提督×祥鳳2-211

※中破した祥鳳さんを檜風呂設置部屋の秘書艦にして読むといっそう臨場感が得られます


***

「ついに、ついにできたぞ! この日をどれだけ待ったことか!」
提督がガッツポーズで示した先にあるものは、超弩級戦艦でも、上位ランクの兵裝でもない。
それは司令官室に鎮座する、なみなみと湯をたたえた温泉檜風呂。
なんともまあ場違いなインテリアだ。

「はぁ……あの、先に執務机を新調した方がよかったのでは?」
はしゃぐ提督を横目に、祥鳳は思わずため息をもらした。
秘書艦として上司の奇行には慣れっこだったが、まさか本当にこれを購入するとは。

「机なぞダンボールで十分。これこそ疲れを癒し英気を養うすばらしい設備じゃないか」
「まぁ、それには一理ありますけど。でも本当にここで入浴するんで……きゃあっ!?」
ためらいなく服を脱ぎだす提督、あわてて目をふさぐ祥鳳。
そのまま、ほかほかと湯気をたてる湯船におもむろに浸かったかと思うと、おいでおいでと手招きする。

「おお、いい湯だぞー。お前も早く入れよ、もう今日は仕事あがったろ?」
「え? ……ええっ!? わ、私も入るんですかっ!?」
「はっはっは、なんのために広い湯船にしたと思ってるんだ。いつもドックに入渠ばかりじゃ飽きるだろ?」
「え、ええと――」
予想外の申し出に頬を赤らめ、もじもじと目をそらすが、
祥鳳は結局こういう時にはいつも、提督のペースに巻き込まれてしまうのだった。

「あ、あの……あの……。じゃ、じゃあ……全機発進してからで、いい?」

「……あの、提督。二人がゆったり浸かれるように広くしたんじゃなかったんですか?」
「んー? そんなこと言ったっけ?」

かぽーん、と謎の風呂場SEが響き渡る中、
提督は祥鳳の背中を後ろから抱きかかえるようにして足を伸ばし、湯船の中でぴったり密着していた。
その手はお湯の中で、すべすべした脇腹やふたつの膨らみを、さっきから時々撫でさすっている。
「あ、んっ……! もう、提督ったら、ほんとご自分の欲望に忠実ですよね……」
「まあまあ。でも、なかなか悪くない浸かり心地だろ?」
「ええ、確かに……檜の良い香りがするし、全身の疲れがほぐれていくみたいです」
「そうか、それはよかった。出撃に秘書艦仕事に、ずいぶんこき使ってしまってるからな、お前のこと」

湯気で湿ったつややかな黒髪を、優しく撫でられながらそんなことを言われると、
祥鳳の顔がのぼせたわけでもないのに急激に赤くなる。
「……本当ですよ。いつもいつも提督には振り回されてばっかりです……」
「はは、すまん。まあ、こんな俺に愛想尽かさず秘書艦やってくれるのは、お前くらいのもんだよ」
「そう思っていただけているなら……日ごろの感謝の印をいただきたいです」
「しるし? それって何――」

だしぬけに祥鳳が首を後ろに振り向け、大きな黒い瞳が提督に急接近した。
そのまま二人の唇が重なり、しばらくして、銀色の糸を引いてゆっくりと離れる。
「……めずらしいな。お前から、その、してくるなんて」
「いけませんか……?」
「いや、グッと来た」

今度は提督の方から頭を強く抱き、少し荒々しく重ねられた唇がかすかな水音と吐息をもらす。
「ふぁ、提督……提督のが、湯船の中で当たってますよ……お湯より熱い、です」
「ああ……祥鳳があんまり可愛いからな、不可抗力だ」
「もう、提督は本当に仕方のないひとですね? じゃ、じゃあ、そこに座って下さい」

木製のへりに腰掛け、祥鳳の目の前に突き出される形になった提督の主砲。
嬉しそうにビクビク揺れているそれを、威圧的だが同時にどこか可愛いと祥鳳は思ってしまう。
「それじゃ提督のおちんちん、お口でお世話させていただきますね……んっ」
桜色の舌が恥ずかしそうに伸び、真っ赤にはちきれそうな先っぽに、ぴとっと触れた。
ためらいがちだった動きは、しだいに大きく円を描くように先端を舐め回し、割れ目を丁寧になぞりだす。
「最初の頃と比べると、ずいぶん上手くなって……うっ」
「し、知りません。提督が変なこと、いっぱい私に教えるからです」
「ものおぼえがいいからなあ、祥鳳は。なんでも嫌がらずに熱心にやってくれるし」
「ちょ、ちょっと黙っててくださいってば、もう……! んっ、れろっ、じゅるっ……!」

