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Memento mori(後編) - (2013/08/27 (火) 00:51:32) のソース

4 集う者達

時を暫く遡る。
遠坂邸の居間にてサーチャーを介して哨戒を行なっていたリインフォースだったが突如異変に襲われた。

「サーチャーが……!?」

ルルーシュの頼みで柳洞寺周辺に飛ばしていたサーチャーの悉くが一瞬にして破壊されたのだ。
ステルス性能を高めていたはずのそれらを見抜き、一瞬で破壊し尽くす。
そんな事が可能なのは自分と同じキャスターかあるいは間諜に長けたアサシン、若しくは視野と射撃能力に秀でたアーチャーか。

「どうした、キャスター?」

ふと横で書斎にあった地上の聖杯戦争に関する資料を読んでいたルルーシュが声を掛けてきた。
それにリインフォースも今起こった異変を正直に話した。柳洞寺にいるマスターはルルーシュの仲間なのだから当然のことだ。

「何だと…?」

話を聞いたルルーシュは携帯電話を開いたが―――着信はゼロ。
NPCにギアスをかけていた事を考慮すればこれは異常だ。ギアスを上回る暗示をかけられたかそもそも物理的に電話できない状態に陥ったか。
ともかくここから考えられる可能性はただ一つ―――柳洞寺が敵の襲撃に晒されている。

「…緊急事態だ。キャスター、皆をここに集めてくれ」

極めて深刻な面持ちになったルルーシュの言葉に無言で頷きリインフォースは遠坂邸にいる仲間全員に念話―――通常のマスターとサーヴァントの間で可能なものではなく次元世界の魔法である―――を送った。





「全員揃ったな。急に呼び立ててすまない、どうやら柳洞寺が敵の攻撃を受けている可能性が高い。
今もサーチャーを送り込んでいるが全て死角から破壊されてしまっている」

数分後、居間に揃った全員を見渡しながらリインフォースが重々しく事実を告げた。
己がマスターである名無はいつもの調子だが、先の情報交換から未だ精神的ショックが抜けていない者もいた。
ライダーのサーヴァント、火野映司は仲間とマスターを守らねばならない使命感からかいくらか持ち直したようだが花村陽介と泉こなたの二人の表情にはまだ大きな影が差している。
そんな二人の様子を見て取ったアレックスが半ば相棒と化しつつあるリインフォースに疑問を投げる。

「柳洞寺にいるセイバーにこちらの事、少なくともルルーシュが遠坂邸に向かった事は伝わっているのだろう?
無論救援は必要だろうが、あちらが自己判断でここに辿り着ける可能性は十分あるのではないか?」

しかしルルーシュはやや焦燥を見せながら首を横に振った。

「いや、その可能性は低い。キャスターのサーチャーを破壊しながらセイバーとの戦闘や衛宮の暗殺を同時に出来るとは考えにくい。
それにサーチャーを壊せば姿は晒さずに済むだろうが破壊したという事実自体が襲撃者の情報を教える材料になる。
つまり柳洞寺を襲っている敵は少なくとも二組以上ということだ。セイバーと衛宮が自力で脱出、あるいは切り抜けられる可能性は低いと言わざるを得ないだろうな」
「ちょ、おい!それってヤバいんじゃねえのか!?」

慌てた様子を見せる名無を手で制しながらアレックスが次なる質問をぶつける。

「となると早急に救援を送る必要があるか…。だがここから柳洞寺まではそれなりに距離がある。
全員で足並みを揃えていてはとても間に合わんぞ、その点はどうするつもりだ?」
「…俺が先行します。多分俺がこの中で一番早く柳洞寺に辿り着けるはずです」
「映司さん…」

決然とした表情で告げるライダー。元々彼とこなたは士郎とセイバーに負い目があった。
特にライダーは今、士郎らを放って遠坂邸に向かった事を強く後悔していた。

自分は逃げていた。こなたの存在を言い訳にして士郎やセイバーと向かい合うことから逃げ出した。
既に多くのものを取りこぼした自分だが、それでもまだ守れるものはあるはずだ。

強い意気込みを見せるライダーを見て何かを感じたのか、リインフォースもまた僅かに思案した後提案を切り出した。

「それには及ばない。私の魔法ならここにいる全員を柳洞寺に転送することが出来る。
とはいえ転移した先は恐らく戦場真っただ中だ。だから強制はしない、場合によってはサーヴァントだけを送り込むという方法もあるからな」

それはこの状況においてあまりに魅力的で、しかし同時に危険も大きい提案だった。
当たり前だ、何しろサーヴァントの守護があるとはいえいきなり鉄火場に放り出されるようなものなのだから。

「俺は行くぞ。セイバー、お前も良いな?」
「無論。どこまでもお供いたします」

この状況でまず最初に名乗りを上げたのはルルーシュとガウェインだった。
王が動かねば部下はついてこない、という彼独自の哲学に則ったわけではないがこうして名乗りを上げれば追従する者もいるのではないかと期待してのことである。
そしてルルーシュの期待通りすぐに追従する者が現れた。

