Ω2


参 - 法務委員会 - 3号  平成12年03月15日

平野貞夫君 
 昨日、魚住先生が、オウム教団関連の企業が官公庁あるいは一流企業のパソコンのソフトウエア、ハードウエアの下請あるいは孫請になったという事実が判明して、いわゆる
税金、公金が結果としてオウム教団に流れた
こういうことを御指摘になったわけです。実は、私、昨年の十一月に当委員会でたしかオウム新法を審議したときに、
高知県の池川町の地域情報化ネットワークの事業に補助金いわゆる公金が使われて、それがオウム関連企業、そしてオウムへ流れたと。

それを紹介したのが高知県知事の橋本大二郎氏だ

ということで、税金、公金がオウム関連企業、オウムに流れたのは僕は高知県の池川町だけだと思っていたんです。ところが、最近になって大変な、
警察庁に至るまで、あるいは防衛庁に至るまでオウム関連企業がかかわっていた
ということを聞いたんです。そこで、公安調査庁にお聞きしますが、オウム関連企業がパソコンのソフト、ハードを中心にした企業の中でどのぐらいの売り上げがあったというふうに大体推定されていますか。
政府参考人(木藤繁夫君) 
 オウム真理教は、パソコン販売による、それで得た収益が最近三年間で約十六億円であったというふうに発表しているところでございますが、公安調査庁といたしましては、オウム真理教のコンピューターの販売事業におきまして、平成十年度一年間のパソコン機器の販売だけで七十億円以上の総売り上げがあったものと見ておるところでございます。また、ソフト開発などに関しましても平成八年以降、相当額の利潤を上げているものと見られますけれども、その詳細につきましてはいまだ判然としないところが多く、現在、鋭意調査中でございます。
平野貞夫君 
 できるだけ具体的な数字が出るようにお願いをしておきます。それからもう一つ、私が去年の十一月に高知県池川町のことを指摘して以来、十一月以降で結構でございますが、官公庁がオウム関連企業を下請あるいは孫請とするような形で契約した官公庁があるかどうか、これについても、今答弁できないと思いますので、ぜひ調べてひとつ報告をしていただきたいと思います。
 それから、この問題にかかわった省庁の関係者の話を聞きますと、非常に残念がっているわけです、官公庁がすぐオウムの関連企業を指定するわけじゃございませんから。そこで、彼らの言い分は、
もうちょっと公安調査庁が事前に、こういうのがオウム関連企業だから、孫請にせよ下請にせよ、そういうことのないようにという情報を教えてくれたらこれほどのことはなかったのにということを私は聞かされております。
 そういう意味で、どうもオウム教団問題について、警察もそうだと思いますが、公安調査庁もちょっと情報を封じ過ぎるのではないかという傾向があるというふうに、私はそういうふうに感じておりますので、その辺ももうちょっと必要に応じて、それは秘密にせないかぬ部分もわかりますが、対応していただきたいと思います。
 そこで、そういう観点からちょっとお聞きしたいと思いますが、私は、地下鉄サリン事件が起こって、あれは平成七年の三月でございましたか、二月ぐらい、一月半ぐらい、ちょうど麻原が逮捕された直後だったと思いますが、参議院の本会議で緊急質問をやりまして、そのときに私が申し上げたのは、一つはやっぱり破防法適用を考えろということと、これはだめだったわけですが、もう一つはどうしても理解できなかったのは、
オウムと北朝鮮の関係がどうもいろいろあるようだ、しかしそれがどうも明確にならぬという問題を指摘したわけでございます、
オウムとロシアとの関係は非常に明確になっていたんですが。
 最近、ある報道によれば、地下鉄サリン事件直前、オウムがいろいろ公安、警察から責められて非常に困窮したころ、オウムの幹部と北朝鮮の工作員、社会安全部の人が接触して、何かあったときには北朝鮮に助けてくれということを条件に、サリンとかVXガスとか、それからボツリヌス菌とか炭疽菌、そういう生物兵器の製造方法とか実験データの書類を渡したという報道がたしかきのう出たサンデー毎日に報道されていますが、こういうことについて公安調査庁は情報としては把握されていますか。
政府参考人(木藤繁夫君) 
 委員御指摘の報道がなされたことについては承知しておるのでございますけれども、その報道の内容である北朝鮮とオウムとの具体的な関係というようなことにつきましては十分把握していないところでございます。
平野貞夫君 
 なかなかこれは難しいことですからそれ以上の答弁はできないと思います。わかりました。それと、現在、オウムの幹部で、たしか菊池直子、平田信、高橋克也ですか、この人たちが逃亡していると思いますが、この逃亡の状況というのはおわかり──わからぬですね。わかりました。そこで、オウムの幹部で捕まえた幹部もいるわけですね、捕まえて裁判した。大体どんな地域で捕まるケースが多いですか。あるいは、具体的にだれをどこで捕まえたということを言っていただければありがたいんですが。
政府参考人(木藤繁夫君) 
北朝鮮との関係でその捕まった地域について関心をお持ちであろうと思うわけでございますけれども、北陸の方面で捕まった者としましては、かつてオウム真理教の幹部をしておりました林郁夫ら三名が石川県内で逮捕された、そういうケースはございます。
平野貞夫君 
このサンデー毎日によりますと、平田信と高橋克也はもう北朝鮮に逃亡した可能性があるという記事が書いてあります。
私も、その可能性も含めて、これから公安調査庁も我々もそういう認識で物事を見ていかなきゃだめかなと、こういう思いをしているわけでございます。
 そこで、実は北朝鮮への援助米十万トンが決まったわけでございます。私たち自由党では大もめにもめまして、国防部会では、二十五人ぐらい参加した会議で賛成する人は一人であとは皆反対でした。そのときに、平成七年から八年にかけての五十万トンの米の問題点、いろいろあったんですが、これが総括できていないんじゃないか、もちろん拉致事件との関係で反対する人もいたんですが、この総括がはっきりしなければ、やっぱりそれは何に使われるかもわからぬ、こういう意見が大勢だったわけでございます。
 そこで、五十万トンのときには、たしか北朝鮮の船が日本の三十二ぐらいの港に九十七回往復して五十万トンを運んだわけですが、その中には国産米もあって、その国産米が日本に返ってきて、それをやみで売って何か政治資金をつくったなんということも国会で議論されて大騒動になった事件なんですが、そのときにサリンの原料とかそれからウランの原料になるものを密輸出しているんですね、船が一緒に持っていっているんですね。そんなこともあった。
 それから、その後の北朝鮮からの覚せい剤の持ち込みが非常に多いわけですが、そういう港といういわば国境、言いかえれば軍事施設ですね、軍事と言うとちょっとまた角田先生に怒られるかもわかりませんが、そういう施設なんです、港とか空港というのは。ですから、今度の十万トンを、国連を通じて云々ということを聞いていますが、どういう運び方をするか。これは非常に大事だと思います。

