提督×鹿島「未来の為にするべき事は」18-770

769 :名無しの紳士提督:2016/03/14(月) 18:05:25 ID:8GQyF2h.

ホワイトデーという事で鹿島SSの続きを投下します
独自設定があったり、タイトルがネタ切れ気味ですがご了承ください


770 :未来の為にするべき事は:2016/03/14(月) 18:06:07 ID:8GQyF2h.

3月14日はホワイトデーだ。一部の恵まれた男にとって懐が寒くなるものだ。
提督となって最初のバレンタインだったが、提督となると同時に結婚した為か、
俺への贈り物はそれほど多くはなかった。
まあ結婚したからこそ貰えた物もあったが、それはそれである。
しかし俺にはお返しを悩んでいる暇などなかった。

「まず!秋月型と防空巡洋艦はサミット会場の近海を固めてもらう」

俺達は二ヶ月ちょっと後の国際サミットの警備の担当を決めていた。

「次に軽空母と軽巡洋艦多数、金剛型戦艦と明石と速吸、秋津洲と瑞穂は湾内、
 戦艦と正規空母、装甲空母に少数の軽巡洋艦に
 重雷装巡洋艦、千歳と千代田は沖合に配置する。
 駆逐艦と重巡洋艦、航空巡洋艦に、潜水艦達は湾内と沖合に満遍なく分ける。
 大鯨と大和と間宮と伊良湖はホテルで料理人兼警備員を担当、
 金剛とプリンツ・オイゲンとイタリアとアイオワは海外の要人の警護を担当してもらう。
 鹿島と大淀は艦隊指揮のサポートの為に俺と一緒にいてくれ」
「サミットの警備配置は以上ですね」
「ああ」
「では観艦式の時の警備はいかがなさるおつもりで?」
「観艦式の時の警備は観艦式に参加する艦が決定次第、
 不参加となった艦から編成する」
「わかりました。では本日の会議はこれにて終了しますね。お疲れ様です」
「お疲れ様です」
「ふー」

俺達の鎮守府がサミットの時の海上警備の担当と知らされて十日余り。
全国の鎮守府どころか海外からも艦娘達がやってきて大本営の本気さをうかがわせる。
故に俺が提督業をお役御免になるかと思ったが、そういった話は一切聞かない。
遠征や船団護衛等の業務に限定されているというわけでもなく、
この鎮守府の最高責任者は相変わらず俺という事なのだろう。

「提督、そろそろ遠征隊の編成を」
「わかった」

今はサミットの警備の訓練と鎮守府の通常業務、
両方をこなさなければならないのがつらいところだ。


「我ら東京急行艦隊、準備完了だ」
「『いともった?』」
「『いと』……ああ、応急修理女神だね」
「ちゃんとみんな…………持ってます」
「確かに……持っているな」
「補強増設して女神を装備してから一度も外してないから大丈夫だよ」
「だが気付かぬ内になくなっているかもしれぬ。確認は大切だ」
「それじゃ確認したところで、行ってくるよ。
 帰ってきたボクを見て驚かないようにね」

こうして遠征部隊の睦月型の六人は東京へ向かった。
いつもの遠征のついでに皐月の更なる改造も施されるのだ。

「あの……思ったんですけど、何で応急修理女神を持ったかの確認が
 『いともった?』という言葉なのです?」
「何となく元ネタはわかりますけどね。
 あるゲームで脱出用アイテムを用意したかの確認の言葉でしたか?」
「ああ。シンプルですぐに言えるだろ?
 命を繋ぎ留めるアイテムを持ったかどうかの確認の合言葉に相応しい」
「それはわかりましたけど…この一週間の間の提督、少しおかしいですよ。
 補強増設とかしてなかったのに急に補強増設しだして…
 それも元々この鎮守府に所属していた艦娘だけでなく、
 サミット関係でやってきた艦娘にまでして、
 応急修理女神だって大量に仕入れて……」
「先週の土曜と日曜が休暇だったので
 私に艦隊指揮を任せて実家にお帰りになりましたけど、
 私も無理してでも一緒に帰った方がよかったのでしょうか……
 ねえ……何があったのですか?」
「それとも雛祭りの時に強いお酒を飲んだせいかしら?」

俺を見る鹿島の目が物凄く俺を心配していると訴えている。他の艦娘もそうだ。
「…………田舎だと近所の付き合いも大切にしなけりゃならん。
 義理事があったら出かけなければならない。
 俺は一人っ子だからこれからは特にそれが大事になる」
「はぁ?何それ?意味わかんない」