「もちろん俺も行くぜ、美少女騎士の危機を放っておけるかっての!」

決してぶれない不純な目的を掲げた名無鉄之助である。これにはリインフォースもため息しか出ない。

「…俺も行く、アレックスも良いか?」
「構わんが…お前自身は平気なのかマスター?」

やがて花村もやや覇気に欠けるものの同行を申し出た。
アレックスの大丈夫なのか、という意味の問いかけに視線を逸らさず応じた。

「…全っ然平気じゃねえよ、むしろ今でも頭ん中ぐっちゃぐちゃだ。
けどさ、今動かなくて余計後悔するようなことはしたくねえ。仲間になってくれる奴を見殺しとか絶対有り得ねえだろ」

無二の親友である鳴上悠の死は今も花村の心に大きな澱みを作っている。
しかしそれでも、今為すべきことから逃げ出すことだけはしない。その決意の表れだった。
最後の一人となったこなたもまた、やがて勇気を振り絞って顔を上げた。

「…みんなずるいよ、ここで私だけ行かなかったら本当に子供みたいじゃん」

やや自棄じみた物言いだが、その表情はどこか晴れやかですらあった。あるいは常時馬鹿丸出しの名無に感化されているのかもしれない。
どこまでも無力な一般人、それがどうした。亡くなった士郎やルルーシュの仲間は一般人であるにも関わらず最期の時まで出来ることを模索し実行した。
ならばこの場にいるマスターで一番年上の自分が何もしないでどうするというのか。



「結局は全員か。まあ誰かが居残って留守中の心配をするよりは良いかもしれないが。
…では行くぞ、皆。戦闘準備を整えておくんだ、すぐ戦いになるぞ」

やや呆れ気味に嘆息しながら転送魔法「トランスポーター」の準備を始めたリインフォースの言葉に全員が頷いた。
先んじて花村が補助魔法であるマハスクカジャをかけて全員の俊敏さを底上げし、ライダーは仮面ライダーオーズへの変身を済ませ名無は槍王を構えた。
そして全ての用意が終わったことを確認し、一行は柳洞寺へと飛ぶ。転移先は座標計算にて場所を割り出した柳洞寺の境内だ。














そして現在に至る。
柳洞寺にルルーシュら一行が転移した瞬間青年の絶叫が響き渡った。
その声はルルーシュにとってあまりに馴染みのありすぎる声だった。

「……スザク!?」

絶望をありありと表情に貼り付けた旧友の姿をルルーシュは見落とさなかった。
しかしおかしい。手足が機械化しているのも十分異常だがそれはまだ良い、これは殺し合いなのだから戦いで手足を失って義手を手に入れたと考えれば別段不思議なことでもない。
問題はスザクの服装である。ルルーシュの認識ではスザクはゼロという英雄であることを受け入れゼロレクイエムを共に遂行した。
が、今目の前にいるスザクはどういうわけかナイトオブセブン時代の騎士服を着込んでいる。
状況も忘れて事実を問いただそうとしたルルーシュだが、そこに邪魔が入った。

「スザク、退却です!」

声を張り上げたサーヴァント、ゾルフ・J・キンブリーが地面を媒介にして発動させた爆弾が盛大に爆発し、視界を遮った。

「ワイドエリアプロテクション!」

すかさず展開されたリインフォースの広域防御魔法によって爆発が彼らを襲うことは無かったが、煙が晴れた時には敵は既に撤退を始めていた。

「逃しません!」

これに真っ先に反応したのはガウェインだった。
手にした聖剣に魔力を込めると内蔵された擬似太陽が連動し、刀身が大きく伸びた。
そのまま突き出された剣は過たずキャスター、キンブリーに命中した。急所こそ避けたものの右胸に突き刺さり、その勢いのままセイバーとバーサーカーがいる位置を越えて吹き飛ばされ階段を転げ落ちていった。

「ガウェイン、何故ここに!?それに彼らは一体……」

大きな魔力を感知し、隙を見て境内に後退したセイバーにガウェインは「話は後です」と応じた。
するとそこに状況が見えていないかのようにバーサーカーが突撃してきた。
スザクは必死で撤退指示を送っているのだが全く聞く耳を持たない。

これがバーサーカーのクラスにあるサーヴァントが抱える欠点の一つ。
魔力消費の増大に加えてマスターによる制御が困難なのである。
魔術の知識に乏しくマスター適性も低いスザクがアーサー王に固執するバーサーカーを制御出来ないのは実に当然の帰結であったと言えよう。
鳴上悠とランサーを相手に無断で宝具を開帳した時点でこうした欠点に気付くべきだったのだが、スザクは別行動を取った自分の責任だと自己完結してしまったためこの瞬間までバーサーカーは制御が困難な存在であるという事実を知らなかった。

