扶桑型→提督×伊勢15-839

839 :名無しの紳士提督:2015/01/25(日) 22:50:33 ID:YUPE4SWA
流れ豚切ですいません投下します。
※一部メタい


「姉様?何をなさっているのですか」
「あら山城」
夜更けの鎮守府、扶桑姉妹の部屋にて。
妹の問いに、姉は声を潜めて語り出す。

「……提督を盗撮したわ」
「!?」
突然の告白に驚きのあまり声が出ない山城。それを見て扶桑は続ける。

「やはり驚くわよね…。無理もないわ」
そう言って山城の目をじっと見据え、言い聞かせるようにゆっくりと言葉を紡ぐ。

「でもね、これは仕方のない事。こうしなければならなかったのよ」
「え?」
「いい山城?考えてみて。私達の存在感を」
言われて山城はふと考える。
視覚的インパクトという点では自分たちの巨大な艤装は非常に大きな存在感を示しているだろう。

しかし他の戦艦に比べて突出している部分があるかと言われれば、その点では圧倒的火力と耐久を誇る大和型や、
高速かつ戦艦としては燃費のいい金剛型ほど目立った点は無い。
航空戦艦という新たな道もあるが、それに関しては伊勢型が元祖である。

(言われてみれば……。いえ!有るわ!他の誰も、そう私自身も到底及ばない扶桑姉様という神々しいまでに完全無欠の存在が!!)
「何をおっしゃいます姉様。姉様は姉様であるという事だけで、他の何者も並び立つことなど不可能です!」
そう断言する山城の目は、そこに一切疑念の余地はないと光り輝いている。

扶桑は恥ずかしそうに少し頬を赤らめてはにかんだ。
「ありがとう。そう言ってもらえる私は幸せ者ね」
「姉様……っ!」
山城の目に涙が浮かぶ。

今まで不幸だと思っていた。良い事なんて無いと思っていた。
そんな自分が姉を、憧れの姉を、自分と同じように不幸だと思っていた姉を幸せにすることができた。
これこそ妹冥利、不幸冥利に尽きるというもの。
姉様が幸せならば私も幸せです。そんな言葉が出かかった時、扶桑は言葉をつづけた。
「でもね山城、世間はそうは思ってくれなかった。これを見て」

扶桑は懐から折りたたんだ紙を取出して山城の前に広げる。
何重にも折られたそれは、広げるとかなり大きく、扶桑は壁に画鋲でとめて講義するようにそこに書かれた表を指して説明する。

840 :名無しの紳士提督:2015/01/25(日) 22:53:55 ID:YUPE4SWA
「これは昨年の年末に行われたあるイベント―イベント海域ではなく秋雲と漣と夕張がはりきっていた方のイベント―と某書店における同人誌の取り扱いに関する表よ」
扶桑が示す表は表1と題され次のように書かれていた。

同人誌登場頻度(艦種別)
空母(正・軽):史実並みの活躍
重巡洋艦:ワシントン条約下レベルにお盛ん
軽巡洋艦:夜戦の花形(意味深)
駆逐艦:最高だぜ!

※あくまで扶桑さんの主観です

「次にこっちの表をみて」
そう言って表1の下、表2と題された表に移動する。

同人誌登場頻度(戦艦)
金剛型:史実並みの活躍
長門型:八八艦隊級の量産体制
大和型:最大最強だし、多少はね?
ビスマルク:おっぱいプルンプルン!!

※繰り返しますがあくまで扶桑さんの主観です

「そして私達は……ほとんど見なかったわ」
「そんな!?」
山城には理解できなかった。自分はともかくとして、扶桑姉様がそんな扱いの筈がない。
だって姉様はこれほどまでに魅力的で素晴らしいのに、世の男達が放っておく訳がない。
そんな理不尽への憤りにも似た疑問が浮かんできたが、同時にあることに気付いた。

「あっ、姉様。この表、伊勢と日向が載ってませんけど」
「良いところに気付いたわね山城。あの二人も私たち同様、それほど多くはなかったわ」

ここにきて、扶桑は問題の中核に触れる。
「今私達はあの二人に並んでいる。そしてあの二人に改二がない今こそ、私達が存在感を示す絶好のチャンスなのよ」
扶桑には確信があった。
改二の実装された今であれば、伊勢日向を引き離して、自分たちの人気を確立し、提督のハートを掴めるはず。

だが同時に焦りもあった。
ただの改である相手に改二でスペック面では一部勝った。
これは言い換えれば、改の相手に改二を使ってしまったということ。
伊勢型に改二が実装されれば、スペックでは引き離されてしまう可能性が高い。

ならば尚更、今のうちに手を打たねばならない。

841 :名無しの紳士提督:2015/01/25(日) 22:58:44 ID:YUPE4SWA
そこで冒頭に話は戻る。
「対策を練るため、青葉さんに頼んで提督と伊勢の行動を盗撮してもらいました」
「流石です姉様!敵を知り己を知れば百戦して危うからずですね!」
姉に関することで、山城に倫理観や冷静な判断というものは存在しない。
早速テレビを準備し、青葉からもらったという映像を再生する。
部屋の電気を消し、二人とも布団に潜って頭だけ出している姿は、こっそり入手したAVを見る中学生のそれである。

映像は提督の執務室を映し出す。
どうやったのかかなり高い位置に設置されているカメラは、室内のほぼ全体を見下ろしている。
室内には提督が一人机に向かっていたが、やがて伊勢が入ってきた。

