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DECIDE THE FATE(後編) - (2013/02/10 (日) 16:54:52) のソース

◆

トキは北斗神拳の使い手であり、同時に人を救うことにも長けた医者でもある。
世紀末の世界では多くの怪我に、病に苦しむ人間を救い、奇跡の人と呼ばれたこともある。
マスターである雁夜の体の状態も、大まかであるが把握していた。そしてその肉体が恐らくは長くないということも。
だからこそ、トキは先に雁夜の血を止めた際、また別の効果も表す秘孔を突いていた。
彼自身からの魔力供給を最低限にする秘孔。これからの自身の激しい戦いにも耐え切ることができるように。そしてもう一つ、僅かでも体力を回復させ、歩くことができるよう。

(この場から離れるのだ、マスター)
(が…、アサ、シン?)
(おそらく私はあのサーヴァントの相手で精一杯だろう。せめて地の利を生かしてなるべく見つからない場所まで逃げてくれ)
(…そうか。すまないな、全てお前に押し付けて)
(気にするな)

そんな短いやり取りもあった。
元々雁夜の契約していたサーヴァントはバーサーカー。そして周りにいたのも臓硯をはじめ彼を傷付けることを楽しむようなものばかりだった。
だからだろうか。自分のことを気にかけてくれるサーヴァントに新鮮さを覚えたのは。
せめてこの戦いが終わったら、もう少し話してみようかなどと。
そんなガラにもないことを考え始めるくらいには彼の精神は疲弊していたのだろう。


雁夜はゆっくりと体を引きずりながら歩き、蟲倉へと向かう。
暗い階段を、右腕があった場所に残った傷口を押さえながら進む。
なぜここに来たのか、もう自分でも分からない。
ただ、ここに来れば何かが変わるかもしれない。もしかしたら桜ちゃんがいるかもしれない。そう思っただけのこと。

中には、かつていたはずの大量の蟲はもういない。
ただ、一人の虚ろな目をした血まみれの少女が全裸で鎖に繋がれているだけ。

「さく…ら、ちゃ…」

そこにいるのは間桐桜ではない。羽瀬川小鳩だ。
髪の色も、肉体的特徴も、全く異なるもの。年齢に至っては彼の知る彼女とは2倍以上の齢である。
それでも、疲弊しきった精神、もはや正気とはいえない精神状態の中、彼はその全く異なる蹂躙尽くされた少女を間桐桜と認識した。
ある程度の体の違和感も、慎二の存在から受け入れてしまったのかもしれない。

「桜ちゃん…、桜ちゃん…!こんな…、俺は…俺は…!!」

絶望と虚脱感から地面を這うようにしか進めない雁夜。
それでもその少女の下までたどり着いた雁夜は、蔵中に響くような声で叫ぶ。

「俺の…戦いは…!一体何だったんだ…!!」

遠坂時臣には死なれ。遠坂葵を殺し。遠坂凛から逃げ。
臓硯から桜を救うこともできず、甥の慎二によって陵辱され。
こうして無残な姿で逃げ出すこともできず拘束されている。

「……いや、まだ、まだ間に合う…。桜ちゃんさえ連れて逃げられれば…、アサシンの手で怪我を治してやることも…」

もうロクな筋力も発揮できない脚で立ち上がり、その手に繋がれた鎖に手をかける。
そして気付く。少女の手に刻まれた紋様に。
令呪。サーヴァントに対する絶対命令権。サーヴァントのマスターである証。
しかしそれは、今や一画しか残っていない。
もしかしたら、サーヴァントは慎二の手で奪われたのかもしれない。実際彼は複数のサーヴァントを連れていた。
もし、そうであるなら――――
ある決意の元、雁夜はある行動をしようとし、

グシャッ

とてつもなく嫌な音が響いた。

◆

「くっ…」

手を抜いたつもりは無い。もとより有情拳でもって倒せる相手ではない。だからこそ宝具使用を抑えることができただけ。
それでも魔力を限界まで抑えての戦い。その負担はトキ自身の考えていた以上に大きかった。
今まではラオウのマスターを殺せという令呪を、ラオウを殺さねば倒すことができないという解釈の元で誤魔化していた。
魔力や己のステータスをそうやって辛うじて補えた。だがそれにも限度はあった。

