§1 導関数
定義 2.1 (微分可能、微分係数とは)
命題 2.2
命題 2.3 (極値の必要条件)
f(x) は微分可能とする。
f(x) が c で極大(小)となれば f'(c)=0
定理 2.4 (ロルの定理)
応用↓ ↑ f(a)=f(b) の場合
定理 2.5 (平均値の定理)
応用↓ ↑ g(x)=x の場合
定理 2.6 (コーシーの平均値の定理)
定理 2.4 (ロルの定理)
f(x) が[a, b]で連続、(a, b)で微分可能とし、
f(a)=f(b) であるとする。
このとき、ある点 c∈(a, b) が存在して、f'(c)=0となる。
定理 2.5 (平均値の定理)
f(x) が[a, b]で連続、(a, b)で微分可能とすると、
となる c∈(a, b) が存在する。
定理 2.6 (コーシーの平均値の定理)
f, g が[a, b]で連続、(a, b)で微分可能とする。
さらに、g(a)≠g(b) で、f'(x) と g'(x) は同時に零にならないものとする。
このとき、
となる c∈(a, b) が存在する。
定理 2.7 (テイラーの定理)
この定理に限り、[a, x], (a, x)は a>x のとき[x, a], (x, a)のこととする。
f(x) が[a, x]で連続、(a, x)で n 回微分可能とする。
をみたす ξ が(a, x)に存在する。
この
を剰余項、(またはラグランジュの剰余項)と呼ぶ。
§3 平均値の定理の応用:単調増加性と凸性
定理 2.8 (アーベルの定理)
定理 2.9
定義 2.10 (単調増加とは)
定理 2.11
定義 2.12 (下に凸とは)
定理 2.13
§4 偏微分
(偏微分可能、偏導関数とは)
(全微分可能とは)
命題 2.14 (偏導関数の順序交換)
§5 2変数関数の微分
定義 2.15 ((全)微分可能とは)
定理 2.16
問
(方向微分)
命題 2.17 (高階の方向微分の二項展開)
f(x, y) は十分滑らか、すなわち高階の偏導関数
が存在して連続であるとする。(m≫1, k=0, 1, ... ,m)
(つまり、偏導関数 ∂/∂x と ∂/∂y の順序が交換できる。)
このとき、
が成り立つ。
ここで、
は
の略記である。
は二項係数
mC
kのことである。
命題 2.18 (2変数のテーラーの公式)
を満たす実数 0<θ<1 が存在する。
(2次形式)
実数 a, b, c に対して、
を
2次形式と呼ぼう。
定義 2.19 (正値とは)
2次形式 f(x, y) が正値であるとは、
(x, y)≠0 ならば f(x, y)>0 となることと定める。
定義 2.20 (固有値、固有ベクトルとは)
に対して、ある実数 λ と
零でない実ベクトル
が存在して、
が成立しているとき、
λ を A の(実の)固有値、
を固有値 λ の固有ベクトルと呼ぶ。
命題 2.21 (固有値と特性方程式)
λ が
の固有値 ⇔ λ は
の実根
この det(A-λE)=0 を特性方程式という (ただし E は2次の単位行列)
命題 2.22
実対称行列
の特性方程式の解は2つとも実数。
(内積)
に対して、
内積を
と定める。
とも書ける。
補題 2.23
実対称行列
に対して、
が成立する。
命題 2.24
Aを2次実対称行列とする。このとき、
A の固有値
の固有ベクトル
で、
の正規直交基底となるものが存在する。
つまり、
をみたす。
命題 2.25
次は同値。
(1)
は正値。
(2)
の固有値 λ
1, λ
2 がともに正。
(3) a>0 かつ
(接平面に関する必要条件)
十分滑らかな曲面 z=f(x, y) を考える。
点(x, y)=(a, b)で極値をとるためには
となることが必要。
ヘッセ行列と呼ばれる実対称行列
を用いると、
命題 2.26 (ヘッセ行列式による極値判定)
z=f(x, y) を十分滑らかな曲面とする。
さらに、点(x, y)=(a, b)で f
x(a, b)=f
y(a, b)=0 となっているとする。
このとき、
(1)
なら極値で、
fxx(a, b)>0 なら極大点。
fxx(a, b)<0 なら極小点。
(2)
なら峠点。
の場合は判定できないので、他の方法を考える必要がある。
(合成関数の微分)
f(x), g(x) が微分可能なとき、
(対数微分)
たとえば、
( i の i 乗)
黄金比
の連分数分解は、
以上。
最終更新:2013年08月31日 22:49