーサーカーが練成した剣の欠片。
重なり合うその欠片の中に

腕が生えている。

無論、それはDIOの斬り落された腕ではなく、生えているというのも正確ではない。
何かがそのほんの数センチしかない空間から『這い出ようとしている』のである。

「な、何だこいつは……何だか知らんがやばい気がする」

このままテレサを攻撃するのは容易い。
だが、それでは『世界』が解除された直後にこの謎の『腕』に近づいてしまう。
本能的にそれが拙いとDIOは感じた。
それ程にこの『腕』に脅威を感じるのである。

「この感覚は間違いない、こいつは私と同じだ」

それはDIOのもう一つの側面。
『スタンド使い』としての直感。
スタンド使い同士は惹かれあう。
それは如何やら英霊となった今でも変わらない様である。

「……クッ!」

本能的な感覚に従い、DIOは攻撃を止めて飛び退く。
それはテレサを倒す事よりも優先された。

そして、時は動き出す。

「?」

突然、振るっていた大剣の先から跡形もなく消失したDIOに
テレサが困惑して周囲を見回し、
いつの間にか、かなり離れた所にDIOの姿を発見する。

「驚いたな、瞬間移動か何かか」

「貴様に協力者はいるのか?」

テレサの質問は答えずにDIOが逆にテレサに質問し返す。
その言葉に、

「何を馬鹿なことを言っている?」

テレサは本当に呆れている様である。

(こいつは気づいていないと言う事か?)

DIOは剣の瓦礫の山へ眼を向ける。
其処に先程の『腕』は確認出来ない。

「……?」

DIOの視線が自分ではなくその背後に向けられている事に気づいて
テレサも後ろを振り返り、何も無い事を確認して
再び、DIOの元へと振り返り、
その背後、羽織っていたマントの隙間から這い出てきた『腕』に
肩部から袈裟懸けに手刀で切り裂かれた。

「ガッ!?」

思いも掛けない攻撃にテレサの顔が初めて歪む。
彼女はけっして油断していた訳ではない。
むしろ、その微笑とは裏腹に警戒し過ぎるほどに
周囲に魔力探知の根を張らしていた。
それは隠れていたのでも徐々に距離を詰めていたのでもなく、
唐突に『其処に現れた』のである。

重傷を負い、倒れ込むテレサの背部からどうやって潜んでいたのであろうか
テレサの体躯よりも“恰幅の良い”男性が這い出してくる。

「……ナプキンを取るのは私一人でいい」

意味の分からない事を呟き、男はテレサを一瞥した後、
彼女のマントをおもむろに剥ぎ取り、DIOへと顔を向ける。

「お前は私に気づいていたな。
 どうやったのかは知らないが覚えておくぞ」

中世の貴族の様な髪形をした男がずるりと滑り込むように
テレサの大剣の隙間へと『潜り込む』。
男の身体が全て入り込む手前で掴んでいたマントは手放され、
それは風に流されていく。

「なッ!?」

いくらサーヴァントと言えども、現界中はある程度の物理現象には従う事になる。
大の大人が自分よりも遥かに細い物体に隠れる事などは出来はしない。

(これがこいつの『能力』か?
 だが、一体どういう能力だ?)

困惑するDIOの傍をマントが飛ばされて行き、
『そのマントから男が飛び出して来る』。

「Dirty Deeds Done Dirt Cheap(いともたやすく行われるえげつない行為)」

男の背後から、どこか機械的な兎のような頭部を持った形の偶像が現れ、
DIOへと手刀を振り下ろそうとする。

「クッ、『世界(ザ・ワールド)』!!」

その手刀を『世界』の片手で受け止め、相手のがら空きとなった胴体へ
すかさず『世界』が強烈な蹴りを見舞う。

「無駄ァッ!!」

「ゴェッ!?」

ほんの一瞬の攻防だが、DIOにはある事がハッキリと理解できた。
この敵はさして強い相手ではないという事が。
奇妙な移動と攻撃の二点に驚かされて反応が遅れたが、
相手の力も速さも『世界』には劣っている。
故に多少反応が遅れた所で防ぐ事は出来るし、
後出しで攻撃する事すら出来る。

