§1 実数

自然数
\mathbb{N}=\{0, 1, 2,  \ldots \}
は定義されているものとする。
このとき、
整数
\mathbb{Z}= \{ 0, \pm 1, \pm 2, \ldots \}
有理数
\mathbb{Q}= \{ p/q | p,q \in Z, q \ne 0 \}
を定義するのは容易である。

一方、実数を定義するのは容易でない。
でも頑張って定義しよう。

定義 1.1
実数Rを
  • 四則が定められ (省略気になる人は先生に質問してほしい)
  • 順序が定まり (公理 1.4.1)
  • 連続性の公理を満たし (公理 1.4)
  • アルキメデスの原理が成り立つ (公理 1.2)
ような集合と定める。

有理数は四則が定められ、順序が定まる。連続性はない。

公理 1.2 (アルキメデスの原理)
任意の正の実数 \epsilon に対し、自然数Nが存在して
\epsilon N>1となる。

+ Plus 無限小について
 \infty が実数だと、無限小 1/\infty は実数。
これは1/n(n>0)の形をしているから正であるはずだが、
 1/\infty はN倍しても1を超えないから実数ではない。
したがって \infty は実数ではない。

+ Plus デデキント切断
ここでは数列の極限として実数を定義しているが、
数学1Aのノートを見ればわかるとおり、彼らは実数を別のやり方で定義している。
詳しいことはここには書かない。ただ実数の作り方は1つではないということを補足しておく。

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最終更新:2013年06月05日 18:07