「ランスロット卿――――――!!」

セイバーに襲いかかるバーサーカーの姿を見咎めたガウェインは怒りを露に渾身の力で斬りかかる。
スクカジャによって上乗せされた敏捷性によって一気に距離を詰め、炎熱を纏った聖剣を振り下ろす。
受け止めたバーサーカーだがセイバーに固執し視野が狭まっていたために僅かな隙が生まれた。

「う、おおおおっ!」

そして援護を受けたセイバーはその隙を見逃さなかった。
鎧を捨てて風王結界を加速に回し、その矮躯を最大限に活かして瞬時にバーサーカーの懐に潜り込んだ。
そのパワーとスピードたるや通常時の実に六割増し。下段からの斬り上げがバーサーカーの右腕を捉え、アロンダイトを持った腕ごと切り飛ばした。

「■■■■■■■■■■■■■■――――――ッ!!!!!」
「穿て、ブラッディ・ダガー!!」

激痛で大きく仰け反ったバーサーカーに更なる追い討ちが文字通り降り注ぐ。
上空に移動していたリインフォースが放った物理的破壊力を備えた二十一の弾丸に滅多打ちにされ、兜と上半身の鎧が粉々に砕け散り無様に階段を転げ落ちていった。



これが数の力。三騎のサーヴァントという戦力を揃えたスザクだったが五騎ものサーヴァントを敵に回してはどうすることも出来ない。



階段でピクピクと痙攣するバーサーカーを何とか霊体化させ撤退を試みるスザクだったがそうは問屋が卸さない。
軍服姿の男、アレックスが猛然と突進してきたのである。

「くそっ、こんなところで……!?」
「待ってください、何かが来る……!」

もはやこれまでか、そう観念しかけたスザクと何故か声を張り上げたセイバーの声が同時に木霊した。
次の瞬間突進していたアレックスが一瞬足を止め、直後にアレックスを剣と炎の同時攻撃が襲い周囲が爆炎に包まれた。
一体何が起こったのかと戸惑うスザクの前にアサシンが降り立った。

「アサシン……!?」
「…早く行け、俺としては見捨ててしまいたかったがマスターに令呪を使われてしまってな。
全く視覚共有をしたわけでもあるまいにどういう勘の鋭さをしているのやら。
俺もお前たちが逃げ延びたら切り上げて退却する、わかったら早く行け」
「……すまない、俺のせいで」

一言詫びの言葉を告げてスザクは霊体になったバーサーカーとどうにか立ち上がったキャスターを連れて出口へとひた走る。
残されたアサシンはアレックスに態勢を立て直す暇を与えず再び剣と炎による追撃を見舞う。
初撃のみは絶対に感知されない気配遮断から繰り出された奇襲に続く追撃。アレックスが耐久性に優れたサーヴァントであることは以前の偵察でわかっているがそれでも充分な威力だという自負がある。
直感スキルを持つセイバーが何やら警告していたようだがどの道負傷は免れまい。
後はスティグマで傷口を広げて追撃を困難にすればアサシンも十分逃げ果せる。

だがそう思った次の瞬間、アサシンは爆炎の向こうから伸びた太い金属質の腕に首根っこを掴まれていた。
アレックスの姿はいつの間にか全身をARMS化させたものに変わっていた。

「何なんだ今のは?」
「………っ!!」

驚愕すべきことにアレックスは無傷だった。
アサシンの気配遮断は確かに初撃に限り完全な察知不可能状態にする。
だがこの場に集ったサーヴァントの中で唯一アレックスだけはアサシンの奇襲を目の当たりにしていたために、僅かに反応が早かった。
それに加えて直前のセイバーの警告、さらに事前にアサシンの存在を念頭に入れ警戒していたリインフォースも魔力反応を検知し念話を送っていたためギリギリのところでARMS化が間に合った。


魔力を帯びているとはいえ宝具ですらない剣でケイ素金属で出来たアレックスの身体を傷つけることは不可能。
さらにアレックスは先のキャスター、玉藻の前から高純度の神秘を帯びた火炎を何度も浴びている。
これにより火炎攻撃への強力な耐性が身につき、玉藻の前のそれより劣る神秘のアサシンの炎を無傷で凌いでみせた。
対象の傷口を広げるアサシンのスティグマも傷を負っていない相手の傷口を広げることは流石に出来ない。

「消え失せろ」

そう言って、両腕で掴んだままブリューナクの槍を零距離で発射。アサシンの総身は瞬く間に爆発四散した。
汚い花火だ、と思いながらアサシンが消えたのを見届けたアレックスは人間形態に戻った。

「終わったな…所詮クズはクズなのだ」





―――だが、アサシンは死んでなどいない。
規格外の巨体を持つアサシンにとって今アレックスに殺されたアサシンなどは総体のほんの一部でしかない。
死を装いアサシンは再び人形を形作りマスターの下へと帰還する。