はっきりと言わない物言いに霞がキレた。
まあ正直キレるのも無理はないだろう。


「……俺の故郷の近所の人に突然不幸な事があってな…
 最近はともかく昔は俺にとって関わりのある人だった。
 だけど、記憶の中と今とでは違っていた。
 記憶の中のあの人とはもう二度と会えない……
 誰もが皆、その事に悲しんでいた……
 俺はそんな悲しみを背負うのは嫌だし、誰にも味あわせたくない……」
「…………だからあんなに補強増設もして、女神をたくさん仕入れたのですね」

鹿島が察したかのように言った。
鹿島にすら帰った時の事は話さなかったが、
鋭い彼女は俺の言わんとする事がわかっていた。

「ああ。俺達は人々を悲しませない為に戦っている。
 だけど俺達にだって、全ての時間を閉ざしてしまって、
 悲ませてしまう立場になってしまうかもしれないから…」
「おかげでこの鎮守府の資材や予算に余裕がなくなってきてますよ」
「すまない、俺のエゴに付き合わせてしまって…」

大淀の苦言には何も言い返せなかった。
正直もっと他にやりようだってあったと思わなくもない。

「あなたは前々から命というものの尊さをあなたなりに知っていたけど、
 まさかこの鎮守府所属じゃない艦娘にまで施すとはね。
 しかも今までこの鎮守府の艦娘にさえ行っていなかったのに極端すぎね」

霞の言葉も突き刺さって耳が痛い。前々から自覚している分なおさらだ。

「ま、あなたがやけに極端なのは前々からわかっていたし、
 今回はそれが割と良い方向に向かっているからいいわ。
 前の司令官を否定するわけじゃないけど、前の司令官は応急修理道具をしまい込んでいたからね。
 もっとも、前の司令官は応急修理道具を持ち出す必要のないような的確な采配ができたとも言えるけどね」
「霞……」
「だからといって、あなたのやり方を否定はしないわ。
 あなたに前の司令官のようなことをしろと言っても無理でしょうからね」
「ぐ……」

霞の言葉は正しい。俺に前の提督と同じ事をしろと言われても無理だ。
だが経験が未だに浅いという言い訳は許されないだろう。
霞がその事を知らないわけはないだろうし。


「艦娘を失わないための気持ちを持つのは結構なこと。
 でもね、鎮守府の資材のことも考えなさい。
 応急修理女神は資材と引き換えに手に入れたわけだから、
 資材がなくなっちゃえば戦うことも出来なくなって、
 結果守れなくなっちゃって本末転倒よ」
「……一応、資材も予算も鎮守府の機能には影響がない程度にはあります」
「そこら辺は俺も考えていたさ」
「でも演習や開発を繰り返したりすればなくなる可能性が高いです」
「だから遠征を繰り返すことになって、
 そのせいで遠征部隊の警護練習がままならなくなるわ」
「そこは私に任せてください。私が彼女達の効率的な練習プランを立てます。
 練習巡洋艦として、提督さんの秘書艦として、私の力、見せてあげます」

俺の行動の結果、鹿島にいらぬ負担をかけてしまう事になろうとしている。
だけど鹿島は嫌な顔一つ見せずに俺の力になるべく頑張ろうとしている。
ならば尚更俺も提督として頑張らなければな。

「思ったよりもいい提督みたいね。新任提督と聞いて少し不安だったけど」
「鹿島が認めた提督だからね。少なくともこれからにも期待できるわ」

ローマとザラが口々に言った。彼女達に限らないが
多くの新着艦娘は最初の頃は俺の力を不安視していたが、
この数日の俺の艦隊指揮を見てある程度は信頼できると思っただろう。

「ただ……よくわからない人でもあるのよね。
 サミットの警備という重要な任務にはまったく物怖じする気配がないのに、
 日常の小さなことで気分が落ち込んだりするんですから」
「大体はキャンペーンのおまけを手に入れられなかった時とか……
 連装砲ちゃんグラスを探し回ったあげく手に入らなかった時は結構落ち込んでたし……」
「昔からこうなんです。凍った路面をためらうことなく全力疾走して走りきったかと思ったら、
 なんの変哲もない、ちょっとした段差で思いっきり蹴つまずくような人なのですから」