参 - 行政監視委員会 - 6号 平成12年04月17日

益田洋介君 
警視庁公安部の調べで十三日までに、海上自衛隊のMOFと呼ばれます高い防衛機密が要求されるコンピューターシステムの開発にオウム真理教の信者、二十五歳の男性でございますが、が関与していた。
開発は平成七年から十年にかけて行われました。この信者は入信を七年前にしていたということでございます。
 まことに驚くべき事実でございますが、海上作戦部隊指揮管制支援システム、MOF、こういうものが実際漏えいした場合、オウムの教団にはもう漏えいしているわけでございますが、私が心配していますのは、
開発が終わって実際に運用が始まったのが昨年の三月、そうしますと、昨年の三月二十三日に二隻の北朝鮮の不審船が我が国の領海に侵入したわけでございますが、その際に使用された、工作船事件で使用された護衛艦やP3C、対潜哨戒機の作戦指揮にも使われていたということ
で、私の懸念は、
オウムの教団にこの機密が漏えいしたことに加えて北朝鮮側にもこの機密が漏えいしているおそれがあると。
この点をどういうふうに考えますか。
政府参考人(柳澤協二君) 
先生御指摘のとおりでございまして、昨年三月二十三日に例の不審船に対します海上警備行動がございました。そのMOFシステムは三月一日から運用を開始しておりますので、その意味では時期は合っておるわけでございます。

参 - 法務委員会 - 2号 平成14年10月31日

平野貞夫君 
 それから、北朝鮮との問題で一つ私、引っ掛かっていますのは、かつてオウム教団の問題があったんですが、実は地下鉄サリン事件があった数週間後、参議院の本会議の集中審議で、私、当時の前田法務大臣に、
早川というオウムの幹部がウクライナからピョンヤンへしょっちゅう武器の取引で行っていたという報道
についてお尋ねをしたところ、分からないと。そういう事実があるかどうかということ、ウクライナからピョンヤンへの移動の確証が法務省としてはとらえられないという答弁だったんですが、私、実はその質問をした次の日に、ある新聞記者を通じて、朝鮮総連があなたをねらうということを決めたということで大変迷惑したことがあったんですが。
 私は、オウム真理教団と北朝鮮とのかつて関係というのは結構あったというふうに推測しておるんですが、オウム教団の方の裁判もずっと進んでいるようなんですが、裁判の過程でそういう情報は開示されていないんですか、北朝鮮との関係。あるいは、されていましたら、裁判で開示されたことですからもう出していいと思いますが。
政府参考人(町田幸雄君) 
 私どもも関心を持って見ておるわけですが、公判等の証言等を含めまして、いまだに事実が確認できておりません。

最終更新:2013年07月14日 21:49