「―――と、言うとでも思ったか?」

甘い考えだった。
アレックスという死神から逃れたと確信した次の瞬間、アサシンは魔力で構成された鎖にその身体を縛られた。

「な、にっ……!?」
「残念だったな、貴様の頑強さは既にお見通しだ。
これで幕だ、以前の借りを返させてもらうぞ紅世の王」
「…………っ!!」

そう、アサシンの真名は既にアレックスらに調べられ露見していたのだ。その略歴と特徴から能力も(多少は)既に把握していた。
直感スキルを持たないリインフォースが直前で魔力反応を検知できたのもサブラクが具体的にどのような攻撃法を用いるかを事前に知り、対策プログラムを用意していたからだ。。
加えて上空から様子を伺っていたリインフォースは剣と炎による攻撃から敵が“壊刃”サブラクであると判断、周囲に無数のサーチャーを放ち再生したアサシンをサーチャーの物量に物を言わせて見事発見した。

さらにそれと平行して可能な限りの魔力と緻密に構成された拘束魔法「チェーンバインド」で姿を現したアサシンを瞬時に拘束しガウェインにも念話でアサシンの正体を伝えた。
対魔力スキルを有さないアサシンではこの強力な拘束からは逃れられない。

追い討ちをかけるようにセイバー、ガウェインが山門の前に出てきておりアレックスも二人の横に並んだ。ライダーは万一に備えマスター達の護衛に徹している。
直後、周囲の風景の色が変わった。リインフォースが念話で封時結界なる特定の空間を切り取り時空信号をずらす魔法を使ったと話した。
要約すると―――この結界内ではどのような破壊も通常空間に影響を与えないということ。



この状況は当然マスター達も見ていた。人の死に慣れたルルーシュを除く全員がこれからサーヴァントを、引いてはマスターである人間を殺すことを認識し、息を呑んだ。
花村はふと未だ一画も消費されていない令呪に手をかけた。震えが止まらない、例え直接手を下すのでないとしても人を殺すという行為は花村にとって一種のトラウマになっている。

これを使えば少なくともアレックスは止められる。敵マスターは死なずに済むかもしれない。
だがそれは―――逃げではないのか。あのアサシンに殺された四人の姿が脳裏を過ぎる。
今ここで凶行を行なった者を見逃して後の禍根を残すことは本当に正しいのか。
今ここにいる面子を見やる。鳴上悠に続き彼らまでをも失う痛みと恐怖に自分は耐えられるのか。

「頼むアレックス………やって、くれ」

どこか掠れた声で、震えながら花村陽介は人を殺せという指示をサーヴァントに下した。
優先したのは―――顔も知らない敵マスターたちではなく仲間たちだった。




「咎人に滅びの光を。星よ集え、全てを撃ち抜く光となれ」

リインフォースの詠唱と共に彼女の目の前に巨大な魔力球が作られ、なお肥大化していく。
これより放つは未来のエースオブエースが切り札とした収束砲撃魔法。自身の魔力に加えて周囲に撒かれた魔力素をも取り込んで放つという、規模に対して燃費に優れた必殺魔法だ。
昼間の令呪で操られたガウェインの暴走に始まり幾度もの戦闘が起こったこの柳洞寺には既に十分すぎるほどの魔力素が満ちている。

そしてリインフォースの眼下にいる三騎のサーヴァントも持てる全ての火力をアサシンにぶつけるべく宝具を開封する。
敵は強大な紅世の王。ここまでしなければ取り逃がす可能性があることを全員が認識するが故に。



「貫け閃光。スターライト―――」
「―――“転輪する(エクスカリバー)
「―――“約束された(エクス)」

星を砕く光が顕現する。
太陽の聖剣が日輪の如き光輝を放つ。
星の聖剣が比類なき極光を生み出す。
最大まで充填された荷電粒子砲が牙を剥く。

そして、その瞬間は訪れた。目を覆わんばかりの光が周囲を覆う。
各々の持つ最強の攻撃がこの切り離された異空間に解き放たれる。



「ブレイカー!!!」
「勝利の剣”(ガラティーン)!!!」
「勝利の剣”(カリバー)――――――!!」
「消し飛べえっ!!!」



それは世界の終わりを想起させるほどの破壊であり光の奔流だった。封時結界もこの大破壊を受け止めただけで脆くも崩れ去った。
紅世の王、“壊刃”サブラクの人形と本体を諸共に消し去るには十分、いやあまりに十分すぎた。

消えていく、消えていく。身動きも取れぬまま魔力で形作られた身体が、存在が消えていく。
だが、何故だか悔しさや無念は無かった。どこかでわかってはいたのだ、匂宮出夢がマスターである限り己に勝利する未来は訪れないのだと。
これを諦観というのだろう。ただ、果たせなかった約束が、未練だけが最期に脳裏を過ぎった。