大淀は俺がまだ提督ではなかった時からの知り合いである為、
俺がどういう人間なのかを概ね知っている。
大淀に限らず鹿島や霞など、この鎮守府が元々の所属の艦娘は大体そうだ。
人が良く力はないわけではないが精神的に若干不安定だから
艦娘達が一生懸命サポートしようとして頑張れているんじゃないかと
よその鎮守府等では噂になっているらしい。
本当のところはどうなのかはわからないが、
みんなが頑張ってくれて鎮守府が上手く動く分には嬉しいが
提督として安定して力を出して働けないのはプライドが許さないので、
一人前の提督になる為に自分一人でも鎮守府を動かせるようにならないとな。

「まあ私たちだけでも鎮守府運営ができるようになって
 提督なんてもういらないなんて言われないように頑張りなさい」

俺の心のうちを見透かしたかのように霞が言った。
あまりきつい物言いでないのはやる事はちゃんと出来ているからなのか、
それとも俺に対して諦め気味だからなのか……
少なくとも今は何とか期待されているのだろうと思いたい。
見切りを付けたのならもう何も言わないはずだろうし……

「あっ、提督、まだこちらにいらしたのですか」
「明石か…いけない、これから工廠で開発を行うんだった」
「何やってんのよもう…」
「そうですよ。今日開発を手伝う鳳翔さんも待ちくたびれてますよ。
 提督がいなかったら開発も改修も勝手に出来ませんから」
「わかった。今から急いで行く」
「ちゃんと資材のことも考えてやってくださいね。
 開発資材は満杯ですけど基本資材は少なくなってますから」
「改修は開発とは違って失敗しても貴重な改修資材を消費しちゃうから、
 失敗のリスクを犯してでも節約するか、
 大量消費してでも確実に結果を出すか、
 今ある物や必要な物を考えてやりなさい」

霞の忠告を胸に俺は工廠で待っている鳳翔の所へ急いだ。


「今日も一日お疲れ様です。はい、ユンケルです」
「ありがと……」

早速ゴクンゴクンと飲んだ。たまった疲れがとれる気がしてくる。
ちなみにユンケルは鹿島のおかげで一日で約10万本以上も売れたらしく、
このユンケルはその御礼として鎮守府に送られたものである。

「ふー、疲れが一気にとれた気分だ。まだもうひと頑張り出来そうだ」
「それじゃあ、私にホワイトデーのお返しをください。
 チョコカツ丼も珍しいものでよかったですけど、
 他のみなさんだってもらっていますし」

今日の夕食は俺のポケットマネーによるチョコカツ丼だった。
カツの調理は手間を考えて男性の料理係に任せたが、
ソースとなるチョコに関してはアドバイスを受けながらも俺が作った。
チョコカツ丼は鎮守府のみんなに出したが、
2月14日時点で在籍していた女性にはバレンタインデーのお返しとして
カツを一つ多く乗せ、ソースも多めにしておいた。
どこの鎮守府に夕食を作る提督がいるのか。
いや、どこかにはいるだろうけどさ、
俺は明日の仕事を頑張るつもりで今日の仕事を早く切り上げ、
男性スタッフ達と共に夕食の調理に携わったのだった。
仕事を早く切り上げたとは言っても休んだわけではなかったので、
結局疲労がたまっていた事を考えたら彼女の気遣いはありがたい。

「そうだな。君からもらったものは特別なものだったからな。
 だからお返しも……特別なものじゃなけりゃな……!」
「あっ…ちょっと、いつもより大た…ん……」

彼女を背後からぎゅっと抱きしめ、驚いて顔を振り向いた瞬間唇を唇で塞いだ。

「ん……ん…………」

互いの柔らかくて温かいところ同士が触れ合う。
たったそれだけでも甘くてドキドキするものだが、
それだけでは飽き足らず、更に舌も相手の口内に入れた。
一瞬驚かれたが、すぐに彼女も舌を絡めてきた。
唇と唇を重ね合わせるだけのキスが甘酸っぱい果実なら、
舌と舌を絡め合うキスは禁断の果実だろう。

「ん…ん……んー…」

口で禁断の果実を味わっている頃、
手を服の中に忍ばせて胸にたわわに実った果実……
いや、今の時期ならまだジューシーな肉饅と言うべきか……
それをブラジャー越しに揉んでいた。
そしてブラジャーを上にずらし、直接胸を愛撫した。

「んんんっ、んん……」

深いキスをしていた為に漏れるような声しかたてなかったが、
彼女はしっかりと感じているようだった。
たっぷりとしながら程よい弾力と柔らかさのある乳肪とは対象的に
乳首はグミみたいに固くなっていた。
右手を彼女のパンティの中に入れ、秘部に直接触れた。
そこは全体的に濡れていて、パンティもかなり湿っていた。
俺はクリを手の平で軽く刺激しながら中指を濡れた穴に入れた。
三ヶ月ちょっと前は十分濡らしても
小指の先さえも入らないような感じだったのに
今は割とすんなりと入っていく。