「その程度か」

膝をつくトキを前に、ラオウは失望したように呟き歩み寄る。
場所は間桐邸の屋根の上。激しい戦いの中、気が付けば屋内から野外へと移動。最終的にたどり着いたのはこの屋上だった。

「身内としての情けだ。これ以上無様な姿を晒す前に、一撃で葬ってくれよう」

その一撃は、宝具でこそないものの炸裂すれば確実に肉体を打ち砕くだろう。トキであろうと例外ではない。

(ここまでか…、すまないマスター)

そう心の中で呟き、振り上げられた拳を見上げた瞬間であった。
トキがある事実を感じ取ったのは。―――自身とマスターを繋ぐパスが、消え去ったことに気付いたのは。

◆

「―――あ」

体に走る衝撃。それまでの蟲の苦しみをも超える激痛。


かろうじて首を後ろに振り向かせた時、何が起こったのかということに気付いた。
雁夜の体を一本の腕が貫いていた。
黒い甲冑に包まれた腕。そして、そこから発される黒い霧。
何を意味するのか、雁夜は知っていた。

「バーサーカー…」

後ろに立つのは、右腕で体を貫いたバーサーカー。かつての自分のサーヴァント。

体を貫かれたと知っても、不思議と死に対する恐怖は薄かった。むしろ、諦めの感情の方が大きい。
どうせもう長くない命。己の目的は大きく欠け落ち、形は残していなかった。
ただ、そこにほんの僅かに残ったもの。もう元に戻すことはできないとしても。最後に残った、戦う理由。

(桜ちゃん――――)

立つことができなくなる。視界が揺らぐ。命が消えかけていくのを感じた。
そんな彼の最後の思考、それは。

(――いつか君にも幸せが訪れますように)

一人の少女の幸福だった。

◆

「ほう…」

ラオウは甚く関心した様子で、立ち上がったトキを見つめる。

今の一撃は、トキの命を奪う気で放ったもの。トキの態勢から見て防御など不可能であった一撃。
それを、トキは正面から受け止めたのだ。
トキの柔の拳は相手の攻撃を清流のごとく受け流すもの。間違っても正面から受け止めるものではない。

立ち上がったトキを見て、何が起こったのかに気付く。

「貴様、刹活孔を使ったな?」

刹活孔。使用者に莫大な活力を与える一方で、その生命力を著しく削る秘孔。
サーヴァントとしての生命力とは魔力。そしてそれを削るということはマスターにも大きな負荷をかける。
これまではそれを使用する様子など微塵もなかった。何がトキの心境を変えたのか。
疑問は思った直後に解ける。
トキの体から魔力が零れ始めているのだ。
おそらくはマスターが死んだのだろう。

「元より選択肢などない。他にサーヴァントがいようと、あなたと戦わねばマスターを逃がせぬ。
 あなたを足止めし、他のサーヴァントからはどうにか逃げ延びてもらうしかなかった」

無論、トキに勝つ気が無いはずはなかった。しかし勝てる可能性はどれほどあっただろうか。生前敗れたこの身で。
しかし、出会ったが最後。それだけの因縁が彼等にはあったのだから。
それでも結局、マスターを逃がすことは叶わなかった。この家に足を踏み入れた時点で、もう勝負は決していたのかもしれない。

「だが、その拳で俺が倒せるか?」
「この技は元よりあなたを超えるために鍛えてきたもの。”今”であればあるいは」

彼とてマスターを失った身であればもう長く現界はできない。刹活孔を突いていればなおさらだ。
それでも、あと一撃を放つほどの力は残っている。もしそれを使えば、彼とて消滅する。
逆に言えば、それだけはこの場において迎え撃たねばまずい。

