提督×妙高4-314

前回の話

3-3-A
「て、提督いらっしゃいませんか……」
二度目のノックで返答でも執務室からの返答は無かった。
セミロングボブの頭がしょぼんと下を向く。
「こ、こんな事で挫けちゃ、ダメ。別のところを探そう!」
いつもの羽黒ならここで諦めてしまうところだ。
だが、今日の羽黒は違う。
「応援してくれた軽空母の皆さんの為にも頑張らなきゃ」
そう思い背筋を伸ばしバスケットを再び握りしめる。
仲間思いの真面目なこの艦娘は自らの事よりも仲間の事を思うと力が出るのだ。
踵を返して提督の自室に向かおうとした、その時。
「は、羽黒か?、えっ、そこにぃ、ごほんごほん、いいぞぉ、んっ、はいれぇ」
どこか間の抜けた提督の声が中から聞こえた。
声の具合に疑問符を浮かべながらも兎に角、目標を補足することができた。
「索敵成功、コレヨリワレ突撃ス」
と小声で言いながら羽黒はドアを押す。
ガチャリと開いたドアの向こうには、正面のデスクに着いた提督がこちらを見て微笑んでいた。
その笑顔はぎこちなく、暑さ故のものとは違う汗が額から出ている事に羽黒は気付かない。
「あの、失礼します。お仕事中、申し訳ありません」
「いや、大体仕事は片付いてるから、大丈夫だよ」
椅子に座って両肘をついた腕の上に顎を載せて提督はにこやかに羽黒を見上げた。
「休日までお仕事で大変ですね」
「んんっ、ま、まあ、慣れてるし、くぅん、それで、何かな?」
時折びくびくと体を小刻みに痙攣させる提督。
原因は机の舌にいや、下にある。いや、いる。
提督の股間にはショートカットの髪が未だに挟まっていた。
-別に隠れる必要も無かったかも。
そう思いながらも、口は提督の肉棒をほうばったままだ。
しばらくぶりに口にしたペニスを離してしまうのが勿体無かった。
普段の妙高なら赤面するだろうが、今日の彼女は妹同様、餓狼の本性をむき出しにしていた。
大きく頭を動かすことが出来ないため喉奥まで咥えこんだ陰茎を口内で味わう。
元気の無くなりつつある肉棒に間断なく緩い刺激を与え所々力を入れて口全体で愛撫する。
薄板の向こう側の羽黒は提督の奇妙な様子に気づいた風も無い。
頬を上気させ視線を迷わせながら、ちらりちらりと提督の顔を見ようとする。
「あ、あの……クッキー焼いてきました」
そう言って大事に抱えていたバスケットを提督の前に突き出した。
バスケットの中には黄金色をした焼き菓子が並んでいる。
「お、お仕事中でも、その、食べられるかなって、思って…」

 