「ただいま戻りました。あぁ~寒かった」
「おう、お疲れさん」

伊勢は両手をすり合わせながら提督の方へと近づいていく。
画面端には窓が映っていて、外の枯れ木が海からの風に揺れているのが見える。
画面下に書かれている撮影時間は既に東の空が紫から黒に変わり始める頃だ。この時期のこの辺りで日が沈んだなか冷たい海風に吹かれるのは大層寒いだろう。

伊勢は不意に両手をすり合わせるのをやめると、ゆっくりと提督の後ろに回り、彼の両頬を包み込んだ。
「冷たっ!!」
「あはは、提督温か~い」

最初こそびくりとした提督だったが、満更ではないようで伊勢のしたいように任せている。
伊勢はするすると両腕を提督の首に回し、それによって上半身を提督の背中に密着させ、頭を彼の横に並べる。

「……しよっか」
「何を?」

顔のすぐ横にある伊勢の頭を撫でながら提督が答える。
「何をするのか、お前の口から具体的に教えてほしいな」
「……意地悪」
頬をほんのり赤らめてちょっとむくれたようにそう言う伊勢の頭を提督はポンと軽くたたき、首に回った両腕をほどくと立ち上がる。

「冗談だよ」
一度画面外へ提督が消えたと同時に扉に鍵をかける音がして再び現れる。
戻ってきた提督はカーテンを閉めて机の前に移動していた伊勢を戻る勢いのまま抱きしめた。
伊勢の両腕も、今度は提督の背中に回る。

「伊勢も温かいじゃないか」
体の真ん中に伊勢の体温を感じながら、より強くしっかりと抱きしめる。
密着した二人は体に続いて顔も近づけていき、やがて唇が重なり合う。
お互いを求めるように、その形のまま伊勢の腕がぎゅっと提督を抱きしめる。

842 :名無しの紳士提督:2015/01/25(日) 23:02:02 ID:YUPE4SWA
やがて口が離れると、提督は伊勢を抱きかかえ、さっきまで使っていた机に彼女を仰向けに寝かせて、その短い袴に手を伸ばす。

刀と床がカシャンと音を立てる。
するすると衣擦れの音をさせ、袴と下着がおろされて床に落ちる。
露わになった伊勢の秘所に提督の指がそっと触れる。

「んっ…」
指が伊勢をこすりながら少し進み、戻り、また進み、また戻る。
「あっ、んっ、あっ、うぅっ」
伊勢の顔はカメラの位置からは提督の背中に隠れて見えないが、指の動きに合わせて上がる彼女の切ない声が、彼女の状態をしっかりと伝えている。

伊勢の中に入った指が、生温かい彼女の中に入り込んでその感触を確かめるように動く。
「ああっ、ひんっ、んああっ」
伊勢の声が先程より大きくなり、湿って強張りのとれた膣から指が引き抜かれると、今度は怒張した一物がそれに換わる。
「あっ!ああっ!ひああっ!」

指の通ったルートを一物がなぞり、伊勢が嬌声と呼ぶべき声を上げる。
指の時とは違い、伊勢の体は一物を受け止めようとするように膣全体が吸い付いていく。
その中をさらに奥まで突っ込んでいく提督。

「ふぁっ!!ひゃん!!あああっ!!」
やがて最奥を突かれ、伊勢が大きく喘ぐ。
カメラには机に向かって一心に腰を動かす提督と、その両脇に伸びて、時折ビクビクと動く伊勢の両足が映っている。

「あひっ、ふぁあ!!ああーっ!!」
伊勢が声を張り上げ、両足がぴんと硬直する。
やがて提督も腰の動きが止まり、伊勢から離れると、カメラに初めて伊勢の姿が映し出される。
先程ぴんと張った両足はだらりと力を抜いて自然に折れ曲がり、机の上で仰向けのまま胸を上下させて荒い息をしている。

「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
急に静かになった室内に、伊勢の息が響く。

映像が終わって、テレビの前で扶桑と山城は固まっていた。
「ね、ね、姉様……」
「す、すごいものを見てしまったわね……」

二人の仲がいいことは知っていたし、もしかしたらとも思った。
青葉が気まずそうに「視聴は自己責任で」と言っていたので、なんとなく予想はしていた。
だが実物は違った。
考えてみれば、これは登場人物全員顔見知りの無修正AVである。なんのリアクションもするなと言う方が無理だ。

暫しの沈黙の後、扶桑は深呼吸を一つ。
「でも、怖気づいてはいられないわ」
「姉様!?」
こくりと山城の白い喉が動く。全て言葉にしなくとも姉の決意はびりびりと伝わってきた。

「…伊勢・日向には、負けたくないの!」

845 :名無しの紳士提督:2015/01/25(日) 23:04:29 ID:YUPE4SWA
翌日。
一人執務室にいた提督は、ふと窓の外を見る。
あの日と同じどんよりと鉛色の空の下、静かで寒々しい冬の海が見える。

不意に、誰かが扉をノックする音が聞こえた。
「どうぞ」

視線を扉の方に移すと、視界の下端に数日前伊勢と行為に及んだ机が見える。

(あれは結局気のせいだったのか?)
あの時、提督も伊勢も誰かに見られているような気がしたがあの日あの場所には二人しかいなかった。
扉に鍵をかける時も外に誰もいない事を確認したし、窓もカーテンを閉めていた。
そして昨日、自室で伊勢と再度及んだ時は何も異常は無かった。

やはり気のせいだったのだろうと結論付けようとして、提督はその認識が誤りであること、自分たちの感覚が正しかったことを理解した。
その証拠に、開かれた扉の向こうには机と提督に交互に目をやりながら胸元をはだけさせ、黒インナーを見せつけている扶桑がいて……





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最終更新:2015年11月19日 08:23