「ああ蝶よ、俺は――――――」

その先を口にすることはなかった。四対の光がサブラクの存在全てを貪り破壊し尽くしたから。


&COLOR(#FF2000){【アサシン(“壊刃”サブラク@灼眼のシャナ) 消滅】}












5 残る者、散る者、目覚める者

負けた、敗退した、敗北した。
その単純な言語の羅列が枢木スザクの心を埋め尽くす全てだった。

「どうして……」

万全とまではいかないにせよ、出来うる限りの準備と策を用意したはずだった。
いや、それも言い訳に過ぎないのだろう。真に作戦が完璧であったのならこんな結果は有り得ない。
結果は全てに優先するが、そこに至る過程を蔑ろにすればやがて歪みを生み出す。
そういう意味で、スザクが辿った過程には少なからぬ過ちがあったのだろう。
それでも。

「どうしていつもこうなるんだ………!!」

バーサーカーの行使で全身を蝕む疲労感などお構いなしとばかりにスザクの慟哭が夜の住宅街に木霊する。
叫ばずにはいられなかった。そうでもしなければ狂ってしまいそうだった。
それでも足を止めずセーフハウスにしている民家へ戻ろうとするのはせめて果たさねばならない事があるからだ。



「よーうおにーさん、思ったよりは元気そうじゃん。
またぞろ手か足でももぎ取られたかと思ったぜ、ぎゃははは!」

不意に、スザクが今最も会わなければならないと思っていた人物が姿を現した。
その人物―――匂宮出夢は留守番を務めているはずだったが、何故かスザクに会いに来たとばかりにここに現れた。
いや、何故かなど考えるまでもなかったか。何しろお互いにもういくらも時間が無いのだから。



―――出夢を構成するアバターはもう半ばが崩れ消えていた。



「出、夢……」
「いやあもう間に合わねえかと思ったぜ。さすがの僕も手足が消えちまったら動けねえ。
今まで色んな奴らを殺してきたけどさ、こんな死に方するのは僕も含めた聖杯戦争の参加者ぐらいだろうな」

軽口を叩きながら出夢は力なく近くの電柱に座り込んだ。そしてその直後、出夢の両足が崩れ落ちた。
いや、足だけではない。スザクの前に姿を見せた時点で幾多の獲物を葬った自慢の長い腕は右も左も削げ落ちていた。
これが聖杯戦争の敗者に須らく訪れるFate(運命)。サーヴァントを失った匂宮出夢は間もなく死亡する。

「…どうしてなんだ?どうしてアサシンを殿に使ってくれたんだ、出夢?
俺は君に無理を言ってアサシンを借り受けたのに、なのにどうしてそこまで…」

スザクがわからないのはそれだった。あの状況なら出夢はアサシンを即座に撤退させるべきだった。
いや、アサシンの方は自己判断でそうしようとしたのだろう。だが出夢は令呪を行使してまでアサシンにスザクを守らせた。
当然の疑問に当の出夢は何を言ってるんだこいつは、と言わんばかりの調子で応じた。

「ん?そりゃあおにーさんが僕のクライアントだからに決まってんだろ?
殺し屋が自分の流儀に固執してクライアント死なせちゃ本末転倒じゃねえか。まあ旦那を巻き込んじまったのはさすがに申し訳ねえなとは思ってるけどさ」

出夢は自らの戦闘時間を一日一時間と規定し、アサシンにもそうするよう命じた。
それは今回の戦闘でも変わらない。だからこそ負けたのだ、様子を見ていたわけではないが出夢は直感で敗因を理解していた。

「僕の流儀で旦那を縛ってなけりゃ負けはなかったはずだ、だって旦那は僕より強いしな。
奇襲暗殺戦闘、何でもござれのスーパーマン。そいつを変に縛り付けたのが敗因だったんだ。
だからまあ、うん。おにーさん、あんたはちっとも悪くねえよ。悪いとすればこの僕だけだ」

ぎゃはは、といつもの調子で笑いながら出夢はスザクを励ます。出夢とて理解はしていたのだ、こんな縛りプレイをしている自分では決して最後まで残れはしないと。
だがその縛りに他人、それも自分に依頼をした人間を巻き込み死なせたとあっては殺し屋の名折れだ。
だからこそ匂宮出夢は枢木スザクの代わりに果てる道を選んだ。それだけだった。

「出夢、すまない……俺は、俺は君に何も………!」
「いや別に、おにーさんからのお返しなんて最初っから期待してねーよ?
あんた見るからに甲斐性なさそうだし、“起源:傍迷惑”って臭いがプンプンするし」

スザクの謝罪にも出夢は変わらない軽口で返す。
しかしそれも終わり。いよいよ出夢の全身、最後の一部分が消え去ろうとしていた。

「じゃあ、うん。おにーさん、負けんなよ」

最期の瞬間まで人を喰ったような笑みを絶やさぬまま匂宮出夢、敗北を求めて電子の海に迷い込んだ少女の魂は微塵も残さず分解された。
もう涙は出なかった。ただ、心に刻んだ死者の中に匂宮出夢が加わった。