3-3-B
「これ、羽黒が作ってくれたのか?」
鎮守府に着任してからその腕を振るう事は少なくなったが、提督は料理が好きなのだ。
その事実を知ってているのは鳳翔や五月雨といった古参の艦娘達に限られていたが。
クッキーが辛党の自分に合わせたレシピで作られたものである事が一目でわかった。
「は、はい……鳳翔さんに手伝ってもらって……その、おいしくなかったらごめんなさい!」
「いや、美味いに決まってる。料理は、初めてか?」
「は、はい。その形とか揃わなくて……でも、精一杯頑張りました!」
「そうか……羽黒、ありがと、なふぅっ」
いつもの調子で立ち上がり、羽黒の頭を撫でようとした提督の腰が半砕けになる。
妙高がここぞとばかりにぞろりとカリ首を舐め回したのだ。
-もー、私を忘れないでください……羽黒の顔見ておちんちんおっきくして!
むくれながらもペロペロと丹念に肉棒を舐め続ける。
提督が羽黒を特別に思っている事は薄々判っている。
そして、羽黒も提督の事を一人の男として慕っているのも間違いない。
普段の妙高なら一も二も無く祝福するところだが、今はどうにも腹が立つ。
同時に妹に隠れて、最愛の男の不浄の器官に口淫する背徳感に妙高は酔い始めていた。
「へっ?提督、どうかしましたか?」
「い、いや、なんれもない、ごほん、何でもない」
咳払いするふりをしながら、目線で妙高を咎める。
上目づかいで視線を合わせた妙高の淫靡な眼差しに提督は抗戦を諦めた。
-ならば、転進するまで。
戦場でのそれと同じように彼は武人らしく果断即決した。
下半身は丸裸で男性器を美人に咥えこまれてはいたが、とにかく決断した。
「そうだな、ちょっと喉が渇いたかな」
「あ、そうですね、焼き菓子にはお茶ですね、私、淹れてきます!」
くるりと180度回頭を決めて、羽黒が執務室を飛び出していった。
「……おい、妙高。悪戯が過ぎるぞ」
「ぷはぁ、だって、提督があまりに羽黒と嬉しそうに話すから」
珍しく頬を膨らませて妙高が抗議する。
そっと提督の手が妙高の頭を撫でる。
-ずるい、この手は優しくて心地よくて、ずるい……。
そう妙高は思うのだが、この手のひらの幸福感にいつも騙されてしまう。
しばらく妙高の目を見ながら頭を撫でていた提督は優しく言った。
「妙高……その、はしたないが、ちょっと苦しい」
照れ笑いをしながら頬をかく男に妙高は降参することにした。
そっとペニスを両手に取り亀頭をペロリと一舐めする。
「では、提督、追撃戦に移行しますよ」

3-4-A
「んっむ、んぅっ……ちゅる、ちゅるぅぅ……んむ、んむ」
執務室に淫靡な水音とくぐもった声が響く。
「ん、すご……ぃ、ぐっ……」
眉根を寄せ、苦痛とも快楽ともつかないため息をもらす提督の股間で、ショートカットが上下している。
艦娘のふっくらとした唇に赤黒く膨れ上がった肉棒が咥えられている。
「ちゅるぅ……んんっ、んぅ……ちゅば、ちゅばちゅば……ふぅん」
口内でカリ首の周りを舌で舐りながら唇で竿を締め付ける。
くっきりとした太い眉を八の字にして妙高型の長女、妙高は一心に口淫を続ける。
「んちゅっ、んぅ……ぷぁっ、ふふふ、提督。羽黒に見つかりそうで興奮しました?」
まるで娼婦のような妖しい笑みを浮かべながら妙高はペニスから口を離した。
とろりと唾液でぬらぬらと光る肉棒と唇の間に先走りと唾液の混じった銀の橋がかかる。
「否定はしない。そういう妙高だって、んっ」
「ぴちゅっちゅぅ、否定はしません、すごく興奮してます」
鈴口に口づけ、最大限に勃起した怒張を優しくしごきながら妙高は微笑んだ。
人差し指と親指で作った輪がしゅっしゅっと肉棒を滑る。
白手袋が二人の体液で淫靡なシミに濡れていく。
「あっ、ぐっ、こんなに激しいのは、初めてじゃ、ない、かっ、ん」
滑らかな白手袋の感覚とその中にある掌の柔らかさに提督は歯を食いしばる。
怒張を擦りながら上目づかいに見上げる朱の射した艦娘の笑顔が途轍もなく淫乱に見える。
「ふふふ、だって久しぶり何ですもの。がまんできなくて、あむ、んふぅちゅぷぅ」
-ああ、久しぶりの提督のオチンチン……んんっ、美味しい……。
そのまま上目づかいにペニスを頬張る。
舌全体をペニスに絡ませ硬さと温度を堪能する。
ジュンと股間がうずく。
そのまま左手を伸ばして既に熱を持って潤んでいる秘裂をなぞる。
くちゅ、くちゅり、と口元から聞こえてくるものとは違った水音が提督の耳にも聞こえる。
薄目を開ければ懸命に己の肉棒を砲張りながら、女陰を弄る妙高の痴態が飛び込んでくる。
肉棒に絡みつく熱さと相まって提督の脳が快楽に蕩けていく。
快楽に支配される脳の片隅で提督は自己嫌悪していた。
戦闘の恐怖、興奮、あるいは愛欲から彼の体を求めてくる艦娘達は複数いる。
彼自身にも経験のあることだ。
戦闘で血を見た後、特に仲間の血を見た後、顔を埋められる胸がある。
情けない話だが、男にとって心の拮抗を保つには最良の手段だ。
海軍は男女関係に関してよく言えばほのぼのと考えている。
港に帰ればなじみの料亭があり港ごと茶屋ごとに女がいる士官も珍しくなかった。
提督自身、若いころはそれ相応に遊びもしたし真剣に付き合った相手もいた。
今となっては苦かったり甘かったりする青春だ。
だが、今の相手は遊女では無い。艦娘達だ。
伝統に都合よく甘える形になってしまっている。
複数の艦娘と関係を持っていることは正直、ばつが悪い気もする。
公私の区別をつけるために自分からは誘わないのも狡猾なやり方に思えてくる。
艦娘達は軍艦や駆逐艦ではあるが、年頃の娘でもある。
自分のことを上司や指揮官以上に父親や兄のように思ってくることも仕方がない。
更には恋人や愛人として求めてくる娘も多い。
その思いをいいことに彼女達で性欲を満たしている自分に嫌悪しつつも抗えない自分の下半身のだらしなさが恨めしい。