「キャスターよ」
「どうかしましたか、ライダー?」
「小僧をこの敷地内の、ここから最も離れた場所へ連れて行け」

言われるが早いか、キャスターはその場から瞬時に消え去る。
これから何が起こるか、察したのだろう。

「トキよ、最後に聞こう。お前は俺に、聖杯にかける願いを問うた。
 ではお前の願いは何だ?」
「願いか…、ほんの気の迷いのようなものだ。
 敢えて答えるのなら、今この瞬間が全てだ」

次の瞬間、トキの周囲に膨大な闘気が巻き起こる。
それを見ると同時、ラオウも宝具使用の態勢に入る。

「ならばもう聞くことなどあるまい。最後は我が全霊の拳をもって答えよう!
 さらばだトキ、我が弟よ!!」
「聖杯の導きに感謝を!今、私は、この拳をもってあなたを超える!!」

かつてこの拳はラオウに届かなかった。サーヴァントとなった今でも、彼に届く保証などどこにもない。
それでも、負ける気は少しもしなかった。
今だけは、かつてと違って全力の一撃が放てるから。
何より、この拳はラオウを目指し、超えるために鍛えてきた拳なのだから。


走り出すトキ。迎え撃つラオウ。
互いに目前まで迫った瞬間、拳を振りかざし、その拳の名を叫ぶ―――

「北斗滅天把!!!!」
「北斗、砕覇拳!!!!!」

互いの持つ最強の奥義が交差し。
次の瞬間、間桐邸の周囲に轟音と衝撃が起こった。

◆


「くそ…!何なんだよ!………ああっ!!家が!」

キャスターに連れられ庭の隅の茂みに身を潜めた慎二。
轟く爆音と突風、それらと共に飛んできた細かな瓦礫や砂。
静かになって茂みから顔を出した慎二は、さすがに驚かずにはいられなかった。

顔を上げた先にあるはずの家。だが今のその場所からは向こう側の家が見える。
ライダーとアサシンが戦っていたのは家の中央。そこからまるで何かで叩き潰したかのように、家を大きく抉り崩していた。
一階の所々が残っているだけという、まるで爆弾でも投下されたかという有様だ。

「お、おい、ライダー?!生きてるよな、おい!!」

周囲には誰もいる気配はない。
流石に気になった様子で、慎二は声を上げてライダーを呼ぶ。
まさか今回も負けたというのか、と一抹の不安が心中をよぎったその時、

「呼んだか」

慎二のすぐ隣からライダーの声が聞こえた。
振り向くと、そこにはしっかりとその二本の足で地面を踏みしめるライダーの姿があった。
胸の辺りを真っ赤に染め、常人、いや、サーヴァントであっても並大抵のものなら動けないであろう傷を負っていてなお、以前と変わらぬ風貌を備えていた。

「な、何だよ脅かしやがって!全くこいつ、家まで壊して何考えてくれてんだよ!」
「……」

返答はない。
その後も自分を放り出しておいてだの、勝手に宝具を使ってだのと一通りの小言や文句をぶつける慎二。そしてそれを腕を組み目を瞑って聞くラオウ。
そうしている内に気持ちも落ち着いたのだろう。最後に、こう問うた。

「で、勝ったんだよな?」
「ああ、この拳王の拳をもって、一撃の元に消滅させた」

北斗滅天把と北斗砕覇拳。
交し合ったその二つは、互いに急所を狙って放たれた。
直接ぶつけ合って勝てるものではないと分かっていたトキは、己の俊敏性に掛け、ラオウの拳より速くこちらの肉体を砕かんと撃ち付けたのだ。
確かにそれは届いた。ラオウの拳より一瞬速くこの肉体に。あと一秒の時を与えていたらまず死んでいただろう。
しかしその一秒に届かぬ刹那の間、ラオウの放った拳はトキに届き、一瞬でその肉体を消し飛ばした。
そして互いに開放された宝具の余波は、間桐邸を吹き飛ばし、今のような形にまで変化させたということだった。

「そ、そうか。はん、当然だろ。この僕がマスターなんだからな。負けるなんて絶対許さないからな」
「当然だ。この拳王に、敗北の二文字など存在せぬわ」
「ならいいさ。今回だけは拠点を壊したこと、許してやる」