&COLOR(#FF2000){【匂宮出夢@戯言シリーズ 死亡】 }






「…残念ですね」

不意にキャスターが実体化した。ガウェインから受けた傷は深く、外装こそ繕ったが未だダメージは大きい。
キャスターにとっても最有力の乗り換え先だった出夢の死は巨大な痛手だった。
もっとも、感傷になど浸らず痛手で済ませるのがキャスターの性格だが。

「これからどうされますか、スザク?我々の行く手に新たに五組もの敵が現れましたがまだ戦う気概は残っていますか?」

どこか試すような口ぶりで問うキャスター。恐らく彼の意に沿わない答えを返せば即殺す気でいるのだろう。
何しろ今のバーサーカーは再び宝具を失い実体化すら困難な有り様。寝首を掻くのはあまりに容易だ。

「…決まっているだろう、キャスター。俺は戦う、戦い続けなければならないんだ。
出夢は俺が軽率だったせいで死んだ、ならばせめて聖杯を掴むことで報いるしかない」

しかしそんなことは関係ない。今の枢木スザクに戦いを降りるという選択肢は存在しない。
まだ身体は動く。戦う意志が残っている。それだけで十分なのだと彼女が教えてくれた。
キャスターにとっては良い返答だったのだろう、満足気に唇を歪めた。

「そうですか、それは何より。では私から一つ戦力の不足を解決する提案があります」

そう言ってキャスターは口から鶉の卵ほどの大きさの石を出した。
その石からは隠しようもない血の臭いがした、少なくともスザクにはそう思えた。

「これは私のとっておきの宝具である“賢者の石”。これ自体が強力な魔力炉になっているのです。
見たところ貴方のバーサーカーはそこらの武器を宝具に変え、他の宝具を支配下に置く能力を持っている。
つまりこれをバーサーカーに与えれば魔力不足は解消され貴方も真に全力で戦えるというわけです。
…私の推理は間違っていますか、スザク?」
「……ああ、間違ってはいない。それで引き換えに何を望むんだ、キャスター?」
「無論、今までと変わらず私とマスターの安全です。出夢が欠けた今貴方とバーサーカーまでが戦えないとなっては困ります。
それにあれほど強大な敵を確認した以上、今後我々は今まで以上に連携していく必要がありそうですからね」
「……わかった、その提案を受け入れよう。くれぐれも妙な事は考えるな」
「勿論ですとも。とはいえまずは私自身の治癒をしてからということになりますが」

やはりこのキャスターは食えない男だが今のところ利害は一致している、使えるものは使うだけだ。
ともかく戦力補充の目処は立った。失ったものは多く、得たものは少ない。
だがそれでも立ち止まることだけはしない、諦めることもしない。

(こうなれば衛宮さんと合流するしかないか。情報提供の件でも疑わしい点はあるが背に腹は代えられない。
アロンダイトは…今取り戻すのは難しいか。今後はもうあれには頼れない、そのぐらいの気持ちでいなければならないかもしれないな)

生き残るために、そして勝利するためにやるべきことはいくらでもある。
幾度もの苦汁を舐めさせられて尚、枢木スザクの闘志は消えてはいない。

【深山町・住宅街/夜】

【枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュ】
[令呪]:1画
[状態]:疲労(特大)、義手・義足を機械鎧化
※衛宮切嗣と情報交換を行いました。ただし一部の情報は伏せられています

【バーサーカー(ランスロット)@Fate/Zero】
[状態]:ダメージ(特大・戦闘行動に支障あり)、魔力消費(極大・実体化困難)、右腕欠損、兜及び上半身の鎧破壊、宝具“無毀なる湖光(アロンダイト)”喪失
※極度の魔力消費により負傷及び鎧の修復が始まっていません
※ランサー(クー・フーリン)から受けた傷が回復しました

【キャスター(ゾルフ・J・キンブリー)@鋼の錬金術師】
[状態]:疲労(中)、魔力消費(大)、全身ダメージ(小)、右胸貫通
※宝具“賢者の石”により魔力の急速な回復が可能です


※円蔵山で山火事が発生しています












「何とか戻ってこられたな」

再び転送魔法で遠坂邸に戻ってきた一行の心情を代弁したアレックスの第一声がそれだった。
あの後アサシンの攻撃により発生した山火事から逃れるべく一行は士郎とセイバーを加えて遠坂邸に転移した。
ちなみに驚くべきことに士郎はまだ目を覚ましていない。「肝心な時までは役に立たない男だ」とはルルーシュの弁である。
現在は一番良い寝具がある凛の部屋に寝かされており、セイバーが傍についている。