「無駄無駄ァッ!!」

怯み、無防備となった男の顔面へ続け様に拳を叩き込む。

「ウゲェッ!!」

まともに顔面に『世界』の拳を受けて、
無様に男は吹き飛ぶ。

「フン、その程度の力に厄介な特殊な能力。
 アサシンのクラスのサーヴァントといった所か」

DIOが倒れている男の傍へ近寄っていく。
男の方はと言えば、DIOから受けた攻撃で立ち上がることも出来ず、
ヨタヨタと這い蹲って何とかその場から離れようとしている有様。

「奇襲の通じなかったアサシンなど矢張りこの程度か。
 あぁ、逃げる必要は無いぞ。
 逃がすつもりなど毛頭無いからな」

蔑む様にアサシンを見下ろし、DIOが伏せる男の頭部へと
『世界』の拳を振り下ろす。

「……『D4C』……」

拳が男の頭部を叩き潰す寸前に蚊の鳴くような声で男の呟きが聞こえる。
そんな男の断末魔など意に介さず、振り下ろされた拳は
“コンクリートを叩き割った”。

男の姿は其処には無い。

「ッ!? な、何だ何故奴の姿が消えている」

動揺するDIOの足元、階下で何かを叩き割る音が聞こえる。
恐らくはアサシンが何らかの方法で階下へと移動し、
其処で何かをしているのは間違いない。
それはアサシンの領域が形成されつつあるという事。
不用意に飛び込めば三騎士のクラスでさえ喰われかねない。
ただでさえ能力不明の上に、一撃必殺の宝具を
繰り出してくる可能性がある以上、DIOは決断しなければならない。

進撃(乗る)か撤退(反る)か。

「……潮時だな」

決断は意外にも早かった。
テレサによって斬り落とされた腕を引っつかむと
すぐさまその場を離れようとする。

「……?」

そこで、アサシンの奇襲によって重傷を負った筈の
テレサの姿が消えている事に気がついた。

「雌狐めッ、このDIOをコケにした事を後悔させてやるぞ」

吐き捨てるように呟くと夜の闇と同化した。

DIOが去った事を魔力の流れから感じつつ、
アサシン、ファニー・ヴァレンタインが暗闇の部屋の中で
息も絶え絶えと言った様子で倒れ込む。
その傍にコツコツと歩み寄る、もう一つの影。
『もう一人』のファニー・ヴァレンタインが倒れる自分を見下ろす。

「フム、私を囮にしてあのサーヴァントを『引き摺りこむ』予定だったんだがな」

そこで今にも息絶えようとしている足元の自分を
思い出したかのように持っていた銃で撃ち殺すと
彼が叩き割っていた物、ガラスをその死体に向けてぶちまける。

「ドッジャァ~~~~ン」

間の抜けた声でぶちまけられたガラスが死体に触れた時、
死体が跡形も無く『この世界』から消滅する。
それが彼の能力。

『挟み込まれたものを平行世界へと移動させる』

条件こそあれ、とんでもない代物である。
瀕死の状態に陥っていた彼は間違いなくDIOと交戦した彼であり、
そして、今この場に残っているのは彼から
彼の宝具『D4C(いともたやすく行われるえげつない行為)』を
引き継いだ並行世界の彼である。
『D4C』を所有するのは全ての平行世界において一人だけであり、
その特性上、宝具こそが彼の『本体』であると言っても差し支えない。
マスターとの契約は『D4C』を引き継いだ彼だけにあり、
それ以外のファニー・ヴァレンタインと言う同一人物は
彼らにとっては捨て駒にしか過ぎない。
彼らはマスターとの魔力が切れるか条件外からの攻撃を受けない限り、
無限に交代し、何度でも戻って来る事が出来る。
その言葉通りに『えげつない』彼らはDIOを追跡する事はせずに
自らのマスターの元へと帰還する。
焦る必要は無く、確実に勝利をモノにする為に。


【新都・蝉菜マンション13階/未明】
【バーサーカー(美樹さやか)@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:霊体化・ソウルジェムに濁り(中)

【アサシン(ファニー・ヴァレンタイン)@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:健康(二人目)、魔力消費(中)



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