「んっ…あああっ!!」

これには彼女も耐えられなかったのか、口を話して大声をあげた。
彼女の穴がきゅんと指を締め付ける。
しかしそれは拒むように異物の挿入を防ぐようなものではなく、
入ってきたものを逃がすまいと咥え込むかのようだった。
俺はすんなりと指が入ったのでもう十分と思い愛撫を止めた。

彼女の顔もいつものようなキリっとした目つきではなく、
快楽にとても蕩けているような目つきだった。

「あっ……」
「もう…いいか……」
「ええ…お好きなように…」

彼女の言葉を聞くや否や、
俺はズボンの中で固くなっていたちんちんを出した。
そして彼女を壁に手を突かせ、
パンティを少しずらしてちんちんを秘部にあてがい……

じゅぶりっ!

「くあっ!?」

躊躇いなく一気に突き入れ、
根本まで一瞬で彼女に飲み込まれていった。

「ああ……あなたのが…入ってきて…る……」

力のないような声とは裏腹に
彼女の身体は俺を逃がすまいと言わんばかりに強く締め付けた。

「うあっ…温か過ぎて、強く締め付けて…もう…溶けてしまい…」
「はい…私の中に……好きな…だけ…
 熱いのいっぱい…奥まで満た…」
「もう出…」

びゅるん!

堪え性のない俺は言葉が終わらない内に出してしまった。
体位といい時間といい、これではまるで野生動物の交尾だ。
確かに誰もがいつ死ぬのかわからず、
行為に及ぶという事はなくはない。
しかし人間は子孫を残す為だけでなく、
お互いの愛を時間をかけて確かめ合う為にも行為に及ぶ。だのに……
だがそんな考えは彼女の中を俺の想いで満たそうと言わんばかりに
中に注ぎ続ける快楽に頭を支配され、消えていった。


「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
「気持ち良さそうでよかったです……
 私の中があなたのでいっぱい……
 ぐふふ……これだけ出されたら私はママに…
 あなたはパパになっちゃいますね…うふふ……」
「そうだな……俺の両親を祖父母に出来そうだな……」
「…………」

俺の言葉に彼女の顔がほんの少しだが曇った。

「……これだけ出されても排卵日じゃなかったら意味がありません……
 艦娘は仕事柄ストレスが溜まりやすく、
 二次成長に影響が出たり、生理周期も安定しなかったり……」
「君は悪くない。君達艦娘は平和に暮らす人々の為に戦っているんだ」
「でも…」
「だったら頑張って早く戦いを終わらせよう。
 そして人々も艦娘も、みんな平和に暮らせるような世界にするんだ。
 誰もが安心して暮らせる世界をさ」
「ええ……頑張りましょう……」
「だけどもし今できたら…」
「大丈夫です。そういう時のため…じゃないですけど、
 子供の育て方とか、あやし方とか、ちゃんとわかってますから」
「できるのか?」
「鎮守府で働いているスタッフの子供達の面倒を昔見たこともありますからね。
 いつか私自身もそういう立場になるかもしれないだろうと思って、
 しっかりと子供の見方とかも学んでおきました」
「君は本当に凄いな……」
「うふふっ……それはそうと……
 こっちの方も頑張れそうですね。とっても元気そうです」
「ん……そうだな…」

出したばかりだというのに俺のものは全然萎えていなかった。
ドリンクのせいなのか、俺の性欲がまだ尽きないのか……
なんにしろ彼女もまだまだ満足していないだろう。

「よし、やるか」
「言っておいてなんですけど、大丈夫ですか?」
「大丈夫。夜はまだまだ長いしさ」
「そうですね。明日は徹夜しますから起きる時間も遅い頃でいいでしょうし。
 せっかく始めたんですから、もっと楽しみましょう」

人間は自分がいつどうなるかなんて誰にもわからない。
だから俺達は出来る時にするべき事をしておきたい。
取り返しがつかなくなって公開する事がないように。


―終―


+ 後書き
779 :名無しの紳士提督:2016/03/14(月) 18:24:43 ID:8GQyF2h.

以上です
今回は本当はもうちょっとだけ軽い話にしようと思ってましたが
ちょっとしたことがあったので少しだけ重くなりました
でも重い話は好きじゃないのでなるべく軽い感じになるようにしました
本当はすぎのこ村とかのネタもやりたかったんですけどね……
それではまたいずれ


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最終更新:2017年07月18日 16:12