「………」
「ん?どったのリインちゃん?」
「…真名で、呼ぶなと、何度言えばわかる……」

何故か苦しそうな様子を見せるリインフォースに、名無が心配そうに声を掛けた。
思わずぎょっとする。リインフォースはその身体がうっすらと消えかけていた。

「魔力を、使いすぎたな…。あの寺院の結界を突破して転移するのにかなり持っていかれたらしい。何とかペナルティは受けずに済んだがこれは辛い、な…。
…いや、どうも転送魔法の使用自体にかかる消費が増しているようだな。
ああ、心配しなくともこの土地から魔力を蒐集する術式を組んでいるからすぐに良くなる……」

リインフォースの世界では魔術工房ないしそれに類似したものを造るという慣習が一般的に存在しない。
このため彼女の持つ陣地作成スキルも蒐集魔法を応用した土地からの魔力吸い上げに特化しており特別な防御効果は得られない。
とはいえこれによりリインフォースはより大きな供給先を手に入れ、以前に比べて魔法の出力は大幅に増しかなり生前に近づいた。
なので、実際放っておいてもやがて回復はする。しかし―――



「だが断る。リインちゃん、こいつで回復しろ!」

目の前の馬鹿にそんな理屈は関係なかった。一切の躊躇なく使用した一画の令呪。
それによりリインフォースの内に瞬く間に魔力が充填された。

「なっ…お前というやつは本物の馬鹿か!?貴重な令呪を何でこんな事に使う!」
「俺にとっちゃこんな事で十分なの。苦しんでる女の子を放置なんて有り得ねえっての」

が、当の名無は反省するどころかドヤ顔で自信満々に言い返した。
だが何故だろう、その馬鹿さ加減に逆に安堵している自分がいた。







「セイバー」

凛の部屋で士郎の護衛をしていたセイバーにルルーシュが声を掛けた。
後ろには実体化したガウェインもいる、何となくだが用件は分かっている。
セイバーは部屋に置かれた紅剣と聖魔剣を複雑な気持ちで一瞥してから二人に応じた。

「…ランスロットと彼のマスターのことですか?」
「……ああ、そうだ。さっきの義手と義足を付けた男が話に出した枢木スザクだ」

苦悩と焦燥がないまぜになったような、苦渋そのものといえる声音だった。
無理もない、共に戦えるかもしれないと思っていた友人がどんな手品を使ったか複数のサーヴァントを従え殺し合いに乗っていたのだから。

「…俺としては何とかしてあいつを探し出して話したい、説得したい。
いくつか気になることもあったからな。ガウェイン、それにセイバー、お前達英霊は時空を超えて召喚される存在だったな?」
「はい、どうやら今回は変り種の英霊も少なからずいるようですが」
「では、マスターもまた時空を超えてこのムーンセルに招かれたという可能性はあるのか?」
「…!それは…いえ、有り得るかもしれない。切嗣やイリヤスフィールが参加した理由もそう考えれば辻褄は合う。
数多の並行世界から参加者が集められたこの聖杯戦争、もし何らかの方法でどこかの並行世界の、“まだ死んでいない”彼らを招いたとすれば……」

それは恐ろしい仮説だった。そんな事が可能だとすれば影の主催者の力はどれほどのものなのか。
自身が厳密にはまだ生きているセイバーだからこそ指摘されてすぐに気付けたのかもしれない。

「…そうか、やはりそうなのか。スザクが着ていたのはあいつがナイトオブセブンだった頃の騎士服だ。
俺の知っているスザクなら今さらあんな服を着ているはずがない、だとすればここにいるあいつが死んでも俺の世界に影響は無いのかもしれない、だが……!」

「それでも俺はあいつを殺したくない」、そうルルーシュの表情が語っていた。
気持ちはわかる、人間は論理と感情を完全に切り離して達観できる生き物ではないのだから。

「…それでルルーシュ。貴方は“また”独断専行に走るつもりですか?」
「………!!」

だがそれでもここは心を鬼にしなければならない。
セイバーの鋭い視線が動揺を見せるルルーシュに突き刺さる。ガウェインは何も言わない。

「もし貴方が全体の利益を考慮した上で友人との和睦を考えているのであれば私から何も言うことはありません。
ですが先ほどリクに早々とギアスを使ったように、貴方個人の理由“だけ”でシロウや彼らを危険に晒すのであれば―――」

その時はマスターと全員のためにガウェイン諸共切り捨てる、とセイバーは言い切った。
衛宮士郎を守れなかった事、彼に刃を向けた事。それが制限の解除によってセイバーが思い出した第五次聖杯戦争での未練であり、今回士郎の下に召喚された理由だった。

勿論これが極めて個人的な理由であることはセイバーも否定はしない。
だが先ほど半ば暴走と言って差し支えないルルーシュの独断との明確な違いは集団の利益と合致しているか否かだ。
あるいはそれは、第四次聖杯戦争でルルーシュと同じような理由で無断でマスターを危険に晒した自身への訓戒でもあるかもしれない。