慎二の言葉に対し、当然のことだと構えるラオウ。

「…そういえばバーサーカーは、マスターの方は殺したのか…?
 バーサーカー!おい、出て来い!」
「■■■■■■■■■■…」

呼ぶと同時に霊体化を解き、バーサーカーはその姿を見せる。
相変わらずの隻腕だが、その右腕にはしっかりと真っ赤な血が、あるいは臓物の欠片のような肉片がついていた。

「バーサーカー、ちゃんと仕留めたんだな?」
「■■■■」

慎二の問いかけに、頷くような仕草で答えを肯定する。
どうやらこちらもこちらで始末できたようだ。

「ふん、ならいいさ」

本来ならばマスターを失ったサーヴァントごときに宝具を使用したラオウを責めるところなのだろう。
しかし今の慎二は勝利への、己のサーヴァントの強さを確認できたことへの喜びがあった。
そしてそれ以上に、あの男への苛立ちもあった。
枯れ果てたはずの間桐の血を持っていながら魔術を行使可能な魔術回路を持ち、なのにいちいち桜などのことを気にかける類縁の男。
全く持って気に入らなかった。
死んだのなら清々するほどだ。

「おい、そういえばキャスターはどこだ?」
「ここにいますよ」

と、その背後から声が聞こえた。
キャスターは慎二の背後で霊体化をしていた様子だった。

「私としても流石に一つ伺いたいのですが、私のマスターは…」
「ああ、安心しろよ。あいつならあの家の崩壊には巻き込まれない場所にいるからな」

キャスターとてマスターが死んでは現界することができない。気にかけるのは当然だろう。
だがあの工房は地下の、それなりにしっかりした作りの場所にあるのだ。
具体的な場所を言うことはしないが、一応(おそらく)無事だということは知らせておかなければならないだろう。

「そうですか。それは安心しました」

キャスターはその言葉を疑うこともなくそう言った。
その言葉の裏で何を考えているのかまでは分からない。そもそも言いなりになっている状況に甘んじておいて安心するというのもおかしな話だ。
警戒はいっそう強めなければいけない。
ラオウにも一応アイコンタクトで警戒するようには促しておいた。

「それにしても派手に崩れたな。ちょっと戻ってここまだ使えるか確かめないとな…。
 最悪ここ放棄することも考えなきゃだし…」

ともあれ最も目先の問題、当面の拠点をどうするかということを考えるため、慎二は間桐邸へと戻っていった。

&COLOR(#FF2000){【間桐雁夜@Fate/Zero 死亡】} 
&COLOR(#FF2000){【アサシン(トキ)@北斗の拳 死亡】}

【深山町・間桐邸/朝】

【間桐慎二@Fate/stay night】 
【状態:疲労(大)、体調不良、残令呪使用回数2画】 
※キャスタ—(キンブリ—)に警戒しています 

【ライダ—(ラオウ)@北斗の拳】 
【状態:魔力消費(大)、胸にダメージ(大)、令呪】 
※令呪の詳細は以下の通りです 
間桐慎二に異を唱えるな
※キャスタ—(キンブリ—)に警戒しています

【バ—サ—カ—(ランスロット)@Fate/Zero】 
【状態:ダメ—ジ(特大)、魔力消費(特大)、右太腿に刺し傷(通常の回復手段では治癒不可能)、左腕欠損、脇腹出血、令呪】 
※令呪の詳細は以下の通りです 
間桐慎二及びラオウに命令された事柄を除く一切の行動を永久に禁じる

◆

「全く、酷いことをなさるものですね」

それはキャスター、キンブリーが慎二を連れて離れた直後の話。
彼は喧騒の中、一瞬の隙を見てマスター、小鳩の元へと霊体化して移動していた。

元々この場所を最初に見つけ、拠点としようとしたのは我々であり、小鳩をこの場に留まらせたのも自分だ。
だから慎二は知らないだろうが、この場所については熟知している。だからこそ、小鳩を探すのに時間は掛からなかった。