照れてうつむきつつも、くわえた先端を舐め回しながら、根元を握ってしごく動きは手慣れたものだ。
清楚な黒髪の大和撫子といった彼女にこんな行為をさせている背徳感が、提督の快感に油を注ぐ。
「く、祥鳳っ、このままじゃ我慢がっ、離れっ……!」

だが、ふるふると首を振って、上目遣いのうるんだ目で見上げながら舌技を使う祥鳳に、
たまらず提督の主砲が口内で暴発した。どくんどくんと注がれる濃い精液を、祥鳳は必死で受け止める。
「お、おおっ……! しょ、祥鳳、いいぞっ……! そ、そのまま全部っ、くぅぅっ!!」

こうして口でイク時に、自分の頭を少し強めにわしわしと撫でられるのが、祥鳳はとても好きだった。
気持ちよさそうな提督が愛しくて、じっとその顔を見上げながら、溢れる粘液を口の中に溜めていく。
「っぷぁ……い、いっぱひ、れまひたね?」

あーん、と口をあけて、中に溜まったねっとり濃厚な白濁液を、提督によく見えるようにする。
最初に頼まれた時は死ぬほど恥ずかしかったし今でもそうだが、喜んでもらえるので嫌ではなかった。
「よし、いい子だ……飲め、祥鳳」
「――っ!」
低い声で命令されると、体の奥がびくん!と熱く反応してしまう。
そして言いつけ通りにどろどろした生暖かい粘液を、こくんっ、ごくっ……と飲み込むと、
特製の燃料を入れられたみたいに、いよいよ体が熱く火照っていくのを祥鳳は自覚する。

「はぁ、はぁ……! て、提督っ、ここが、あつい……です」
湯船から立ち上がり、恥ずかしい部分を提督の目の前にすべてさらけ出す祥鳳。
そのスレンダーな両脚の間は、お湯以外の液体でうっすらと濡れ光っていた。
「よし、じゃあ壁に手をついて、お尻をこっちに向けるんだ」
「ま、また後ろからですか……? は、恥ずかしいです、こんな格好……!」
「俺は祥鳳の背中が好きなんだ。綺麗な長い髪も、形のいいお尻も、たっぷり見れるしな」
「~~~っっ! わ、わかりました、どうぞ提督の好きにしてください……っ」
すでにぐしょぐしょに濡れた柔らかい裂け目に、押し当てられた提督の固いものがにゅるっと一気に入る。
快感の悲鳴をあげる祥鳳。口を押さえて声をがまんしようとしても、どうしても声が漏れてしまう。
「あっ、んあっふああっ! 提督っ、さっきあんなに出したのにっ!? ぁああ~っっ!?」
「俺は祥鳳が相手ならそう簡単に弾切れしないぞ? 何度でも魚雷を撃ち込んでやるさ、ほらほらっ!」
「そっそんなぁ、わっわたし、提督に撃沈されちゃいますぅっ、大破しちゃうぅっ!」

ばしゃばしゃと湯を跳ねながら、動物のように腰を激しくぶつけあい、愛を確かめ合う二人。
乱れた長い黒髪がほどけて、照明の光を反射しながらさらさらと舞う。
「祥鳳がイッたら、中に思いっきり出すからな、俺のをっ! 妊娠させるつもりでっ!」
「そ、そんなことはっきり言わないでくださいぃっ!? お、お仕事できなくなっちゃいますよぉっ!」
いやいやと首を振る祥鳳だが、その膣内はきゅんきゅんと媚びるように提督のモノを締めつけている。
「寿退官すればいいじゃないか、一生俺の世話をしてくれっ! 俺だけの秘書艦でいてくれ!」
「て、提督っ、うっ嬉しい……っ、ひぁ、ふぁぁんっっ!? いッ、イッてしまいますぅぅ!!」
「俺もだ、一緒に――!」

白くて丸いお尻をがっしりと提督にホールドされて、ドクドクと中に流し込まれる精液の熱さを、
祥鳳はか細い叫び声をもらしながら全てうっとりと受け止めた。
「ふ、ふぁ……い、いっぱいです……私のお腹の中がぁ……お湯より熱い提督のでぇ……」
「おっと」
そのまま力が抜けて湯船に倒れ込みそうになる祥鳳を、慌ててて提督が抱き止める。
湯船に落ちかかった髪の毛の艶やかな表面を、つうっと光る水の玉が流れていった。

***

「提督ったら……さっき言ってくれたこと、本気にしちゃいますよ……?」
「元より、俺は本気なんだけどなー」
二人でかいた汗をあらためて湯船で流しながらの、他愛もない会話。
「もう……どちらにせよ、ずっと私は提督の秘書艦ってことですね」
「まあ、そういうことだ。これからもよろしく頼む」
「……はい」
そのまま飽きもせずイチャつきながら、ケッコンカッコカリ、の実装を心待ちにする提督であった。

(おしまい)

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最終更新:2013年10月11日 00:14