「…わかっている、俺は既に仲間を死なせているからな。迂闊な事はしないと約束する。
すまんが一度考えをまとめたい、邪魔をしたな」
「ええ、シロウもそうですが貴方も色々な事が起こって混乱しているようだ。
心境を整理する時間が必要でしょう、この場に集った誰にとっても」

やや覚束ない足取りで部屋を出たルルーシュを見届けてからセイバーは未だ目を覚まさない士郎を見据える。
今ここにいるセイバーは地上のカムランの丘で聖杯を求めるアルトリアとは切り離された存在だ。
当然だ、今回彼女は聖杯を求めて召喚に応じたわけではなくそもそも月の聖杯では過去の改変は不可能。
だからここで起こったあらゆる出来事は地上の彼女に何らの影響も齎さない。

「シロウ、私は必ず貴方を地上へ返す。サクラや大河のもとに、必ず。
そのために、私は如何なる咎も罪業も背負う。この身は貴方を守る一振りの剣であればそれで良い」

全ては泡沫の夢、それで良い。それでも戦うと決めた。
例えかつての友と殺し合うことになろうと、かつてのマスターを斬ることになろうとも。



―――それでも、戦うと決めたのだ。

【深山町・遠坂邸/夜】

【泉こなた@らき☆すた】 
 [令呪]:3画 
 [状態]:精神的疲労(中)、深い悲しみ 
 [装備]:携帯電話

【ライダー(火野映司)@仮面ライダーOOO/オーズ】 
[状態]:健康、強い後悔と無力感、新たな決意

【花村陽介@ペルソナ4】 
 [令呪]:3画 
[状態]:精神的疲労(大)、悲しみと喪失感 
[持ち物]:ミネラルウォーター@現実、カロリーメイト@現実・医薬品一式@現実 
 大学ノート@現実・筆記用具一式@現実・電池式充電器@現実・電池@現実 
 携帯電話*携帯電話には名無鉄之介の名前が登録されています 
 予備の服@現実・食料@現実・スパナ@現実 
※聖杯戦争のルールと仕組みを言峰神父から聞きました 
(意図的に隠された情報があるかもしれません)

【ランサー(アレックス)@ARMS】 
 [状態]:魔力消費(中)、ARMSの進化(進行度小) 
※アサシン(ヴァレンタイン)が生存していることに気付きました

【名無鉄之介@私の救世主さま】 
[令呪]:2画 
[状態]:健康 
[持ち物]:エロ本(大量)@現実・携帯電話@現実(携帯電話には花村陽介の名前が登録されています) 予備の服@現実・鳴上悠のクレジットカード 
※聖杯戦争のルールと仕組みを言峰神父から聞きました 
(意図的に隠された情報があるかもしれません)

【キャスター(リインフォース)@魔法少女リリカルなのはA's】 
[状態]:魔力消費(小)、自らの行動にやや迷い 
※肉の芽の解除が可能です。ただし全力でやって誰にも邪魔されないのが条件です 
※遠坂邸に工房を作成しました 。特別な防衛効果はありませんが土地の魔力をそのまま取り込めます
※深山町の各地にステルス性を高めたサーチャーを複数飛ばしています。主に遠坂邸、柳洞寺周辺、月海原学園を中心に索敵しています 
※ガウェインからある術式の改良を依頼されました
※転送魔法の使用にかかる魔力消費が本来より増大しています

【ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア@コードギアス反逆のルルーシュ】 
 [令呪]:1画 
 [状態]:健康 、焦燥と迷い
 [装備]:携帯電話、ニューナンブ
※枢木スザクが参加していることを知りました
※マスター達は時空を超えて集められたのではないかと考えています

【セイバー(ガウェイン)@Fate/extra】 
 [状態]:魔力消費(大)、ランスロットへの怒り 
※リインフォースにある術式の改良を依頼しました

【衛宮士郎@Fate/stay night】 
[令呪]:2画 
[状態]:疲労(中)、魔術回路への負荷(小)、気絶中 
[装備]:携帯電話、ICレコーダー  
※紅の暴君の投影に成功しました。 
柳洞寺から魔力を汲み出すことが出来ますが、伐剣覚醒を始めとした魔剣の力による恩恵は一切受けられません 
また、破壊されたり破却した場合は再度投影し、土地に剣を突き立てる必要があります

【セイバー(アルトリア・ペンドラゴン)@Fate/stay night】 
[状態]:魔力消費(大) 
[道具]:紅の暴君(投影)@サモンナイト3 、無毀なる湖光(アロンダイト)@Fate Zero
※ムーンセルに課せられていた能力制限が解除されました 
※ムーンセルから得られる知識制限が解除されました













――――――そして、最後の役者が目を覚ます。

「ん……」

――――――その目覚めは、誰のものか。

【深山町・民家/夜】

【羽瀬川小鳩@僕は友達が少ない】 
 [令呪]:2画 
 [状態]:重症は大体回復、精神崩壊?、目を覚ました
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