が、そこにいたのは見るも無残な、人間と思われない扱いを受けたかのようなボロボロのものだった。まあこの惨状くらいのことでは顔色どころか眉一つ動かさなかったが。
近くに携わっているバーサーカーに若干の警戒を払いつつ、小鳩の近くにやってきたキンブリーは、体内に隠し持っていた赤い固体を取り出す。
それは彼の宝具。賢者の石。
自分の操る錬金術の基本、等価交換の原則を無視して事象を引き起こす物質。彼の虎の子と言っていいだろう。
これを取り出して何をするかと言えば、目の前で瀕死の状態にある少女の治癒だ。
元々爆発専門の錬金術師であった自分には人体の治癒は不得意な方だ。しかしこれがあればある程度の向き不向きを抜きにして術の行使が可能だ。
本来であればこんな娘に使うことなどありえないのだが、今は曲りなりにもマスターなのだ。いずれは切り捨てるつもりとはいえ、その時までは生きていてもらわねば困る。
外面からは分かりにくい程度に、重症と思われる部分だけを治癒し、当面の命だけは確保しておく。
ここにいたのがバーサーカーで助かった。この狂戦士であれば自分がここにいたことを慎二に伝えることなどまずないだろう。

と、ふと少女の手を見てあることに気付いたキンブリーは、予想外の事態に驚きと、それ以上の喜びの笑みを浮かべた。
直後、冷静に、顔の表情を戻したキンブリーは静かに小鳩の手の甲を指でなぞり―――
霊体化して消え去るバーサーカーを見て、咄嗟に自身の体も霊体化させて地上に、慎二の背後に戻った。




正直、この崩壊におけるマスターの無事など、とうに把握していた。
それでも聞いたのは、その方が自然ではないかと考えたためだ。

(これは予想外の拾い物をしましたね…)

キンブリーは、屋敷に戻る慎二の背中を見つめながら、無表情に心の中で呟く。
ライダーにも警戒されている以上、あまり表立って迂闊な行動をするわけにはいかない。
それでも今回の独断行動はばれてはいないと思う。彼等とはパスが繋がっているわけではないのだ。行動全てを把握することなどできないだろう。それでも警戒は必要だが。
しかし、あの拾い物は今後の行動において大きなアドバンテージと成り得る可能性もある。
だからあれだけはばれないようにしなければならない。何事も慎重に。
いずれその背に刃を突き立てる、その時のために。

◆

もし雁夜が、小鳩の体に触れていれば、あるいは彼女の声を聞いていれば。
彼女が桜でないことに気付いたかもしれない。
だが、結局体に直接触れることはなく、瀕死の彼女が声を出すこともなかった。
そして、最後の間桐雁夜の願いは、皮肉にもキンブリーに微かな希望を与えることとなった。

身じろぎ一つしない少女の手の甲。
明るい場所ならいざ知らず、薄暗い空間ではよく見たところでまず気づくことはない。
そんな手の些細な色の変化。キンブリーが周囲の手の色素を少しずつ変化させることで隠匿したそれ。
羽瀬川小鳩の、残り一画のはずの手に宿った二画目の令呪だった。

【深山町・間桐邸/朝】

【羽瀬川小鳩@僕は友達が少ない】 
【状態:全裸、鼻腔粉砕骨折、歯全本欠損、呂律が回らない、右手指四本骨折、手足の爪破壊、拘束中、失禁、脱糞、腹部にダメ—ジ(中)、額部上下共に骨折(軽)、肋骨骨折、右腕骨折、左足骨折、頬骨粉砕骨折、顔面の骨が所々骨折、両目視力低下(特大)、右耳の聴覚喪失、精神崩壊、瀕死、残令呪使用回数2画】
※間桐雁夜によって令呪を移譲されました。バーサーカーの襲撃により一画のみの移譲となったようです。

【キャスタ—(ゾルフ・J・キンブリ—)@鋼の錬金術師】 
【状態:健康、令呪】 
※令呪の詳細は以下の通りです 
間桐慎二及びラオウに従え
間桐慎二の命令があり次第速やかに自害せよ

※間桐邸は一部形を残して崩壊しました。崩れる音が周囲に響いた可能性があります
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