3-4-B
「んっんふぅ、んく、ちゅぱっ……ダメですよ。難しいこと考えちゃ」
少し元気の無くなったペニスの先を舌で舐りながら妙高は口を尖らせる。
普段から真面目で優しい姉といった雰囲気の妙高は男女の秘め事でもいわゆる「年上のお姉さん」のように振る舞う。
だが、今の妙高は愛する男の肉棒の虜になったメスそのものだった。
男のペニスを頬張りなら自らの女陰を弄る。
人差し指と薬指の腹で押し潰すように女芯を刺激するとびりびりと痺れる様な快感が頭に響く。
グリグリとクリトリスを弄りながら、口は提督の肉棒を貪るように舐めしゃぶる。
「れろぉ、ちゅぅっ、今は、んちゅぅ、私だけの司令官さんなんですから、ちゅぷぅ」
「うわっ、妙高っ、そこは」
「ちゅぷ、れろぉ…んっんっんっんっ……ちゅぷるぅぅ、んふぅ」
妙高はペニスにしゃぶりつくと亀頭とカリ裏を中心に舌を絡み付ける。
真っ赤に膨張した先端に唾液をたっぷりと乗せてゆっくり優しく舐める。
先走りの塩気と鼻孔に広がる性臭が妙高を興奮させる。
-美味しぃ、おつゆおいしい、ああ、もっともっとぉ…。
クリトリスを刺激するだけでは物足りず秘裂に二本の指を挿入する。
「あぶぅっ、んんんんんんん~、はぁぅぅぅ、んあむ、んっんっっ」
指を入れた瞬間、ぶるりと背筋が震える。
軽いエクスタシーを感じながら指をくの字に曲げ、自身のツボを突く。
ざらついた粘膜を擦るたびに背筋を電流が駆け上がり頭が白くなっていく。
粘ついた愛液は白手袋をずぶ濡れにして執務室に水たまりを作っていく。
自身の限界が近いことを感じた妙高はラストスパートに入る。
「ちゅぅぅぅ……ぷはぁぅ、はぁはぁはぁ、うふふ、もう降参してくださいね……あむぅ」
「ぐっ、やばい……あぁ、妙高っ、ダメだっ、すごっぃ」
提督の抗議を無視して妙高は舌づかいは激しく繊細に快感のツボをついていく。
カリ裏に沿って舌先を何度も往復させる。
少し残っていた恥垢が根こそぎ取られていく。
きれいになったカリからエラの部分をペロペロと舐めあげる。
舐めあげながらも頭を前後に動かして口腔粘膜全体で肉棒をしごき上げる。
じゅぽっじゅぽっといやらしい音が二人の耳朶を打つ。
カウパー液と己の唾液が混じったものが口端から溢れるが気にも留めず妙高は口淫を続ける。
やわやわと玉袋を揉み睾丸の感触を楽しむ。
指と口で愛しい男の性器全体を堪能している自分がとてつもなくいやらしい。

3-4-C
脳はピンク色の靄に包まれ、ペニスをしゃぶること事態が自身の快楽に直結していく。
愛液が更に噴き出し既に下着が用をなさないのがわかる。
左手で弄ばれている提督の陰嚢の中で睾丸がググッと動いた。
-ふふ、タマタマが上がってる。提督、もうイキそう。
完全に性に蕩けた頭で妙高は戦局が最終局面を迎えたことを悟る。
「んぶぅっぷはぁっ……提督、このままお口に、ね…」
「はぁはぁ、妙高……うん、お前の口の中でイキたい」
提督が自分の欲求に素直に従った事で彼女は勝利を確信した。
-はしたなくてもいい、私は提督が、好き。彼のすべてが好き。
全身全霊を込めて妙高はペニスをしゃぶる。
じんわりと薄い精液が滲み、肉棒が更に硬度を増す。
ペニスの昂ぶりに合わせて、舌が、唇が、激しく蠢く。
「れろぉれろぉ……ちゅぷちゅぷちゅぷ…んぅんぅんぅ……」
「うわっ、み妙高。出すよっ」
コクリと小さくうなづいた妙高が舌を情熱的にペニスに絡めた瞬間。
どぴゅっどぴゅっ、と妙高の口内を白濁のマグマが迸った。
口腔粘膜を叩き暴れまわる肉棒の感触すら強烈な快感になる。
知らず知らずに膣内に埋没してい二本の指が自身のウィークポイントを突く。
「んぐぅ、んんん、うぶぅぅ、ふぅぅぅぅぅぅぅぅん!!」
全身を泡立つような快感が走り、秘孔から派手に愛液が飛び散る。
硬直した背筋がビクビクと痙攣する。
痙攣しながらも妙高は男の吐き出したものをゴクリゴクリと嚥下していく。
喉に絡まりながら滑り落ちる精液の熱さが心地よい。
そのまま妙高はぐったりと床に落ちた。
ポロリと口から提督の陰茎がこぼれる。
「……はぁはぁはぁ……妙高…大丈夫かい?」
そう言って提督は失神した艦娘を抱き上げ自身が座っていた椅子に腰かけさせる。
心なしか満足そうな顔で失神している妙高の前髪をすいてやり頬に口づける。
-いつもありがとう……こんなロクデナシに付き合ってくれて。
そう呟いて照れ隠しに頭をかいた。
彼と艦娘の関係はつまりはそういう事なのかもしれない。

……
………
「ああ、随分遅くなっちゃった!」
英国式のティーセット一式を載せたワゴンを押しながら、羽黒は慎重になしうる限りの速さで提督執務室に急行している。
『いつか金剛お姉さまがご帰還になられたときに』と比叡が用意していたものを借りたのだ。
本格的なティーセットだけに扱いも難しく、おまけに比叡自体はまるで使い方を知らず、結局、飛鷹姉妹の客船仕込の知識を借りてようやく準備できたのだ。
「提督。遅くなりました!」
ノックもせず羽黒は執務室に飛び込んだ。
微妙な臭いと微かな息遣いが執務室に漂う。
扉の正面に鎮座する提督の椅子にぐったりと何故かちょっと微笑みながら伸びている姉、妙高。
その前で下半身裸の男が苦笑いで頭をかいている。
羽黒が目の前にある情景を理解するのに数瞬の時間が必要だった。
へっ?、と男-提督が振り返ると妙にてかてかとした男性器がぶらりと揺れた。
好むと好まざるを問わず戦場で鍛えた目が筒状のものを追ってしまう。
「ダメ……」
「いやっ、羽黒、これは、そのだなっ」
「…隠して…隠してぇぇぇ!」

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妙高
最終更新:2013年11月27日 14:59